元々の過密日程に加えて、震災による中断期間もあり、ワールドカップ予選前の準備試合は、明日の日韓戦を残すのみとなった(予選初戦の北朝鮮戦前に、もう1試合行うと言う噂もあるようだが)。この手のノンタイトルの親善試合は、敵がどのようなメンバ、モチベーションで来てくれるか(あるいは当方を待ち構えてくれるか)が、とても重要。時に、全くコンディションが整わないチームや、ベストにはほど遠い編成のチームがやってくると、およそ有効な準備ができなくなってしまうからだ。
けれども、韓国と戦う分にはその心配は一切無用だ。元々の戦闘能力は互角だし(いつか、「当方ほどではないが、悪くはないし」と見下してやりたいが、まだ時期尚早だな)、モチベーションは心配ないし、一部メンバが抜けても相応にベターな編成で、戦ってくれる(同じ事を先方も思っている事だろうが)。今年に入ってからは2度目、ザッケローニ氏が就任してからは3度目の、手合わせとなるが、いずれも試合は引き分け(もちろん、アジアカップではPKで粉砕してやった訳だが)、やはりそろそろ90分で決着をつけたい思いは強いな。
ただし、アジアカップへの臨み方が若干違っていた分、お互いの現況は異なる。
先方は、ワールドカップから日が浅かったと言う事もあろうが、アジアカップには結構ベテランを大量に起用していた。前線には意欲的な若者を大量に起用していたものの、最終ラインは、皆30過ぎとなり、少々栄えを過ぎたタレントが多かった。
そして、朴智星と李榮杓が代表そのものから引退してしまった。特に李榮杓不在は、チームに魂を伝えるべき精神的支柱の穴をどう埋めるのかが、最大の注目となるのではないか。また、李青龍と池ドンウォンが、負傷と移籍直後と言う事で不在だが、アジアカップを負傷で棒に振った朴主永がいる事を考えれば、戦闘能力はアジアカップに比べれば、そう落ちていないかもしれない。また、不在の選手の代わりに、Jで活躍している李根鎬、゙永哲、金英權らが活躍するのを見るのも愉しいはずだ。
一方、日本はアジアカップの時から、ザッケローニ氏が「ある程度、世代交代を意識した」チーム作りをしてきた。典型的なのは、闘莉王と中村憲剛を招集していない事だと思う。このあたり、安易に勝利を臨まずに、チーム全体としての発展性を考慮しているあたりは、さすがだ。
そうこう考えると、準備の状況、ホームである事を考えれば、僅かながら、当方が有利と考えるべきだろう。
注目したいのは、やはり定位置争い。今の日本は、川島、内田、今野、長友、遠藤、長谷部、岡崎、本田、香川、と9人までは、事実上定位置を掴んでいる感がある。だから、まずは残り2つの選手を確定させたい(そう考えると、シツコイですが、闘莉王と憲剛呼んで、岡崎をFW起用すれば、ちょうど11人になるのだが)。そこの2人枠で、誰が機能するかを見極める試合となりそうだ。
何にしても、恒例の事だが、難しい試合になるだろう。そこを新しい選手の活躍で勝利できれば理想的なのだが。
2011年08月09日
この記事へのコメント
随分と予想外の展開を経て、大差勝ちとなりましたね。本番の北朝鮮戦では、そんなに簡単には行かないかも知れませんが、是非とも確実に勝利を掴んで欲しいものです。
Posted by 赤黒 at 2011年08月10日 21:39
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