さて、私はこの組み合わせが決まって以降、切にフロンターレのJリーグ制覇を願っていた。理由は言うまでもない。フロンターレが歓喜の初制覇を決めれば、皆大喜びで、1週間後の天皇杯準々決勝に集中しづらくなる事を期待したのだ。ところが、世の中そうは甘くない。またも最後の最後で涙した憲剛は、おそらくフルパワーで今期最後のタイトルマッチに賭けてくるだろう。まさに今期最大の敵が、今年最後のユアテックに降臨してくる訳だ。
まあ仕方がない、ここは正面から受けて立ち迎撃する事にしようか。
醒めた目で語れば、本気の憲剛とこのタイミングで戦える事は大いに結構な事だ。
我々は第3クールを12勝4分け1敗、獲得可能勝ち点51中40を獲得すると言うハイペースで抜け出す事に成功した。少々得点力には課題があるが、まだ20代前半の富田と渡辺広大を軸にした、中盤で的確に敵を刈り取る連動が巧みな組織的な守備。至宝とも言える梁勇基と関口の攻撃的MFに、菅井と朴柱成の強力サイドバックが絡むチャンスメーク。ここまで作り上げた戦闘能力を、アジア最高の名手の1人が率いる来期のACL優勝候補にぶつける好機が到来したのだ。しかも、これ以上ない真剣勝負で。
この難敵にユアテックでどこまで戦えるのか。これは来期J1で戦う我々にとって、とても貴重な経験になる。そして、この貴重な経験を最大に活かすために、「勝利」と言う究極の成功体験とすべく戦うのだ。選手もスタッフもサポータも。
特に期待したいのは、中島、中原、マルセロ・ソアレスの3人のFWだ。この3人は、その潜在力を磨けば、J1でも十分以上の活躍ができると期待している。このフロンターレ戦をきっかけに大化けしてほしい。
中島に期待するのは、いっそうの最適選択。長い距離の疾走後も仕事が継続できるこの選手が、突破とキープの判断の質を高める事ができれば、もっともっと好機を演出できる筈だ。中原に期待するのは、敵CBに恐怖感を与え続ける事。これだけ打点が高いだけでマークする相手はイヤなのだ。味方がクロスを上げられそうな場面の度に執拗に位置取りを修正し続ければ、勝負どころで完全に競り勝つ頻度が増え、得点もアシストも格段に増えるはずだ。そしてマルセロ・ソアレス。元々レンタル契約だけに、来期の去就は不明だが、着実に1年かけて日本サッカー界に順応して来た。来期は能力をかなり発揮しそうな予感がする。フロンターレ相手に(少々ゴツゴツはしているが)すり抜けの妙を見せてくれれば。
いずれも「あともう少し」の雰囲気を漂わせているこの3人が爆発すれば、必ずや成功体験が近付いてくるはずだ。
思えば、フロンターレには、ベガルタOBあるいは宮城県に縁深い人が多数いる。かつて主将を務めてくれた村上と、かつて何とも味わい深い別れを演じた森は、言うまでもないだろう。そして、武田社長はじめ(いや、武田さんは高校の大先輩なのです、たまに合宿にお出でいただくと本当に怖かったのですが)宮城県出身のスタッフが多数活躍しているのだ。J1復帰、J2優勝と、順調に成果を上げたこの1年。とりあえず今年ユアテック最後の試合で、縁深い人々に対し、成功体験を実感する事を期待したい。
つぶやかせてもらいますけど、GIANT KILLINGがアニメ化だそうで、
http://www9.nhk.or.jp/anime/giantkilling/
「ワールドカップイヤーだからサッカーネタのアニメを
作りんしゃい」という命令が上層部から来た結果
なんでしょうけど、そこでこの作品を選ぶあたりが
NHKのBSアニメ班だよな。
現時点でアニメ版の絵が上がってないのが不穏な空気を
醸し出していますが、(本放送まで半年切っているんだから
少なくても第1話が仕上がっていないとおかしい)
まぁ第1話は見てみましょうか。武藤さんも↑のアドレスを
ブックマークされておいては?
そこからどこまで底上げできてるか?とか
来季に向けての補強どころチェックですね。
ジュニがいないとはいえ川崎の攻撃陣は強力なので
DFがどのくらい通用するかで来季の星勘定が量れると思います。
準決勝は ガンバVSベガルタ 楽しみです。