2018年03月04日

ベガルタ開幕2連勝

 ベガルタは、開幕から2連勝。まことにめでたい。
 
 昨日のFC東京戦にせよ、先週のレイソル戦にせよ、似た流れのウノゼロの勝利だった。
 いずれの試合でも、前半は内容が悪く、危ない場面も多かった。しかし、GK関の完璧な位置どりと、大岩の献身的なカバーリングで、何とか無失点でしのぐ。そうこうしているうちに、前半半ば過ぎから、次第に狙い通りボールが回るようになり、ベガルタペースに。そして後半に先制、その後はチームとしてボールキープが機能し、守り切った

 まずレイソル戦。
 前半は非常に難しい試合となった。左サイドの永戸が前進するスペースを、レイソルの右バックの小池に埋められてしまい、思うように左サイドに展開できなかったからだ。にもかかわらず、多くの選手が右サイドでのプレイを選択し、いよいよ永戸が孤立。結果として、チームのバランスが崩れ、幾度かクリスティアーノや伊東に、よい体勢でボールを受ける形を作られ、幾度か決定機を許すことになった。レイソルの中盤後方の金甫Qと大谷が厳しい寄せで、ベガルタの中盤にサイドチェンジを許さなかったも大きかった。
 後半に入り、板倉が積極的に押し上げるようになると共に、阿部が左サイドに寄り永戸をサポートするようになり、状況は改善された。そして、後半序盤に、CK崩れのスローインからの古林のクロスに、前線に残っていた板倉が打点の高いヘッドで決めて先制。レイソル守備陣の集中がわずかに切れた幸運と、後方に戻らなかった板倉の強気の判断が重なったことによる得点だった。
 レイソルも、ACLの疲労もあるだろうし、新加入選手の使いどころが固まっていないチーム事情もあるのだろう。以降はベガルタはバランスよくボールを回せるようになり、ペースを渡さない。終盤に入り、奥埜の疲労が目立ち始めたところで、攻勢を許すことになったが、レイソルCBの中山が、石原の老獪なドリブルを引っかけ、2度目の警告で退場となったところで勝負あり。
 試合終了後の記者会見で、渡邉監督が自画自賛していた、3-1-4-2で敵ボランチをつぶしに行くやり方が、十分に機能したかどうかは微妙だったが、後半のバランス修正で、この強敵を押し切れたのだから、結構なことである。

 そしてFC東京戦。
 FC東京は、中盤をダイヤモンドに組み、序盤から昨シーズンとは見違えるような、前線から厳しいチェックを仕掛けてきた。結果として、ベガルタは大森、米本、東の3枚の中盤を抜け出せず、再三低い位置でボールを奪われ、トップ下の高萩に自在に細工され、ディエゴオリベイラと前田の2トップに好機を作られた。
 ただ、東京の厳しい前線守備が、段々とゆるくなった前半半ばからは、それなりに中盤を抜け出せるようになる。しかし、CBの張賢秀の的確な読みと鋭い出足が見事で、好機を作るにはいたらず前半終了。
 後半、さらに両翼からの圧力を強めたベガルタはとうとう先制に成功する。右サイドでボールキープした小林を、阿部が追い越しフリーでボールを受け、体幹の強さを活かしたドリブルで中に切り込み強いクロスをいれる。東京DFがヘッドでクリアしたボールを逆サイドから進出した永戸が拾い丁寧にプルバック。石原が合わせたボールはGK林を抜き、両側のポストに当たりゴールラインを越えた。石原のボレーキックはアウトサイドにかかったもので、飛んだコースも上記の通り最高。他の選手ならば「偶然ではないか」と思うけれど、石原だと「いかにも彼らしい相違工夫に富んだ妙技」と言う気がしてくる。
 ここで東京は、久保を投入してくる。さすがに驚いた。久保のドリブルは正しく脅威、ベガルタの守備者たちがボールをまったく奪えない。奪えないのみならず、コース取りが絶品。大岩は一度身体を入れたと思ったら、再度入れ替わられゴールラインをえぐられる。石原が抜かれた後方から自信をもってアプローチした富田は、スッとボールを動かされてファウルをとられる。奥埜と古林で囲んだと思ったら、ヒールキックで中央のフリーの選手にパスを通される。
 投入直後の約10分は幾度も危ない場面を作られたが、ベガルタ各選手とも次第に対応ができてくる。一つは久保へのパスの出所を厳しく押さえること。今一つは、ワンタッチ目でゴールを向かせないこと。久保自身がいわゆる一軍に合流したのも、長谷川監督が就任したのも、比較的最近であり、チームとして、まだ久保の使い方も、久保による使われ方も、十分に確立していないことが幸いした。この早熟の若者が、一層の、いや過去にない光彩を放ってくれることを期待したい。ベガルタ戦以外で。
 久保への対応が落ち着いた以降は、再びベガルタペースになる。前節見られた選手のガス切れもなく、そのまま押し切り、開幕2連勝。いや、えがった。

 この2試合、相手が新戦力を十分に消化しきれておらず、チームとしての成熟度で、当方が明らかに上回ったのが幸いした。また、いずれの試合も序盤ペースをつかめない時間帯に先制された可能性もあり、安定感と言う意味ではまだまだ。さらに、後半先制した以降ベガルタの意図通りにボールを回している時間帯は長かったものの追加点を奪えなかった。
 まあ贅沢は禁物だし、ここは開幕2連勝を喜ぶことにしよう。と考えると、「いや去年も2連勝した後は…」などと、どんどん悪いことを考えるのも、サポータ冥利と言うものか。
 一つ言えるのは、上記した通り、チームとしての成熟度は相当高まっていること。攻撃用タレントとして控えに入っている茂木、ラファルエソン、ジャーメインはまだ活躍の機会を得られていない。コンディションが整えば、椎橋、庄司、中野も登場してくることだろう。私は素直に今シーズンの飛躍を期待している。
posted by 武藤文雄 at 22:45| Comment(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする