少々遅いですが、WBCの連覇について、素人の戯言を。
いや嬉しい。
もちろん私はサッカー人だから羨望の気持ちも大きい事は否定しない。しかし、それ以前に私は日本人であり、幼少のみぎりは「野球で育った」人間だ。逆にサッカー人だからこそ、国際試合の愉しさがわかるだけに「野球の国際試合を見てみたい、そして日本が世界一になるのを見たい」と言う気持ちは、他の人に比べて強かった。それが2連覇なのだから本当に大したものだ。トップと言うのは奪うよりも維持するのが難しいのだから。
○韓国とは5試合して3勝2敗で最後に振り切った。
○日韓とも、お互い同士を除いて全勝同士が決勝戦を戦った。
○日本はキューバに2回、合衆国に1回それぞれ完勝している。
○韓国もベネズエラに1回完勝している。
○日本は前回から2連覇、韓国も前回準決勝進出。
以上を考えると、何がどうあろうが、結果のみならず日本が世界最強国で、韓国が次席としか言いようがない結果ではないか。さらに言えば、合衆国を含めたカリブ沿岸諸国よりも、極東の野球レベルの方が、(少なくとも現時点では)高いと言う事になるような気がするのだが、違うのだろうか。それとも、こう言うと「いや合衆国は本気でない」とか反論が来るのでしょうか。
私自身、幼少の頃から「野球は合衆国が最強」と思い込んでいた。実際、私が小学生の頃、日本選手権終了後のオフに大リーグのチームが来日、当時9連覇最強の頃の巨人と各地で連戦する花相撲。巨人は中々代リーグに勝てなかったのだ(この花相撲は、たとえば私が小学2年と5年の際に行われたが、当時仙台在住だった小学生の私が、地元でON砲を観戦できる貴重な機会だった)。
けれども、今回日本が完勝した試合を見る限り(録画のダイジェストしか見ていないが)、投手力、守備力、走塁力は、明らかに当方が上に思えた。終盤に詰まった場面で、先方の中心選手ジーターがタイムリーエラーした場面など、「運不運」でなく「実力」と捉えるしかないと思うのだが。
すっかり日韓定期戦状態だった訳だが、やはりあの組み合わせは理解できない。再三「合衆国が有利になるような変則日程」と言う報道を見たが、あまりそうも思えない。ドミニカがオランダに負けると言う大番狂わせがなければ、合衆国はプエルトリコ、ベネズエラ、ドミニカと準決勝進出を争わなければならなかった。実際、第2ラウンドでプエルトリコに「奇跡のサヨナラ」ができなければ、合衆国はまたも準決勝進出に失敗していたのだから。
まあしいて言えば「合衆国は準決勝までどうしても最強日本とはやりたくない」と言う理由くらいしか思いつかないのだが(しかし決勝進出を考えると、日本と2次ラウンドで同じグループになる方が、合衆国にとってもよかったようにも思えるが)。そう考えると、何度も何度も最強日本と戦う事を余儀なくされた韓国の決勝進出は、本当にすばらしい成果だと評価できるだろう。
日本の投手起用はよくわからなかった。松坂と岩隈のフル回転は当然だろうが、ダルビッシュや藤川はし素人目には格段によいとは思わなかったのだが。涌井や渡辺俊介をもっと使ったらいいと思ったのは私だけでしょうか。
もちろん、優勝したのだから何も文句はありません。
結びは全く3年前と同じです。
そして、いつか、いつか、我々もワールドカップで優勝したい。野球が世界一になったのだ。俺たちも世界一を目指さなければ。できれば俺が生きているうちに。
2009年03月26日
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野球に出来たんだから、サッカーもいつかは。と思いますが、私たちが選んだ道ははるかに険しく長い道のりです。
決して不可欠と言うわけではないと思いますが、大事なのかなと思いました。
USA野球=MLB−(カリブ+日本)
と考えればMLBは最強かもしれないが、USAはすでに世界最強ではない、のかもしれませんね。
ジーコ以降の代表は同世代で固まりすぎていて、結局、4年間だけでポイ的なものに見えてしまうんですよね。
出場チームはどこも頑張っていたし、その中では日本が最強で間違いないでしょう。しかし、アメリカの出場選手…。
普段野球は見ない私としても、面白いコンテンツでしたし、アメリカにも本気出してもらいたいですよ。
既にMLBではスペイン語が出来ないと取材が出来ないようで。
もちろん、米国内のヒスパニック比率の上昇も関係
しているのですが。
>MLB主催であり、ほとんどプレシーズンマッチ(選手の出場辞退も当たり前)というのがアメリカ側の見方なんでしょうね。
というか、バスケの米国代表ですらオリンピックに
出ない選手が山ほどいるわけで、あの国では
全米選手権>>(比較すること自体が米国への侮辱)>>国際大会
なんですね。唯一の超大国に一般ピープルの常識を適用しても。
>涌井や渡辺俊介をもっと使ったらいいと思ったのは私だけでしょうか。
「クローザーは速い球で三振が取れる投手」という
セオリーがあるわけで。涌井はともかく渡辺はその辺が
問題だったかと。
レベルが高いかどうかという判断は、こういう一発勝負の他に、各々のリーグ戦の個人成績という観点がありますよね。そういう点では日本はまだまだだし、韓国はさらに苦しい。
一流国の一流選手の国別対抗戦に対するモチベーションというところでは、野球の国際クラシコとは比べ物にならない高い伝統と価値と権威を保有するサッカーW杯も、欧州CLへのマネーの過熱ぶりに反比例するように、最近怪しいものがありますよね。
年間160試合する米国野球リーグと究極的には同じ方向に、過密日程がサッカー界を向かわせつつあるように思われます。
彼らは先発投手が早々に降板した場合の二番手要員だったのではないかと思います。制限投球数が増えた第2ラウンド以降は、先発投手がおおむね好投して長い回を投げることができたので、あとはセットアッパーとクローザーにつなげばよく、結果的に登板機会が減ったということでしょう。渡辺が大男たちを牛耳る場面は見たかったですが(笑)。