過日、WBCについて、松井の不出場について論じたところ、多数のコメントをいただいてありがたい限り。
本件については、政治的な背景も多いのだろうし、私はそこまで勉強はしていないので、松井の意思決定について良し悪しを論じる事はできない。ただし、私は単純な人間だから、日本には勝って欲しいので、松井が不在なのは残念なだけと言う事だ。
また、この大会そのものの適切性も論じる立場にはない。ただし、とても面白い娯楽を提供してもらっているので、「大会の存在」自体には大いに感謝している。
普段より熱心に野球を愉しんでいる方々は、私のような門外漢の発言は陳腐なものなのかもしれないが、まあサッカー狂の視野狭窄と捉えていただければ。
と言う事で準決勝韓国戦の勝利を堪能しての、サッカー狂の感想を。
いや、本当に面白かった。福留の一撃の瞬間たるや、先日ロシアの美女が転倒した瞬間の興奮を思い出した(ごめんなさい、フィギュアファンの皆様)。
そして、何ゆえこれほど面白ったのか。大事なタイトルマッチ、難敵韓国(特に私のようなサッカー狂にはトラウマがある)、世界一まであと少し、などの要素は確かにある。けれども、私個人が興奮した理由は明白だ。めったに得点が入らないからだ。今大会を観てよくわかったのだが、あれだけ優秀な投手を多数確保し、あれだけ守備のよい選手を並べると、野球と言うスポーツはなかなか得点が入らない。いや、好機すらそう滅多につかめない。
したがい、よい打撃や走塁、守備側の僅かなミスで作られた好機は貴重なものとなる。その数少ない貴重な好機をも、両軍守備網のファインプレイがしばしば妨害し、なかなか得点が入らない。結果、僅かながら入る得点は、極めて貴重なものとなる。そのため、得点が入らない展開ではひたすら胃が痛くなり、一方入った瞬間の歓喜は凄いものとなる。逆もまた真で、先行された時、いや失点するのではないかと言う懸念の際でも胃の痛みも相当だ。これは面白い。
と、ここまで書いてきて、この興奮って、随分味わい慣れたものだと思いついた。
一昔前は「サッカーは点が入らないからつまらない」と言う理屈が横行したものだが、今回のWBCで、そのような偏見、誤解が、わが国から消え去る事を期待したい。
2006年03月19日
この記事へのトラックバック
ちょっと外出していて見られなかったのが悔やまれます。<br />
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それにしても、これまで全く当たっていなかった<br />
福留があそこで、しかも代打で打つというのが<br />
凄いですね。<br />
漫画みたいな奴です。<br />
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普段のペナントレースを見なくなって久しいですが、<br />
(プレーオフや日本シリーズは見てます)<br />
この大会の選手達の必死な姿は、見ている方も<br />
本当に熱くさせてくれますね。<br />
レベルの高い高校野球みたいです。
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野球もしかり。<br />
国際試合独特の緊張感はあるにせよ、野球の醍醐味は投手戦。<br />
これを再認識しました。<br />
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最近のプロ野球は乱戦だらけで、締まりのない試合ばかりだったんですよね。<br />
野球は先発投手次第。<br />
投手で試合の行方がほとんど決まってしまうのです。<br />
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武藤さんのおっしゃるとおり、<br />
サッカーに蔓延った偏見が解消されるよう祈るばかりです。<br />
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タナボタでもここまで来たのです。<br />
絶対に初代王者になってもらいたいですね。
「野球は9回裏0対10からでも逆転できるスポーツ。サッカーにはそれが無い、とたかを括っていたら、それに以上の展開があった。ドーハのロスタイムのドラマを見せられたら、野球は安穏としていられない。」という様なコメントでした。<br />
サッカーはサッカー、野球は野球でそれぞれ違った醍醐味があると思いますよ。
あのような方が今現在あまり表に出てこられないのはとても残念です.
あの「デビッド損」氏の判定以来……。<br />
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ここでは一つだけ。<br />
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2次リーグ最終戦が同時プレイボールだったらどうなってたのか?<br />
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アメリカが日韓戦の結果見てから試合するのは、アンフェアな気がしたが。<br />
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もっとも、デーブ・スペクター氏曰く、<br />
アメリカ人は失点率(サッカーの勝ち点・得失点差)を計算しながら試合をするのが、苦手という、都並氏のような国民らしい。<br />
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(国民性というより、アメスポにそういうレギュレーションが内からだと思う)
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いや、今観てますけど点入っても面白いですよ。
しかし今後は球審の判定で揉める可能性が大。<br />
それは大会が過熱すればするほど…<br />
さらに<br />
・球数制限ルールを利用したファール戦術<br />
・ワンポイントブラッシュボールピッチャーの登場<br />
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面白いものが今後も見れるといいのですけど。
優勝後にタブー解禁だったんでしょうか(笑)聞いてたみたいですが(笑)<br />
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僕は松井の出場辞退は選手側としてはしょうがない部分もあったかもしれないと思います。<br />
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とはいえ。<br />
昨期、ヤンキースと年俸でやや折り合いがつかず、ちょっと難航してましたが、結果的に良い結果を松井が勝ち取りました。<br />
…が、地元ヤンキースファンからは「成績と合ってない」と批判的な声があがったそうです。<br />
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井口もワールドチャンピオンになっての2シーズン目、松井も年俸勝ち取っての新たなシーズン…という事で、自分の事を優先せざるえない状況だったんだと思います。<br />
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まぁでも、プロスポーツは何で成り立ってるかという根本を見ていけば…この両者の判断はプロ的であり、プロ的では無く(笑)<br />
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あと、やっぱり面白かったと感じる理由は「短期決戦」であった事でしょうね。140試合も毎日試合を見せられれば、緊張感も無くなりますって。