遠く関東にいる私と異なり、君も直接大変な想いをしている事だろう。君の周囲に無事ライフラインも届いていないのかもしれない。それでも、君が無事な事を信じている。
ベガルタの活動は当面凍結せざるを得ないのだろう。選手達は皆それぞれの故郷に帰り、骨を休める事を余儀なくされていると言う。適切な判断だと思う。いつ彼らが仙台に帰って来られるかは、全くわからない。ベガルタの活動が再開しても、しばらくは帰って来られないかもしれない。伝え聞く現状を聞くと、我らの英雄達が県内で試合をできるようになるには、相当な時間がかかりそうだから。
それでも、梁勇基や関口や菅井達には、その時までにじっくりと準備をしてもらわなければならない。彼らも辛かろうが、彼らはプロフェッショナルだ。今は我慢してもらおう。
でも、ベガルタには、そろそろ何かをして欲しい。
だから君だ。そろそろ、出て来てくれないかい。時期尚早と言う意見もあるかもしれない。
でも、もう1週間が経った。多くの人は本当に疲れ始めているはずだ。君の登場は、多くの人を勇気づけるはずだ。もちろん、梁達の出番が来るまで、全てを君に託そうなどとは思っていない。
でも、君が登場すれば、多くの人が一層の勇気を取り戻すはずだ。
君はベガルタなのだ。いや、今は君がベガルタなのだ。
2011年03月17日
仙台にはベガルタがある
本日発売のエルゴラッソ2011年3月16日発売号。
多くの読者はもうご存知だろうが、ベガルタ特集、と言うか「地震に負けるな!」と言う日本中のサッカー人からのメッセージ集だ。不肖講釈師もコラムを書かせていただき、末席を汚させていただいている。このような企画を早急に組んでくれた同誌に多謝。
1面と最終面に渡るぶちぬきのゴール裏写真と、自らも被災した板垣晴朗氏のコラム。2、3面の各クラブサポータの方々の声、第2次大戦の戦災や阪神大震災を生き抜いてこられた賀川浩氏からの重厚な励まし。ライバルモンテディオの番記者佐藤円氏の激励。4、5面には、カズを筆頭にJリーガ、監督達からのコメント。ブラジル在住下薗昌記氏による、ワシントン、ジーコらブラジルサッカー人の言葉。あと、拙稿。6、7面は海外からのメッセージ、8、9面は各Jクラブの現況紹介。11面には、「サッカー仲間ができる事」活動の紹介。また、川端編集長は2つのコラムで、この苦境に対してサッカーが何ができるを論じてくれている。そして最終面はとうこく節。
行き帰りの超満員電車(電力制限のせいで、昨日に続き、通勤電車は尋常でない混み方だったのだ)で、これらを読んだのだが失敗した。よい歳になり、ますます涙腺が弱まっていてねえ。
一方、今晩は同じく被害にあった在仙のサッカーライター小林健志氏(首都圏の実家に避難中)と電話で会話する事ができた。ベガルタの実情は相当厳しいらしい。各種報道にもある通り、ユアテックスタジアムの被害は相当の模様。またクラブハウスも相当な損害を受けているらしい。たとえ、仙台市内の状況が好転しても、果たしてまともにトレーニングを再開できるかどうかすら疑問との事だった。
けれども、選手達、スタッフ達は皆無事だったとの事。この悪夢のような災害を考えると、それだけで大変幸せの事のように思える(唯一ユース選手1名との連絡がつかないらしい、無事との不確定情報はあるらしいが)。
正直、現地の惨状を聞くにつれ、ベガルタがどうなってしまうのか、気が遠くなってくる。
でも、とうこくワールドで、ディーオ君が、ベガッ太に語ってくれた事が全てなのだろう(すみません、編集部の方々、とうこくさんの15面もPDFにしてください)。
板垣氏のことばの一部を抜粋させていただく。
でも、仙台にはベガルタがある。私達が、少しずつ、こさえてきたベガルタが。
多くの読者はもうご存知だろうが、ベガルタ特集、と言うか「地震に負けるな!」と言う日本中のサッカー人からのメッセージ集だ。不肖講釈師もコラムを書かせていただき、末席を汚させていただいている。このような企画を早急に組んでくれた同誌に多謝。
1面と最終面に渡るぶちぬきのゴール裏写真と、自らも被災した板垣晴朗氏のコラム。2、3面の各クラブサポータの方々の声、第2次大戦の戦災や阪神大震災を生き抜いてこられた賀川浩氏からの重厚な励まし。ライバルモンテディオの番記者佐藤円氏の激励。4、5面には、カズを筆頭にJリーガ、監督達からのコメント。ブラジル在住下薗昌記氏による、ワシントン、ジーコらブラジルサッカー人の言葉。あと、拙稿。6、7面は海外からのメッセージ、8、9面は各Jクラブの現況紹介。11面には、「サッカー仲間ができる事」活動の紹介。また、川端編集長は2つのコラムで、この苦境に対してサッカーが何ができるを論じてくれている。そして最終面はとうこく節。
行き帰りの超満員電車(電力制限のせいで、昨日に続き、通勤電車は尋常でない混み方だったのだ)で、これらを読んだのだが失敗した。よい歳になり、ますます涙腺が弱まっていてねえ。
一方、今晩は同じく被害にあった在仙のサッカーライター小林健志氏(首都圏の実家に避難中)と電話で会話する事ができた。ベガルタの実情は相当厳しいらしい。各種報道にもある通り、ユアテックスタジアムの被害は相当の模様。またクラブハウスも相当な損害を受けているらしい。たとえ、仙台市内の状況が好転しても、果たしてまともにトレーニングを再開できるかどうかすら疑問との事だった。
けれども、選手達、スタッフ達は皆無事だったとの事。この悪夢のような災害を考えると、それだけで大変幸せの事のように思える(唯一ユース選手1名との連絡がつかないらしい、無事との不確定情報はあるらしいが)。
正直、現地の惨状を聞くにつれ、ベガルタがどうなってしまうのか、気が遠くなってくる。
でも、とうこくワールドで、ディーオ君が、ベガッ太に語ってくれた事が全てなのだろう(すみません、編集部の方々、とうこくさんの15面もPDFにしてください)。
そうやって、ちょっとずつこさえたもんは大丈夫なの。外っ側さ壊れでも、ちゃーんと残ってんの!そうだ.ブランメル時代から合わせて15年、それを長いと見るか短いと見るかは別として、正に少しずつ我々は「こさえてきた」のだ。それは、たとえ日本一のスタジアムに大きな被害があったとしても、崩れ去るものではないはずだ。
板垣氏のことばの一部を抜粋させていただく。
時として、フットボールの力も、それを伝えるペンの力も、自然の力の前では無力になることもある。決して現実の厳しさから目をそらすつもりはない。まだ何ら楽観的な事を語れる状況ではない事もわかっている。そして何より、まだサッカーの事を語る時期ではないのかもしれない。
だが、災害で傷ついた方々の勇気を呼び起こす力もまた、フットボールは持っている。どこのチームでプレーしていても、どこのチームをサポートしていても、その人にはフットボールを通して守られる笑顔があり、フットボールを通して湧いてくる力がある。
世界中で勝利を求めて戦うフットボーラーが、そしてフットボールを通じて仲間となったすべての人々が、震災と戦うあなたへと力を送っている。そのことを、忘れないでほしい。
でも、仙台にはベガルタがある。私達が、少しずつ、こさえてきたベガルタが。