仙台から両親が出てきて、家族で伊豆の温泉(会社の保養所)に来ている。
保養所の庭で坊主とパターゴルフを行った。私は会社勤めの割には非常識人なので、一切ゴルフをしない事もあり、素人と子供のパターゴルフはおよそ緊張感のない遊びになってしまう。そのうち、2人ともつまらなくなって、足でパターゴルフを始めた。ところが、これが案外と面白い。
最初はインサイドキックを使おうとした。ところが、あの小さなボールを正確に捉えるのはほとんど難しい。それで、結局トーキックを使う事になる。少しでもボールを蹴った事がある方ならばわかるだろうが、トーキックと言うのは、強いボールも蹴る事ができるし、ボールを蹴る前の立ち足の調整があまり必要ないので、とっさのプレイに非常に有効。もちろん正確さには課題が残るが、非常に実践的なキックだ。
さてトーキックと言えば、一昨年のワールドカップ準決勝、ブラジル−トルコ戦につきる。ロナウドがカウンタアタックから(ブラジルから見て左サイドに)ドリブルで抜け出した場面。私は2つのオプションを想像した。ドリブルのコースから考えてロナウドはさらに前進し角度の無いところから(必ずしも得意ではない)左足で打つか、得意の右足で打つために切り替えるのか。ただし、いずれもこの日大当たりのGKリシュトゥを破るのは難しいように思えた。ところがその瞬間、ロナウドはドリブルの勢いを一切殺さずにトーキックでシュート。意表をつかれたリシュトゥは全く反応できず、ブラジルが決勝進出を決めた。トーキックと言う、言わば傍流の技術が、世界サッカーのトップで評価された、非常に示唆に富む場面だったと思う。
とは言え、こちらは世界最高峰には及びもつかぬ底辺でのトーキック練習。幸い、パターゴルフでのトーキックは、全てセットプレイ状態なので、簡単な助走と足の振りの方向などは、かなり丁寧に確認できる。子供にとって、キックへのアプローチを丁寧にやらせる1つの練習法なのではないかと思った。ドリブルでもボールコントロールでもキックでもトラップでも、子供に教えていて一番の悩みは、一つ一つの技術練習を、飽きさせずにしかも丁寧にやらせるかどうか。こうやって練習方法(と言うか、練習の組立)を工夫していこう。
全くの余談。伊豆には「ぐらんぱる公園」と言う、ちょっとした遊園地がある。しかし妻が何回直しても、坊主は「ぐらんぱす公園」としか呼ばない。もちろん、私が誘導したわけではありません。いや、ただそれだけ。
2004年02月28日
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