氏はそこで、「予選突破は問題ないだろう、しかし多くの選手は国際経験が不足しており、岡田氏の手腕は悪くはないが、このままでは本大会での好成績は難しいのではないか」と言う論を展開している(もちろん、この要約は武藤の読解です)。中でも、いかにもフィリップらしい、欧州至上主義の主張がおもしろい。以下抜粋する(あくまでも、そう言った部分を恣意的に武藤が抜粋しているだけで、氏の全論を抜いているのではない点は注意ください)。
近年の日本は、アジアにしか目を向けておらず、世界に向かって眼を見開いているとは言い難い。世界に伍していこうとする意志も感じられなければ、具体的な政策もない。選手たちも国内に留まり、海外移籍もあまり進んでいない。国際化の意志がなく、その方法論も持たなければ進歩は難しい。この論の成否はさておき、いかにもフィリップらしいではないか。
また来シーズンの開幕とともに、十数人の日本人選手がヨーロッパのクラブに移籍すれば、それだけでかなり効果的な補強になる。日本の現状を考慮すれば、難しいかもしれないが...
今の日本代表は、世界レベルでいえばごく平凡なチームである、ということだ。ヨーロッパでプレーする選手も少なければ、ヨーロッパのチームとの対戦もほとんどない。国際経験の乏しい凡庸なチームにすぎないことを、メディアもサポーターも認めるべきだ。
外交官といえる選手は今や中村だけで、その彼も来季は日本に戻ると言われている。日本はこの10年間、新しい選手を生み出さなかったし進歩もしなかった。それが世界から見た今日の現実だ。
閑話休題。
ヴォルフスブルグで中々試合に出られずにいた大久保嘉人が、僅か半年でヴィッセルに復活すると言う。一方で、稲本潤一が、フランスリーグのレンヌへの移籍が決まったとの事だ。この2人の移籍報道を読み、冒頭のフィリップの意見を思い出した。
この2人の欧州経歴は対照的だ。2度の挑戦帰国を繰り返した大久保と、8シーズンに渡り粘り強く欧州でのプレイを継続する稲本と。しかし、この2人の欧州挑戦には共通点もある。少々失礼ではあるが「欧州に行く事が成功だったのだろうか」と感想を述べたくなるようなところだ。
大久保は小柄ながら体幹と心臓が強く、海外でも十分に通用するのではないかと期待された。日本人選手が海外に出た時に最大の問題となる言葉の問題にしても影響ないと思われた。なぜなら、「日本国内でプレイする時だって『言葉でのコミュニケーション』は関係ないだろう」と言うプレイ振りだから。
しかし、2度目の欧州挑戦からは早々の退散と相成った。ヴォルフスブルグの2トップが充実し過ぎていたのは不運だったが、2人とも移籍する来期は欧州チャンピオンズリーグを含め出場機会も増えそうだったのだが。まあ、ワールドカップに向けて「継続的試合出場」を重視する気持ちもわからなくもない。要は結果である。今期の残り試合でヴィッセルでボカスカ点を取り、来年南アフリカで大活躍すれば、現状を揶揄する評価など、皆忘れてしまう。めでたしめでたしとなるよう、大いに期待したい。
実際、欧州で思うように出場機会を得られずに帰国し、しかし欧州での経験を活かして一層プレイの幅を広げて成長した選手は多いのだ。名波浩しかり、小笠原満男しかり。もっとも、複数回の短期出戻りと言う事例は、あまりないのだけれどもね。いや、1人もんのすごく偉大な選手の実例があるか。う〜ん。まあ、大久保もがんばれ。
稲本の旅もとても興味深い。イングランド、トルコ、ドイツと、欧州のトップレベルのリーグ戦で戦い続けた男が、欧州滞在9年目でフランスリーグへの挑戦。この選手が、常に欧州各クラブからのオファーを獲得できるのは、それなりに各クラブで活躍してきたからだ。技巧に加え、日本人としては格段の強さを持つ事が大きいのだろう。
ただ、どうしても私からすると、「あの2002年のベルギー戦のような『個の冴え、具体的には強烈な前進』を頻繁に見せるもっとすごい選手になってくれたなかったのか」との思いがある。この選手は、この10年間をリセットし経歴を積み直して欲しいと思う典型なのだ(期待のし過ぎだったのだろうか)。昨年の埼玉ウズベク戦では、終盤「1点を取りたい」大事な所で起用されたが、中盤の底でバランスを取る事に終始し有効な攻撃に寄与せずに失望させられたのも(かつての「強烈な前進」が印象的だっただけに)記憶に新しい。
こう書くと「WBAやガラタサライでのプレイは見事だったではないか」と反論される方も多いかもしれない。繰り返すが、それに対しては「いや、もっともっとすごい選手になって欲しかったのだ」としか言いようがない。欧州に行った以降、あのベルギー戦を除きガンバ時代の輝きを稲本は見せてくれただろうか?
いずれにしても、レンヌの監督はかつてガンバを率いたアントネッティ氏との事。監督が望んでの移籍ならば、従来以上に活躍が期待できるかもしれない。随分と失礼な事を語ったが、8年に渡る欧州での生活が無駄だった訳はないだろう。若かりし頃の稲本を評価した監督の下、欧州9度目のシーズンで完全な中心選手としての活躍を期待したい。考えてみれば、06年ドイツでのクロアチア戦の後半、組織崩壊気味の日本の中盤を1人で支えたプレイは見事だった。若い頃期待した「強烈な前進」を望むから、ついつい厳しい言い方になってしまうが、中盤で攻守両面に強さを発揮し、的確な展開ができる稲本が、フランスリーグでフル出場できれば、代表にとっても大きな戦力となるはずだ。
冒頭に戻る。
中村俊輔(この人の去就も注目される)を筆頭に、欧州移籍をする事で大きく成長した選手は枚挙に暇ない。最近でも、長谷部誠の成長はドイツ行きを抜きにしては語れないだろう。
一方で、大久保や稲本のように(長い眼で見ないと、成功、失敗とは断定できないが)ここまでの経歴を見ると残念な事に、欧州行きが成長にプラスになったとは言い難い選手もいる。そして、中澤佑二や遠藤保仁のように、国内でプレイを継続し「世界に通用する」に至った選手もいる。
「欧州に行けばうまくなれるのか」と言う命題は、単純に真とも偽とも言い難い。ただ「いつかワールドカップで優勝する」ためには、常に考え続けなければならない命題の1つである事は間違いない。









本気で決勝トーナメント進出(ベスト16)の「常連」になるためには、それくらいはクリアしないと厳しいかなと私も思います。それ以上の目標への道はとても私にははっきり見えているとは言えません。(1回限りの突然変異的なものは除きます)
現状を考えるとワールドカップ出場常連国と胸を張って言えるくらい連続出場を伸ばして、たまに快進撃を見せてくれればだんだんと認められるかもしれないと思っています。
要は地道にやっていく以外に道はないということですね。若年層から地道に整備していったから今があるように。
もちろん目の前の試合は全部勝つつもりで応援しますけどね!
そして、色々と発言に対して物議を醸したその協会の会長ですがしかし、シーズン前、海外挑戦の意向を持っている田中達也を、レッズ側が慰留したという話題を受けて、公の場でフロントを非難したという話を聞いた時には、「ほぅ。犬飼さんなかなかやるねぇ。」と思ったものです。
私も、欧州に行ってプレーさえすれば、単純に代表が強くなるなどとは思いませんが(現に、メキシコのような例もありますし)、ただ、あてもないのに行きたがるのならともかく、話がある、チャンスがあるのに、クラブ側が「まだ早い。時期尚早だ」「行かない方がいい」と慰留してしまうのは正直勿体無いと思いますし、長い目で見た時にはマイナスになってしまうのではとは思います。
野球と違って明らかに海外のほうがレベルが高い訳ですし。
人間的にも成長すると思います。タフになる。
あとは指導者になった時に、海外挑戦した経験があるとより生きると思います。本場の空気を知ってることが。
最後に中村俊輔のエスパニョール移籍は本当に良かったと思います。
同じようにEU外でも中南米はスペイン語、USAやオーストラリアは英語が出来ますからね・・・。
やはり地道にJリーグを強化していくほかないと思います。
また、ユース年代から英語に取り組まないのは何故でしょうか。
サッカー選手として生活できるのは極一握り。サッカーがダメでも最低限英語力があれば選択肢はずいぶんと広がると思うんですが。
環境が変わる事に鈍感?な選手は成功しやすいかと。
稲本は体の強さと、日本人らしい気の利いたプレーというのが
評価されいると思うので、相性が良かったんでしょう。
スタミナが意外と無い事と敏捷性の無さが日本だと目立つが
向こうではそれほど問題視されてませんね。
プレミアは走力が無い選手は嫌われるので例外ですが。
大久保はああ見えて繊細で気弱なところがあるので
海外で暮らす事にストレスを感じているように思います。
大黒が出れないにも関わらず4年くらい向こうにいたという
事実からも大久保は家族も含め、環境の変化に弱いのでしょう。