ともあれ、先日も述べたが、代表監督人事が難航するのは、有料国際試合が近づいている現状で誉められた事ではないが、仕方のない事だ。
誰に、具体的なオファーを出して詰めに入ろうとしているかは定かではないが、今回の原氏の発言から類推するに、西欧で相当な実績を揚げてきた監督に声をかけているのだろう。そして、先日のワールドカップの日本の鮮やかなプレイ振りを見れば、相応の監督ならば「やってみたい」とは思ってくれるだろう。
しかし、当方提示の固定給は悪くはないだろうが、成果給条件は「ベスト8」とかなり難しいものがある。下手なチームを作ろうものなら、今回の日本代表と比較され、散々文句を言われるのは自明だ。日本協会が提供できる強化日程や見込める有効な強化試合は限られたものとなりそう。そして、日本と言う国は英語を除く外国語しかできない人にとっては、相当住みづらい(慣れてさえもらえば、清潔で安全で、住みやすさも感じてもらえようが)。また、西欧のトップレベルサッカー市場から長期に渡り離れる事のリスクも心配だろう。
会見から類推する限りでは、原氏が「狙っている」のは、西欧で相応の実績がある監督の模様。トルシェ氏のように、ワールドカップ地元国で成果を揚げて、西欧のトップにステップアップしようと言う「これから」の監督ではない。したがって、上記のマイナス要件を理解、納得した上での契約となるから、時間がかかるのは不思議ではないのだ。
時間がかかっても、よりよい監督の契約が成功する事を期待したい。
そして、もし新監督の契約が間に合わないとしたら(実際、原氏のこのタイミングの帰国からは、間に合わない可能性が濃厚と推定できるが)、9月上旬に控えるパラグアイ戦とグアテマラ戦は、原氏が代行監督的な立場で采配を行うとの発表もあった。
しかし、私はこの考え方には反対である。新監督の契約に時間がかかるのは仕方がないが、アジアカップは着実に近づいてくる。そして、アジアカップは我々にとって、とてもとても大切な大会だ。先日も講釈を垂れたが、狭量なサポータである私にとって、目指すのは優勝以外考えられない。だいたい、「8年間もアジアチャンピオンでない状態」など耐えられないではないか。
改めて私は原氏に提案したい。アジアカップへの体制を固める話と、4年後のワールドカップ上位進出とは分けて物事を考えるべきではないか。そして、短期的にアジアカップを目指す暫定監督を指名すればよい。
ズバリ暫定監督に最適なのは、大木武氏だ。言うまでもなく大木氏は、南アフリカワールドカップチームでコーチを務めていたので継続性がある。監督としてのJリーグでの実績も上々だ。南アフリカのチームを基盤に(海外進出してしまった選手が多いのが気になるが、アジア制覇のために海外クラブ在籍選手を含めたメンバをしっかりと集めるのは原氏のシゴトだな)、短期的にアジアカップ優勝のみを目指して戦ってもらう。現実的にはアジアカップ前に準備試合を行う余裕はほとんどないのだ。今から新チームを作るよりは、現行のチームを微修正して戦う方が適切だろう。短期限定の暫定監督就任オファーは、大木氏にとってはやや失礼かもしれないが、アジアカップ制覇時のボーナスを思い切り高くする事で納得していただけるのではないか。また、今後当然Jリーグの監督を継続するであろう大木氏としても、格好なキャリアメークと言えるのではないか。
4年後に向けた海外から招聘する監督は、アジアカップ以降の就任と決断してしまえばよい。当然だが、契約が成立すれば、速やかに来日してもらい、Jリーグを中心に日本中のサッカーを視察してもらう。もちろん、大木氏率いる日本代表がアジアカップを制覇するのを視察してもらうのもいうまでもない。それでも2014年の準備には十分に間に合う筈だ。
新監督就任が遅れている事態を、現実的に見据え、「アジアチャンピオン復活」と「2014年の歓喜(つまりはは南アフリカ以上の悔しさ実感)」の二兎を追うべきと考えるものである。
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しかし質問する側のアホさ加減には毎度呆れますね。
日本サッカーが強くなるには、ジャーナリズムの変革も必要だなぁと改めて思いました。
原さんを辞めさせようとしているのが見え見え
マスコミは下らない記事を書いても首が飛ばないから本当に楽なお仕事ですよね
そのまま新監督の解任論(まだ就任してないけど)に発展しますよ。
残念ながら、JFAの上層部には外国人が神国日本の風上に立つのを
良しとしない老人が確実にいて、ジーコやオシムの時ですら、
「代表監督は日本人を理解してコミュニケーションを取りやすい
日本人の方がいい」という声は消えなかったんですから。
これから新監督を連れてきて一蓮托生のバックアップを
しなければならない原委員長としては、新監督の仕事が
し辛い状況は可能な限り避けなければならない。だから、
自分がやるんだと思いますよ。「原委員長をそのまま代表監督に」
という声には「いや、僕よりも大きな仕事が出来る人なんです」
と反論出来ますが、大木さん(以外の日本人も)には明白な
反論が出来ませんから。
流れが最も効果が出るのは同意しますよ。恐らく、
新監督よりも大木さんの方がアジアカップの結果は
期待できますし、新監督もニュートラルにJリーグや日本代表を
見る期間があった方がいい。恐らく、原委員長だって
その程度の事は分かっているはずです。
でも、原委員長も新監督も日本サッカー協会という老朽化した
官僚組織の下で仕事しなければならないわけで、ピッチ上では
理想を追求出来てもピッチ外の事情を無視出来ないという話です。
内側から足を引っ張ろうと画策する輩に隙を見せるワケには
いかないのです。
暫定的にといわず、本監督としていいくらいです。
それと、アジアカップはそれほど重視するほどの大会とは思えないのですが。
アジアカップが重要視する大会でない!?
うーん、信じられない。
サッカーに興味を持ってみている人の中で、普通に言ってもいい考え方なのでしょうか。
つり???
いますね。
以前ならば代表の「中間テスト」であったものが、新チーム立ち
上げから間もない時期の中途半端な「本番」になってしまった。
大陸タイトルですからもちろん重視しないわけにはいかないで
すが、「アジアカップを目指して前チームの継続」をすれば、それ
だけ次の大会への準備が遅くなるわけですからね。
幸いにも今回は「新チームへの切り替え」は最小限で済みますが
そのかわり準備に費やせる時間はほとんどない。
オシムのときは「代表の建て直しが急務」「就任後一年という中途
半端な時期」であったことから、アジアカップでの勝利を「マスト」
な目標とするのではなく、長期間代表で活動できるチーム作りの
絶好の機会と捉えていましたね。
アジア杯を取ることが、W杯に出ることよりも難しくなってきた状況で
(
じゃ監督を分けてまでアジア杯を取る意義・メリットは何か?ということが重要だと思います。
それはもうコンフェデに出れる!これにに尽きるのではないでしょうか
W杯の一年前に行われるAWAY真剣勝負の場、これがどれだけ貴重な場かは、
今回のW杯で直前に課題出し→修正していてはBEST16が限界と
身に染みて分かった今、逃せないイベントだと思います。
そういった意味で監督を分けるという意見は、BESTではないですが、
現状を考えるとBetterな選択と思います。
逆説的に考えると、今回BEST16に日本が残ったことで14年アジア枠4.5が確保という面から考えると
岡田監督は大きな遺産を残してくれて、改めて感謝の気持ちで一杯です。
あんなのより遠征して試合組んだ方がいい。
国内の花試合でどう稼ぐかより、TV局にとってもメリットはあるだろう。
オランダ戦みたいに看板日本の企業だらけにして。
呼んだ方が採算が合わなくなるのだから、キリンカップ以外の
よくわからん目的の親善試合(特に今回のような・・・)は減らして欲しい。
コパアメリカもあるし、今回のアジアカップは捨ててもしょうがない。
韓国を見てもWCに対するチームの評価にはつながりにくいし
大会として成熟してないから運営が悪かったり糞暑かったり。
個人的には毎回楽しみに見てますけどね、オリエンタルな大会として。
アジア王者と認められることが世界での地位を上げることになる
具体的には代表戦や選手のビッグクラブへの移籍に大きく影響します
私たちだって欧州や南米の強豪国の代表だということは外国人選手の評価ポイントとしているではありませんか
ともかく原氏が一生懸命している監督選びは稚拙ですががんばって欲しいです
大昔の鑑真和尚の来日を思い出します(笑)
日本サッカー界の大恩人になるような凄い人を口説いて欲しいですね
たしか韓国も何年もこのタイトルを取っていなかったですよね。
結局、辺境の地域の国への評価は、ワールド杯でいかに強豪と渡り合えるかが全て。それがフットボールの常識。
ワールド杯へ向けての貴重な準備の機会であることは確かですがそれだけ。