2012年02月10日

原さんが、そう判断したのならば

 個人的には関塚氏更迭が、五輪出場の可能性をより高くするものだと確信を持っている。しかし、どうもそうはならないようだ。ただ、私はそれでも、日本の1位突破の確率は相当高いと見ている。

 日本にとって幸運な事に、バーレーンがマレーシアに2連勝し、勝ち点6を積み上げて来た。そして、次節のバーレーン対シリアはバーレーンホームだ。手合わせした実感からすれば、アルサリフとアルスマの2枚看板がいるシリアが戦闘能力で上回るかもしれないが、現実的にシリアが勝ち点3を取れるかは微妙ではないか。バーレーンはとにかくこの試合に勝てば、プレイオフ以上の可能性が出てくるのだし、必死に戦うだろうし。とすれば、日本がマレーシアに勝てれば、俄然有利になる。それでも、シリアが勝った場合は、確かにお互いが最後の試合でどれだけ得失点差を積み上げられるかとなる。その場合、時差の関係から試合開始時間調整が問題になるが、幸いシリアは湾岸ではないので、3月ならばそう暑くはないはずで、日本協会が適切に交渉すれば同時刻キックオフに持ち込めるだろうから、そう極端に不利になるものでもない。
 そう考えると、マレーシア戦はある程度差をつけたいが、まずは確実に(と、偉そうに言ってよいのかは、わからんが)勝ち点3を取る事が重要となる。
 そして、今のチームは、とにかく中盤で急ぎ過ぎさえしなければ、酒井の前を塞ぎさえしなければ、格段に状況を改善できるのだから(つまり欠点が明々白々なのだから)、相当な伸び代を持っていると言う事になるし。まあ、そう考えると、一部報道であったように「宇佐美だ、大津だ」は違うように思う。やはり、「柴崎だ、茨田だ」の方が正しいような。あと、苦しい時間帯のために「大前だ、青木だ」と言いたくなるけれど。
 まあ、善処を期待しよう。
 
 ちょっとこのチームのこれまでを振り返ってみる。
 このチームの出足はすばらしく、いきなりアジア大会優勝からスタートした。しかも、この時はリーグ終盤に当たっていたために、Jリーグで主軸だった選手を選考できない状況だったにもかかわらずだ。したがって、関塚氏の手腕も評価されたし(いや他人事のように言ってはいけません、私も絶賛しましたから)、皆がこのチームの将来に明るい希望を抱いたものだった。それが、どうしてこんな事に、なっちゃったのだろう。
 アジア大会決勝と先日の中立地シリア戦のメンバを比較してみると、ちょっとビックリ、メンバがほとんど変わっていないのだ。変わったのは、GKが安藤→権田、右DFが實藤→酒井、センタバックが薗田→濱田、そしてMFで水沼→山田。権田、酒井、山田の3人はA代表招集経験がある選手で(しかし3人が3人とも、思うようにこのチームでは機能していないのは、深刻な悩みなのだが)、センタバックはたまたまこの世代で一番人材が乏しいところ。そう考えると、この4人の交代は、ある意味で当然とも言える。また、このチームで、これ以外のタレントで戦力化されている選手は、大迫、清武、扇原、吉田くらい。
 そう考えてみると、関塚氏はアジア大会時点で既にチームの骨格を決めていたと言う事になる。そして幾度も指摘してきたが、別格の香川、あるいは宇佐美や大津のように海外でプレイする選手を除いても、この年代は既にJで相当の実績を挙げているものの、選ばれていない選手は類挙に暇ない。そして、これまた上記したように、このチームは課題は明白。そして、その課題を解決するのも、ちょっとメンバを代えたり、約束事を徹底すれば、それほど難しい事ではないはずなのだ。
 何も遠藤や憲剛のように、知性あふれるボール回しをしろと言っているのではない。たまに急がずゆっくりとボールを回せばよいのだ。何も長谷部や岡崎のように精緻に内田を前進させるような動きをしろと言っているのではない。酒井が前進してクロスを入れやすいように、右サイドは塞がずスペースを空ければよいのだ。うん、大丈夫、改善できるはずだ。できるよね。
 まして、この手痛い敗戦だ。もう、これからは、どの選手も、ちゃんと敵をリスペクトしてくれる事だろう。

 ともあれ、原博実氏の決断は、関塚監督留任と言う事だ。
 原氏なり、ザッケローニ氏が、これらの明白な課題に気がついていない訳がない。色々と思うところはあるが、私は原氏を信頼している。
posted by 武藤文雄 at 01:03| Comment(8) | TrackBack(0) | 五輪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
U-23についての後藤さんのコラムが凄い面白かったです。大量得点を意識し過ぎるなというものだったんでうが共感しました。プレーオフに回ると出場すためにはかなりクラブ側に負担になりそうなので一位通過してもらいたいですね!
Posted by テク at 2012年02月10日 01:40
>大量得点を意識し過ぎるな

今、書こうと思っていたことですね

キックオフ時にガチガチのフルパワーで入るのは当然(それはどのような試合でも)としても、「大量点が必須」「取れて当然、取れなければダメ」みたいなムードは危険だと思います

マスメディアは、またぞろ「原口を入れて大量点」みたいなことを言っています。おそらく中継アナウンサーが試合開始前から「大量点、大量点」連呼するのは目に見えています
チームだけでも冷静に熱く戦ってほしいものです
Posted by Dortmund06 at 2012年02月10日 12:31
この流れは初めてではなくて、よくあるというより、むしろどの監督も一度は通る道。
ジーコ、山本、反町は解任の時期を逃してズルズル。
岡田監督は、うまく機会をつかって俊輔から本田サッカーに転換。
関塚もこの機会をうまくつかって、中心選手の入れ替え。
してくれれば良いんだけどね。。
でも、酒井、比嘉に攻め上がりを自重させたり、
永井に放り込んで、組み立てを放棄したり、
単純に監督としての質が悪いのでしょうね。
Posted by ネラ at 2012年02月11日 02:24
岡田監督は本番の一年前から本田をちょっとずつ呼びはじめていたけど、関塚監督は柴崎も茨田も呼んですらいない。この切羽詰まったタイミングで新しい選手を今から呼ぶことはないんじゃないでしょうか。

山村に拘るのは、ボランチとして使い続けて経験を積ませて、「身長のある今野」に育て上げようという深謀なんだと思うことにしています(笑)まあ、サイドであっさり振り切られたのを見た時はちょっと揺らぎかけましたが・・・け、怪我明けで試合感覚が鈍ってたんでしょう。9クラブ争奪戦の逸材のはずですから。
Posted by at 2012年02月12日 12:37
更迭どころか、来年に開催されるU-22アジア選手権の監督も兼任することが決定らしいですね・・・。
たとえどれだけヒドイ試合をして結果がでなくても安泰なのだから、好きな選手しか集めないんでしょう。
これが原さんの意見だったら、彼もダメですね。
Posted by mimi at 2012年02月14日 19:42
見ず知らずの他人同士が、互いに早稲田出身と
知るといきなり打ち解ける・・・などという俗説がある。
やっぱり、早稲田閥が学閥意識が強いんですかね。
その種の偏見を助長させる話だわ。
Posted by 五反田西口 at 2012年02月14日 23:52
大学生の山村を不動のボランチでキャプテンと重用する所が、
六平を偏愛した布U19と重なって怖いんですがw
中盤グダグダで縦ポンに頼るところも似てますし。
結果まで同じになるとは思いたくないですね。
Posted by とど at 2012年02月15日 16:52
そうこうしているうちに柴崎とかが
フル代表の方に選ばれてしまいました。
逆にもう五輪代表には呼ぶことはないと
いうことなんでしょうか??
Posted by baron at 2012年02月18日 16:23
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