2005年01月27日

さらに日本、欧州間の移籍金問題、と言うより、頑張れ!中田浩二

 中田浩二は選択した。

 男が選択したのだ。先に幸多かりし事を。

 

 と、ここで終えていればいいのに、ついグダグダと講釈を垂れてしまうんだな。 

 どうして「中田浩二」(ここで「中田浩二」は、代理人を含めた中田浩二サイドと言う意味で用いる)は、こんな手の込んだ事をして、アントラーズのフロントに恥をかかせて去っていったのだろうか。



 私自身、勉強不足でFIFAの国際移籍規則を把握していなかったのは恥ずかしい限りだが、まさかアントラーズのフロントがそうだった訳がない。とすると、中田浩二がマルセイユを訪問した以降の報道におけるアントラーズ社長の発言を読む限り、アントラーズフロントが「中田浩二」に騙された、としか思えないではないか。これでは、アントラーズフロントの面目は丸つぶれである。

 これならば、最初から「契約失効直前だ、クラブに残るキャッシュは格安だが、私は欧州に行きたい」と宣言して動いた方が、「中田浩二」としてはトクだったのではないか。もしその状態でアントラーズが異議を唱えたならば、「夢の海外進出を目指している若者に所属クラブが横槍」と言う構図になったと想う。そして規則に加え、世論をバックにシャンシャン。

 また、(何らかの判断により)最初から「騙まし討ち」を狙ったにしても、もつれ始めた頃(アントラーズ社長が「日本の規定の満額を考慮」と発言した頃)に、(こっそりとでいいから)意図を伝えていれば、アントラーズサイドに適切な引き際を提供できたはず。

 もっと円滑にするためには、(マルセイユサイドの財布都合もあるが)もう少しキャッシュを引き出す工夫をして、アントラーズに適切な根回しをしておけば、何も騒動を起こさずに「おめでたいニュース」となっていた可能性は低くない。



 私はサッカーに関するビジネスに携わった事はない。したがって、その特殊事情は、サッカー狂としての野次馬的な感想しか抱けない。

 しかし、一般的な継続性が要求されるビジネスにおいては、契約と言う文書化された相互理解を基盤に、双方が歩み寄りを行い、お互いの利益を最大にするのが肝心。まして、先方の顔をつぶすのは論外。たとえ、実質的な勝敗があったにせよ、敗者に「言い訳の余地」を残すのは「継続」のためには非常に重要なはずなのだが。そして、日本のサッカー選手である中田浩二には「継続性」は非常に重要だったはず。「中田浩二」はそこまで考えたのだろうか。



 もっとも、中田浩二が帰国の事など心配する必要がない程、欧州で活躍すれば何の問題も残らない。所詮この世界は「勝てば官軍」なのだ。そして、それだけの潜在力は持っている男のはずだ。そして、今回の移籍は少なくとも「移籍先の監督が心底求めた」移籍のはず。

 ルビコンを渡った以上は、ただひたすら栄光を目指して欲しい。
posted by 武藤文雄 at 23:59| Comment(8) | TrackBack(3) | 海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鹿島サイドはルールを勘違いしていたと思われる<br />
それは移籍金や移籍証明書に関する発言から想像できる<br />
中田サイドが当然と思うことに怒りくるってしまったので、中田サイドにも計算の狂いが生じたのだろう<br />
誤解と誤認が今回の騒ぎを大きくした原因だと思います
Posted by Unknown<br> at 2005年01月29日 17:20
代理人の問題かもしれないけど、決まったからにはフランスで存在感を示す活躍をしてくれれば、余計な雑音は封殺されるはずだ。<br />
トルシエの下で鹿島時代以上の輝きを見せ、ジーコジャパンでもレギュラーを奪うようなプレーをしてさえくれれば、なんら文句を言うものはいないはずだ。<br />
ヒデもかつての名声が色褪せてきている。日本人プレイヤーとしての矜持をヨーロッパで示してほしい。
Posted by ティー at 2005年01月29日 20:11
 今回、タナベさんは「海外移籍させてくれる代理人」として認識されているんであり、本人もその自覚十分なんだなぁ、と思わせられました。でも今回の件で本人や代理人を非難する気にもなれないんですけどね。<br />
<br />
 で、気になるのは山瀬なんですよ。今回のようなケースの最大の自衛策は「強行に海外移籍を希望する選手はあらかじめ国内のクラブに売り払い、移籍金の取りっぱぐれを防ぐ」ことまわけで、山瀬がかなり強く複数年契約をクラブサイドに求められていたとしたら……。いや、単なる妄想なんですけどね。
Posted by 門外漢の柏市民なんですが…… at 2005年01月30日 01:27
武藤さんは私よりずっと社会経験の豊富な方ですが、今回の講釈では契約というものについてかなりドメスティックな考え方をされていますね。欧米の考え方では、契約に盛り込まなかったことを相手に要求することはできません。だから契約書はあんなに分厚いんです。これは文化の違いであってどちらが正しいというわけではないんですが、外国(中田自身は日本人ですが)を相手とする場合は違いを認識しないとうまくいきません。失礼しました。
Posted by Unknown<br> at 2005年01月30日 07:55
ヨーロッパでも自国選手にチャンスが与えられなくなったなどの弊害もかなり語られてます。若手がなかなか育てられない状況にあるとはよく聞かれる話です。<br />
こう考えるのは私が日本人だからかもしれないけど、自国のチームの出場選手の半数が外国籍の選手、というのは違和感を感じます。以前ラグビーの日本代表の半数近くが外国人、という事態がありましたが、どう考えても自国の代表とは思えませんでした。(ラグビーの代表は自国、というより自国リーグの代表という考え方みたいですがね。さすがに以前代表として名を連ねた選手は選べなくなったみたいですけど)<br />
私としては日本のJリーグが移籍ルールをヨーロッパ型に変える必要はないようには思います。選手と複数年契約を結ぶとは言っても資金的に困難なチームも多いわけだしね。どーしたらいいのかは答えは見つけにくいのですけど、日本のクラブが損をせず、外国への移籍を考える日本人選手に門を広げられるような新ルールは今後構築しなきゃないでしょうね。
Posted by ティー at 2005年01月30日 08:11
今後どうなるかという事です。<br />
当然、私も究極的には中田頑張れという点では一致しております。<br />
その上で、注目点は……<br />
<br />
マルセイユについて<br />
ここ数年で10回位監督交代しているとか……。<br />
良い意味でも悪い意味でもアツいクラブです。<br />
トルシエが解任されたら、(中田が移籍していなければそういう解任劇も楽しく見られるでしょうに)やばいでしょうね……<br />
<br />
各クラブについて<br />
門外漢の柏市民なんですが…… さん御指摘の通りそういう対抗措置や自衛策を取るクラブも有るかとも思います。<br />
選手を商品として見るようなドライな考え方がより強まるかもですね。<br />
(サッカー狂としては、ドメスティックと言われようが「選手は宝」なんですよ)<br />
無論、選手の側に自分の選手としての商品価値を冷静に見極め、それを踏まえた上で安売りをするなりする……というある種の覚悟はあってもいい?<br />
(だから、中田に対してもそんなに批判する気も無いのです)<br />
<br />
タナベ氏も大丈夫ですかねえ?今後も日本のクラブと交渉する事もあるでしょうに。<br />
後、小笠原はこれで当分の間、鹿島の選手となるのでしょうか?<br />
<br />
負けたら<br />
仰るとおり、「勝てば官軍」です。でも「負ければ賊軍」ですからねえ。<br />
トルシエに必要とされた(はず)。<br />
でも、前述の通りトルシエがマルセイユで長期政権を築く保証は何処にも無いので。<br />
力や運が及ばず、Jリーグに帰ってきたら?<br />
結局は鹿島でプレーしても、それ以外のクラブでプレーしても角は立つでしょうね。<br />
<br />
そういうリスクを何処まで踏まえていたかは判りません。<br />
後は、本当に成功する事を願います。トルシエがクビになっても買い手がつく位の活躍を。<br />
Posted by まり at 2005年01月30日 09:39
↑×2<br />
武藤さんの、今回の「契約」についての講釈は、日本人選手と日本のクラブとの間の「契約」について言及していると思われる。<br />
よって、ドメスティックな契約の概念で良し。失礼しました。
Posted by 余計なことだが at 2005年01月30日 09:39
↑<br />
うっ、26秒違いで、↑×3になった。(笑)<br />
Posted by 余計なことだが at 2005年01月30日 09:40
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