参考になりそうなのは、最終節のアルディージャ戦。「勝ちたい」と言う気持ちが前面に出て序盤から強引な攻めの連続。幾多の好機を作るも不運もあって活かせぬまま、守備のバランスが崩れた75分に失点。この場面を含め、強引で非組織的な攻撃ながら好機もよく作っていたが、幾度か「守備の人数は揃っているがバランスが悪い状態」に陥っていた。
ジュビロにとってこの試合は、他チーム(特に同勝ち点のヴェルディ)の勝敗で必要な勝ち点が変わり、さらには対戦相手のアルディージャも最悪入替わり戦に回る可能性のあるなど、非常に作戦の立てづらい試合だった。ただし、負けだけは最悪自動降格となる恐れがあった。だから、守備のバランスを崩す恐れのある強引な攻撃を繰り返す作戦を、前半から行うのは疑問だった。
おそらく、オフト氏は就任以降まだ日が短く、まずは勝ち点を積み上げるために比較的守備的なチームを作る事に専念したのではないか。結果的に攻撃連携はまだ不十分なため、どうしても勝ちたいと言う重いから、あのような強引な攻撃をする事になってしまったのではないか。
とすれば、ジュビロは明日のユアテックの初戦、どう戦ってくるか。まずベガルタ相手にアントラーズ戦の守備戦法は採らないだろう。鮮やかな逆襲速攻できるほどチームの連携はできていないだろうし、満員のユアテックの大声援下で引きこもるのは交通事項のリスクも高いからだ。もっともベガルタ自体が、ジュビロに引かれるほど猛攻する能力がないようにも思えるが(笑...泣と言うべきか?)。すると考えられるのは2策。
1つはアルディージャ戦のように、少々強引で単調でも押し込んでしまう策。まともに攻勢を取られると、駒野や前田のように能力の高い選手が多いだけに、ベガルタの守備ラインも相当苦しいだろう。しかし、先日のザスパ戦でベガルタは後半立ち上がりに押し込まれた10分過ぎに、梁の個人突破から関口がフリーでヘッドで狙う決定機を掴んでいる。非組織的に前掛りになるとジュビロは、梁を起点にしたこのような組織的な逆襲速攻の餌食になるリスクも高まる。
2つ目は、まず初戦は攻め急ぎを押えてボールをキープするやり方。選手1人1人の総合力を加算すれば、(残念ながら)ジュビロは明らかにベガルタを上回る。だから180分の間には優位に立てるだろうと言う考え方だ。ただしベガルタは監督こそ代わったが(エースストライカも取られたが)、2年越しで連携や相互理解を深めた連動性が最大の武器。もしジュビロがこの策を採れば、典型的な「個人能力」対「連動性」の戦いになる。
いずれの策でも、豊富な選手層を誇るジュビロだけにメンバを入れ替えたり、より駒野の攻撃参加を効果的にする4DFを採用するなど、ひねりは色々あるだろうが(ただし、このあたりもオフト氏就任以降の日数の少なさが問題になる可能性がある)。
90分ハーフであまりに失うものが大きい試合ゆえ、オフト氏は諸刃の刃のような第1策は採らず、少なくとも初戦は安全を取り2番目の策を採ってくるように思うのだが。
ではベガルタはどうするか。
簡単だ。特に初戦については、ジュビロがどのような策を採ってきても、いつも通りの4−2−2−2で攻撃的なサッカーをすればよい。ベガルタはその他に4−3−2−1で守りを固めるオプションもあるが、ここ最近関口が好調なので梁と2人の能力を前面に押し出せて、かつマークも分散しやすい4−2−2−2を採る方がよいのではないか。そして元々、そう多様な策が採れるほど器用なチームではないのだから、相手がどう来ようが、もっとも得意なやり方で戦い、ここまで築いてきた連携と、個々の創造力に賭ければよいのだ。
ベガルタが注意するのは1つだけ、何かのトラブルで先に点を取られた場合だ。試合は90分ハーフの長丁場。たとえ2試合目が敵地でも時間はたっぷりある。先に失点しても、絶対にあわてて無理攻めに行かない事だ。実際今期は、敵地で難敵サンフレッチェ、セレッソ、ベルマーレと言った難敵を敵地で終盤の得点で振り切った試合があったのだから。
繰り返すが、残念ながら個人能力は相応の差があるのは確かだ。しかし、それを埋めてあまりある連動性を、この2年間かけて築き上げてきたはずだ。もはや、我々にできる事は現地で声の限りを尽くして応援する事しかないが、梁勇基とその仲間達は必ずや我々の期待に応えてくれるに違いない。
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ホームで固く守り、アウェイでの一発にかけられた方が仙台は困りませんか?
「J1・J2入れ替え戦 第2戦 キャンセル分チケット再販売について」(ジュビロ公式)
http://www.jubilo-iwata.co.jp/newslist/detail/?nw_seq=574
実況アナは「J1とJ2の個々の能力差が」的コメントを武一さんに振ってましたけど、残念ながらセレッソやサンフレの方が個々の能力は高いのではないかという印象を受けました(ま、テレビ桟敷の気楽な印象ですからジュビロサポの方もご寛恕ください)。一太刀合わせてみたが結構いける気がしたという印象。
それと入れ替え戦についてはアウェイゴールを重視するマスコミ言説が多く、今日の1-1のドローはベガルタにかなり不利なのではないか、という風に考える方も多いようですが、外国に比べて点の動くJではそんなに大したビハンイドではないような気がします。平たく言えば、「狙ってスコアレスドローが取れるチームなんてそんなにないでしょ、実際」ということです。
・・・いささか楽観しすぎですかねえ。どうでしょう、講釈師様。