2011年05月31日

オーストラリアンフットボールを観て

 明日は日本代表の試合なのだが、情けないことに実は豪州にいる。考えてみれば、明日はペルー戦の前座として、五輪代表の豪州戦が行われるのだから、間抜けな事この上ないな。

 で、ホテルでテレビをつけたら、オーストラリアンフットボールをやっているではないか。最初は何が何だか、さっぱりわからなかったのだが、観ているうちに段々とルールや駆け引きがわかってきた。これが、結構おもしろいのだ。
 ルーズボールの争いなどは、ラグビーを彷彿させる激しさで、すさまじいボディアタックの応酬。また、ボールをパンチする事で長いパスを出すやり方や、長い距離をボールをもって走る際は1回ボールをバウンドさせる(バスケットボールやハンドボールのドリブルを一拍はさむ感じ)など、独特のルールが興味深い。
 しかし、何と言っても一番おもしろいのは、大きな展開をするのにパントキックを使う事だ。どうやら、肉弾戦の目的は、フリーでパントキックができる選手を作るのが目的のようだ。そして、一度フリーの選手ができると、幅広なフィールドを駆使してサイドチェンジを含むパントキックの連続で攻撃を組み立てる。各選手の射程距離や精度はかなりのもので、長いボールが悠然とつながって、広大なフィールドを上下左右するのは、中々の見ものである。
 そういう意味では、ラグビーやアメリカンフットボールと比較すると、「ボールを蹴る」と言う技術が非常に重要な競技で、これらよりも「フット」ボールとしては、サッカーに近い技術が必要とされるように思える。

 唯一残念なのは、長いパントキックがゴール前に通ると、厳しいチェック抜きでフリーでパントキックで得点を狙うルールなので、一番肝心なゴール前の攻防が少ない事くらいか。
 そのせいもあって、とにかくよく点が入る。4本棒が立っていて、真ん中の2本の間にキックが通ると6点、外側の棒の間だと1点らしいのだが、20分4クォータ制で、100点入るのはざらに思える。そういう意味では、サッカー的に「点が入らない」おもしろさは感じられないが、まあ仕方がないのだろう。
 また、どうやらオフサイドの概念がない模様で、それも最終ラインの攻防を単調なものにしているように思える。
 サッカー狂からすれば、「もう少し点を入りづらくすれば、もっともっとおもしろいのになあ」とは思うけれど、まあ余計なお世話と言う奴だろう。
 それでも、状況によっては、敵に妨害されながらボールを抱えながら全力疾走し、その状態から鋭角のキックで直接得点を狙う技術などは、挙動開始こそ全く異なるが、サッカーに近い感覚があり、興奮させられる。

 まあ、こうやって人生の手段と目的を取り違える間抜けな日々の中にも、喜びはあると言うことで。
posted by 武藤文雄 at 23:20| Comment(1) | TrackBack(0) | サッカー外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近までラジオ深夜便の海外レポーターだった
杉本良夫の本(岩波新書だったか)に、
豪州フットボールの話題が少し出てくる。

日本の紹介のされ方がやや残念なところがあり
プロレスから足を洗った古舘伊知郎ごときに
実況などをやらせていて
選手は少し可哀そうだった。

肉弾戦はあっても密集戦がないのは
オフサイドがないから。

『オフサイドはなぜ反則か』の
著者が最近亡くなったらしい。
豪州ルールのようにオフサイドがない
フットボールは結構あるのだが
「簡単に勝敗が付かないため」に
オフサイドがあったという
『オフサイドはなぜ反則か』の
主張は少し苦しくなる。
ざまあみろ、だな。
Posted by 五反田西口 at 2011年06月03日 01:29
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