今週早々から始まった関東地方の計画停電から考えた事です。自分自身この1週間落ち着かない日々が続きながらも、今後に向けて色々な事を考えているのですが、どうにもまとまりません。
また、今まず短期的な危機を脱する必要なこの時期に、今後のJリーグの事を心配するのも、いかがとも思うのですが。不愉快に思われる方がいたら、申し訳ありません。
生産活動のためには、現状の3時間刻みの計画停電は相当に問題がある。時間単位から、日単位などに切り換える事は必須だろう。これは工場などの工業生産においては言うまでもないが、間接部門の業務だって、昼間の3時間を断ち切られてしまっては効率が悪くて仕方がない。15年前ならばさておき、パソコンが動かせなければ仕事にならないのだから。
また、いまだ100%回復しない鉄道網の維持は重要。これらは、経済活性の必要条件。世界一正確な電車が早朝から深夜まで走っている事が、安心して仕事ができる事、安心して飲み続けられる事、安心してサッカーを観に行ける事などに、つながるはずだ。
と、威勢良くいうのは簡単だが、どうやら我々は、少なくても当面、少ない電力で生活し、経済活性を図って行く運命を受け入れなければならないようだ。今の季節はまだよい。一番電力が必要となる夏場はどうなるのだろうか。この蒸し暑い日本の盛夏、エアコンなしで仕事が真っ当にこなせるとは思えない。それとも、東京電力が奇跡的豪腕で、今からたった4、5ヶ月で、例年どおりの夏期電力量を準備できるだろうか。少なくとも現時点で、そのような発表はない。
そこで、視点を変えてみる。電力量と言うものは、単位時間の総出力が問題になる。そこでカギになるのは電力消費の「平滑化」のはずだ。
例を挙げよう。我々の一般生活については、この程度の計画停電は、工夫で乗り切れる事態に思うのだ。
拙宅は、今日はじめて夜間停電(18:20〜22:00)の日だった。安全を見て最寄り駅に18時には帰り着きたいので、16時には会社を出る事にした。ただ、前もってわかっていれば、このような対応はある程度は可能で、業務を平滑化しておけばよい。正直言って、今日は早く帰る事で、2件だけ、地方工場と東南アジアの事務所の同僚に、それぞれ不義理をしてしまった。しかし、携帯に電話がなかった事を考えると、送ったメール+来週開けのフォローで納得してもらえているようだ。やりようはある。
帰宅後は、ローソクの火で食事をして、読書も愉しめた。あるいは、今回の計画停電の地域割りは猫の目のようだから、近隣の電気が来ているところに外食に行ってもよい。仕事の時間が足りなければ、早起きすればよいのだし。一般生活においては、電力使用が集中せずに平滑化する工夫は、色々考えられるはずだ。それは生活の豊かさを放棄するものではない。
そう言う意味では、冒頭に述べた生産活動も、やりようが出てくる。実際の生産現場については、上記の通り、日単位の計画停電にする必要があるだろう。それも、皆が揃って土日に休む事を切り換えれば、必要最大電力量は平滑化され、低く押さえられる。
まして、間接部門のデスクワークならば(本日の私の実例を上記したが)、このコンピュータネットワークの時代だ。在宅勤務や、サテライトオフィスなどの工夫を織り込めば、さらに社会全体で電力消費を平滑化する事ができるだろう。
鉄道本数も、出勤退勤のタイミングをずらす事ができれば改善できる。現状の朝7時から9時の超ピーク集中が平滑化されれば、ダイヤ編成が楽になり配車も余裕が出てくる。
そして、Jリーグだ。
ただでさえ破綻し切っている日本サッカー界のトップの日程。今回の大災害で、貴重な3月に試合ができなかった。もし、4月のどこかで再開しても、当初予定通りの試合を全て消化するためには、夏場に相当試合を詰め込む必要が出てくる。しかも、この電力事情。果たして、盛夏期に大量にナイトゲームを行う電力量が再確保されるだろうか。私は決して簡単ではないと思う(私の予測が外れれば嬉しいが)。
ではどうするか。もしかしたら、我々は早朝6時キックオフで(いや5時でもいいですが)、Jを行わなければならなくなるかもしれない。「何をバカな事を言っているのだ」と叱られるかもしれないが、現実的にそのような判断を余儀なくされるかもしれないではないか。そこに交通問題、騒音問題など、次々に問題が派生してくる。それら1つ1つを丁寧に工夫して解決して行く必要も出てくる。もちろん、過去から散々指摘してきた通り、日程を仕組み面から見直す活動も必須だろう。
まとまりがつかない文章で申し訳ない。私だって、これらの指摘が杞憂に終わればよいと思っている。
しかし、今回の大震災により、(たとえ一時的かもしれないが)我々が多くの電力を失ったのは間違いない(電力を失った事など、失った人命に比べれば小さな事なのだが)。そしてその結果、日本と言う国は、生活や経済活動の時間割を、抜本的に見直す必要が出てきたのではないかと言いたいのだ。そして、我々サッカー人は、その先鞭をサッカー的な創意工夫で乗り切る必要があるのではないか。
2011年03月19日
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4月から時計を1.2時間進めれば、ナイトゲームの電力消費も気持ち抑えられるのではないでしょうか?
やはり人々の生活というのは、余程大きな外的な要因がなければ、中々変わらないものです。
しかし、今回の停電は「皆が同じ時間に同じ行動するのは、社会的にロスが大きい」という事を体感させてくれました。
私の勤める会社では「3時間停電になるなら、その分早く出社しよう」という事で6:00-15:00の勤務が認められるようになりました。
やってみると、通勤のストレスも少なく、また帰宅後の時間が十分に取れるので中々いいものです。