2011年01月20日

カタール戦を前に2011

 準々決勝はホームのカタールと相対する事となった。

 メツ氏率いるカタールとの敵地戦と言えば、南アフリカ予選が記憶に新しい。この試合は中澤が負傷で使えない事もあり、試合前は色々と心配する向きも多かった。しかし、試合が始まってみると、不用意に前に出てくるカタールに対し、長谷部の好パスから田中達也が先制し、後半には玉田と闘莉王が加点し、完勝した。
 あの時のように、うまく行くかどうかはさておき、日本代表のプレイスタイルは、やや戦闘能力が落ちるチームが、中途半端に前に出てくると強さを発揮できる。地元の大声援、初戦を落とした後の2連勝の勢いで、カタールが軽率に前に出てきてくれるとありがたい。もちろん、守備を固めて来るようなれば、遠藤と長谷部を軸に、落ち着いてボールを回して、こじ開けるのみ。それはそれで、今のチームならば十分に期待できる。
 言うまでもなく、勝ち抜き戦での地元国戦、審判の判定を含めたどのような交通事故が待ちかまえるかわからぬ試合、かなり難しい戦いにはなるだろうが。

 さて、ザッケローニ氏は、スタメンをどうしてくるか。松井の負傷離脱と言う不運はあるものの、人材はそろってきた。長い距離を動きながら、強引に持ち出せる本田圭祐。抜群の切れ味と信じ難いボール扱いができる香川真司。豊富な運動量を基盤にダイレクトで試合を作り、時に独特の溜めが作れる柏木陽介。後方には盤石の遠藤と長谷部が控え、前方に抜群の連携を見せた岡崎と前田がいるから、1人余るのだ。
 私は、香川を控えに回して、スーパーサブとして使うのが一番よいと思う。香川は交代出場して、変化を増やせるタイプだ(また、技巧が優れているので目立たないが、体幹もかなり強く無理の利く選手でもある)。
 柏木のプレイスタイルは交代よりはスタメンでたくさんボールを触ってこそ機能する。また、本田が交代出場向きでない事は過去幾度も証明されている。大体、あのシリア戦を見た以上は、体調が戻っているならば、このような使い減りしそうもないタイプの男は90分間こき使うべきだろう。前田も交代出場よりは、長い時間使いたい選手だし「流れを変える」タイプではない。もちろん、岡崎を控えにする手段もあるが、今の岡崎を90分使わないのは、あまりにもったいない(本田以上に、使い減りせず、こき使われるべきタイプなのは言うまでもない)。しかも、サウジ戦で充実していた前田との連携も活かしたい。もちろん、松井が離脱していなければ「流れを変える選手」として使えたので、一層オプションが広がり、試合前の酒の肴が実り豊かなものになったのが、残念。
 さて、ザッケローニ氏の選択はどうなるだろうか。

 守備については、カタールは日本の中盤のプレスをしのぐのが精一杯だろう。とすれば、軽率なミスからの逆襲を許さない事と、自陣でのセットプレイを簡単に許さない事が重要となる。そう言う意味では、最初の2試合、落ち着かないプレイが目立った長友が、サウジ戦では随分と本調子になってきた事は明るい話題。伊野波にとっては厳しいプレッシャのかかる試合となるが、アントラーズの守備の中核なのだ、問題はないだろう。そして、吉田はこのカタール戦で冷徹なプレイができれば、中澤、闘莉王復帰後にとっても貴重なアピールとなるし、それをよく理解もしているだろう。すると唯一の不安は、遠藤大老が調子に乗り過ぎて、敵にプレゼントパスをする事くらいか。

 ブルーノ・メツ氏が優勝宣言したのは、大変結構な事。メツ氏は「ワールドカップ開催決定」で、上記の南アフリカ予選同様、冷静さを失っているのだろう。図に乗って前に出て来た帰化選手達の裏を、岡崎と長友がおもしろいように蹂躙できるのではないか。そして、長谷部が語ったように「カタールのサポータが、試合終了前に帰り始めるくらいの」試合を期待しよう。
posted by 武藤文雄 at 23:30| Comment(12) | TrackBack(0) | 日本代表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
GKは西川にしてもいいと思います。
Posted by あ at 2011年01月21日 05:26
前6人,前田岡崎本田香川遠藤長谷部でいって圧勝したら当分ザック支持,いつややディフェンシブなベストを組むかが楽しみになるんですが.
Posted by KI at 2011年01月21日 12:42
よかったね.一点目はトラップミス,次いで川島のミス,
体力の回復に期待.少し悪酔い.
Posted by KI at 2011年01月22日 00:30
ザックは攻撃はあまり指示しておらず、
いいところは人数を掛けずに守る組織守備だと思ってたけど結構簡単に割られてしまいますね。
Posted by at 2011年01月22日 01:35
http://gazfootball.com/blog/

ボクが日々愛読している「蹴閑ガゼッタ」氏の観戦レビューはいつも素早い。

それは氏が論者としての信念と矜持というものをかなりシリアスに自覚しているからだろう。

当たり前だが何かを論評するにあたって、ある程度時間をおき、廻りをキョロキョロ見回して、入念な準備をしておけば恥をかかずに、もっともらしく核心めいたことなど、いくらでもいえる。

ボクの感覚では、そのような「後出しジャンケン」はただ恥ずかしいだけの、みっともないやり口なのだが、世の中には愉快な連中がいて、そのような「後出しジャンケン」を駆使する自分を、「オレは賢い」だとか「気が利いている」だとか「冷静沈着だ」とか「世の中をわかっている」などと自画自賛するのである。
自分の殻に閉じこもっているくせに、その自覚が決定的に欠落している臆病者どもの、そのどうしようもない自画自賛は本当に醜く、許し難い。

どっかのサッカー論者も試合後のレビューがいつも遅い。

変な自尊心と、ただの“姑息な臆病さ”を冷静沈着などとゆがんで解釈する人種ならではやり方なんだろうが、スピードというものの重要さは誰だってしっかりと理解している。あまり読者というものをを見くびらないで頂きたいものだが、わかんねえだろうな、コメント欄にしがみついて持ちあげられては悦に入っているお山の大将には。

Posted by 真の名監督中国・日本予選免除 at 2011年01月22日 08:48
>名監督
あんた、武藤さんの文章が欲しくてたまらんツンデレだってこと自分で告白してどうする(笑)


>コメント欄にしがみついては悦に入っているお山の大将

まんま自分がそうだろ(笑)
Posted by 朝から笑った at 2011年01月22日 09:35
というか、→のツイッター読んでれば分かるよね。
今ごろ老師はガキどもと遊んでるよ。
Posted by masuda at 2011年01月22日 10:27
寄生虫が寄生対象がいなくてさびしがっておられるようですね
Posted by k at 2011年01月22日 10:37
待ちくたびれるのには慣れました(笑)。後出しの異視点を楽しむレビューなので焦らなくて良いです。携帯なのでツィッターは見れない…。
Posted by TH at 2011年01月22日 12:35
せっかくコメント欄が健全だったのに…。
上記の御方を出入り禁止にできないものなのでしょうか?

武藤さんの文章、サッカーが好きだ!という気持ちが溢れていて好きです。
カタール戦の講釈も楽しみです。
Posted by at 2011年01月22日 14:28
コメ欄騒動の原因となったあの人を見て「構ってもらえてずるい!」とでも
思ったのか、武藤氏に直接的に絡むようになってきましたねこの人は。
前々エントリーのコメントといい、「ボクの相手をして!構って!」という
強い思いが伝わってきます。
Posted by at 2011年01月22日 14:40
オヤジがオヤジをストーカーしている現場を見せつけられるのは、どうもかなわんなあ(笑)
Posted by at 2011年01月22日 19:50
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