インタネットで日本の事情は概ね知っているつもり、ベガルタがサンガを破った事や、味の素スタジアムでの悲しい出来事も、聞こえてきてはいる。とは言え、やはり理解には至らない。あの酷かったベルマーレ戦から、都並氏がどう立て直したのか。東京ダービーでは、どこで何が間違って、悲惨な事故(事件?)が起こったのか。何か、巧く自分の日本語で把握できないのだ。現象を結果として捉えるのと、内容を理解して把握するのでは、やはり大きな違いがあるのだろう。
サッカーの試合を把握するための体験の濃さに関しては、概ね次のランキングが成立すると思う。
1.現地で試合を観る
2.テレビで生中継を観る
3.結果を知ってから試合を全て映像で観る
4.ダイジェスト映像を観る
5.サッカーマガジンやエル・ゴラッソや信頼できるWEBサイトでの戦評を読む
1と2の間の差が非常に大きいのは言うまでもない。また3と4の差も大きい事は簡単に理解できる。ところが、現状の私は、4と5(それもWEBサイトのみ)の大きな差を感じているのだ。結構多忙な時は4止まりに終わる週末がごくたまにあるのだが、異国にいて5のみの状態に浸っていると、4と5の違いの大きさがよくわかる。「Jリーグダイジェスト」でも、「スーパーサッカー」でも「やべっち」でも何でもよいのだが、ある基準で選択されたダイジェストを見る事で、それなりにその節の全体像が把握できると言う事なのだろうか。
考えてみれば、わざわざこの国まで来た理由も同じ事が言える。この国のパートナとは、再三再四メールを通じてやり取りをしているし、直接国際電話でも議論してきた。それらの累積時間は相当なものになる。そして、今回顔を合わせて議論できたのは、僅かに数時間で、これまでの累積交渉時間よりは格段に短い。しかし、直接面と向って議論する事で、初めてお互い通じ合うものがある。ここ数ヶ月思うように進まなかった課題が、今回の報加で一気に解決に向っているのも事実なのだ(もっとも、それは上記の4,5の相違ではなく、1,2の相違かもしれないが)。
もっとも、異国にいても、日本の事情を把握できる時代の到来には驚かされる。思えば、ほんの7年前、フランスワールドカップの時は、日本とのやり取りにFAXを駆使したものだった。それでも、日本国内の一般ニュースは、ほとんど聞く事ができなかった。時代はどんどん進んでいる。
おそらく近い将来、異国にいても上記の2,3に近い状態の環境まで近づく事は可能になるのかもしれない。それが本当によい事なのかどうかはわからない。しかし、世の中がそう動いている事だけは確かなのだ。
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米国には日本のテレビを見る有料システムがありました。↑と似たシステムのようでした。<br />
yahooメッセンジャーの画像機能を使ってTVを直接映してもらう技?にも挑戦。<br />
映像を見る以外に、いろいろやってみること自体が面白かったというのもありました。