2010年02月21日

4級審判員e-learning更新2010

 色々とコメント欄で語って下さる方がいらっしゃるのはありがたい限り。私と異なる意見でも、しっかりと私の文章を読んで下さって、書いていただいた反論は大変勉強になる。以前からお詫びしているが、個別のご意見にはとてもではないが返答する時間がないのはご容赦いただきたい(本来ブログのおもしろさは、双方向性を活かしたやりとりかもしれないが、そこまで私は余力がなく、申し訳ない限り)。
 また、今回もメールでいわゆる「荒し」的コメントは削除して欲しいとの意見も寄せられたが、以前から述べている通り削除の基準判断が非常に難しいので、原則コメント削除はしない事としている。明らかに私の文章を読んでいないコメントや、同一の方(だと推測する、同じIPアドレスだから)からのコメントなども、それはそれで1つの感想なので、今のところ削除は行おうとは思っていない。色々な観点から不愉快に思われる事はあろうが、ご容赦いただきたい。
 そして、様々な感想を寄せて下さった方々に改めて感謝したい。

 で、今日は全然関係ない話題、4級審判の更新について。
 以前から何回か書いているが、私は底辺の4級審判員。小学生の試合とは言え、公式戦で笛を吹いたり、旗を振ったりするためには、資格の継続が必要で、年に1回更新が必要。一昨年までは、講習会の受講+テスト合格がノルマだったのだが、昨年からe-learing、つまりインタネットでの受講更新が可能になった(資格を新たに取得するためには、従来通り講習会受講が必要)。
 この変更は極めて的確なものだ。3級審判員以上はある種の認定試験が必要だが、現実的には4級審判員はそうではなく、「審判になる」と意思を決めた人ならば誰でもなれる資格だ(これはサッカーの普及と言う観点では極めて重要な視点だ)。しかも、更新については過去も現実的には、上記したテストと言っても全員合格的な予定調和に過ぎなかった。そう考えると、e-learningは非常に有効だ。
 日本協会の審判に対する方針やその年のルール変更は一方的に伝えてもらえばよい事なので、必ずしも集まった講習会での伝達は必要ない。と言って、文書による通達では、読む人が少ないと言う事もあるし、何より頭に定着しづらい。しかし、「よし審判資格を更新するか」と決心してパーソナルコンピュータ画面を眺めれば、ある程度の定着は期待できる(もちろん、「まあ、仕方がない、面倒くさいが」と言う気持ちもありますけれど)。
 また、しばしば話題になる、「パスが出された瞬間の位置取りがオフサイドか否かを決める」と言う概念も、映像を使えば十分に理解可能。しかも自分でパーソナルコンピュータに向かっていると、納得できなければ幾度も再生可能。
 と言う事で、無事審判資格の更新が終了した次第。

 いくつか感想。
 このe-learning教材を、もっと一般に公開したらよいのではないか。特に、「オフサイドか否か」とか「反則になるプレイ」については、映像と共に、判定基準が示されるので、非常に理解しやすい。したがって、審判のみならず、一般のサッカー観戦者にとっても、とても勉強になるはず。「パスを出した瞬間の受け手の場所が問題」と言うオフサイドの原則を、複数種類の映像で要領よく説明している映像、「ヘディングのタイミングが遅れての反則」と「ヘディングのタイミングが早過ぎての反則」を説明している映像など、多くのサポータにとっても、よい勉強になると思う。もうすぐ、4級審判の更新期限が終了するが、その後ならばこの教材を一般公開しても問題なくなるだろう(来期は来期で新しい教材を作るのだろうから)。たとえば、Jの各クラブのサイトからリンクできるようにすればどうだろう。そして、各クラブの主将から「より試合を愉しむために見て欲しい」とメッセージを入れてもらう。
 反則の実例映像がいささか大胆過ぎるのには驚いた。「ボールを狙っているように見せかけて、敵選手を傷付けようとする悪質な反則」として、Jリーグの映像が実例として利用されているのだ。素朴な疑問かつ余計なお世話だが、「その反則行為の当該クラブなりご本人なりから『名誉毀損』で訴えられたらどうするのか」と心配になった。また、件の選手が「典型的知的選手」なのが味わい深い。そうか、この選手は審判達から嫌わ(以下略)。
 そして一般論なのだが、しっかりとした4級審判を増やしたい。近年、日本協会は若年層大会のリーグ戦化を強く推進している。その際、大きな問題の1つになるのは、審判を揃える事である。日本協会の構想では、「副審なしの主審方式」が推進されている。それはそれで、1つのやり方だと思う。でも逆の発想もあるのではないか。たとえば、20歳前後の若い方々に審判資格を取得いただき、中学生、高校生の副審を務めていただく仕掛け作りなどは、非常に有効だと思うのだが。
posted by 武藤文雄 at 23:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 底辺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>その反則行為の当該クラブなりご本人なりから『名誉毀損』で訴えられたらどうするのか

ちょっと調べて見ました。

http://www.i-foe.org/civil_suit/comment_suit_03.html

によると、刑法上は「公共の利害に関する場合」に
相当するでしょうから(審判の育成に必要だし、
審判が育たないとサッカー愛好者全員が困る)、
第230条の2が適用されて名誉毀損には相当しないと
思われます。民事的にも審判育成に必要である以上
許されるんじゃないかと。

逆に、審判育成以外にそのビデオを使用するとなれば、
名誉毀損が成立する可能性があるのでは?審判には
具体例が必要でも、一般のサポーターは必ずしも必要じゃ
ありませんから。というわけで、一般公開は危険と
思われます。
Posted by masuda at 2010年02月25日 18:04
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック