2006年01月10日

敵陣を破るための目的指向

 高校選手権については、年末に行われた序盤戦をダイジェスト形式で見た他は、帰国後に決勝戦の映像を見ただけ。とてもではないが、総論は語れない。したがって、ごく狭い各論を語りたい。



 野洲の決勝点。素晴らしい得点だった。

 (野洲から見て、以下方向は全て野洲から見て)右サイドからの鹿実のクロスを野洲のDF田中がインタセプトする所から攻撃が始まる。この時点で、押し込まれていた野洲は3DFと5MFが守備に入っていた。田中はドリブルが左に前進し、サポートに入ったMFを壁に使いフリーになる。この壁パスで守備に回っていたMF乾が長躯して前進する時間が稼げた。そして、再三話題になる見事な低く高精度なサイドチェンジが、長躯した乾に正確に通る。この時点で、野洲と鹿実は3対3。鹿実としては苦しいが人数は足りていた。

 右サイドでボールを受けた乾は、迷わず中に切り込み敵DFを中央に寄せ、これまた話題になっているヒールパス。このドリブルとヒールでボールの角度が変わった事で、鹿実DFは皆中央に集められ、さらに全員がボールを見るために右サイドを向く事になり、トップ2人を見失う。ヒールキックは正確にフォローしてきた平原に渡り、さらに外に走りこんだ中川へ正確なスルーパス(中川か平原のいずれかが、最初に田中に壁パスを出したのだと思う)。鹿実DFが中央に固まったため全くのフリーとなった中川は落ち着いてセンタリング。鹿実DFが皆右サイドを向いたため、トップの瀧川と青木はゴール前で全くのフリーとなっていた。

 あれだけのサイドチェンジと、好ドリブルからのヒール。これだけ技術的にも高度で、周囲がよく見えていて、発想も豊かなプレイが2本続けば、さすがの堅い鹿実守備陣も崩れる。いや、逆に言うと、このような大試合の終盤で、点を取るためには、このような素晴らしいプレイが必要なのだ。



 野洲の山本監督、あるいは野洲に優秀な選手を供給した地域の指導者たちは、その目的のために、自由奔放なサッカーを可能とする指導を継続したのだろう。今大会話題を呼んだ野洲のサッカーは、正に敵陣を破るための目的指向の賜物だったのではないか。

 

 ところで、非常に気になる報道が目立った事にも触れておきたい。鹿実、国見の過去の実績、あるいは指導方針を、(野洲と比較して)「フィジカル重視」と雑な言葉でまとめ、極端に否定的な表現をする報道が見受けられたのだ。この両チームが、過去素晴らしい選手を多数輩出してきた実績を知っての事だろうか。野洲の方針(これに類似した方針で実績を挙げてきた高校チームも、静岡学園を筆頭に多数あるのは言うまでもないが)と実績は、大いに評価されるべきだろうが、異なるアプローチを取るチームを否定するのは、全く別な話である。
posted by 武藤文雄 at 23:45| Comment(31) | TrackBack(2) | 若年層 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お待ちしておりました(笑)<br />
冒頭でご指摘の通り、今日はあくまで序論かと。<br />
深耕を期待しております。
Posted by Unknown at 2006年01月10日 23:56
ネットの議論はどうしても極端に振れるものですが、<br />
やはり今回の野洲優勝もしかり。<br />
長らく高校サッカーを楽しんできた者としては、昨日一昨日と、<br />
二者択一の極論ばかりが横行してうんざりしているところでした。<br />
思えば、静岡予選を勝ち上がるのが選手権優勝よりも難しいと言われた時代から、<br />
それをパワーでねじ伏せた国見、そのパワーをパスでいなした東福岡、<br />
全てを洗練で凌駕した市船、そしてパワーをコントロールすることで<br />
再び訪れた国見鹿実の時代まで。様々なスタイルが天下一を目指して<br />
切磋琢磨するのが高校サッカーの醍醐味でした。<br />
野洲は技の時代を築くのでしょうか、徒花で終わるんでしょうか。<br />
楽しみに見守りたいですね。
Posted by Unknown at 2006年01月11日 03:30
 布さんと松澤監督も高校3年では教えきれない言ってます。鹿実はディアマント(FC鹿児島)からの一期生が今年の3年生であり、野洲はセゾンFCからの生徒が15名(3年生だけで?)。山本監督は高校ではフィジカルと戦術の強化だったとのこと。<br />
 変化はすでに始まっていたようですが、野洲高校は優勝は変化に加速度を与えることになるでしょう。<br />
 ところで資料提出ですw。↓の1/8の記事<br />
http://koojimc.livedoor.biz/ <br />
山本監督は三顧の礼のごとく何度も足を運ばれて、それまで「セゾン→静学」のラインを「セゾン→野洲」にシフトすることに成功する。<br />
その時初めてセゾンから野洲に行った選手が田中大輔(清水→徳島→FC岐阜)でありあのJ通算10000ゴールを決めた前田雅文(関西大→G大阪)であった。<br />
セゾンFC出身のJリーガー<br />
http://www.windsweb.ne.jp/saison/j_league.html<br />
甲府の倉貫(元ジュビロ)一万ゴールのG大阪前田
Posted by u60 at 2006年01月11日 09:27
私も国見・鹿実のサッカーを安直に批判する一部マスコミ・評論家には辟易しています。まあサッカー文化の根付いていない日本では個性を個性と認められないのも仕方ないのかもしれませんが。どれほどの汗や涙を流して彼らが栄光を掴んだのかと思うと、とても批判する気にはなれない。極論は簡単ですからね。しかも解りやすい。僕は彼らのスタイルを支持するし、野洲のスタイルも支持する。どちらが悪で、どちらが善だなんて、高校生の段階で解る訳が無いのだから。
Posted by nobu at 2006年01月11日 09:41
そういう図式は皆さん好きですし。<br />
<br />
とは言え、延長後半になっても走力で野洲を圧倒する鹿実の凄さは70歳になるウチの婆さんにも伝わっていました。<br />
もちろん野洲・田中?のサイドチェンジも。<br />
<br />
「文化が...」などと切り捨てて言うのは簡単で判りやすいですが、それも二元論に近いものだと思います。
Posted by やわらたん at 2006年01月11日 11:52
武藤さんのご意見、100%同意いたします。島原商時代から九州サッカーを応援していた小生からは、九州の高校サッカーがいかに苦労して全国レベルに上り詰めたかをみているだけに、今年の野洲サッカーの賞賛の嵐には(妬みも含め)かなり辟易しておりました。まあ、北の湖対貴乃花といったところでしょうか。(古すぎる・・・)ただ、大切なことは、高校サッカーにしても様々なスタイルが現れたこと。これを継続していってほしいですね。Jリーグにしても、監督が替わったためにスタイルが一新するようなものではなくレアルとかバルサとか、とりあえずカラーの見えるサッカースタイルがあればもっとおもしろいものになるのではと個人的には思います。<br />
今後も武藤氏の講釈、楽しみにしています。
Posted by 九州男児 at 2006年01月11日 16:16
私は「国見・鹿実のサッカーを安直に批判する一部マスコミ」というものは目にしていませんが、去年までの国見や今年の鹿実のスタイルには強い嫌悪感を覚える。<br />
ゆえに今年の決勝も「鹿実が勝ったら高校サッカーは後退する」と思いながら見ていた。理由はただひとつ「高校で勝つことしか考えていないから」これは選手には一切責任はなく、むしろ勝利至上主義の被害者でさえある。<br />
上で国見、鹿実をフォローする皆さんも、まさかあのスタイルが欧州や南米相手に通用するなどとは言いませんよね?<br />
 <br />
 武藤さんの「素晴らしい選手を多数輩出してきた」も甚だ疑問である。<br />
城、前園、船越・・・完全には開花せず潰れてしまったイメージが強い。<br />
・高校でサッカーは終わりなのか?<br />
・高校で勝つのは学校のためなのか?<br />
・選手は指導者の名声のために闘うのか?<br />
すべて絶対に否であるから、野洲高校のスタイルと勝利は賞賛されるのである。
Posted by 賀倫社 at 2006年01月11日 16:52
なんだかなあ・・・。<br />
展開と結論の結びつけ方が強引過ぎて見てられ・・・失礼しました。<br />
武藤さんのおっしゃる「素晴らしい選手を多数輩出してきた」のは事実ですし、どんな事象対象であってもケチをつけようと思えばいくらでもつけられるのものですよ。<br />
「高校サッカーを変えた」野洲にしても同じことが言えるでしょうし、その評価が定まるにはまだまだ時間がかかるのではないでしょうか?<br />
それをじっくり見届ける事も、また今後の我々の楽しみのひとつかと。<br />
Posted by Unknown at 2006年01月11日 19:36
……だって、皆さん!<br />
<br />
あれだけ、自己表現しろ! <br />
と、煽っていたトルシエ氏を、<br />
次の監督になったら、すぐに、<br />
<br />
《「型」と「組織」に押し込める悪いサッカーの権化》<br />
にしちゃった国ですよ、わが祖国ニッポンは!<br />
<br />
それも、現監督の下手さのフォローのためというのが<br />
多分に入っていますからね。
Posted by 五反田西口 at 2006年01月11日 20:46
国見鹿実についての「まさかあのスタイルが欧州や南米相手に通用するなどとは言いませんよね?」ってのはそのまま野洲のサッカーにも言えることですよね?<br />
欧州はもっと激しい、とかシュート力が、とか突っ込みどころはいくらでもあるわけです。<br />
要するに、どっちかが「善」でどっちかが「悪」という考え方が不毛だと言いたいわけですよ。武藤さんも、我々も。<br />
結局世界と戦っていくためには「テクニック」も「フィジカル」もどっちも必要なんですよ。だからテクニック主体の高校から中田や小野のような「うまいけど強い」選手が出たり、国見から「速いだけじゃなくうまい」大久保のような選手が出たり、こういうことこそが日本サッカーを形成していくわけで。<br />
Posted by ジジ at 2006年01月11日 21:27
国見や鹿実のサッカーを批判してる<br />
一部マスコミって存在してる?<br />
野洲(優勝高校)を賞賛してる声を<br />
国見や鹿実のファンがひがんで<br />
批判されてると思い込んでる<br />
だけじゃないのか??<br />
Posted by Unknown at 2006年01月11日 23:47
今期Jリーグで優勝したガンバ大阪に、野洲OBの1万ゴール男「前田」と、鹿実OBの日本代表「遠藤」がいるのが、妙に嬉しいガンバサポーターだったりします♪<br />
両校の選手とも、今後の成長、活躍に期待したいです。
Posted by 沢田タケシ at 2006年01月11日 23:50
 始めまして。AZと言います。アホみたいなベガルタサポータです。リティややオッツェが加入した年のプレシーズンマッチで横浜Fのサテライト(FCじゃありませんよ)と戦って22で引き分けたときに横浜Fの1点は後にベガルタに入団する光岡が取っただなんて無駄な知識ばかり持っています(笑)。<br />
<br />
 さて、今回の高校サッカー、残念ながらテレビでも観戦することが出来なかったので今回のチームに関しての言及は避けますが、一般論としては高校サッカーで勝てるチームと、高校サッカーでは勝てないが名選手を輩出するチーム、はあると思います。<br />
<br />
 分かりやすく例を挙げれば、高校野球で何度も甲子園に出場し、優勝するようなチームから必ずしも大勢のプロ野球選手が輩出されているかといえば必ずしもそうではありません。例を挙げれば智弁和歌山などはよく高校野球では名前を聞きますし、甲子園でも好成績を挙げています。一方東北高校や仙台育英は甲子園の出場こそ多いものの、優勝したことはありません。ですが大魔神佐々木を筆頭に斉藤(元横浜)、金村(日ハム)、高井(ヤクルト)ダルビッシュ(日ハム)、など名選手は数多く輩出されています。数年前の話ですがプロ野球選手の出身校ランキングでも両校は上位にランクインしていたと思います。ですが東北高校も仙台育英も優勝はしたことがありません。これもひとえに甲子園で優勝できるチームは完全に『甲子園で優勝すること』を目標に、完全に選手を駒として考え、勝利への最短距離を突き進み、小粒ながら試合に勝てるまとまったチームを作っているからだそうです。<br />
<br />
 一方甲子園で優勝は出来ないものの、プロ野球界へは数多く選手を輩出している学校は選手の能力を最大限伸ばすことを考えているからだそうです。甲子園で松井相手に5連続敬遠をしたチームの選手が今プロ野球界で大活躍しているでしょうか?それよりは敬遠された松井のほうがすごい活躍をしていますよね。<br />
<br />
 勿論選手も全てが高校卒業後もサッカーや野球を続けるわけではなく、高校で優勝することが最大の目標である人も多いでしょうからそれが悪いことだとは思いませんけども。<br />
<br />
 将来は別として高校では勝てるチーム、選手。高校では勝てないけども将来の伸びを期待できる選手、チーム。それぞれの特色があっていいと思います。選手がどちらを選ぶかなんだと思います。個人的にはいろんな特色のあるチームが増えてくれると嬉しいですけどもね。ま、高校サッカーは本来部活ですから、教育の延長線上にあるべきものだとは思いますけれども。
Posted by AZ at 2006年01月11日 23:59
鹿実や国見は多数のプロ選手を輩出していますし、上の例には当てはまらないのでは?<br />
あとダル時代の東北は十分に優勝を狙えたと思いますし、敬遠したチームの選手より松井の方が活躍してるってのは??松井がそれだけの打者だから5連続敬遠されただけです。(もちろん敬遠に関しては批判的ですが)<br />
Posted by リョウ at 2006年01月12日 12:25
 コメント大変ありがとうございます。心よりお礼申し上げます。<br />
 勿論鹿実や国見から数多くのプロ選手が輩出されることは存じております。ですから鹿実や国見がそうだなんて一言も書いていないつもりです。<br />
<br />
 >『一般論として』は高校サッカーで勝てるチームと、高校サッカーでは勝てないが名選手を輩出するチーム、はあると思います。<br />
<br />
 と書いたのであって、『鹿実や国見は高校サッカーでは勝てるが名選手は輩出していない』とは書かなかったつもりでいました。ですから『高校サッカーでも勝てるが名選手も排出しているチーム』の存在は否定していないつもりです。<br />
 ですがもしそう思わせるような表現があったら私の文章作成能力が不足していたせいです。その場合はお詫び申し上げます。当該箇所をご指摘頂ければ訂正させて頂きます。<br />
<br />
 松井の件に関しては、勝利だけを優先させたチーム、選手よりも、そうではないチーム、選手(この場合は松井)の方が将来的に活躍することもある、と言う意味で書かせて頂きました。<br />
<br />
 ダルビッシュ時代の東北は確かに強かったですが、結局優勝は出来ませんでした(大越時代の育英もそうですね)。勿論優勝したチームに大きく劣るとは思いませんし、10回も戦えば1回も勝てないということはないと思います。ただじゃあその東北を破って優勝したチームの選手が今ダルビッシュ以上に活躍しているかな?と考えた時に、私の知識不足のせいかもしれませんが、ちょっと思い浮かびません。今期で言えば辻内なども優勝はしていませんでしたよね。<br />
 勿論東北はいいチームでした。個人的にも優勝してもおかしくはないチームだったと思います。ですので必ずしも<br />
・高校では勝てるが将来活躍できない<br />
・高校では活躍できないが将来活躍する<br />
 の二項対立しかないとは思っていません。それ以外にも高校でも勝てるし将来も活躍できる、チームがあることも承知しているつもりです。<br />
 ですので私の書き方が悪かったせいで誤解を与えたのであれば申し訳なく思います。私は鹿実も国見も好きですし、野洲のサッカーも面白いと思いました。市船(渡辺)、多々良(中原)、広島観世音(佐山)も応援しています。ベガルタの選手の出身校であればどこでも応援しますけども。<br />
 どの方針がいいとか悪いとかはないと思います。個人的には先にも書きましたが、色々な特色のある学校が増えてくれることを期待しています。
Posted by AZ at 2006年01月12日 13:24
レスありがとうございます。<br />
<br />
>『鹿実や国見は高校サッカーでは勝てるが名選手は輩出していない』とは書かなかったつもりでいました。<br />
<br />
そう解釈したのはAZさんが分かりやすい例として挙げられた高校野球の例があったからです。鹿実などと思ったのは武藤さんの決勝の感想に関するコメントだったからです。間違った解釈をしてしまいました。すいません。<br />
分かりやすい例として挙げられている<br />
<br />
<高校野球で何度も甲子園に出場し、優勝するようなチームから必ずしも大勢のプロ野球選手が輩出されているかといえば必ずしもそうではありません。例を挙げれば智弁和歌山など<br />
<br />
とは高校サッカーではどのチームなのでしょうか?それともないのでしょうか?それならこちらの勘違いです。すいません。<br />
<br />
>ダルビッシュ時代の東北は確かに強かったですが、結局優勝は出来ませんでした(大越時代の育英もそうですね)。勿論優勝したチームに大きく劣るとは思いませんし、10回も戦えば1回も勝てないということはないと思います。ただじゃあその東北を破って優勝したチームの選手が今ダルビッシュ以上に活躍しているかな?と考えた時に、私の知識不足のせいかもしれませんが、ちょっと思い浮かびません。<br />
<br />
ダルほど活躍していませんが済美などはその年にドラフトに2人かかり去年も一人かかりました。(結局拒否しましたが)<br />
東北高校はダルが2年の夏に決勝までいきましたよね?東北高校を例に挙げるのはちょっと違う気がします。
Posted by リョウ at 2006年01月12日 14:49
 早速レスありがとうございます。<br />
 野球の例に関しては何年か前の週間ベー○ボールの記事に書いてあったことを一般論として用いさせて頂きました(東北や育英などのことも確かそこに書いてあったことです)<br />
 サッカー(特にベガルタ以外)では浅識なのでズバリここがそうだ、と言う高校はすぐには思いつきませんが、もしかしたらあるかもしれません、と言う程度の答えになってしまいます。別にどこの高校がこうだ、と言いたくて書いたわけではないので。繰り返しになりますが一般論として「こういう高校もあるかもしれないですね」と言う私の大雑把な推論があって、それに関して野球の場合ではこうですけれども、と言うことが言いたかっただけですので。もしかしたら無いかも知れません。その場合は私の推論が外れていましたね、と言うことです。<br />
<br />
 済美は勿論覚えていますよー。いいチームですよね。創部2年目か3年目くらいでしたっけ。名監督が就任して急に強くなったんですよね。あの9回2アウトからの逆転。サヨナラホームランですもんね。ただ確かにダルビッシュ時代の東北は勝ち方も知っているチームでしたね。先ほども書きましたが、今回例に出した野球の話が週間ベー○ボールに載っていたのは数年前の話でしたので。斉藤の時代の東北は甲子園の初戦でノーヒットノーランなんて食らっていましたが(笑)。<br />
 さて、武藤さんのブログのコメント欄でずいぶんスペースを割かせてしまいましたね。すみません。個人的には寿人への思いを聞いてみたく思います。私もいまだ忘れられない思いをつらつらと綴ったりしましたが。そして財前についても読んでみたい気がします。
Posted by AZ at 2006年01月12日 15:37
>ケチをつけようと思えばいくらでもつけられるのもの<br />
<br />
あなたの文章はまさにそうですね。<br />
そして結論は先送りですか・・・。<br />
結論ははっきり出ていますよ。<br />
<br />
「私は勝利至上主義は悪である」と言うつもりは毛頭ない。弱者が汚く勝利にしがみつくのは美しささえ感じさせられるる時もあるからだ。<br />
ただ鹿実のようなスタイルには見ていて嫌悪を感じるだけである。選手が必死なだけに余計にかわいそうである。<br />
スタミナ、パワー、当たりを武器にするチームをテクニックと組み立てでかわしていく・・・。<br />
あくまで私見だが今年の決勝は、ドーハの頃のわが国と、隣国との試合によく似ていた。<br />
小中学生の頃から勝利至上主義を押し付けられ、創造性を奪われアジアで勝てても自国開催までW杯で何大会もただの1勝すら出来なかった国はすぐ隣にある。<br />
全国大会でベスト4にならねば、競技を続けることすらできない・・・。<br />
あまりに勝利に特化した今のシステム(四強制度)が続く限り彼らはこれからも世界では勝てないだろう。<br />
そしてプレー内容があまりにお粗末過ぎて代表戦すら閑古鳥が鳴いていたのは少し前のわが国の姿である。<br />
<br />
すでにはっきり答えは出ている。<br />
<br />
 解説の元高校サッカーのスターが言っていた「見ていて楽しいサッカー」が勝つことと、見ていてつまらないサッカーが勝つこと・・・。<br />
どちらのサッカーが選手の未来、そして競技の未来につながるかは明白だ。<br />
来年から人口の減り始める日本で、これからも世界と戦っていくには指導者とファンの意識がすべてである。<br />
武藤さんの見解、楽しみにしております。
Posted by 賀倫社 at 2006年01月12日 16:56
何にしても若年層の育成方法でこれだけ議論が過熱するのですから、日本のサッカー界の未来は明るいのではないでしょうか(笑)<br />
<br />
個人的にはたとえ回り道になったとしてもまだ日本サッカーの道を一本にしてほしくないですね。<br />
今はさまざまなサッカーを指導者、選手、サポーター等サッカーに関わるすべての人が経験して、まぁ一通りある程度経験するのが何十年後になるかわかりませんが、それから日本のやり方、スタイルを確立していっても良いのではないかと。<br />
まぁ自分が生きてる間は自分の理想のサッカーばかり見ていたいという気持ちもありますが、50年後にトップをとるためなら我慢もできるというものです。<br />
あれ?主旨がずれてるかな(笑)
Posted by スレイヴ at 2006年01月13日 06:25
ユースレベルの指導者で「世界に通用する選手を育てること」を目的にしている人はいませんよ。そりゃ、可愛い教え子が日本代表になったり欧州で活躍したりしたらうれしいでしょうけど、それはあくまでも結果として付いてくることで、本来の目的は「サッカーの楽しさを教えること」「勝利の為に努力することの大切さを教えること」です。アプローチの手段に違いがあるだけで、鹿実も野洲もサンフレッチェユースも目的に関しては同じです。サッカーか野球かの違いがあるだけで、一部の悪い奴を除けば高校野球の指導者だって同じでしょう。<br />
<br />
どんなに優秀なチームでもプロとして通用するのは2,3人しかいないんですから、そんな大所高所に立った目的を建てられるわけないんですよ。なにより選手がついていけない。<br />
<br />
この手の議論って上から見下ろしすぎていて、大多数の「普通の高校生」を見ていないなぁと感じています。
Posted by masuda at 2006年01月13日 09:00
こそ高校サッカーの醍醐味だと思うのですが・・・<br />
国見や鹿児島実業のスタイルはそれはそれでいいと思うし<br />
野洲や静岡学園のスタイルも然り。<br />
ちなみに我が地元にはトレーニングから選手起用まで<br />
ほとんどを選手自身で考え<br />
監督はアドバイザーに徹しているチームがあります。<br />
選手育成というよりも教育の一環という視線で見れば<br />
こういう指導法もありなのかな、と思いました。<br />
まあどこかの代表チームが似たようなことをやってるのには辟易しますが(^^;
Posted by トラマ at 2006年01月13日 10:03
 建設的なご意見ありがとうございます。しつこいようなので最後にしますが、<br />
>「世界に通用する選手を育てること」を目的にしている<br />
<br />
などとはとはまったく思っていません。(コメント参照)<br />
うーんとくだけた言い方をすれば、「見ていても、やっていても楽しいサッカーを目指しませんか?」ってことで、理由はそれがたとえ草サッカーであっても、選手の未来とサッカーの未来につながるからってことなんです。<br />
そして、見ていて楽しくないサッカーをやるなとは言いません、それが多様性であるなら。ただ、それを選手にやらせる指導者は、勝っても負けてもそれなりの評価をされるべきだということです。<br />
<br />
Numberで読んだのですが、オランダでは「美しくないサッカーをして勝つくらいなら、美しいサッカーをして負けたほうがマシ」という発想が国民の多数を占めるそうです。<br />
もし日本国民の意識もそうなったら、どんなサッカーが出現するのか?<br />
それを見るのが究極の夢なんですが・・・。
Posted by 賀倫社 at 2006年01月13日 16:46
>そして、見ていて楽しくないサッカーをやるなとは言いません、それが多様性であるなら。ただ、それを選手にやらせる指導者は、勝っても負けてもそれなりの評価をされるべきだということです。<br />
<br />
そういうのを「多様性を認めていない」というのです。突っ込まれてるのはその部分ですよ。<br />
<br />
下世話な言い方ですが、「あなたのオナニーに付き合ってやる義理は私にもユースの指導者にもない」ということです。プロじゃあるまいし、指導者には選手に対する責任はあっても観客に対する責任はありません。<br />
<br />
#逆に、観客に対する責任がないから、山本監督は自分の理想を追求できたとも言える。あのサッカーって、Jクラブでやったら喜ぶ人より怒る人のほうが多いと思いますよ。<br />
<br />
仮に鹿実のサッカーを否定する人が多いのでしたら、鹿実サッカー部はあんな多くの部員を抱えることはないでしょう。鹿実じゃなくてもサッカー出来るのにあえて鹿実を選ぶ中学生が多いということです。
Posted by masuda at 2006年01月13日 17:43
じゃあこの際、賀倫社さんには突っ込み所満載のオナニー評論を究めてもらって、誰の手も届かない境地にまで昇華して頂きましょう。<br />
皆さんも脱力してこれ以上突っ込む気が起こらないと思われますので、推敲された評論の公表は出来れば脳内限定でお願い致します。<br />
Posted by Unknown at 2006年01月14日 02:08
言葉の暴力と中傷で終わる。ネット議論てのはどうしてこうなんでしょうね。<br />
悲しいことです。<br />
<br />
>付き合ってやる義理は<br />
・・・名前が書いてあるから、礼儀として返答したつもりですが・・・。<br />
恥ずかしくないんでしょうか?<br />
<br />
<br />
武藤様<br />
コメント欄を汚して申し訳ありませんでした。
Posted by 賀倫社 at 2006年01月14日 21:23
久々に覗かせて頂きましたが荒れように驚きました。<br />
<br />
議論の場とはいえ、他者から受ける扱いや言動は自らを映し出す鏡ですよ。
Posted by Unknown at 2006年01月14日 23:59
賀倫社さん:<br />
> 結論ははっきり出ていますよ。<br />
> あまりに勝利に特化した今のシステム(四強制度)が続く限り彼らはこれからも世界では勝てないだろう。<br />
> すでにはっきり答えは出ている。<br />
<br />
へえ〜。凄いこと言い切りますね。<br />
<br />
トラマさん:<br />
> まあどこかの代表チームが似たようなことをやってるのには辟易しますが(^^; <br />
<br />
ワールドカップまでもう5ヶ月という時期なのに未だにこういうことを言う気持が判りません。<br />
せめて「どこかの代表チーム」ってどこなのか、はっきり言いませんか? ブータンあたりかな?
Posted by 鏡ですね at 2006年01月15日 03:59
久しぶりに読みましたが、相変わらずすばらしい視点ですね。<br />
<br />
野洲の選手たちが、様々な場面で色々な発想でプレーしているのを見て、久々に(ジジ臭い言い方ですが)感心しました。<br />
<br />
各マスコミも野洲の技術はほめても、選手の発想力の素晴らしさを指摘してくれていることが少ない(全てチェックしていないので断言はできませんがそんな気が)点がちょっと残念だった気がします。武藤さんが発想力の素晴らしさに言及なさってるの読み、少しホッとした次第です。<br />
<br />
どうも、サッカーを「シュート力」とか「パスがうまい」とか「足が速い」のように能力の絶対値の優越だけで判断してる気がするのが、少し残念な気がします。TVゲームじゃないんですし・・・<br />
<br />
もちろん、そういった能力が高い選手を揃え、1対1の場面で勝つのが最善という指摘も最もだと思いますが、相手や観客をあっと驚かせる意表をつく創造性が大事だという視点が欲しい気がします。<br />
<br />
イマジネーションも含めての個性といってくれる時代になるとうれしい限りです。
Posted by ヤマ at 2006年01月15日 18:31
はっきり言ってレベル低過ぎませんか?<br />
<br />
賀倫社さんはただ「選手とサッカーの未<br />
来のために観ていて楽しいサッカーを讃えよう」って言ってるだけじゃないです<br />
か。<br />
「はっきり答えが出てる」ってのは勝ちにこだわったフィジカルサッカーが<br />
どんな害をもたらすかの答えは隣りの国を見れば明らかだってことでしょ。<br />
コーチライセンスを持ち、数少ない良心的評論家と言われる湯浅健二氏も<br />
「鹿実みたいなサッカーは選手権の興味を削ぐ」と言ってますよ。<br />
育成期に勝ちにこだわるトーナメントをやらされるからだと。<br />
masudaさん、あなたは文章読解力ゼロ、「下世話」ではなく失礼。<br />
どちらがオナニーなんですか?どっちが上から物言ってるんですか?<br />
鹿実に入部する選手が多いのは単に鹿実が強いからで、あのサッカースタイルが支持されてではないでしょ。<br />
あまりアホみたいなこと言うと恥を撒<br />
き散らすだけですよ。あなたみたいな低能支持者がいる限り鹿実みたいなつまら<br />
ないサッカーは不滅です。そして高校選手権は衰退していくのみでしょうね。<br />
<br />
Posted by カイザー at 2006年01月17日 14:25
> あまりアホみたいなこと言うと恥を<br />
撒き散らすだけですよ。あなたみたいな低能支持者がいる限り鹿実みたいなつまら<br />
<br />
天に唾吐く愚者また一人。品性下劣。
Posted by Unknown at 2006年01月17日 21:41
そのどこかの代表チームについて。<br />
<br />
ジーコである必然性などなかったし、ジーコ以外にもいろいろな選択肢はありえたはずだ、と思う。<br />
<br />
どうして、あんな二元論――調べてみたら、前回W杯終了の年、2002年には準備されていた――に傾倒していったのか?<br />
<br />
この問題に切り込む人はいなかった。
Posted by 五反田西口 at 2006年01月18日 22:42
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