2011年12月02日

最終戦前夜2011

 明日は最終節、ベガルタは4位を目指してヴィッセルと戦う。諸事片づけ、何とかユアテック詣でができるべく、実家にたどり着いた。

 あれだけの大災害があったのみならず、今年は個人的にも大きな変事があった。そう思いながら、リーグ最終節を迎えると、改めて様々な想いにとらわれる。まだ天皇杯は残っているが、やはりリーグ最終節と言うのは、1年の終わりとして特別な日なのだ。こうやって、愛するクラブと共に、1年1年を積み重ねていける時代が来るなんて、若い頃は想像もしなかった。本当によい時代になったものだと思う。

 ともあれ、明日のノルマは明白だ。勝つ事。
 4位のマリノスとは勝ち点2差。得失点差から、当方が勝ち、マリノスが引き分け以下ならば順位は逆転する。先方の事は云々考える必要はなく、ただ、勝つ事だ。
 前節、久々に敗北した訳だが、リーグでは4試合続けて得点ゼロ。何とも味わい深い状況だが、それでも勝ち点3を獲得しているのを、とりあえずは前向きにとらえるべきだろう。ヴィッセルは中々好調で、上位確定をねらって勝利を目指していると言う。厄介な相手だが、ユアテックで敵が前に出てきてくれるならば、それはそれで勝ち点3のためには歓迎すべきだろう。ここ数シーズンかけて確立してきた分厚い守備と湧き出る速攻を前面に押し立てて、勝利を目指すのみである。

 仙台に向かう新幹線の中で、妙な事を考え始めた。俺は何のために仙台に帰るのだろうかと。
 レイソル、グランパス、ガンバのいずれが優勝するか。ヴォルティスとコンサドーレのいずれが昇格するか。確率的には極めて難しかろうが、ヴァンフォーレが奇跡を起こすか。そう言うあたりが、世間一般(と言うか、野次馬の)の興味となる。ところが、サポータにとっては、優勝、残留、降格とは全く別に、自軍の勝ち点、順位、意地、プライド、その他が格段に重要なのだ。
 ここ2、3年、Jの観客増が中々伸びない度に、いわゆる一般層(あるいは野次馬層)への訴求が弱いと、批判する人が多い。そのような批判をする人は、プレイオフの復活とか、地上波放送の増加とか、マスコミの露出増のためにビッグクラブが必要とかの論陣を張る。それを否定する気はない。真摯にそのような研究をすべきだろう。そして、Jの観客増、あるいはサッカー好きの人の層を厚くする、そのためには色々な施策を行うのは重要だ。短期的な金儲けの追及は、適切なキャッシュフローを生む意味でとても重要だから。
 けれども、いつかワールドカップに優勝するためには、我々のような重病患者の層を厚くするのが、何より重要なのではないかと、改めて思うのだ。優勝争いがどうのとかよりも、自軍の目先の勝利に一喜一憂する俺たち。それが、分厚くなればなるほど、トップレベルの層が厚くなり、さらには全体の底辺を引き上げる。こちらは中長期的な、大きな金儲けにつながり、さらにはサッカー界全体の底上げ、言い換えると文化の進歩となる。
 このような短期長期の対応を常に考えながら、我々は将来のワールドカップ制覇めがけてもがけばよいのではないか。今年51歳になった私が生きているうちは、その果実を獲得するのは難しいと思う。でも、最近の日本代表の充実を観ると、次の世代くらいには、世界一にもなれるような気もしてきた。
 そして、そうやって世界一を目指すためにも、明日のリーグ最終節に全てのクラブが、自らのプライドのために、ひたすらもがく事が重要なのだ。
 ヴィッセルもそうやってもがいてくるだろうからこそ、ベガルタはそれ以上に冷静に知的にもがいて、勝利をたぐりよせなければならない。
 実家で1人で飲みながら、陳腐な事を考えた次第。
posted by 武藤文雄 at 23:30| Comment(5) | TrackBack(1) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
勝ちましたね!
4位ってまだ実感わきませんが…嬉しいです!
Posted by まっくす at 2011年12月03日 23:51
>我々のような重病患者の層を
ここのニュアンスが、、

重病患者っていうとゴール裏の出席率9割以上、2chサカ版とかサポティスタとか見てて、サポーターを自認しててってイメージがあります。
武藤さんのイメージが仮にそうだとすると、、
そんな「サカオタ」っぽい層が増加してもサッカーの力にはならないのでは?数の増加に限界があって、上記エントリーでいう「一般層」への排他意識がありそうで、それが逆に一部妨げにもなる部分があるのでは。

(プロ野球のように)普通のおばさん、おねぇちゃんがサッカーの戦術や戦略を語れてしまう、親類縁者のサッカー経験を通じて地域のサッカー事情にも詳しい、Jリーグはいつも気になっていてニュース報道が少ないことを嘆いている、、お気に入りの若手が何人かいる、そんな程度の「サッカー患者」が一番重要なのではと個人的には思います。

上記サポーターやサカオタはそうしたサッカー患者も「一般層(あるいは野次馬層)」「ニワカ」呼ばわりしていて遠ざけようとしている気がします、、
あるいはスター選手が現れた時、日本代表が調子よい時だけスタジアムに行きたがる人たちに対して、低迷期にも支えてきたという自負で、ある種のいら立ちがあって野次馬といいたがる。

スタジアムにはサッカーに魅力がなければ人が来ないのは当たり前です。

盲目的にいつでもチームを支えるなんてことに自負を感じているサポーターも多いような気がします。これは(自分にはわかる部分はありますが)、どう考えても気持ち悪い論理です(その気持ち悪さも自分には面白いですがほとんどの人にはそうではない)。どうしたって限界があります。

弱いなら弱いなりに、チーム側が面白みを出して集客につなげていくのが真っ当で、意味不明にサッカーに固執する重病患者なら、増えてもキモいだけなような(繰り返しますが、自分には面白いですが、サッカー界の力になるとも思えない)。

欧州や南米のスタンドにも「ウルトラス」っぽい観客はせいぜい2〜3割ですし。

武藤さんのイメージを勝手に想定してのコメントにて失礼しました。
Posted by とんちゃん at 2011年12月04日 06:39
4位ですよ、J1で!
去年までのことを思い起こすと信じられない事態です。
まだ天皇杯がありますが、グラブの皆さんやサポーターの皆さんに心から感謝です。
残りの試合も選手たちと共闘ですね!
Posted by たろうの尻尾 at 2011年12月04日 07:14
4位フィニッシュとは驚きです。練習場の環境も悪く、うまくいって残留できるかどうかだと思ってました。
そんな苦しいシーズンこそチームをサポートするのが真のサポーターだろうと考えてました。
天皇杯を勝ち残っているから今シーズンはまだ終わってません。特別な今年をもっと楽しませてほしいものです。
Posted by ティー at 2011年12月04日 10:51
>>とんちゃん
中田にJリーグもよろしくと言われて始めて、テレビでしか(しかもダイジェスト番組)Jリーグを見てない自分に気付いて。
他人の所業に文句を言う前に現場というものを自分も体感しなくてはと思い至って・・・、もう15年になるのだな。
今となっては中田如きに説教されて改心したという事実が悔しくてたまらんが。

それはともかく、俺もあんたとまったく同じ考えをしてたな。
その時点まではね。
何かその頃の自分がを凄く懐かしく思わされる文章やな。
Posted by 新横浜 at 2011年12月05日 12:34
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