日本協会のマッチメーク担当者(ほんの数年前は、マッチメーク担当を専従とする不思議な文官が日本協会にいたけれど、今は誰が責任者なのだろうか)は、今頃切歯扼腕している事だろう。スコットランドにせよ、トーゴにせよ、もう少しワールドカップ予選をうまく戦っていてくれれば、今回の日本遠征は11月の大一番に向けた格好の準備試合になっていたはずだ。そうすれば、ベストに近い陣容で臨んでくれた可能性が高かったのだろうが。
ともあれ、トーゴ代表との手合わせは初めて。ちょうど4年前の似たような時期に、一度手合わせする噂が立ったが、結局トーゴ戦は成立せず、アンゴラと手合わせなった。4年経って、「おお、ついにアデバヨールか」と思っていた訳だが、トーゴ代表は無事来日したようだが、アデバヨール来日は叶わずと言う事らしい。ベストメンバ(あるいはそれに準じるようなメンバ)でないのは残念だが、香港、スコットランドのように真摯に戦って来てくれる事を期待したい。そうさえしてくれれば、当方にとっては十分な強化になる。
まったく、日本代表のマッチメークは難しい時代になったものではあるが、だからこそ日本協会の手腕が問われる事になる。岡田氏以下の現場は与えられた環境でベストの強化を目指すしかないのだが、マッチメークサイドは「不運はあったものの大失敗」と今回の事態を反省し、次に備えていただきたい。
で、明日のトーゴ戦。体調と言い、準備状況と言い、メンバ構成と言い、当方有利である事は間違いなかろう。
まず守備だが、このレベルの相手(と書くのは簡単だが、どのようなレベルかは、手合わせしてみないとわからんのだが)には、好機を与えないくらいの厳しい守備を期待したい。そのためには、悪い場所でボールを奪われない丁寧さなり、ボールを奪われた瞬間の素早い判断なり、守備の人数が少ない際のウェイティングの連動なり、敵のスピードを止めた後の距離感なり、様々な要素が考えられる。そう言った几帳面な守備がうまく機能するようだと、本大会でも失点を最小限に押さえられる可能性が高まってくるはずだ。
どのようなメンバ構成になるのか、今野や岩政や徳永の起用はあるのか、気になるところだが、どのような編成になろうが、上記の几帳面さが評価されるべきだろう。
次に攻撃面。連動の向上と、新しい選手の起用による効能と2つの期待がある。
連動については、香港戦で見せた外をえぐって低くて速いボールを入れて多人数が飛び込むパタンの充実が鍵か。このパタンと、5、6月のチリ戦、ベルギー戦あたりからしばしば見られるようになった、深くえぐってのプルバック(グラウンダのマイナスのセンタリング)のパタンが併用できると、攻撃の変化は相当なものとなる。この2つが機能すると、「岡崎の飛び込み」と言う最も本質的な武器がさらに有効になるだろうし。
新しい選手を多数試して欲しいのは山々だが、一方でサッカーでは11人しか同時に起用できないのだから、何から何まで試すのは不可能。そうなると、やはり優先されるべきは招集しづらい欧州でプレイする選手となるのだろうか。そして、具体的には森本をどう使うかの議論がポイントになる。
たとえば、森本がスタメンから機能するかを試す方策。中盤より前を、遠藤、長谷部ー俊輔、石川ー岡崎、森本のスタメンで行ってみる。オーバワーク気味の憲剛はとりあえずスタメンから外す。おそらく、石川は問題なく機能するだろうが、森本がどのくらい引き出せるか。森本もよく機能し、流れが順調で問題なければ、後半から本田や前田を起用して「違うやり方」を試す(途中交代で本田が機能するかどうかは重要なテストだ)。終盤遠藤に代えて憲剛を長谷部と並べるやり方も試したい。
あるいは、スコットランド戦のように森本を「確実に機能しそうな」交代で起用するとしたやり方。この場合(やはり憲剛を休ませるとして)中盤より前を、遠藤、長谷部ー俊輔、石川ー岡崎、前田としてみる。この組み合わせで、前田には後方からのボールを確実に収めた上で得点を取る事、石川には前半だけで相当数回の突破の成功と得点を取る事を、それぞれ要求して送り出す。もちろん、後半から本田なり森本を起用する。
あと寿人か。本人の適正的にはできるだけ長い時間使いたいところだが、やはり終盤戦しかないのかな、昔のプレイスタイルならさておき、昨今のスタイルだと少し違うような気がするが仕方ないか(寿人の使い方については別に講釈垂れます)
などとあれこれ考えるから前日は愉しいのだが、こう言った予想(願望)がまた外れるからそれがまた愉しい。もちろん、予想(願望)が当たろうが外れようが、試合そのものが何より愉しいのだけれども。
2009年10月13日
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昨年仙台に戻り、数年ぶりの地元代表戦でははずすわけにいきませんからねえ。
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にしても、チケットの売れ残りが気になる。
アデバヨールが来てれば...。