早いもので、あの震災から1ヶ月半もの時間が経過した。紆余曲折の末、とうとう明日、我々はJリーグを取り戻す事ができる。思えば、あの金曜日。翌日我々は昨期のチャンピオンのグランパスを迎える「はず」だった。私は生観戦は叶わないもの、過去最も充実した私のクラブが、いかにピクシーに一泡吹かせるのか、大いに愉しみにしていたものだった。あの瞬間まで。
この1月半は、あっと言う間に経過した。実は今週は月曜から、本業で異国に出張していたのだが、元々この出張は3月後半に計画していたもの。震災の余波で延期を余儀なくされ、ようやく実現できた。以降、来月も再来月もあちらこちらに行かなければならない。
まだまだ諸問異国の人々の反応にも考えさせられた。もちろん、直接日本企業と取引をしている人々、日本企業を親会社とする人々との会話だ。直接的には日本を悪し様には語らない。でも、原子力発電所問題を含めて、皆が懐疑的に日本の行く末を聞きたがっている。私は日本人だから、精一杯現状を説明する。原子力発電所の見通しと、放射線の話。インサイダ情報を含めた、国内の2次産業の見通し。今だからこそ語れる、サプライチェーン改善、あるいは改革のための提案。我々と取引する事が、最大利益となる論理的根拠。
そして、私の出身地と、私の故郷の知人友人達の前向きな努力を聞いた時の彼らの驚き。
直接的な被害を受けた多くの方々が正常な生活を取り戻すまでには、まだまだ大変な時間と労苦が必要だろう。この戦いは大変な長期戦になる。しかし、その長期戦を戦い抜くためにも、正常に戻れる我々は正常に戻らなければならない事を、異国の仲間達との交渉で、再確認する事ができた。
そして、とうとう明日から、我々にJリーグが帰ってくる。だからこそ、我々はJだけは完全な正常化をしなければならない。
今日までは日本中の皆さんが「震災被害を受けたベガルタ」と語って来てくれた。直接的に、多くのJリーグクラブ、サポータの方々が、被災地に対して直接的支援をして下さった事に感謝の言葉もない。また、状況によっては、今後も何がしかの支援をお願いする機会もあるだろう。
けれども、それはそれだ。少なくとも、Jリーグでの直接的な戦いに関しては全てお終い。私が明日以降ベガルタに望む事は、「何があっても少しでも多くの勝ち点を確保するために最大限の努力をする事」以外にはない。
徹底したリアリズム。
敵がどう思おうが、ベガルタはシーズン終了時に考え得る最高の順位を目指し戦わなければならない。我慢する時は我慢し、仕掛けられると判断した時は全員が意思統一された攻撃を狙い、敵に隙があればその瞬間に敵の喉笛に噛み付き、何があっても勝ち点を積み上げる。所詮我々は昨期も、最終節にギリギリに残留を決めたクラブ。せっかく補強したマルキーニョスは去り、柳沢は長期離脱中。FWの他には、適切な補強で昨期を凌駕する優秀なタレントを確保できているが、決して楽観できる状況ではない。おそらく、毎週末には常に悩み続ける事になるのだろう。
明日からは、そのような何とも言えない幸せな陰々滅々が帰ってくる。「ああ、あそこでこうすればよかったのではないか」と嘆き続き愉しい日々がだ。
直接的な被災を受けたベガルタ仙台だからこそ、そこに過去以上の、あるいは他クラブ以上の、リアリズムを持ち込み戦って欲しい。そして、他の誰よりも冷徹に戦い、執拗に勝ち点を積み上げるのを繰り返す事を期待したい。
とりあえず、明日は。多くのフロンターレサポータが「ああ、いくら前代未聞の災害とは言え、仙台に同情したのは大間違いだった」と、悔いるような、あるいは我々を憎みたくなるような。そのような戦いを期待したい。
そして、毎週毎週そのように冷徹に戦い、他のJサポータから憎まれるような戦いを。
それが手倉森氏と梁勇基達への期待だ。
ベガルタ勝った!
みんなの祈りが通じたね。
感動した。沿岸の避難所を回ってから、近くの拉麺家でBS見てたからなおのこと、感極まってしまいました。
雨
ダンマク
応援団
テグさん
泣いてる拉麺家のオジサン。
映画を見てるようだった。
soccerの力は凄いね。現地のみんなに感謝です。
サッカーってすごいな、愛するチームや地域を持てるって素晴らしいな、と改めて感じました。
来週はいよいよユアスタです。想いが募ります。
私は、元々応援しているチームはなかったのですが、今回、震災があってから、東北地方のチームを応援するようになりました。ですから、ベガルタが勝ったことを知って、本当に嬉しかったです。
シーズンは始まったばかりですので、まだまだこれからではありますが、勝ち続けて欲しいと思っています。これからも、サイトにお邪魔させていただきます。
どうぞよろしくお願い致します。