2016年10月10日

我々の目標はワールドカップベスト8

 必死の絶叫は継続していたし、あきらめるなど考えてもいなかった。終盤のパワープレイには疑問で、違うやり方の方が得点の可能性は高いと思っていたのは確かだが。それでも、麻也が左サイド奥深くまでボールを追いファウルを奪った時には心底感動した。そしてフリーキック。そして蛍!!!
 さすがにイラクに同点とされ、その後攻めあぐんだ時は「ヤバイ」と思いましたよ。
 変に偉そうで凝った態度をとったり、卑屈で斜に構えた姿勢をとるつもりはまったくないが、これだけしびれる予選は久しぶりだな。そして、それがアジアのライバルのレベルアップによるものだから、決して悪いこととは思わない。UAEのサッカーは単純な逆襲速攻狙いから大きく進歩している。タイも局地戦重視からチーム全体でのボールキープができるようになっていた。イラクも持ち味の技巧と判断が終盤まで落ちなかった、終盤時間稼ぎに終始したのは残念だったが。
 我々の目標はワールドカップのベスト8以上。予選で厳しい戦いをつむことができるに越したことがないではないか。

 立ち上がりから、守備の不安定さが気になった。伝統的にイラクの選手が技巧に長けており、フィジカルも優れているのは当然のこと。このような難敵には、厳しく腰を入れて当たらないと、技巧で外されてしまう。一方でイラクの選手は、スクリーンはうまいので、悪い体勢で強く当たればファウルをとられてしまう。ボールを奪えないならば、ウェイティングとカバーリングが重要となる。ところが、そこが何か全体に甘い。特に柏木、両酒井のプレイは残念だった。
 開始早々にFKからヘディングシュートを許しポストに救われ、前半終了間際には押し込みかけながら攻めきれずボールを奪わ速攻を許し、西川のファインプレイに救われるなど、芳しい守備とは言えなかった。失点時のセットプレイも、「ここを我慢しきれないのか」と言いたくなった。
 ただ、すべてが悪かったわけではない。結果的に、押し込まれる時間帯が増えたが、麻也と森重、たびたび最終ラインまで引く長谷部はセーフティファーストの意識が格段で、いわゆる危ない場面は上記のように数えるほどだった。
 結局バランスなのだと思う。ザッケローニ氏の時代は、ファウルを恐れすぎて無理に当たらず結果的にCKを与えてしまい、そこから失点することが多かった。今回は軽率にかわされり、慌てて与えたファウルからの失点が多い。思うように集合練習ができず、各選手のコンディションが揃わない中、どのようにバランスをとり、チーム力を上げていくか。守備のバランスがよくなり、より前でボールを奪えるようになれば、先制点のような鮮やかな速攻の頻度も上がるはず。
 そう考えれば、上記の通りアジアのレベルが厳しいほど、本大会に向けた準備ができるというものだ。

 攻撃については、なぜ単純にもっともっと原口を使おうとしないのかが大きな不満だった。今の原口の縦に出る能力は格段のものがある。当然イラクDF陣もそこは警戒してくるが、そこを工夫して、最強兵器をいかに生かすかがチームと言うもの。ところが、柏木は原口とはレッズ時代チームメートだったのに右サイド重視の展開、清武もせっかく原口が縦に出ようとしたときに前のスペースを消してしまうことが再三、酒井高徳も外にボールを引き出したうえで単純に原口を使えばよいのに細かな崩しに拘泥。
 結果、必ずしも体調がよいように見えない本田にボールが集まり、本田が一人でキープできないため岡崎がサポートに回り、崩し切れない場面が多くなってしまった。狙うべきは逆だろう。岡崎の粘りと清武の技巧で、原口を前に向かせてボールを持たせ、左から主に崩して、そこを岡崎や本田がねらう方が、得点の確率は格段に高まるのではないか。清武もあれだけ鋭い切れ味を発揮できているのだ。もう一工夫してほしい。
 攻撃については、よい意味で選手層が厚過ぎることが、災いしているのかもしれない。原口と清武が定位置確保としても、他にも多士済々。交代で起用された浅野、小林悠のほかにも斉藤学も武藤ももいるし、大迫も最近絶好調だと言う。岡崎と本田の経験は格段だ。これらのタレントを、いかに交通整理して強力な攻撃陣を編成していくか。

 チームとしての完成度はまだまだで、同グループで日本以外で最も戦闘能力が高そうな豪州と敵地戦をむかえるのは絶妙なタイミングと言える。強敵との試合は、やり方を間違えなければ格段にチーム力を向上させるものだからだ。イラク戦のアディショナルタイムは、間違いなくチームの雰囲気を明るいものにしているはずだ。UAE戦よりタイ戦の方が内容がよかったのと同様に、豪州戦はイラク戦以上に質の高いサッカーを見せてくれることだろう。時差と気候を考えても、サウジ帰りの豪州より、我々の方がコンディション的にも有利なはずだ。よい結果を期待したい。
 監督交代劇や、岡崎と本田の輝きにより、新旧交代とチーム作りが遅れている問題はある。また最前線にくらべて最終ラインに新しい選手を試していないのが心配だ。しかし、ハリルホジッチ氏の実績にせよ、次々に登場するタレントにせよ、我々の潜在力は、やはり相当なレベルにあるはず。目標は本大会ベスト8であることを忘れずに、よいチームが作られることをじっくりと見守りたい。
posted by 武藤文雄 at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本代表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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