要は、2015年以降11月に2試合用のインタナショナルマッチデイが割り振られる。それが11月後半となれば、ワールドカップ予選がそこに突き当たり、Jリーグの終盤戦を中断しなければならなくなり、盛り上がりに水を差す。(番組では明確に語られていないが)12月にはクラブワールドカップがあるから、確かにそうなると、現状の日程を継続するのは容易ではなくなる。と言う趣旨である。そして、現状の日本協会の政治力では、これらを動かす事は叶わないと言う事だ。
さらに原氏は、8月上旬くらいの開幕(盛夏期の開幕だから「秋春制」ではない、原氏も「いや『秋春制』と言う事ではなく」と明言していた)あたりまでは明言していたが、厳冬期の1、2月の対応、リーグをいつまでに終えるのかなどについては、具体的な発言を避けた。
それはそうだ。いくら原氏でも、不可能な事は不可能なのだ。20代の頃、原博実は、強力なセンタバックにマークされながらも、抜群の駆け引きと格段の高さで見事はヘディングシュートを幾度も決めてくれた。50代になった今、原博実氏は、アジアの特殊カレンダや極東と言う西欧から遠いマーケットと言う難しい環境にもかかわらず、我々にとって最適な監督と契約してきてくれた。才能に恵まれ、しっかりした努力を積む事ができるサッカー人原博実は、過去も現在も我々に幾多の歓喜を提供してくれる。けれども、いくら原氏でも、1年間の日数を、365日以上に増やす事はできないのだ。今の日本サッカー界は、あてがわれている日数に対して、試合数が多過ぎるのだから。
過去、幾度も幾度も述べてきたが、現状の日本で年またぎ開催で、シーズンを組むのは不可能なのだ。シーズンオフとして、選手の休養、トレーニングキャンプ、最低でも2ヶ月(できれば3ヶ月とりたいのだが)必要。そして、今の日本サッカー界においては、その休養期間と、厳冬期の観客動員が苦しい時期を一致させる以外に、真っ当な日程確立は非常に難しいのだ。これは、札幌、山形、新潟などの豪雪地帯に限らず、関東だろうが関西だろうが九州だろうが、厳冬期のナイトゲームは、極力避けなければ、娯楽としての観客動員が望めないと言う前提においてだが。繰り返すが、年またぎ開催が不可能なのは、豪雪地帯のクラブのためだけではない、浦和レッズのような関東圏のクラブの観客動員のためでもあるのだ。
上記の通り、原氏は「8月上旬にシーズンを始めて」と述べた後は、厳冬期にせよ、シーズン終了のタイミングにせよ、明言できなかった。そう、できる訳ないのだから。
原氏が技術委員長の立場で、日本代表の強化(と、言うよりは11月にワールドカップ予選があれば、強化と言うよりは結果そのものと言うべきかもしれない)を優先したいと考えるのは当然だろう。そして、このままカレンダーではやり切れないと強調するのも理解できる。でも、原さん、それはできないのですよ。
ではどうするか。
私は、現状の3月(あるいは望ましくはないが、2月下旬)開幕、12月閉幕を維持するしか手段はないと考えている。そのためには、上記リンクでも述べたが、J1のチーム数を減らす、天皇杯の日程の抜本的見直しを併用する。そして、11月のワールドカップ予選、12月のクラブワールドカップの日程回避を工夫しながら、リーグ終盤の日程を模索するしかないのではないか(最悪、札幌、山形、新潟など、豪雪地帯のクラブには、リーグ終盤のホームゲームを断念してもらうと言う「最悪に近い」選択肢も検討しなければならないかもしれない)。
こうやって整理すると、確かに11月のインタナショナルマッチデイと12月のクラブワールドカップの干渉がいやらしい。日本開催時(が将来あるのかはさておき)の地元枠については、リーグ優勝以外の要件をつければよいだろう。けれども、ACLに優勝できるかどうかは秋口までわからない。11月後半にワールドカップ予選があり、12月上中旬にクラブワールドカップがあると、J1の終盤日程形成が極めて困難になるのは間違いない。原氏が述べるように、毎期毎期非常に難しい日程調整が必要になるのは否定できない。原氏が絞り出すように「このインタナショナルマッチデイの問題がなければ、天皇杯さえ何とかすればよいと思っていたのだが」と語った時の苦渋の表情は重い。だから、原氏が「年またぎ」を提唱するのは理解できる。でも、それは上記の通り不可能なのだ。
とは言え、日程問題を論理的に議論するのは、とても重要だ。そして、犬飼元協会会長あるいは他の協会首脳の無配慮かつ愚かな発言が、これらの丁寧な検討を損ねてしまった事はとても残念な事だった。しかし、愚者は去った。
我々は改めて、日程問題を真摯に検討すべきなのだろう。
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つまり春秋制では2月に開幕しない限り問題を解決できないのでは?
その上で春秋制と秋春制のどちらがメリットがあるかを比べる時期に来てると思います。
原博実さんと犬飼元会長の違いは
原博実さんは現状の問題解決の手段として秋春制を語っているのに対して
犬飼元会長はJリーグや日本サッカーのレベルアップの手段として語っていた事でしょう
原博実さんも犬飼元会長も実行委員会や理事会に発表する前にメディアに発表は出来ないので口籠もる部分はあったようですし
(武藤さんもおっしゃっているようにこれが自分の考えを押し付ける愚者の論理ではなく、全体のメリットを考えることによって皆が等しく利益を得るために、それぞれの立場を配慮しながらも利害を一致させようとする智者の論理のように思えたからです)
議論の内容がこういう話になってくると事は「冬に試合や練習ができるか」ということではなく「Jリーグの山場をどこに持ってくるのが得策か?」の議論になってきているのではないかと思うのですが如何でしょうか?
試合数を減らすという一貫して述べてらっしゃる論点は私も一応理解している(意見も同意に近いですね。チームの経営者の立場では断固反対でしょうけれども(汗))のですが、それだけでは「Jリーグの山場をどこに持っていけばいいのか」という論点に対して「秋が良い」という解答を示す論拠とするには少し弱い気がするのですが・・・。
その辺の武藤さんのご意見を是非伺いたいなあなどと思っていたりします。
お客さんも普通に入ってるし、やればできない事は無い。ベストメンバー規定とかいう意味不明のルールを消せばだけどもね。
日本では不可能?イヤだイヤだって文句言ってるだけだろうに。
不可能などはないのですよ。
それは君の頭が不可能だと思いこんでいるだけ。
メリットデメリットを考えず、デメリットだけを誇張して無理だイヤだ不可能だと言い出す。
まあ日本人の悪いクセだけども、少し思考が硬直しすぎてやしませんか?
世界基準という印籠をチラつかせられると、蝦蟇のように平伏す、秋冬厨。
カ・カテエ・・・
まるでダイヤモンドのように固い、秋冬厨の、ア・タ・マ!
いや、そうだけどJFAが「日程問題を解決するために(間の問題をいろいろうっちゃっておいて)秋春制を導入する」って方向だから議論しにくいんだと思いますよ。
秋春制の導入の為に現行の日程の漸進的な改革はあえて行わない方向なのかとすら思えますもん。
たとえば天皇杯決勝の日程が変わるとか変わらないの話とかね
今は、原さんのスケジュールできないという言葉が一人歩きをし始めている。
原さんの発言は9月10月11月に2試合あってだけっで詳細は言わなかったわけですが、15年以降のAマッチデーについては昨年3月の段階でFIFA案が報道されており15年は3月、6月、9月、10月、11月に2試合。
16年は3月、9月、10月、11月に2試合で2年間で18試合という報道が多数あります。
今回の原さんの言葉も9月〜11月に2試合づつと言う話ですが以前の報道どおりなら、年間のAマッチデーは減る日程なんです。
さらに、14までの9月〜11月のAマッチデーは何試合あったかと言うと
10年 11年 12年 13年 14年
9月 2 2 2 2 2
10月 2 2 2 2 2
11月 1 2 2 1
殆ど変わらないんです。11年と13年は同じ15以降と同じわけだし、13年にいたっては年間数は4試合も多いです。
Aマッチデーの話ならスケジュール組めるはずなんです。想像ですがAマッチデーよりACLの日程の方が問題な気がしています。だからスケジュールの公表ができないのではと邪推すらしています。
なぜなら、ACLが問題で12月にリーグ戦をする事はACLにでるクラブを優遇して、雪国のクラブはどうでも良い。
極論するなら親会社があって金のあるクラブの為に雪国や地方の貧乏クラブは潰れても良いという事ですから
08年19,202人
09年18,985人
10年18,428人
11年15,797人(東日本震災)
12年17,566人
と春秋制でも毎年入場者が減っています。
反対反対と叫ぶだけじゃなく入場者をどのように増やすかを語らなくてはダメだと思います
秋春制に反対する人は、今のままで上手く行っていると言う間違った認識を持っている気がします
また毎年totoの売り上げから
J1クラブ約2億6000万円
J2クラブ約1億3000万円
が配当されています。5年貰い続けたとしたら幾らになるでしょう?
雪国クラブはそれを設備投資に使わず他の事に使っておきながら、更にJリーグに設備投資費をよこせと言うのはお門違いに思えます
雪国クラブは練習場に屋根が必要ですが
都会のクラブは練習場を作る場合の地価や物価が雪国より高いのです
南国のクラブは台風や暑さ対策が必要なっています
雪国クラブだけが弱者では無いのです
また雪国で雪が降るのは11月から3月で春秋制でも雪対応の練習場は必要です
雪国の練習場問題は秋春制だけのものとミスリードさせるのは卑怯です
この件がでるたびに協会の変えなければならないとする根拠及び主張がコロコロ変わりますね。その胡散臭さはまるで大手マスメディアのようですね。おや?おかしいな…。ただのサッカー協会のはずが戦法がまるで…。
白々しく馬鹿らしいやりとりですね。
子供にはとても尊敬されないでしょう。
我々大人はおかしいと解っていながらも進み、そして次の世代に淘汰される循環の輪を描いているのでしょうか?
子供たちは嘘を見抜く天才ですよ。
疑問に対して、逃げは許してくれませんから。
>また毎年totoの売り上げから
>J1クラブ約2億6000万円
>J2クラブ約1億3000万円
>が配当されています。5年貰い続けたとしたら
>幾らになるでしょう?
>雪国クラブはそれを設備投資に使わず他の事
>に使っておきながら、更にJリーグに設備投資
>費をよこせと言うのはお門違いに思えます
まず、その金額は雪国クラブ以外全てに入っていますが、なぜ雪国クラブだけ秋春にしなければ必要ない施設にその費用を使う必要があるのですか?
逆に夏暑いというなら、秋春にしたいクラブ、協会は、その金を設備投資に回さずにカタールの予定のように夏も問題ないように施設改修に使わずに秋春にしたいというのはお門違いだと思います。
まあ、そのような事を抜きにしても
2億5千万*5=13億
1億3千万*5=6億5千万
札幌や山形や富山などが冬に地元で練習、試合する為の施設整備の金としては話にならないはした金です。
札幌の練習場はヒートパイプ付きですが12月ー3月初旬は使用できません。札幌ドームも12月初旬ー3月頭まで使用できません。
必要なのは、屋根付きヒートパイプでなくドーム式の人工芝です。現在国内にある練習用の人工芝ドーム球場の建設費(土地代は別)ですが
秋田県 大館樹海ドーム 98億
埼玉県 彩の国くまがやドーム 101億
仙台市 シェルコムドーム 約170億
です。そして運営費ですが、大館樹海ドームが
以前公開していて、年5億〜8億です。
全然たりません。
話にならないです。
5年分で計算すると、練習施設だけで最低でも125億必要です。
そこに、試合するスタジアムが必要になります。
此方は、2万人収容の人口芝とすると建設費は400億ですね。
年1億3千万 練習場の運営費の20%
人工芝の練習場1面だけでガンバ大阪の新スタ以上の建設費が必要なんですよ
Aマッチデーですが、私が書いたコメントの日数でFIFAが決定した記事がありました
http://megalodon.jp/2012-0331-1302-11/topics.jp.msn.com/sports/football/article.aspx?articleid=948214
いいですね.
いつかはそうなるでしょう.
冬もサッカー見たいですね.
試しにカレンダーで、いちばん過密になるWCイヤーの2018年のスケジュールを組んでみました。特に9月からがきついです。
9月から最後まで(12/1(土)としました)は水曜、土曜開催で最大27枠あるのですけど、Aマッチは慣例で金曜、翌火曜で続くだろうと想定して配置すると3枠が必要でそれが3か月分、ACLで5(準々決勝の2ndから。決勝の1st,2ndは週末に配置)、ナビスコ決勝を週末に配置すると、残る枠は水曜4、土曜8です。
水曜はナビスコの準々決勝、準決勝に使うとすると、リーグ戦を26節から始める必要がありますが、例年でもここまで進んでいることはなく(2012年は24節が9/1に。2013年は25節が9/15からの予定)、WCイヤーだとここまで進めることなどできないので(2010年だと21節しか消化していない)、破綻していることがわかりました。
また、天皇杯をさらに入れるのは難しく、J1のクラブは12月のシーズン終了後から参加するという日程にでもしなければ無理かもしれません。WC予選に備えての親善試合ができるかも定かではありません。
仮に何とか埋めても、一つのクラブがリーグ優勝、ACL優勝、リーグカップ優勝を同時に目指し、そこに代表選手がいると、9月からの約3か月間をほとんど休みのない過密日程で戦い続けなければならない事態には変わりませんし、これがリーグ戦の終盤にくるのはやはり解決したほうが良いと思いました。
もうこれは、過密日程でも無理をすればできるしWCイヤーだけ我慢すればいいだろうというのではなく、破綻しているからこの過密日程を真剣に根本的に考えなおしたほうが良いという事態になっていると思います。
解決案としては、このまま春秋制を維持するのなら、日程拡大のために2月中旬くらいからシーズンが開始ができないか、チーム数やナビスコカップの試合数を減らして日程に余裕を持たせられないかなどがあるでしょう。
他にも、WC開催年はその中断期間のしわ寄せが原因なので、それらが影響しないように、5月末までにシーズンを終えるところから逆算して開始時期とウインターブレイクの時期を検討するというのもあると思います。
つまり、スケジュールの緩和が最重要の検討課題で、そのための一案としてシーズン移行も視野に入れて考えなければならない事態になっているので、秋春制を採用するかが一番大事な議論ではないことに気づきました。
個人的には現状のシーズン制をできるだけ維持してほしいので、J1を16チームにして4試合分の削減で対応できないかと思っていましたが、クラブの収入が減るので現実的とも思っていません。また、2月中旬から開催だと不利になるクラブが出てくるので、慎重に考えなければと思っています。
長文失礼しました。
純粋に聞きたいのですが、シーズンを秋春に変えた場合と春秋のままの場合で検討されましたか?
そして、秋春の場合のシーズンOFFの期間をどれだけ取りましたか?
翌年の契約延長の見極め、契約延長、移籍、キャンプとクラブとして3ヶ月程度オフ期間が必要と言われてます。そのままで言えば、秋春の場合は5月末終了の場合6、7、8と3ヶ間試合をできる時期にリーグ戦もナビスコもしない必要があります。
春秋の場合は、W杯年でも1ヶ月です。さらに言うと移籍期間がFIFAの規定で決まっているわけですが、期間の長さはシーズンOFFと中断期間で代わりOFFの方が1ヶ月以上長いです。
Jの13年の移籍期間は
2013年1月4日(金)〜3月29日(金)12週
2013年7月19日(金)〜8月16日(金) 4週
ですが、仮に秋春にすると
2013年5月31日(金)〜8月23日(金)12週
2014年1月3日(金)〜1月24日(金) 4週
となります。
ですので6月だけでなく、最低でも7月もOFF期間にしなければいけません。
2月後半や12月前半に試合をするとしても、秋春制度の場合は7月にリーグ戦、ナビスコ、天皇杯が入れれない。ACLが秋春になった場合は7月にACLの試合は無いでしょう。7月に試合を設定できる春秋と、できない秋春制どちらがラクにスケジュールを組めるのか?
明らかに春秋のほうがラクに試合を組めます。
スケジュールの破綻が理由で12月や2月にリーグ戦を組めないかという話なら理解できますが、秋春にしないと組めないというのは違うでしょう。
私は、2018年のスケジュールを組んでみて、何とかなるかもしれないがこの過密日程は根本から考えなおしたほうが良いと思う、その一案としてシーズン移行があるだろうし再考したほうが良いと思うが、個人的には現状のシーズン(春秋制)を維持して解決できないだろうか、という意見です。
それなのに、
>秋春にしないと組めないというのは違うでしょう。
と批判されても、何か誤解されているのだろうなと感じました。
武藤さんのブログのコメント欄で論争めいたことはしたくありませんので、続きは「岡田秀親 torofu」で検索していただいて、私のtwitterにご意見いただければありがたいです。
カップ戦が一つ少ないですが、リーグの後にプレイオフがあるので、期間は長いようです。
あるいは、アメリカの寒い地域の大学フットボール(アメフト)、サッカーは、どうやってトレーニングをしているのかも、調べてみる価値があるかもしれません。
野球メジャーリーグを見て分かるように、4月開幕時や、11月のワールドシリーズ時に雪の降る地域はあるし、逆に真夏はとても暑いところもあるので、研究対象としてはいいかもしれません。
人生の、サッカー観戦の先輩である武藤さんの見解を尊重していますが、個人的に11月の観戦が大好きですし、日射病の怖ろしさを体験していることもあり、移行賛成なんですが…。
アメフトが秋冬制度である以上、それはたぶん建前かと。
やる夫で学ぶJリーグの旅 秋春制問題編
まさかGKは関係ないとは言いませんよね。
単純に考えてもリスクは10倍。
それに、低体温は着込んだり身体を動かしてれば防げるでしょ。
川崎Fは練習中止だそうです。
秋春制? むりですね。
風通しがよい構造になっている。
それに対する対応とドイツの様にスタジアムにヒーターがあれば、見に行く。
でなければ、1月2月は、沖縄以外では見ない。
雪の問題の解決も必要。
スポーツ報知 2月20日(水)7時4分配信
今月上旬、197クラブが加盟する欧州クラブ協会が主催する「世界クラブ会議」がカタール・ドーハで開催。出席したJクラブ幹部によると、欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ会長やドイツ1部バイエルンのカールハインツ・ルンメニゲ会長が「カタールW杯の後に春秋制への移行を考えている」と発言したという。同W杯は1月に開催される可能性が高く、その時期に合わせるものだ。