岡田監督は、本大会直前にチームのフォーメーションをずいぶんと修正した。驚く事に、これについて「過去の蓄積を打ち捨てた」、「付け焼刃」など文句をおっしゃる方がいらっしゃるようだ。今日はその事を含め、岡田氏の大会直前のチーム作りについて講釈を垂れたい。
そもそも、「過去の蓄積を打ち捨てて、過去それほど実績のないこの国で、2〜3週間であそこまで組織的な攻守を完成させ、精神的にも充実していて、ワールドカップ本大会でベスト8まであと一歩のチームを作れる」としたら、岡田氏は「神」としか、言いようがないではないか。世界屈指の妖術師として名高いヒディンク氏だって、韓国でも豪州でもロシアでも、もっとずっと長い準備をしている。岡田氏はヒディンク氏を遥かに凌駕する「神」なのだろうか。
私は岡田氏を尊敬しているし、相当立派な監督だとは思っているが、もちろん「神」だとは思っていない。先日述べたように、今大会での試合内容を見れば、岡田氏就任以来の積み上げが奏功したのは簡単に理解できる。当たり前の事だが、岡田氏が変えたのは作戦上の用兵に過ぎず、2年半の積み上げの成果として見事なチームを作り上げたのだ。
ただし、全てが計画通りに準備が進まなかったのも言うまでもない。準備を積み上げていく中で、誤算も多々あったはずだ。特に今年に入って、各選手の体調がそろわずあれだけ勝てない事まで計画に織込んでいた訳はないだろう。また大会直前の中村俊輔や内田の不振のようなアクシデントもあった(特に3月の豊田バーレーン戦では相応に機能していた俊輔が、Jリーグ復帰後に全く調子を崩したのは、岡田氏としては相当な誤算だっただろう)。大会直前にフォーメーションの修正を行ったのは、俊輔の不振だけによるものなのか、前から検討されていたものなのか(昨秋の南アフリカ戦で、稲本をアンカーに起用する試みは行われていたし)は不明だけれども。一方で、本田圭祐がCSKAモスクワに移籍して欧州チャンピオンズリーグなどで経験と実績を積み上げたのは、当初計画以上のうれしい誤算だったと思う。
阿部のアンカー起用についてだが、現実的にイングランド戦の時点で、守備組織はほぼ完成しており、本大会に入ってからは、ほぼ完璧に機能した。これは「付け焼刃」とは正反対だった事を示している。選手達の戦術遂行能力や相互理解力、さらには丁寧な守備を粘り強く続ける精神力が格段に高かったから、比較的短時間で、新しいやり方を消化する事ができた。つまり岡田氏が、素養のある選手を集め、長期に渡り約束事やコンセプトを徹底させたからこそ、各選手が短期間で完璧な守備組織を見せてくれたと言う事だ。
言い古された事だが、日本ではライト層向けに選手の数字的な配置でサッカーの戦法の全てが決まるかのような書物がもてはやされてしまっている(他国がどうだかは知りませんが)。しかし、サッカーのチーム作りには、アンカーを置く置かないと言った選手配置よりも、約束事、コンセプトの徹底が本質的に重要なのは言うまでもない。「アンカーを置くやり方をしたから『付け焼刃!』」と騒ぐのでは、「選手の配置を数字化して勝負が決まる」と語るのと同じではないか。もちろん、比較的近いレベル同士の試合で選手の配置が勝負を分ける事もあるが、それはまず両チームのレベルが近づいてからの話。そのレベルを近づける努力が、約束事やコンセプトの徹底と言い換えればわかりやすいだろうか。
ちなみに、アンカーに阿部を起用したのは、当時稲本の体調が不十分だったからなのかもしれない。もしあそこで稲本の体調がよければ、本大会は稲本がアンカーの定位置を確保し強力な守備網を構成した可能性もある。ただし結果論として、より若く連戦が戦える阿部がレギュラ、経験豊富な稲本がクローザと言う形は、一層座りがよかったが。
本田圭祐のセンタフォワード起用は、阿部アンカーとは事情が随分異なっている。私は本件を「『ベストのポジションがどこか』がはっきりしなかった本田の適正配置をギリギリで見つけた岡田氏の見事な采配」と解釈している。
そもそも、本田と言う選手は、プロになってから、グランパス、五輪代表、VVV、CSKAモスクワ、そして日本代表と、様々なチームでプレイしてきているが、どのポジションがベストが、はっきりしないでいた。いわゆるサイドのMFでプレイする事が多かった。しかし、ボールをもらう時の身体の方向が悪いために、あまり多くボールに触れない欠点は、再三日本代表でも見受けられてきた。CSKAではボランチに起用される事が多いと言うが(それで最近監督ともめているらしいが)、これも上記の欠点を避けるためだと思われる。3月の豊田バーレーン戦では、ワントップの岡崎の後方で遊弋するポジションは中々機能したが、アンカーを置くやり方ではこのポジションはない。イングランド戦ではサイドMFで使われたたが、やはりボールに触る頻度は低かった。
そうこうする模索の中で、いわゆるワントップから引いてボールを受けに来る今大会のポジションに、ピタリと本田がはまったと言うことだ。上記した各チームの監督達が見つけられずに来た本田のベストポジションが、ギリギリで見つかった訳である。この引いてくるワントップと言うやり方は、予選段階でよく玉田にやらせていたやり方だっただけに、周辺を固める大久保と松井が慣れていたのも幸いした(岡田氏はそれを考えて、あのような配置を可能性も高いが)。
過去誰も見出せなかったベストポジションを見出し、かつ周辺の選手との連動が見事で、本田は大会屈指のスタアとなった。ここは本田と岡田氏に「お見事!」と言うしかないではないか。
余談ながら、岡田氏は北京五輪前、まだ本田がオランダで大活躍を見せる前に(時計を2個つけていて変な事をしゃべる選手とおもしろがられている頃)、3次予選の埼玉バーレーン戦に本田を召集、スタメンで抜擢している。当時から本田の「素材としての評価」は高かったが、まだまだプレイ振りは全く不安定だった。今思えば、先見の明があったものだ。
ただし、岡田氏の大会への準備が完璧だった訳ではない。たしかに、アンカーを使った守備は大会前に完成していたし、本田圭祐の新ポジションは開幕に間に合った。
しかし、以前も述べたが、負け癖の修正はどうにもならなかった。カメルーン戦の後半半ばまで、日本の守備はほぼ完璧だった。しかし、終盤ラインを下げてしまい、カメルーンの猛攻を許した。これは、明らかに自信の欠如から来るものだった。中盤であれだけ敵の攻撃を止める事に成功していたのだから、焦る敵をいなし、冷静に逆襲をしかければよかったのだが。
やはり、より上位進出の確率を高めるためには、準備段階で難しい相手に完勝すると言う経験が必要だった。たとえばトルシェ氏は、公式戦のコンフェデカップで(ホームではあったが)カメルーンに2−0で、あるいは大会約2ヶ月前の敵地ポーランド戦で2−0に完勝している。こういう経験がチームに自信を植え付ける。
ただ問題は、そのような機会があったかどうかだ。出場を決めた後、そのような「自信」となる対戦相手と言えば、予選最終戦の敵地豪州戦(この試合岡田氏はベストメンバを連れて行く事は叶わなかった)、準備試合の敵地オランダ戦(この試合は今までの積み上げを計測する貴重な機会だった)、敵地南アフリカ戦(この試合の守備組織はほぼ完璧で、本大会の成功の伏線となっていた)、東アジア選手権の韓国戦(このシリーズは、シーズン明け直後で、ほとんどの選手の体調が明らかに悪く、しかも海外クラブ選手も使えなかった)、そして直前の準備3試合(これらの試合は完全に調整段階、相当厳しいトレーニングの最中だった)、くらいだった。大会終了後、岡田氏は「厳しい試合経験を積む機会が必要」と強調していたのも、むべなるかな。
4年後には、現状の「破綻した日程」が少しでも改善されている事を、強く望むものである。
先日も述べたが、岡田氏は今日述べたような、個別準備ををまとめ上げる事は当然の事だと考えていたようだ。氏が本質的な問題にしていたのは、これらの活動を通じて選手の自主性を引き出し「1+1=3」状態を作る事だった。こちらの本質問題は、我々のように試合を観る事のみでチーム作りの過程と結果を愉しむサポータには一番わかりづらい事だ。我々には、試合内容から、カメルーン戦からオランダ戦にかけてチームが飛躍的に向上した事を堪能する事くらいしかできない。
しかし、逆説めくのだが、今回のように個別準備を振り返る事は愉しい。そして、そうこう愉しんでいると、あのすばらしかったチームの思い出が一層色鮮やかなものなるのも、また確かなのだ。
2010年07月28日
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総括(その4) でも、【肯定派】の、準備期間まで含めた絶賛には、少し、違和感を持つ
Excerpt: それに対しまして、事前から一貫しての「肯定派」の方(という括り方も失礼なのですが
Weblog: 神戸っ子の“目指せ!道楽の達人”
Tracked: 2010-08-20 17:54
「今までまったく試したことのない4-1-4-1に突如変更!岡チャンまたブレた!」
とか言っている記事がありましたね。
アンカー置く形は試したことあるじゃん…と思ってました。
本田に関しては以前からこちらのコメント欄で書かせていただいています
が、まったくの同意見ですね。
渡欧してからもプレースタイルが目まぐるしく変化する、何とも測りがたい
選手ですねほんとに。
「ずっと代表にいた阿部」と「欧州にいる間は外れることが
多かった稲本」の差かと思いました。どっちがより深く
このチームを理解していたかと言えばやっぱり阿部でしょうし。
チームの連動性を重視していた以上、明白なアドバンテージが
ない限り阿部を優先するというのは納得でした。
後ろの方で緊急避難的に選手を入れなければならない
時には、かなりの確率で阿部でしたからね。守備の
ユーティリティプレイヤーとして中澤・闘莉王に
勝るとも劣らない信頼を寄せていたのではないかと。
便利屋扱いって阿部にしてみたら不本意だったかも
しれないけど、監督にしてみたら本当に便利だよねぇ。
ソースがスポーツ紙なんでいまいち信憑性にかけますが、実現すれば日程問題の解決にはなる記事です。
http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20100729-659361.html
J1からチーム数を減らすというのではなくJ1の上にもうひとつ上位のリーグを作るというのはまったく考えもしませんでしたが
どちらにせよ、クラブの経営を激しく圧迫しない方法で、選手の適切な成長を促せつつ過度の負担から開放される「なら」いいことだとは思います。
と思っていた時期が僕にもありました…。
しかし、帰国後の日本代表選手達の発言や
武藤さんの講釈を呼んでいて、それが間違いだと気づきました。
自分の視点は、まだまだ浅いなぁと…。
>しかし、逆説めくのだが、今回のように個別準備を振り返る事は愉しい。そして、そうこう愉しんでいると、あのすばらしかったチームの思い出が一層色鮮やかなものなるのも、また確かなのだ。
本当にその通りだと思います!
知的興味を刺激する武藤さんの講釈に多謝です。
スタジアムに一度も行ったことがなかったのですが、
長谷部の言葉、そして日本代表の奮闘に心動かされた者として、
来月はスタジアムで地元チームを応援します。
前の方も書いてるように信憑性は怪しいですが、日刊スポーツによるとリーグ再編らしいです。
再編時の条件とか、記事では資金力がキーになるような書き方ですが、地獄の沙汰も金次第で行くんでしょうか?
となると再編後の昇降各の条件もやっぱり金になるんでしょうか?
また再編後の試合数も気になります。
記事によると8〜10チームで新リーグ創設ということですが、そのチーム数で2回総当たりでは少な過ぎますよね。
ということは3回総当たりでしょうか?
まさか4回?…にはしないと信じたいところです。
なんにせよ、経営陣もサポーターも簡単には納得できないと思います。
トップリーグに昇格したばかりの武藤さんはこの記事をどう思われますか?
下部のリーグは育成リーグ化すれば問題ないと思いますよ。資金力のないチームで成長した選手は、プレミアのチームに売られる。それは選手としてのステップアップだし、チームにお金を落としていけるわけだから恩返しにもなる。むしろあるべき姿じゃないでしょうか。実際、現状のJ1の上位はほぼ資金力のあるチームが占めてますからね。試合数も今は無駄に多いですよ。強いチーム同士の戦力が拮抗した密度の濃い試合が見たいわけで。10チームくらいの2回総当たりで問題ないですよ。空いた日取りでカップ戦なりをやればいいだけですから。
資金力のない強いチームは、選手を育成して売るチームとして残っていけばいいだけです。資金力のない弱いチームに関しては議論の余地ありますかね?淘汰されて当然かと思いますが。
各チームの資金力までは把握していません、すみません。
確かに現状のJ1の上位チームは資金力でもリーグ上位なのかもしれません。
だけど、「現状ではリーグ上位チームは資金力でもリーグ上位である」ことと「資金力も判断材料としてチームを選抜し、上位リーグを創設する」こととは別のことと思うのです。
例えば昇格したてのベガルタの資金力はリーグ上位とは言えないと思います。
しかしそれでもいまの実力本位のリーグならば、監督や選手の補強がうまくいけばトップリーグの上位に食い込めるかもしれない、という希望をサポーターや関係者は持つことが許されます。
まかり間違えば(失礼!)リーグ制覇も夢ではありません。
多くのサポーターはその夢を持って我がチームを応援していると思います。
問題は新規に創設される上位リーグへの昇格条件に資金力が含まれるかもしれないという一点につきます。
本当にそうなった場合、多くのクラブはノーチャンスでしょう、資金力で日本のクラブトップ10と遜色なくなるなんて地方クラブにはそれこそ不可能です。
日本有数の金満クラブサポーターが言うのもアレですが、資金力というものは簡単につけられるものではありません。
上位リーグが創設され、昇格条件に資金力が加えられた途端、日本中の多くのクラブ、サポーターは夢を砕かれるのではないかと思うのです。
我がクラブはかつてはJのお荷物と言われましたが、例えJ1残留争いをするようなレベルであっても夢は見させてほしいです。
自分のクラブが選手を売るだけのクラブになるなんてまったく納得できません。
サポーターってそういうものだと思います。
本当に上位リーグが創設されるのか?
条件に資金力が含まれるのか?
まだ何もわかりませんが、なぜ条件に資金力が挙げられたのかまったく理解できません。
いいことないと思うんです。
少数チームによる上位リーグは日本サッカーの強化には繋がると思いますけどね。
広島や仙台に関して言えば、
資金力がなくても強いなら選ばれるでしょう。
仮に選ばれなかったとしても、下位リーグで
優勝すれば昇格出来るわけですから。むしろモチベーションが増えるのでは?それこそ「夢」でしょう。
選手を育てて資金力のあるチームに売る。これも立派なクラブ経営です。純粋に上を目指して、放映権料を得ることで資金を得て大きくなるクラブがあってもいいとも思います。(母体企業による資金力の差は埋められないとは思いますが。)どちらを選ぶかはそのチームの自由だと思います。
例えば10クラブ中、2クラブが資金力のないクラブという編成でスタートしたとして、毎年入れ替わっていくうちに、資金力のないクラブばかりなったとしたら、それは資金をうまく使えていないヴェルディのようなクラブが多すぎたということになりますので。ただ現状のJ1はそうではなくて、チーム数が18チームに増えたせいで、資金力のないクラブの参入が増えたに過ぎないわけです。大変言葉が悪いですが、かませ犬が増えてる状態です。それはリーグのためにも、強豪チームのためにも、そして資金力のないチームのためにもなってないと思います。そして選手のためにもなっていません。チーム数が増えるとJリーガーになれる確率が増えているわけで、それはポジション争いもゆるくなり、成り上がろうという意志のない公務員選手を増やすだけだと思うので。
アンカー問題について後藤氏の説を
http://www.jsports.co.jp/press/column/article/N2010072421504802.html
一歩進んで、とてもよい監督の条件とは、チームに戦術を納得させることが出来うる監督である。
さらに進んで、素晴らしい監督の条件とは、チームに戦術を閃かせることが出来うる監督である。
そして、岡ちゃんは、戦術を臨機応変に選手個々が試合の流れの中で変更・対応出来うるようチームに植えつけることに、ほぼ成功した監督である。
と、少なくとも私は感じています。
これは岡ちゃんが掲げた6つのフィロソフィーのうち特に 『 our team 』 と 『 improve 』 に於いて、100点満点あげられるほど完璧に達成できた項目だったんじゃないのかなと。
阿部と稲本の取捨選択については、単純に岡ちゃんが肌で感じて判断した結果でしょう。
個人的には稲本のバイタルエリアでの推進力に大いなる魅力を感じていただけに残念ではありましたが、相手の攻撃力との兼ね合いで、ベストの選択だったと思われます。駒野の起用もまた然りだと思います。
本田を核とした0to3トップの攻撃陣形の本当の意味での完成は、実はカメルーン戦だったのではないのかなと。
あの試合であれほど見事に攻撃が決まらなければ、オランダ戦で俊介中心の布陣も視野に入ってたんじゃないかと私は考えていました。
私は最後の最後まで俊介→本田のホットラインの破壊力を期待していただけに、オランダ戦での俊介の為体には肩を落とすしかなかったのですが、俊介のメンタリティをベストにもってゆけなかったのは岡ちゃんの大きな誤算だったと思われます。
ラストの追い込みでの選手の入れ替えは当然の策ですが、俄然やる気をマックスにした松井・大久保は当然として、外された選手の奮起こそも大いに期待していた岡ちゃんだったと思うのです。
ゲームキャプテンを長谷部に移した本意は、中澤に岡ちゃんが語った言葉なぞあくまでも表向きで、岡ちゃんの本音は、長谷部に対してトップ下で本田を活かせという激励だったんじゃないでしょうか。
結果として守備に追われ頻度は少なかったものの局面では大いに魅せてくれた長谷部に対して、俊介にも奮起して欲しいという、岡ちゃんの構想は実を結ばなかったものの、ハイレベルな用兵の常套手段でしょう。
余談ながら、『 時計を2個つけていて変な事をしゃべる選手 』 というのは、単純にディエゴの真似だと思いますが。デンマーク戦で青い手袋をはめた本田はまさに、マラドーナの赤い手袋を彷彿させてくれましたしね。まあ、私が勝手にそう思ってるだけかもしれませんが。エミール・クストリッツァー監督の 『 マラドーナ 』 という映画には、奇しくもその両方が映されていたりします。涙無しでは鑑られない作品ですが…。
「やはり、より上位進出の確率を高めるためには、準備段階で難しい相手に完勝すると言う経験が必要だった」とのお言葉ですが、私は必ずしもそうとは思いません。
かく言う私自身も多少不安でしたが、勝ち癖をつけるのはグループリーグで充分なのではないでしょうか。
無論、カメルーン戦のラスト20分が防戦一方になってしまったのは武藤様がおっしゃる通りの理由だとは思いますが、今回のチームに限っては、かえってそれが良薬だったように思われます。
ともあれ、Jの過密日程や意味不な親善試合は改善していただきたいものですが。
それも踏まえて、たしかに岡ちゃんのチェアマンというのは無難な選択ですが、あくまでも岡ちゃんが二人いればのお話ということで。
単にピッチ上で高度な戦術を練り上げられるだけのレベルの監督なら、ブラジルでのグループリーグ突破は容易ではないでしょう。
まあ、広報の松木氏には一票入れてもかまいませんが(個人的になら岡ちゃん語はツボなのですが武藤様には不評のようなので百万歩譲ります)。
選手自らが試合中に自分の意思で戦術を臨機応変に変更できるレベルにチームをつくりあげられる監督が、いったいどれだけいるのか甚だ疑問ですが。
準備と言えば、急な招集にもかかわらず夜を徹してテストマッチに駆けつけてくださったジンバブエチームの皆々様、心よりありがとうございました。
最後に、岡ちゃんがWOWWOWで述べたことって、半分は本音だったけど、残りの半分は、よーするにチームの不利になることは歪曲するという、例のごとくノムさんよろしくマスコミを利用してチームに対して語ってる言葉なので、いつも通り裏読みは多少必要だけど、こうして振り返るたびに、たのしくもあり、でも
やっぱりメチャ悔しいよオレは(激痛