11月24日の日記で、「久保のオフサイド疑惑による失点」について「負け犬の遠吠え」をしたら、メールや掲示板を通じて結構反響があった。いつも言うが、拙作に反応してもらうとやはり嬉しい。
マリノスの熱狂的サポータで私と同年齢と言うNさんからいただいた、強烈な一撃のメール。TVであの場面をご覧になったと言うが、曰く「このシーン、今年何度も見ているシーンです。久保は出されたパスが一瞬遅れオフサイドポジションと見るとゆっくりとランニングで戻り、ユキヒコや奥や遠藤がパスを追う岡田戦術です。このパターンでセルフジャッジをした相手から何回か得点もしています。」
いや、これはドキッとする、岡田氏ならば...と言う気もしてくるではないか。こう考えると、マリノスのトレーニング風景まで目に浮かんでくる。岡田氏が指示する。「久保、ラインを気にせずいつも裏を狙え、パスが出なければプレイをやめ、歩いて無関係を装え」「由紀彦、奥、お前らは久保の後方でラインより前を追随しろ、自分がオンサイドであれば迷わず縦に突破だ」「那須、遠藤、この手の場面で久保に合わせられないと判断したら、後方からフォローする由紀彦や奥を狙え」、そしてその執拗な反復練習。さらには、春先の合宿で巡回トレーニングしている審判に対して「この状況はオフサイドではないですよね」と徹底した確認。岡田氏の現役時代の守備振りを思い出すと、これだけリアリスティックな指示(笑)をしても不思議でないように思えてくるのだ。
このようにあの場面が「岡田氏が狙った通りの攻撃」だとしたら、氏の「杓子定規な(日本の)審判の判定傾向を狙った」素晴らしい戦術だと高く評価せざるを得ない。
しかしながら、私はあれはオフサイドとすべきと言う意見には変わりない。あの場面、オフサイドと言うルールの趣旨からすれば、「久保のベガルタ守備ラインへの影響」が大き過ぎると捉えるからだ。これは、サッカー観の問題だと思う。そして、その解釈の多様性が、サッカーの大きな魅力の1つなのだ。
あの場面について、さらに深い考察をさせていただけるキッカケを提供下さったNさんに多謝。
余談:
本件について、Nさんと若干のやり取りをしたのだが、以下のコメントもあった。N氏曰く「久保が『あ〜パスが遅い』で天を仰ぎ、『おーそうじゃった、監督の指示通りにせにゃ』でスタスタが始まったと考えたい。」さすが、マリノスのサポータ。奥の奥様のコメントを見ていると、まさにありそうではないですか。
2003年11月26日
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