また、今回もメールでいわゆる「荒し」的コメントは削除して欲しいとの意見も寄せられたが、以前から述べている通り削除の基準判断が非常に難しいので、原則コメント削除はしない事としている。明らかに私の文章を読んでいないコメントや、同一の方(だと推測する、同じIPアドレスだから)からのコメントなども、それはそれで1つの感想なので、今のところ削除は行おうとは思っていない。色々な観点から不愉快に思われる事はあろうが、ご容赦いただきたい。
そして、様々な感想を寄せて下さった方々に改めて感謝したい。
で、今日は全然関係ない話題、4級審判の更新について。
以前から何回か書いているが、私は底辺の4級審判員。小学生の試合とは言え、公式戦で笛を吹いたり、旗を振ったりするためには、資格の継続が必要で、年に1回更新が必要。一昨年までは、講習会の受講+テスト合格がノルマだったのだが、昨年からe-learing、つまりインタネットでの受講更新が可能になった(資格を新たに取得するためには、従来通り講習会受講が必要)。
この変更は極めて的確なものだ。3級審判員以上はある種の認定試験が必要だが、現実的には4級審判員はそうではなく、「審判になる」と意思を決めた人ならば誰でもなれる資格だ(これはサッカーの普及と言う観点では極めて重要な視点だ)。しかも、更新については過去も現実的には、上記したテストと言っても全員合格的な予定調和に過ぎなかった。そう考えると、e-learningは非常に有効だ。
日本協会の審判に対する方針やその年のルール変更は一方的に伝えてもらえばよい事なので、必ずしも集まった講習会での伝達は必要ない。と言って、文書による通達では、読む人が少ないと言う事もあるし、何より頭に定着しづらい。しかし、「よし審判資格を更新するか」と決心してパーソナルコンピュータ画面を眺めれば、ある程度の定着は期待できる(もちろん、「まあ、仕方がない、面倒くさいが」と言う気持ちもありますけれど)。
また、しばしば話題になる、「パスが出された瞬間の位置取りがオフサイドか否かを決める」と言う概念も、映像を使えば十分に理解可能。しかも自分でパーソナルコンピュータに向かっていると、納得できなければ幾度も再生可能。
と言う事で、無事審判資格の更新が終了した次第。
いくつか感想。
このe-learning教材を、もっと一般に公開したらよいのではないか。特に、「オフサイドか否か」とか「反則になるプレイ」については、映像と共に、判定基準が示されるので、非常に理解しやすい。したがって、審判のみならず、一般のサッカー観戦者にとっても、とても勉強になるはず。「パスを出した瞬間の受け手の場所が問題」と言うオフサイドの原則を、複数種類の映像で要領よく説明している映像、「ヘディングのタイミングが遅れての反則」と「ヘディングのタイミングが早過ぎての反則」を説明している映像など、多くのサポータにとっても、よい勉強になると思う。もうすぐ、4級審判の更新期限が終了するが、その後ならばこの教材を一般公開しても問題なくなるだろう(来期は来期で新しい教材を作るのだろうから)。たとえば、Jの各クラブのサイトからリンクできるようにすればどうだろう。そして、各クラブの主将から「より試合を愉しむために見て欲しい」とメッセージを入れてもらう。
反則の実例映像がいささか大胆過ぎるのには驚いた。「ボールを狙っているように見せかけて、敵選手を傷付けようとする悪質な反則」として、Jリーグの映像が実例として利用されているのだ。素朴な疑問かつ余計なお世話だが、「その反則行為の当該クラブなりご本人なりから『名誉毀損』で訴えられたらどうするのか」と心配になった。また、件の選手が「典型的知的選手」なのが味わい深い。そうか、この選手は審判達から嫌わ(以下略)。
そして一般論なのだが、しっかりとした4級審判を増やしたい。近年、日本協会は若年層大会のリーグ戦化を強く推進している。その際、大きな問題の1つになるのは、審判を揃える事である。日本協会の構想では、「副審なしの主審方式」が推進されている。それはそれで、1つのやり方だと思う。でも逆の発想もあるのではないか。たとえば、20歳前後の若い方々に審判資格を取得いただき、中学生、高校生の副審を務めていただく仕掛け作りなどは、非常に有効だと思うのだが。
ちょっと調べて見ました。
http://www.i-foe.org/civil_suit/comment_suit_03.html
によると、刑法上は「公共の利害に関する場合」に
相当するでしょうから(審判の育成に必要だし、
審判が育たないとサッカー愛好者全員が困る)、
第230条の2が適用されて名誉毀損には相当しないと
思われます。民事的にも審判育成に必要である以上
許されるんじゃないかと。
逆に、審判育成以外にそのビデオを使用するとなれば、
名誉毀損が成立する可能性があるのでは?審判には
具体例が必要でも、一般のサポーターは必ずしも必要じゃ
ありませんから。というわけで、一般公開は危険と
思われます。