富樫さんとの付き合いはもう20年近くにもなる。いつも悠然とした態度でニコニコと、サッカーを語る事そのものが愉しくて仕方が無いと言う、愛すべき先輩だった。ここ10年くらいは、なかなか会う事も叶わなくなっていた。最近お会いしたのは、1年ほど前の友人の結婚式。富樫さんは、日本代表史上最高の右サイドバックに、私を紹介してくれた。
富樫さんのサッカー観は比較的穏当なものだったのに対し、私の意見は相当危ないものが多いので、随分活発なサッカー談義をさせていただいた。オフト氏が就任するずっと前、日本代表の監督に外国人が就任する事そのものがあり得ないと思われていた時代に、次期日本代表監督候補について、議論した事がある。富樫さんは加茂氏を推し、私は清雲氏を推して、微に入り細に入り語り合ったのは忘れられない。そういう時代だったのだ。
ある時、富樫さんが雑誌に書かれた記事を見て、思わず吹き出してしまった。1ヶ月ほど前に語り合った時に、私が主張したネタではないか。富樫さんに文句を言ったら、「いやー、ごめんごめん、今度寿司をおごるから」とニコニコ語ってくれた。とうとう、寿司をおごってもらい損ねた。
8年前のトゥルーズ駅、キックオフ3時間前、久しぶりに富樫さんに会った。「あ、富樫さん」「おう、武藤君」と近寄り握手する。「とうとう、ここまで来ましたよね。」と私が言うと、富樫さんは「そうだよな、ワールドカップだよな。」と語り、2人でボロボロと泣き出してしまった。
富樫さん、これからじゃないか。これから、日本が世界で七転八倒するのじゃないか。
ごめんなさい。もう、これ以上は書けません。
富樫さん、ありがとう、さようなら。
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ご冥福をお祈りいたします。
マラドーナによる技術書の監修(確か89年頃に出版)、80年後半のサッカーダイジェストへの技術コーナーへの寄稿は小生には今までにない「言語」でのサッカー論でした。<br />
極め付けは、ジェイレブに寄稿した内容で、気持ちよくボールを蹴る蹴り方として「おっぱいキック」というのがありました。ふざけているのではなく、このような切り口でいかにサッカーを解り易く語るかということをJリーグ創生期まで懇切丁寧に行っていたと理解します。<br />
またご自身の技術も大変素晴らしいと聞いておりました。<br />
ご冥福をお祈りいたします。
まだ実感がわかないです<br />
天国から日本代表の活躍、インテルの躍進を見守ってほしいです<br />
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ご冥福をお祈りいたします
まだ実感がわかないです<br />
天国から日本代表の活躍、インテルの躍進を見守ってほしいです<br />
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ご冥福をお祈りいたします
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http://sportsillustrated.cnn.com/2006/writers/ricardo_setyon/02/22/journalist.africa/index.html<br />
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謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
サッカー界の、私にとって、まさに巨星。<br />
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ご冥福をお祈りします。