ベガルタはここ2節、思うように勝ち点が積み上がらない。前々節はホームでホーリーホックにロスタイムに決勝点を奪われ、まさかの敗戦。前節は敵地でヴァンフォーレに命からがら引き分け。残り6試合で2位と勝ち点3差の4位と、自動昇格に絶好の位置に付けたとも言えるし、何か毎年恒例の落ち着きのない場所にいるとも言える、実に微妙な順位である。
まあ、長々とリーグ戦をやっている割には、相互に出入りを繰り返し、似たような勝ち点を積み上げて終盤戦になだれ込むのが毎年毎年の事なのだから、不思議なものだ(と言う感慨は1年前にも書いたのだが)。遥かかなた上空を飛ぶサンフレッチェを除いて、戦闘能力が揃っていないチームばかりな事、ここ数年の傾向だが下位チームには下位チームなりの「抵抗のノウハウ」が溜まってきている事などが、大混戦の要因なのだろう。
ヴァンフォーレ戦の負傷で、田村が今季絶望、平瀬も長期離脱との事。負傷者の離脱は非常に痛いが、同様の事態は他クラブでも同様に見受けられる事。終盤戦は、負傷者、あるいは出場停止者なども重要な勝負のアヤになり、選手層を含めた総合力の戦いとなる。私は手倉森監督のチーム作りそのものには一定の評価をしているが、固定メンバ、それもベテラン重視の采配は、もう少し改善されてもよいと思っている。時には若くて脚力のある選手を使う方が梁や関口の特長も活きると思うし、他クラブに比較して選手層が厚いと言うベガルタの強みを活かし切っていないようにも思う。しかし、まあ監督の采配と自分の思いが微妙に、いや結構食い違うのに扼腕するのも、またサポータ冥利なのだが。そして、今後は天皇杯をはさみ、完全に週1試合ペースになる訳で、ベテラン主体の経験豊富なメンバ主体のベガルタが有利な展開に持ち込めるような気もしないではない。楽観的に見守ることにしたい。
一方でJ1もまた凄い。優勝争いも残留争いも、全く予想のつきづらい大混戦となってしまっている。優勝争いとだけ見ると、トップと勝ち点6差の7位ガンバは厳しいようにも見えるが(もちろん全勝すれば十分可能性はあるのだがACLとの掛け持ちはきつかろう)、来年度ACL出場権争いには十二分に参戦権がある。好調だったトリニータが連敗したり、連勝で上り調子だったFC東京がちょっとしたボタンの掛け違いからエスパルスに大敗したり、非常に見えづらい展開となっている。とにかく、1位の価値は格段だが、ACL出場権と言う3位と4位の大きな差もポイントになりそうだ。
同様に残留争いも、9位のヴィッセルから17位の勝ち点5差で余談を許さない。すっかり調子を落としていたジュビロがオフト氏効果なのか連勝、ズルズル下がっていたヴェルディも優勝争いの最中のグランパスと分けるなど、一時極端に悪かったチームに立ち直りのきざしが見えている。
元々優勝候補はACL出場3チームと目されていたが、ACLの疲労に、アントラーズは小笠原の離脱、レッズはワシントンの穴埋め失敗、ガンバはバレーの逃亡と播戸の病欠など、戦闘能力誤算が加わり混戦になった。そうなると、チーム全体のちょっとしたリズムで、勝敗が分かれる事になる。上記の通り、優勝争いも残留争いも似た戦闘能力のチーム同士でやっているのだから、当事者の方々の胃の痛みも相当だろう。他人の事など言えないけれど。
このような混戦は、消極的といわれても我慢を継続し、最後の2,3試合までは「とにかく負けずに勝ち点を拾い続ける事」が肝要。無理をするのは最終盤とくらいに考え、粘れるチームが歓喜を掴むはずだ。これは天上界の優勝争いも、ちょっと上の残留争いも、リアルそのもののJ1昇格争いも同じ事のはず。
そうやって大事に戦い続ければ必ずや栄光を...と毎年言い続けているのだが。
ちょうどホーリーホック戦があった日、娘が期末休みを利用して仙台の両親宅に帰っていた。試合結果を聞いてガッカリしていると、仙台に着いた娘から電話。
「あ、お父さん、仙台に着いたよ。おばあちゃんと言ってたんだけれど、『毎年の事なんだから、あまり気を落さない方がいいよ』」
う〜ん。今年こそ、断ち切ってやる。
2008年10月07日
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「毎年の事なんだから」で話のオチを付けられるリーグになったんですねぇ・・・
ビバ、日常。
今年こそ歓喜の祝杯を挙げたいですね。
他のチームの結果を比べながら一喜一憂した後に
入れ替え戦…なんてなったら大変です(笑)
だからこそサッカー好きはヤメラレナイっすね。
ただ入れ替え戦ももうなくなりますしねぇ〜
個人的には好きだったんですけど(笑)
中位力をかなぐり捨て、例年と全く違う高い位置での終盤戦を戦っているチームのサポもおります。
いまの順位は混戦がもたらした出来すぎの感があり、もう十分だと思いつつ、ひょっとしたらの期待も続く・・・
慣れないことをするのも胃が痛いです(>_<)。