中学生になる娘と、心底嬉しい会話をした。
娘には幼少のみぎりには、随分情操教育をしてやった。フランス予選の国立ウズベク戦に連れて行き、カズが点をを取る度に身体ごと投げ上げてやって、大喜びさせた。シドニー予選の国立カザフ戦で先制され、「パパ、日本このままでは負けちゃうよ」とオロオロする娘に対し、「よく見ろ、カザフは日本のボール回しで疲れている。このまま丁寧に攻めれば必ず逆転できる」と断言し、試合後に娘の尊敬を受けたのも愉しい想い出だ。しかしながら、この手の情操教育は往々にして失敗するもので、現在娘はサッカーにはそれほど興味を持っていない。父の愚行と弟の奮闘を、優しげに(哀れみを持って?)見守る程度である。
さて父娘の会話。まず、娘曰く
「ねえ、お父さん。野球は随分昔からプロがあるけど、サッカーは最近プロができたって言うけど、本当なの?」
私は驚きました。そんな事、当たり前の事だと思っていたから。さらに娘の追撃。
「最初にプロリーグを作った時はどうやって選手を集めたの?」
娘よ。君の父は、そのような質問に答えるには世界最高の男なのだよ。かくして、娘に滔々と日本サッカー史について講釈を垂れた訳。そして、結びに私が
「とにかく、ほんの10年ちょっと前までは、日本代表の試合だってガラガラ、お父さんの野次は選手に届く程だった」
と言ったところ、娘は心底信じられなかった模様。娘にとって、サッカーと言うものは野球と並ぶ日本を代表するスポーツ、日本代表の試合と言うものは、常に満員のお祭り。いや、これは娘にとってのみではないだろう、娘の世代前後以下の若者にとっては、きっとそうなのだろう。
本当に、本当に、よい時代になったものだ。
2005年05月17日
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あと横浜には水沼氏の息子さんがいるという話を聞いたことがありますが
まったく彼らはシアワセです。だからこそ僕ら大人ががんばらねば。
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Jが出来上がって、爆発的な人気になって、その後徐々に衰退していき、ようやく安定した人気を保つようになってきた…ってのが今なのかもしれませんね。<br />
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僕も子供の頃にサッカーをやっていればよかったと、今更ながら思ったりします(笑)
過去の混乱を知らない世代が出てきてそれが主力となる時代、楽しみですね。
カミさんに聞かれます。「ゴールデンにサッカーやってるなんて。。。嬉しい?」「まあね」って、答えてるけど。