2009年06月05日

ウズベキスタン戦前夜2009

 今日発売のエルゴラッソのウズベク戦展望の記事を読んで考え込んでしまった。
 曰く「楽勝ムード禁物、その敵、侮るべからず」と言うタイトル。エルゴラッソの読者の多くは「ウズベクは決して弱くはない敵で、敵地での戦いゆえ油断はできない。しかし、総合的な戦闘能力では日本が上回る」との具体的イメージを持っているはずだ。昨日私は楽観的予想を述べたが、この試合が決して簡単なものにならない事は、エルゴラッソや拙ブログを読まれる方々ならば、織込み済みでの話ではないか。そのような質の読者に対して、テレビ局ばりの安易な「敵は強いよ、怖いよ」と言う煽りはいかがなものか。もっとも、その記事の中身そのものは、河路良幸氏がウズベクの強みを要領よくまとめてくれている文章で、必ずしも「恐怖感を煽ったり、日本の油断をとがめる」趣旨ではないだけに、タイトルをつけたデスク側?の問題なのだろう。この記事のサブタイトルは「攻勢を増すホームのウズベキスタン」と言うものだが、そちらをメインタイトルにすれば、よほどスッキリしていた。それともデスク氏は、今の日本代表が「敵地ウズベク戦に『油断』するほどの情けない集団」と理解しているのか?
 さらに別記事で河路氏はこの試合で陥るかもしれないリスクを「落とし穴」として3点挙げている(「攻めても得点できず逆襲でやられる」「予想以上の出足で先に失点する」「長いボールでSBの裏を突かれる」、いずれも意訳は武藤)。妥当な予測だと思う。実際こちらも、日本とウズベクを冷徹に観察したよい記事だった。ところが、この記事の直後にこの3点を「”日本病”発病のシナリオ」として再掲している(これもデスクサイドの責任だろう)。「馬鹿言うな」と思う。ジーコ時代ならさておき、最近の日本がこのような事態を頻発してきたか?河路氏が「落とし穴」と指摘したリスクを、あたかも日本代表の常態的な欠陥として翻訳するステレオタイプ的な煽りに失望したものである。
 繰り返すが、河路氏の2つの記事の内容がよいものだっただけに、安易な編集に一層失望したと言う事。大事な試合の前のプレビューだけに、専門誌としての矜持をお持ちいただけないものだろうか。

 と、どうでもよい愚痴を語りながら、改めて明日の試合を考えた。
 スタメンはどうなるのか。左MFを除いてはベルギー戦のスタメンで行くのだろう(こう書くと何か大久保に失礼な感じもするが)。で、その「11番」のポジションが誰になるかを考えるのは、中々愉しい知的遊戯ではないか。
 考えられる候補は、松井、玉田、大久保、本田と言うあたりだろう(玉田の場合は玉田がトップで岡崎がこのポジション、ただしかなり流動的だが)。私は本田で来ると予想する。根拠は3点。岡田氏がチリ戦直後に散々「本田が右MFを希望した」と言う事を強調していた事、さらにベルギー戦で中村俊輔の交代でしつこく右MFで起用した事、さらに本田自身が俊輔とのポジション争いを意識した発言している事だ。つまり「岡田氏は意図的に『好調本田の起用を隠そうとしている』のではないか」と邪推したのだ。岡田氏はここまでの公式戦でも「采配勝ち」ではなく「積み上げ」を指向してきたが、やる時はやるタイプだし。
 大体、現状の本田は交代選手としては使いづらい。攻守とも個人能力は高いが、パスの精度や(ミスをしないと言う意味での)安定感は、俊輔、憲剛と比較にはならないレベル。強引に得点を狙いに行く姿勢は頼もしいが、プレイ選択の判断力はまだまだ(もちろん、まだ若いのだから仕方がないし、これからその能力を身に着けてくれればいい)。また個人的な守備能力は高いが、先日の2試合でも、組織守備時に「抜ける」場面も散見された(終盤のミスは取り返しがつかない)。とすればスタメンで使い、先制するためにその能力を押し出してもらう方がよい。
 そして終盤、点を取りたいならば、本田に代えて以下の選手を起用すればよい。(サイド突破を重視するなら)松井、(ゴール前を増やしたいなら)大久保をそれぞれ起用する。守りたいならば、阿部、今野、橋本を、局面に応じて選択する。もちろん、順調に試合が流れているならば90分がんばってもらおう。
 って、考えたけれど、キリンカップであれだけ目立っていれば、カシモフ氏も読んでいるような気もする。現役時代の自分にちょっと似た本田への警戒は相当だろうな。

 今回タシケントに行く事を、諸般の事情で能動的にあきらめた。しかし、試合が近づくにつれて、後悔の念が強くなってきている。過去最強の陣容を使い、的確に堅実に強化を推進してきた岡田氏。出場決定の瞬間の場にいない事を選択した己が情けない。
 現地入りした友人達に心底馬鹿にされる事を切に祈るものである。
posted by 武藤文雄 at 23:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 日本代表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
果たして、武藤さんの望むように、現地に向かわれた方々は今頃これ以上ない勝利の美酒に酔いしれている頃でしょう。
まさに典型的なアウェーの状況で、久しく忘れていた代表戦の高揚感もテレビ越しながら感じることができましたね。
不謹慎ながら、長谷部、岡田監督退場の際には
”おいおいそこまで盛り上げてくれるか!”
と思ってしまいました。
Posted by dismen83 at 2009年06月07日 02:13
シリア人の審判が金を貰ったのか、偏りがありすぎ酷かったです。
Posted by う〜ん at 2009年06月07日 02:55
>つまり「岡田氏は意図的に『好調本田の起用を隠そうとしている』のではないか」と邪推したのだ。
>岡田氏はここまでの公式戦でも「采配勝ち」ではなく「積み上げ」を指向してきたが、やる時はやるタイプだし。

これが過大なる期待であったことは試合で証明されました。

もう、あの「意固地」の塊でしかない青眼鏡に期待するはやめませんんか?
Posted by at 2009年06月07日 13:17
正直メディアに対してただの「クレーマー」みたいになってる感じがします。ただ管理人さん自身がクレーマーであることを自覚した上で書いているようなので、別にいいといえばいいのかもしれませんね。
 とにかく勝ててよかったですね!
Posted by jj at 2009年06月07日 14:20
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