2016年12月31日

2016年10大ニュース

(「ワールドカップ予選のホーム敗戦がいつ以来か」と言う基本的議論を間違っていました。反省の意を込めて、字消し線での修正とします)

 何のかの言って、この2016年は「やはり日本サッカーは、十分強いんだ」と、再確認した年だと思っている。

 確かに、14年のブラジルでの早期敗退、15年豪州アジアカップのでPK負け、自信がなくなる状況はあった。また今年は9月のUAE戦で、ワールドカップ予選としては89年のイタリア大会予選97年のフランス大会予選以来のホーム敗戦を食らったのも確かだ。
 しかし、あまりに状況を悲観的にとらえ過ぎてはいないか。悲観的に語る方が「売れる」と言う現状もあろう。また、マスコミ諸兄からすれば、日本サッカーの状況が悪くなれば、「自分の生活が危うくなる」との焦りもわかるのだが。
 ハリルホジッチ氏が目を覚ました以降、豪州戦もサウジ戦も圧倒的な戦闘能力を見せつけている(細かな詰めを過るあたりは、この監督らしいのだが)。どう考えても、俺たちが一番強いではないか。
 五輪代表が手倉森采配で鮮やかにアジア制覇した時も、「もはや、日本はポゼッションで優位に立てない」など、敢えて悲観的な報道をする向きが多かった。U20がアジア制覇した折も、決勝でサウジに幾度も好機を許したことに、揚げ足をとるかのうように、同様な批判が渦巻いた。
 冗談ではない。圧倒的なボール保持でアジアを制したのは、00年アジアカップくらいだ。それ以外のワールドカップ予選も、アジアカップも、丁寧に冷静に戦い抜いたことを忘れてしまったのだろうか。

 岡崎と本田の輝きがまばゆかったこともあり、代表の若返りが遅れかけたことは確かだ。しかし、原口が、大迫が、そして昌子が出てきた。五輪代表でも、矢島も、大島も、植田も、遠藤航も、中村航輔も、着実に地位を築こうとしている。いたずらな楽観をするつもりはない。でも、落ち着いて考えれば、我々は相変わらずアジア最強国なのだ。そして、わずかなる幸運があれば、レアル・マドリードを追い込むこともできるのだ。

1.アントラーズ、レアル・マドリードを追い込む
 あの遠藤のシュートが決まっていれば...

2.ペトロビッチ氏、最後の10分間で崩壊
 レッズが通年で最高成績を収めていたのも確かだ。それに続くフロンターレが通年ですばらしいサッカーを見せてくれたのも間違いない。でも、レギュレーションはレギュレーション。レッズはチャンピオンシップに勝たなければならなかった。
 しかし、だからと言って、あそこで追いつかれたからと言って、あの錯乱はないだろう。しかも、今シーズンについては、レッズは終了間際まで、独特のパスワークで攻め込み、敵の疲労を誘い、崩し切っていたののに。
 あの10分間、ペトロビッチ氏に何が起こったのだろうか。

3.ワールドカップ予選、ホームでUAEに苦杯
 「たまに、このようなことがある」と、我々は自覚すべきなのだ。

4.手倉森氏、完璧なアジア予選、やっちゃった本大会
 手倉森氏の、五輪予選の完璧な戦い方は素晴らしかった。ローテーションを駆使した選手起用。トーナメントに入ってからは、120分間を見据え、敵の疲労を誘いながら、少しでも勝つ確率を高めるやり方。イランにもイラクにも、10回やっても、相当回数は日本が勝っただろうと言う印象だった。
 まあ、本大会は、恐れていた通り、策士が策におぼれた感があったけれども。それにしても、ナイジェリア戦のハーフタイムに修正できなかったことが残念だ。

5.U20、アジア初制覇
 ここ最近ワールドユースに出場し損ねた日本だが、堂々の出場権獲得。さらにアジア大会初優勝まで遂げてくれた。従来の日本のよさだった技巧的な中盤タレントの三好、堂安がいたが、いつも悩みのCBに中山、富安、ストライカに小川、岩崎とタレントが揃っていたのもよかった。
 そして、彼らが久々のワールドユース出場を決めた後、丁寧に戦い、決勝でサウジをPKで振り切ったのは本当にうれしかった。あれを見たら、常識的には「未来は明るい」と考えるが普通と思うのですが。

6.JリーグのDAZNとの10年超長期放映契約
 10年契約、2000億円と言われても、中々ピンと来ないが、巨額契約が成立したことは素直に喜びたい。ただ、これだけ不確定な世の中で、これだけ長期高額の契約の詳細はどうなっているのだろうか。ここは、今後に渡り、Jリーグ当局も的確な発信を、マスコミには正確な報道を期待したい。

7.女子代表五輪出場逃す
 こちらに書いたが、このチームは疲労ですり減ってしまったのだ。しかし、彼女たちが残してくれた成果は限りないものがあり、感謝の言葉しかない。高倉新監督に率いられた新しいチームには、次々と若手が登場している。若年層の世界大会での好成績も悪くない。今後に期待したい。

8.田島氏日本協会会長就任
 田島幸三氏にはちょっと複雑な思いがある。
 浦和南高校で全国優勝した高校サッカーのスタアで、筑波大学在学時代に日本代表にも選考された選手が、古河に加入し早々に引退し、中途半端にドイツに留学し指導者を目指した。指導者としても明確な実績はなく、氏が中心となった活動も、エリートプログラムやJFAアカデミーなど、ピント外れのものが多いような気がする。
 確かに、ここ20年来日本協会の中枢にいたのは間違いないのだが。

9.グランパス自滅
 元々、リーグ戦開始前から、多くの評論家がJ2落ちを予測していた。その通りになっただけだ。
 ちなみに、監督解任が遅かったとは思うけれど、少々早かったから残留できていたと言う考えも危険だと思う。復帰した直後の闘莉王はすばらしかったが、復帰数試合後はスタミナも切れてしまったようで、神通力も切れていたのだから。
 来シーズン、まったく新しいメンバでの再出発を狙っているようだが、過去の歴史を考えると、非常に危険なねらいだと思う。まあ、キャッシュは豊富なクラブですから、どうなることか。

10.日程問題いいかげんにしませんか
 ACLでどうしても勝てないのが、Jの日程問題にあることは再三議論されてきている。それでも、Jリーグ当局は何も手を打たない、どころ、かチャンピオンシップを導入した。ようやく、その制度をやめたと思ったら、夏期にインタバルを設けると言う。また、日程問題の課題の最大の1つである天皇杯決勝の元日開催をやめとうともしない。
 もう選手を消耗品として扱うのはやめにしましょう。選手は私たちの資産なのです。
posted by 武藤文雄 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年ベストイレブン


さて、恒例のベストイレブンです。

GK 西川周作(浦和レッズ)
 今年のJリーグは、チャンピオンズシップ以降、訳のわからない状態になってしまった。でも、やはり通期のリーグ戦をレッズが勝ち抜いたことは、しっかり記憶していくべきだろう。そして、今シーズンのレッズは過去と比較し、格段に守備が向上したが、西川の貢献はすばらしかった。また、ワールドカップ予選、敵地タイ戦でのファインプレイは、後年「日本の運命を左右したプレイ」と評価されるかもしれない。

DF 中澤佑二(横浜Fマリノス)
 スピードはなくなったし、90分間戦い抜くのは相当厳しそうだ。けれども、今シーズンはフル出場。相変わらず日本最高の守備者として君臨している。敵のプレイを丹念に研究しているのだろう、どのような場面でも彼我のスピード差を考えながら、敵のシュートポイントを押さえる。今なお、すべての日本人守備者が目指すべき存在。

DF 阿部勇樹(浦和レッズ)
 通期でJリーグを勝ち抜いたレッズの大黒柱はやはりこの人。サイドチェンジや前線へのフィードの美しさ、中盤での刈り取り、後方に引いてのバランスの確保。この選手のプレイを見るのは本当に楽しい。今シーズンは遠藤航の加入により、最終ラインまで下がることは少なくなったが、チーム事情?でDFとさせてもらいました。

DF 昌子源(鹿島アントラーズ)
 今シーズン最高の発見。今シーズン終盤から着実に向上し、チャンピオンシップ、クラブワールドカップの1試合ずつでさらに成長した。レアル・マドリード戦の後半、クリスチャン・ロナウドを止めた場面には興奮した。この選手の確立は、ロシアワールドカップのベスト8以上を目指す私たちにとって、とても重要だ。

MF 西大伍(鹿島アントラーズ)
 このポジションは、ドイツで奮闘する両酒井(2人とも欧州では相当な評価を受けているようなのだが、どうして日本代表に帰ってくるとおバカをするのだろうか)、小林祐三などと迷ったが、やはりクラブワールドカップでのプレイを思い出し、西を選考した。あのレアル戦での上下動、落ち着いたボールさばき、粘り強い守備。あれだけやってくれれば、代表復帰も十分に考えられる。

MF 矢島慎也(ファジアーノ岡山)
 岡山の攻撃リーダとして、J1昇格まで後一歩までチームを引っ張った若きスタア候補。あのセレッソ戦、劣勢の中盤で一人冷静に配球したプレイはすばらしかったのだが。五輪でも、攻守のバランスをとり、難しい状況下のチームを支えた。J2にレンタルされ、チームの中核を担うことが若いタレントの成長に重要だと言うことを示したことも意味がある。レッズに戻る来シーズンどこまで成長してくれるか。

MF 中村憲剛(川崎フロンターレ)
 やはりこの人はすばらしかった。長短のパスを自在に操り、全軍をリードする。終盤戦で負傷しなければ、フロンターレが通期で最高成績を収めた可能性もあったかもしれない。

MF 原口元気(ヘルタ・ベルリン)
 現在、日本最高の名手と言っても過言ではないだろう。レッズでプレイしていた終盤は、すっかりたくましくなっていたが、ドイツに行きさらに成長した。何より、持ち前の技巧に強さがついたのがすばらしい。歴史的にも、日本に本格的なウィングが登場したのは、60年代の大杉山、70年代の大永井以来ではないか。ロシアの上位進出に向けて、最も重要な選手となった。

FW 大久保嘉人(川崎フロンターレ)
 幾度も書いたが、このFWが得点に専念するポジションで、中村憲剛と同じチームにいてくれたことに感謝したい。いわゆる瞬発力は、全盛期からは落ちてしまったかもしれないが、点をとれる場所に入り込むタイミングと、ゴール前での冷静さは、相変わらず格段。

FW 岡崎慎司(レスター)
 プレミアで優勝。いずれの試合を思い起こしても、岡崎抜きでその栄光がなかったことは間違いない。その献身的なプレイスタイルは、誰からも尊敬されるもの。それにしても、ハリルホジッチ氏が、この日本でも最も頼りになるストライカを軽んじて、自分で自分の首を絞めているのは不思議で仕方がない。

FW 大迫勇也(1FCケルン)
 強さと技術を併せ持つ本格ストライカとして期待され続けてきたこの大器が、ようやく本領を発揮してきた。もっと周囲に「自分が点をとるから、ここにボールを寄こせ」と言う要求をしてほしい。代表での背番号が15と言うのもすばらしい、かつての釜本と同じではないか。ライバルは多いが、大迫が最前線で光り輝けば、ロシアへの期待は多いに高まる。
posted by 武藤文雄 at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヨハン・クライフと中村憲剛&大久保嘉人

 今年3月24日に、ヨハン・クライフが逝去。
 来年1月1日に、中村憲剛と大久保嘉人は、同じチームで最後の戦いに挑む。
 今年終盤の戯言として、クライフの偉業を懐かしみながら、本ブログ最後で上記2文を結合させます。

 今年も、世界サッカー界には、色々なことがあった。欧州選手権なりコパアメリカなど大きなタイトルマッチには興奮したし、チャンピオンズリーグ決勝でのマドリードダービーも中々だったし、五輪のネイマールの涙も感動的だったし、いや先日のクラブワールドカップ決勝も悔しかった。ビデオ判定やら、ワールドカップ本大会出場チーム数増など、怪しげな動きもあった。
 そんなこんな色々あった1年だったが、私にとって今年は、クライフが死んだ年として記憶することになる。とにかく、私の世代のサッカー狂にとって、クライフと言う選手は特別な存在なのだ。私が中学校2年生の時に行われた74年のワールドカップで、オランダ代表が見せたサッカーの美しさと、それを率いたクライフのリーダシップは格段のものだったから。これは純粋に年代的なもの、ある意味一番多感な中学生時代に、あこがれたスタアに対する思いは格段のものがある。私にとって、ちょっとペレは早すぎたし、マラドーナは同級生だ。
 クライフが肺ガンで状況が芳しくないとの情報は耳にしていたので、、ある程度覚悟はしていた。また、ちょうどその報せを聞いたのが、ワールドカップ予選のアフガニスタン戦直後、親しいサッカー仲間と一緒の時だったこともあり、様々なことを話すことで、気がまぎれた。帰宅して、深夜の複数のテレビスポーツニュースで流れたのはいくつかの名場面。74年ワールドカップ、決勝の開始早々のPK奪取、2次ラウンドブラジル戦のジャンプボレー、アルゼンチン戦のGKを抜き去るドリブルシュート、そして1次ラウンドスウェーデン戦のクライフターン。40年以上前になるが、これら4場面は今でも鮮明な記憶となっている。悲しい酒だった。

 言うまでもなく、クライフ氏が監督としても絶品だった。そして、監督としてのクライフ氏の評価は、いくつかビッグタイトルを取ったと言うことに止まらない。
 監督としてのクライフ氏の貢献は、第一に、クライフ氏が作り上げた攻撃的サッカーが実に見事だったことだ。判断力がよく技術の高い選手を集め、高速パスを回して敵を崩し切る。80年代以降、世界のトップレベルのサッカーの守備力は格段に向上した。これは、選手のフィジカルトレーニングが充実してきたこと、ビデオ素材などの充実で大柄な選手の育成術が発達したこと、戦術の進歩で(退行とも言うのかもしれないが)中盤を分厚くする守備方式が確立したことなどによるものだ。それでも、80年代はプラティニとかマラドーナとかファン・バステンなどのスーパースタアがいれば、それを突破することはできていた。けれども、90年や94年のワールドカップでは、分厚い中盤に加えて、後方をブロックで固める守備方式が登場し、いよいよ点をとるのが難しい状況となった。それに対する有力な回答の1つが、クライフ氏の「判断力がよく技術の高い選手による高速パス」だったのだ。
 2つ目の貢献は、バルセロナと言うクラブがまったく異なる存在となったことだ。このクライフイズム浸透以降のバルセロナは、常に判断と技巧に優れた高速パスで世界から尊敬される存在となり、幾度もスペイン制覇したのみならず欧州チャンピオンにもなり、00年代には複数回世界一となった。若い方には信じられないかもしれないが、バルセロナと言うクラブは、80年代までは、クライフやマラドーナのようなスーパースタアを高額で買ってきては、レアルやアトレティコのマドリード勢やバスクのクラブの後塵を拝する、まあそのような楽しいクラブだったのだ。大体、60年代から80年代にかけてバルセロナは、2回しかスペインリーグを制覇していなかったのだ(うち1回は選手クライフがいた73-74年シーズン)。
 そして、3番目の貢献、これはバルセロナのいわゆるクライフイズムが、スペイン代表にも広がり、とうとうこの国が欧州選手権はもちろん、ワールドカップまで制したことだ。90年代いや00年代前半までのスペイン代表チームは、レアル・マドリードなりバルセロナの高額スタアが揃い、大会前は「今回こそ優勝候補」と言われながら、本大会に入り勝負どころで確実に負ける存在だった。ワールドカップを制した2010年の決勝の相手が、クライフの母国オランダだったのは皮肉だったが。当時クライフ氏が、スペインを応援したのには笑わせていただいたが。

 ただ、考えてみると、最近のバルセロナやスペイン代表チームのプレイ振りが、クライフ全盛時のアヤックスやオランダ代表に似ているかと言うと、ちょっと違う。で、その最大の違いは、結局選手クライフがいない、と言うことに突き当たる。
 よく若い友人に「クライフって、どのような選手だったのだろうか、今で言うと誰に似ているのか」と問われることがある。
 クライフのプレイそのものの説明はそれほど難しくない。一応トップのポジションにいるがバックラインまで引いてきてプレイを開始する。周囲の味方とパスを回していて、隙を見つけると突然加速して、高速ドリブルを開始する。突破のドリブルは、左右の揺さ振りではなく、加減速を用いる。急加速もすばらしいが、急減速による攻撃の変化は非常に効果的。そして、敵のチェックが甘ければ、そのままペナルティエリアに進出する。あるいは、ドリブルした姿勢のまま、長短自在のパスを操る。時に、それは味方へのラストパスとなる。あるいは、そのパスを受けた味方が最前線にラストパスを入れる。そして、それに飛び込んで難易度の高い得点を決める。
 ただ、クライフにスタイルが似ている選手となると、中々難しい。フィニッシュも突破も組み立ても、すべてこなせるスタアはそうは存在しない。特に最近のサッカーは中盤のプレスが非常に厳しくなっているので、シャビやイニエスタやピルロやモドリッチのように中盤後方で組み立ての妙を見せるタレントと、メッシやクリスチャン・ロナウドやネイマールやベイルのように突破し点をとるタレントに分化する傾向がある。
 そうなると、ペレ、マラドーナまでさかのぼることになるが、この2人はゴール前の破壊力が凄すぎて、最前線での魅力が強すぎる。プラティニはややクライフに近いが、「緩」は絶妙だったが、「急」はクライフより落ちるか。まあ、肝心のところで、熱くなって我を忘れてしまい、西ドイツにやられるところは、この2人の共通点かもしれないが。
 話を戻すが、監督としてのクライフ氏は、自分のような万能型攻撃兵器の存在が難しい時代に合わせた美しい攻撃的サッカーを作り上げたと言うことなのではないだろうか。

 と言うことで、クライフを今の選手に喩えるのはとても難しいのだ。クライフの死後、そんなことを考えながら、Jリーグの試合を観ていた時に、ハッとひらめいたことがある。
 もし、中村憲剛と大久保嘉人のプレイを同じ1人の人間が演じることができたら、それがクライフではなかろうかと。憲剛による組み立ての妙、緩急の変化あふれる鮮やかなラストパス。大久保の強引で効果的な突破、そしてきめ細かな得点力。それらが総合されたタレント、クライフとはそのような選手だったのだ。
 
 クライフのような現人神はさておき、私たちは中村憲剛と大久保嘉人を所有している。いつもいつも語っているが、この2人がこの4年間同じクラブで戦うのを見ることができたのは、幸せな事だと思っている。この2人が絡む攻撃を見るのは本当に楽しかった。ベガルタ戦以外では。
 そして、明日は天皇杯決勝。アントラーズ対フロンターレ。中村憲剛と大久保嘉人が同じチームで戦う、おそらく最後の試合となる。そして、憲剛も大久保も輝かしい経歴を誇り、日本サッカー史で燦然と輝く経歴が語られるべきタレントだ。しかし、この2人はタイトルに恵まれた事はない。明日の決勝戦に向けて、2人の思いは格段なものだろう。
 私はフロンターレサポータでも何でもない。けれども、憲剛が最高の笑顔でカップを上げる姿は見てみたい。
posted by 武藤文雄 at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大魚を逸したアントラーズ

 後半半ばに、クリスチャン・ロナウドのドリブル突破を、昌子が冷静な対応で止めたとき、「これは、もしかしたら」と思い始めた。そして、アディショナルタイム、左サイドからのクロスが裏に抜け、遠藤がフリーでシュートした瞬間。もしかしたら、あれは「私達日本人が世界一に最も近づいた」と後世に語られる瞬間だったのかもしれない。もちろん、そうならないことを望んではいるのだが。
 いや待て。俺たちはもう世界一の経験があるのだったっけな。

 アントラーズの奮闘は、単にアジアのクラブ、日本のクラブが決勝に進出し、欧州のトップクラブをあと一歩まで追い込んだことに止まらない。
 ビッグゲームで、延長戦となり、歴史的なスーパースタアが圧倒的な個人能力を見せて勝負を決める決勝戦など、そう滅多にお目にかかれるものではないのだ。クリスチャン・ロナウドの3点目は、まだ植田が昌子に合わせてラインをそろえられなかったと言う守備側のミスもあった。けれども、4点目はあり得ない、味方のシュートが偶然に自分の前に飛んできて、それをとっさに完璧な場所にトラップし、落ち着いてシュートを決めるなんて。この選手のストライカとしての能力は一体どう考えたらよいのだろうか。クリスチャン・ロナウドは、いわゆるストライカとして、ゲルト・ミュラー、ファン・バステン、ロナウド(ブラジルのね)の域に達する名手に至ったと、考えるべきだろう。そして、その名手に延長でやられる経験が味わえるなんて。

 クラブワールドカップで日本勢が準決勝まで進んだのは5回目となる。。
 07年、レッズがミランに0対1、よく守り、ワシントンを軸に逆襲を成功させかけた場面もあったが、きっちりと0対1でやられた試合。戦闘能力差は明らかだったが、最後まで1点差で戦い抜いたのは見事だった。サッカーと言う競技は、とにかく1点差でとどめておけば、何が起こるかわからないのだから。ただ、この時のレッズは負傷でポンテと田中達也を欠いており、さらにACLを含めたシーズン終盤の過密日程でボロボロだった。もう少しよいコンディションで戦えばもっと健闘できた可能性もあったと思う。
 08年、ガンバがユナイテッドに3対5、終盤攻め合いとなり、遠藤を起点とした攻撃でユナイテッドから複数点をとったこともあり検討した雰囲気もあった。けれども、前半ギグスのCKからヴィディッチとクリスティアン・ロナウドに決められ、2点差とされてしまったので、勝負と言う意味ではどうしようもなかった。ただ、この年のガンバも、ACL制覇を含めた過密日程で、二川や佐々木も使えず、ボロボロだった。
 11年、レイソルはJリーグチャンピオンとして地元枠での登場。苦戦しながらも準決勝に進出したものの、準決勝の相手サントスには、ネイマールと言う化物がいた。1対3の完敗。化物の存在が、いかにサッカーにとって重要かを認識する試合だった。
 そして昨年、サンフレッチェがリーベルプレートに0対1、互角の攻防でサンフレッチェにも好機があったものの、GK林のミスから失点(これはベガルタサポータからすると、「ああ、またやっちゃった!」と微妙な感動もあったのだが)。その後の20分間、しっかりとボールを回してきたリーベルに抵抗できなかったのが印象的だった。ちなみに、サンフレッチェは3位決定戦で広州恒大を破ったが、広州恒大の各選手の疲労振りが顕著だった。上記のレッズやガンバも同様だったが、ACLを制した直後のクラブが、このクラブワールドカップを戦うのは、日程的に非常に厳しい挑戦と言うことなのだろう。

 そして、アントラーズは、準決勝でナショナル・メデジンを振り切り、決勝でレアル・マドリードに最大限の抵抗を見せてくれた。

 ナシオナル・メデジンは非常に戦闘能力の高いチームだった。
 驚いたのはメデジンの攻撃的姿勢。よほどのスタア軍団だった場合を除き、南米のトップチームは「まず守ってくる」と言う先入観がくつがえされた。中盤で速いパスで左右に揺さぶり、短く低く強いパスをトップにぶつけ、FWがしっかりキープし起点を作り、そこから再三ペナルティエリア内に進出してくる。中盤でのパスコースは多彩、前線でのキープは格段で、アントラーズは幾度も好機を許した。
 一方で、攻撃に多くの選手をかけてくるので、一度アントラーズがボールを奪い、第一波のプレスをかわすのに成功すると、 中盤は薄い。その結果、結構アントラーズも好機を作ることに成功した。ただし、中盤は薄いが、最終ラインの強さと判断力は見事。アントラーズのラストパスをギリギリのところで押さえ込む。一度、後方から走り込んだ柴崎が鮮やかな技巧でDFラインの裏を突いたが、GKの見事な飛び出しに防がれた。
 勝負を分けたのは、ほんの少しアントラーズが幸運だったこと。全盛期の好調ぶりを思い出したかのような曽ヶ端と、大会に入り成長し続ける昌子を軸に、幸運も手伝って丹念に守り続けたアントラーズ。ビデオ判定によるPK奪取と、終盤攻め疲れたメデジンのプレスが甘くなったところでの速攻からの2発。
 繰り返すが相当幸運だったことは間違いない。特に前半終盤、後半半ば、メデジンがいわゆる強度を上げてきた時間帯は、アントラーズは最終ラインから持ち出すことができず、幾度も決定機を許してしまったのだから。また、現実的に戦闘能力差があったのは間違いないから、メデジンに厚く守備を引かれ、ロースコアで上回る試合を狙われたら、一層難しい試合になっていたことだろう。現に、ブラジルワールドカップでも、リオ五輪でも、そのようなスタイルのコロンビアの速攻にやられたのは記憶に新しい。おそらくメデジンは、決勝のレアル戦を見据え、90分で勝負をつけてしまう展開を狙ったのだろう。上記2試合の日本はどうしても勝ち点3が欲しかったが、アントラーズは我慢して120分勝負に持ち込む選択肢もあったところが違ったから。もちろん、メデジンが見て愉しい攻撃的サッカーを展開し、それで日本のチームの勝つ確率が高まったのだから、文句を言う筋合いはないのだが。

 そしてレアル・マドリード。
 欧州チャンピオンズカップ黎明期のディ・ステファノ、プスカシュ時代から、この純白の衣をまとう名門クラブは、各ポジションに絢爛豪華なタレントを並べ、他を圧するのを得意としている。そして、今回もクリスチャン・ロナウド、モドリッチ、セルヒオ・ラモスらがズラリ。過密日程の欧州トップクラブゆえ、各選手の体調は今一歩で、それがアントラーズの健闘につながったわけだが。
 このレアルに対し、なぜアントラーズがあそこまで健闘できたのか。答えは比較的簡単で、アントラーズにいくばくかの幸運が訪れれば、接戦になる程度の差しかなかったからだ。言い換えると、Jリーグのトップクラブの戦闘能力は、世界の超トップレベルとそのくらいの差だと言うことだ。上記で振り返った過去のクラブワールドカップの敗戦も、相応には接戦に持ち込んでいたの。また、ワールドカップでも、コンディション調整に失敗した06年と14年を除けば、98年のアルゼンチン戦や10年のオランダ戦で代表されるように、それなりの試合はできてきた。
 一方で、今回のアントラーズを含めて、毎回毎回近づけば近づくほど、その差が具体的に見えてきて、道が遠いことも痛感させられる。そして、その決定的な差とは、「スーパースタアの得点能力」と言う見も蓋もない結論になってしまうのだが。クリスチャン・ロナウドのようなスーパースタアを日本から輩出するにはどうしたらよういのか。これを語り出すとキリがない。
 ただ、今回のアントラーズは、レアルのような世界最強級クラブに対し、とにかくリードを奪ったこと、幸運ではなく能動的な崩しで2得点したことがすばらしかった。特に柴崎の2点目は、技巧で複数の敵選手を打ち破った見事なものだった。いわゆるインテンシティとかデュエルを発揮した一撃だったが、これらを支えるのは単なるフィジカルではなく、技巧そして的確な判断力であることを示してくれたも痛快だった。柴崎は日本のエリート選手で、代表にも選ばれるほどのタレントだが、欧州でのプレイ経験はない。そのような選手でも、あれだけのプレイができることが、Jリーグの充実を示している。少なくともこの日、柴崎はモドリッチより輝いたプレイを見せてくれた。果たして、柴崎は、どのような厳しい試合でもモドリッチのようなプレイができる選手に育ってくれるだろうか。
 柴崎だけではない。昌子のプレイは、ロシア五輪に向けた守備の中核となることを存分に期待させるものだったし、曽ヶ端と小笠原の両ベテランはさすがだったし、金崎、永木、西、山本、遠藤と言った中堅どころも試合ごとに成長を見せレアルの選手と対等近くわたりあった。
 そして、選手の能力を存分に引き出した石井監督の采配を評価しないわけにはいかない。石井氏は、Jリーグ終盤戦から、プレイオフそれに勝利のクラブワールドカップまで視野に入れ周到に準備をしたのだろう。さらに、プレイオフ以降の連戦を考慮し、ローテーション的な選手起用も見事だった。与えられた環境で最善の成績を目指すと言う監督の使命をほぼ完璧に果たしたのだ。そして、もし冒頭に述べたあの遠藤のシュートが入っていれば、「ほぼ」が必要ないところだったのだが。

 アントラーズ選手たちの、試合終了直後の大魚を逸した悔しさにあふれた表情は、すばらしかった。そう、彼らは大魚を逸したのだ。そして、このような機会をまた確保することの難しさを想像すると...


 余談を2つ。

 アントラーズには東北出身選手が多い。小笠原は岩手県出身、柴崎は青森県出身。そして遠藤は塩釜FC、宮城県出身だ。元々、アントラーズの前身の住友金属の中軸だった鈴木満(現GM)、80年代エースとして得点力あるウィングとして活躍した茂木一浩も宮城県出身だ(ちなみに、茂木は自分と同世代 で、高校時代散々痛い目にあったのです)。さらに、遠藤を育てた塩釜FCは、言うまでもなくあの加藤久が育ったクラブ。宮城県育ちの私としては、やはり嬉しい。

 ナシオナルメデジンが、トヨタカップで来日したのは89年。敵はACミラン、フランコ・バレーシ、アンチェロッティ、ドナドニ、若きマルディニと言ったイタリア代表選手に、ファン・バステン、ライカールトのオランダのトッププレイヤが加わった強力メンバだった。しかし、メデジンは知性あふれるCBエスコバル(故人、USAワールドカップ後に非業の死)、怪GKイギータを軸に、見事な守備を見せる。延長終盤まで0対0で進んだ試合は、ミランのエヴァニが直接FKを沈め決着。メデジンは惜敗した。長きに渡るトヨタカップでも、このメデジンの抵抗振りは歴史に残るもの。そのメデジンが、もしかしたら最後の日本開催となるクラブワールドカップに再臨し、日本のクラブと手合わせしたことの感慨は大きかった。
posted by 武藤文雄 at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月05日

2016年シーズン、年間チャンピオンシップの罠

 まずは、アントラーズを称えたい。大会前から決められたレギュレーションにのっとり、見事な勝利を収めたのだから。今シーズンのチャンピオンはアントラーズだ。小笠原とその仲間たちに祝福の言葉を贈るとともに、敬意を表したい。

 ただ、私はこのレッズの敗戦には考え込んでしまった。ただの不運とか、理不尽とかとは別なものを感じたのだ。

 今シーズン、ペトロビッチ氏が率いるレッズは化けた感があった。試合終了間際まで、丁寧に攻撃的サッカーを継続し、粘り強く勝ち点を拾う。往々にして試合終盤の詰めを過つ傾向がなくなったのだ。結果として、長期のリーグ戦で最後の詰めを過る過去から訣別した感があった。遠藤航の補強が奏功し、後方を遠藤に託すことができるようになった阿部が本来の持ち味である中盤での刈り取りを行うことで、敵速攻への対応が改善したことも大きかった。そして何より、敵が守備を厚く固めて来ても、ペトロビッチ氏が粗忽に動かず、執拗に両翼から攻め込み続けるようにもなったのも重要だった。
 結果として、ナビスコカップをPK戦で制した試合も見事だったし、フロンターレと一騎打ちになったリーグ戦を勝ち切ったのも鮮やかだった。 そして、このチャンピオンシップ、鹿島での初戦も、西川、遠藤、阿部の中央の強さを活かし、PKの1点を守り切った試合ぶりも大したものだった。
 この第2戦も、前半開始早々、スローインからアントラーズの僅かな隙を突き、関根の高速突破から、興梠が先制。完璧な立ち上がりだった。その後も、前に出てくるアントラーズの裏を突き、武藤が幾度も好機をつかむ(が、決められない。何かなあ、武藤雄樹、持ってないなあ、がんばれよ)。
 ここまでは完璧だったのだ。

 ところが、前半終盤、宇賀神が遠藤康に出し抜かれ、さらにカバーに入った槙野の詰めが甘く、簡単に狙い済ましたクロスを許し、金崎に同点弾を食らったあたりから、おかしくなってくる。
 アントラーズに「勢い」が出たこともある。また、アウェイゴールルールがあるため、結果的に興梠の先制点があってもなくても、同じになってしまうレギュレーションが、微妙なプレッシャとなったのだろうか。そのような流れの中で、ペトロビッチ氏が、昨シーズンまでのペトロビッチ氏に戻ってしまう。
 高木に代えての青木起用は、少々守備的に戦う狙いと考えればわからなくもなかった。しかし、続く関根と駒井の交代はよくわからない。関根は先制点のアシストを含め、幾度も好機にからみ、豊富な運動量による上下動で守備にも貢献していた。まだまだスタミナも残っているように見えたのだが。そして、何か慌てるように、興梠に代えてズラタン。前線で溜めを作れる興梠は、守備にも攻撃にも有用なのだが。
 そうこうしているうちに、槙野がやらかしてしまった。アントラーズの速攻に対し、鈴木優磨のフリーランに気がつかず突破を許す。この失態のみならず、あろうことか軽率なファウルでPKを提供。我慢して身体を寄せ、初戦も好捕を見せた西川に託すべきだったのではないか。余談ながら、槙野はキッカーの金崎に対し、恫喝まで行ったのは失望した。
 しかし、それでも、アントラーズが逆転した後も試合は10分以上残っていた。けれども、ペトロビッチ氏が切れてしまった。槙野を最前線に上げ、バランスを崩した時点で、試合は事実上終了してしまった。最前線に槙野が残っても、空中戦で圧倒できる訳でも、格段のシュート力を持っているわけではない。槙野は昌子に子供扱いされ、レッズは完全に攻めあぐむ。実際、一部報道によると、レッズベンチ内にはペトロビッチ氏に異論を唱える向きもおり、ベンチは大混乱だったと言う話もある。一方で、阿部と柏木が何とか状況を打開しようとする姿は美しかったのだが。
 ペトロビッチ氏が丹精込めて作り上げ、シーズンを通じて見事なサッカーを見せていたレッズは、最後に崩壊してしまった。それも、ペトロビッチ氏が自らの手で。

 先週、フロンターレがアントラーズに、山雅がファジアーノに、それぞれ苦杯した。この2つの試合から、改めて、長期のリーグ戦の結果が、一発勝負でくつがえる恐ろしさ、理不尽さを感じることとなった。それでも、これらの試合の敗者2クラブは、負けはしたものの、相応の強さを見せてくれた。
 しかし、レッズは違った。逆転された後、10分以上の時間があったのに、監督の判断ミスで、敵に恐怖すら与えることなく自滅してしまったのだ。互角どころか、敵を圧する戦闘能力を持っていたにもかかわらずだ。

 冒頭に述べたように、通期勝ち点が少なかったアントラーズがチャンピオンになったことは、それがレギュレーションと言うもの。シーズン前に決まっていたルールにのっとったのだから、「お見事」と語るしかない。
 しかし、最後の10分のレッズの崩壊劇は、やはりよくわからない。少なくとも、レギュラーシーズン中のペトロビッチ氏は、昨シーズンまでとは異なり、丁寧に慌てることのない采配を振るっていたのだ。いったい、あの瞬間、ペトロビッチ氏に何が起こったのだろうか。単純な前後期制でなく、中途半端に通期成績が重視されるレギュレーションの罠にはまってしまったと言うことなのだろうか。

 これもサッカーと言うことなのか。
 いずれにしても、私たちにできることはある。今シーズン、レギュラーシーズンでフロンターレとの競り合いを制したレッズ(そして敗れたフロンターレ)の見事なサッカー、チャンピオンシップで鮮やかな勝ち方を見せたアントラーズのしたたかなサッカー、それぞれを、しっかりと記憶していくことだ。
posted by 武藤文雄 at 00:30| Comment(1) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月01日

シャペコエンセ

 何ともやりきれない。このような事故がまた起こるなんて。
 生存した方々の早期の回復を祈り、亡くなった方々のご冥福をお祈りし、ご家族や親しい方々にお悔やみを申し上げます。

 中学生の折、サッカーをかじり始めた当初から、トリノのスペルガの丘、ユナイテッドのミュンヘン空港、それぞれの悲劇を学んだ。そして、リアルタイムに体験した、アリアンサ・リマとザンビア代表。
 今回は、カイオ・ジュニオール氏やケンペスたち、身近で触れ合う機会が多かった方々が悲劇に見舞われた。さらに、スルガ銀行カップと言うつながりもある大会。うまい言葉が見つからない。昨日来、悲劇に見舞われた彼らと、共にプレイしてきたJリーガやサポータの方々の悲嘆を目にするにつけ、何とも言えない気分になる。

 まずは、自分と家族が、こうやって日々安穏と愉しく暮らせることに改めて感謝したい。
 そして、このような事故の再発を何とか防ぎたい。言い方は悪いが、事故と言うものの発生確率をゼロにするのは不可能だ。またゼロに近づけるためには膨大なコストがかかる。けれども、丁寧に物事を分析し、正しい対策を積み上げれば、常識的なコストで、ゼロを目指すことはできる。
 私は航空機事故を減らすことはできない。でも、少なくとも職業人として30年余働いてきた、自分の範疇でゼロを目指すことはできる。

 やれることはやる。それが、サッカー狂の私が、カイオ・ジュニオール氏たちのためにできる、数少ないことだ。
 繰り返します。生存した方々の早期の回復を祈り、亡くなった方々のご冥福をお祈りし、ご家族や親しい方々にお悔やみを申し上げます。
posted by 武藤文雄 at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする