2011年11月25日

敵地で最後の西野ガンバをいかに破るか

 2日前に帰国しました。色々あって、さすがに疲れておりますが、書きたい事は無数にたまっております。

 で、ベガルタ。4位マリノスとは勝ち点2差、残り2試合を勝ち点6で走り切りたいところだが、何せ、敵地のガンバ戦。先方は状況は厳しいものの優勝の可能性を残している。さらに、何と西野監督の今季限りの退任が発表され、西野氏の万博記念競技場の最終戦となると言う。既に天皇杯も敗れているだけに、西野ガンバの試合はリーグ戦のあと2試合だけ(いや失礼、Jを逆転制覇すれば、拡大トヨタカップがあるね。バルサを破って世界一の可能性があるんだ)。
 何とも、難しい試合だ。
 しかし、一方で、「このアジア最高峰の強豪クラブと、アジア最高レベルの監督の、最後の願いを敵の熱狂的サポータ達の眼前で打ち破る事ができる」と言う最高の舞台に恵まれた訳だ。何と言う幸せな終盤戦ではないか。 

 以前より述べているように、私は西野氏が大嫌いだ。だからこそ、西野氏については改めてじっくりと語ろうとは思う。ただ、やはりこの得難い試合前に、少しは氏について講釈を垂れるのは礼儀と言うものだろう。
 いくら私のような野次馬が「嫌いだ」と叫び続けても、勝負師は結果だ。
 悔しい事に、氏は岡田武史氏、小林伸二氏と並ぶ、日本最高レベルの監督である事は間違いない。そして、岡田氏、小林氏は共にリアリズムを重視し、結果から物事を逆算するタイプ。それに対し西野氏は、理想主義を標榜し、過程から物事を積み上げるタイプ。したがって、西野氏率いるガンバがツボにはまった際の攻撃の美しさは、本当に素晴らしかった。
 西野氏が演出した名場面は、いくらでも反芻できるが、やはり私が1つ挙げるとしたら、09年シーズンの天皇杯だな。準決勝でけなげに守備を固める当方をあざ笑うように崩し切った決勝点。あのような美しい得点を決められる快感を味わう事ができたのだから、もう最高だった。そして、引き続いての決勝戦でのあの鮮やかな得点の数々。そして、あの最高の遠藤は、6月に再び体調をベストに持って来て、我々をあのすばらしかったワールドカップに導いてくれたのだった。

 その西野ガンバと戦える、まごう事なき最終戦。あの嫌らしい事極まりない橋本がチームを去る事も発表されているとの事だが、正に1つの時代の転換点なのだろう。
 敵のガンバにとってはあまりに重い試合だからこそ、ベガルタと言うクラブにとっても大切な試合となる。今季、気の遠くなるような自らの努力と、いくばくかの幸運により掴んで来たこの順位。この現状の5位と言う順位を、いかにしてもう1つ上げる事ができるかどうか。敵が相応の覚悟で臨んでくるこの試合で、いかに勝ち点を積み上げる事ができるかどうか。ベガルタと言うサッカークラブが、将来に渡りいかに歩んで行くのかを左右する試合と言っても過言ではないのではないか。
 作戦的には、まず(陳腐でいつも言っている事だが)まずは守備をしっかりと固める事に尽きる。西野氏は、最後の最後だからこそ、自らの能動的なサッカーでベガルアを粉砕に来るだろう。引いて、当方を呼び出すような策は、まず採らないはずだ。だからこそ、まずは敵の攻撃をつぶす事に専念すべきだ。まずはリーグ戦でここ4試合続けている無失点を継続すべきなのだ。
 その上で、いかにガンバの隙を突いて得点を奪うか。確かにこれまたリーグ戦ではここ3試合無得点が続いている。梁の北朝鮮代表への離脱、どうにも本調子に戻らない関口など、色々な要因があるだろう。ただ、私はガンバからしっかりと点を取れるかどうかは、得意の湧き出る速攻をチームが取り戻せるかどうかにあると見る。幸いガンバも最終ラインは、守備の要のベテラン山口が出場停止。守備力はかなり落ちているはず。そして、必ずや前掛りに来る敵に対し、梁がいかに速攻を演出できるか。カギはそこにある。
 勝機は必ずあると見る。そして、この試合は我々にとって、2年前天皇杯準決勝の復讐戦となる。
posted by 武藤文雄 at 23:30| Comment(2) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ガンバ戦は仙台にとって、現状を確認する上での良いベンチマークになりますね。
2年前の天皇杯準決勝はその典型だったと思います。

なんとしてでも4位の座をつかみたい。
そのためにも、今日の試合の持つ意味は大きいですね。いつも以上に緊張してしまいます。
Posted by たろうの尻尾 at 2011年11月26日 13:35
現地観戦しました。ラッキーに助けられてなんとか勝利したという感じで、もうダメだと何度も思いました。カウンターが早くて鋭かったです。終盤でも慌てずに同じ攻撃をしかけてくるところなど、手強いチームだと思いました。最終節で勝って4位になってください。
そして、天皇杯の借りは、天皇杯優勝という形でかえすべきだと思います。
ガンバは何人か功労者が去るといわれていますので、あと何人が居なくなるのか、まったく違うチームになることでしょう。サポーターとしてはじめて直面する事態、戸惑っています。少なくともあと数年は西野ガンバが続くと思っていたので。
Posted by よし at 2011年11月26日 22:39
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック