2004年02月01日

岡野俊一郎氏 対 松平康隆氏

 楽天の三木谷社長が、故郷神戸のヴィッセルの経営に乗り出し、様々な新機軸を打ち出している。リバウドや藤田の獲得も噂されたが、イルハンと藤本に落ち着きそう。昨シーズン、J1残留争いをしていた頃が妙に懐かしい。ああ、あのシジクレイのシュートさえ決まらなければ(泣)。



 と言う事で、芸能人を用いるなど、観客動員にも様々なアイデアが出ているようだ。確かにサッカーだって、娯楽に過ぎず、まずは多くの人に来てもらうの肝心なので、このような営業活動があってもよいかもしれない。

 しかし、私には、正直違和感のある客引きである。JSL時代も、このような芸能人の手引きでの集客が試みとして行われた事があったが、あまりうまく行かなかった記憶があるのだ。たまたま、芸能人目当てで来場した方が、引き続き行われるサッカーの魅力をいかが評価するのだろうか。



 と、考えて昨今のバレーボール界を思い出した。昨年国内で行われたバレーの世界大会、若手のタレントを前面に押し出しての騒動である。もっとも、あれを顰蹙しても始まらない。バレーボールは、昔から見事なショーアップを見せたいたのだ。72年のミュンヘン五輪金メダルは、準決勝、決勝の信じ難い逆転劇から、本当に感動させられた。しかし、今でも感心するのは、大会前に「ミュンヘンへの道」(と言うタイトルだったと記憶しているが)と言う、猫田、森田、横田、大古と言ったバレーのスター選手たちを主役としたアニメが、日曜のゴールデンタイムに放送されていたのだ。バレーボール業界は、マスコミの重要性を理解し、特に若い女性ファンをターゲットとしたマーケティング活動を、今を去る事30年以上前に展開していたのだ。

 その後も、バレーは大きな大会がある度に、ジャニーズとまでは行かなくても、TV局の視聴率UPと連動した派手なショーアップを行ってきた。そして、その中心となっていたのが、ミュンヘン金メダル監督の松平康隆氏である。ミュンヘン以降、バレー協会の重鎮となった松平氏は、軽妙なTV解説で、日本の二流選手をあたかも世界の超一流選手と持ち上げながら、これらの大会を盛り上げていた。



 一方、バレーの松平氏と対象的に語られたのが、岡野俊一郎元日本協会会長である。実はこの両氏は、日本のスポーツ界きっての国際派。88年のオリンピックは、ソウルと名古屋が開催を争った。そして、日本国内には「名古屋勝利」と言う楽観論が漂っていた。しかし、あえなくソウルに完敗。直後に「『名古屋はソウルに勝てない』と主張した、たった2人の日本人が岡野氏と松平氏」と言う記事を読んだ記憶がある。 

 

 さて、我らが岡野氏。ご承知のように、弁舌はさわやか。しかし、日本選手の事は(あ、岡野さんの場合はサッカー選手ですよ)誉めない。せっかく、日本選手が好プレイを見せても、「今のプレイは悪くなかったが、世界標準からすればまだまだ」と辛口の批評を連発。「ダイヤモンドサッカーの時くらいに日本人を誉めればいいのに」と再三想ったものだった。



 今、我々は完全に勝利を手中に収めている。岡野氏の勝利である。



 と言う事で、三木谷社長。ショーアップはくれぐれも慎重に。
posted by 武藤文雄 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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