2007年03月29日

五輪代表の観客動員2

 スタンドが閑散としていると何がいいかと言うと、簡単に友人と会える事かもしれない。過日のシリア戦、友人のTさんと同席していたところに、Zさんがやってきた。TさんとZさんはお互いは初対面。紹介すると、お互い「ああ、あなたですか」双方ともネットサッカー界では著名人だから。で、数分後我々の横を細身の紳士が通ると、TさんとZさんが同時にその細身の紳士に「やあ」と手を上げる。つまり、TさんとZさん同士は初対面だったが、共通の友人が私以外にもいた訳。で、Zさんがその紳士−Iさん−を私に紹介してくれた。なるほど、私もネットの中でIさんのお名前と書かれた文章は知っていた。先方も私の事をご存知だった由。まあ、ネットの世界は狭いなと。
 おっと話題がそれた。閑散としたスタンドでは知人が見つけやすいと言う話だったな。しかし、閑散としたスタンドのメリットは、その他には気の利いた野次を飛ばすと周囲から受ける可能性が高い事くらいか。
 とバカ話を語っている場合ではない。以前危惧した通り、五輪代表チームの観客動員がいよいよ決定的に落ちている事が明確化してきたようだ。当時懸念した通り、大変な事になってきているのではないか。
 相も変わらず、最も責任を負うべき人間はいいかげんな発言をしているようだが、この男が無責任極まりないのは昨年7月に日本中に知れ渡っているので、今さらと言うところか。トップの無責任振りとは別に、現場の営業部隊は広告を大量に打つなど手は打っているようだ。しかし、効果は薄く、シリア戦は「強敵との試合」、「そこそこの気候」などのよい条件が重なったにも関わらず、入場者2万人に満たなかった(もっとも、それらの広告に誘われて当日券を求めた人々は、チケット販売の拙さからキックオフに間に合わないと言う散々な目にあったと言う残念な報道もあったけれど)。まあ、香港戦と言いシリア戦と言い、20年前の五輪予選を思い出すような観客の入りだった。まあ、そういう意味では、何かしら懐かしさも感じたりもしたのだけれども。

 上記の協会会長の無責任発言のように「ピッチ上の選手に問題がある」と言うくらい本質を外した発言はない。確かに長期的な観点から、不甲斐ないプレイを見せ続ければ確かに観客動員は減るだろう。しかし、今回の五輪代表の観客動員苦戦は、チームの立上時期からのもの。ただでさえ観客動員が思わしくないところに加え、これまで今回の五輪代表のプレイ振りが迷走していたのだから、全くそのような問題ではない。これは平山や本田圭祐や反町監督の問題ではないのだ。大体、選手や指導陣の一般的な知名度と言う意味では、今回のチームの方が4年前のそれを上回っていると思えるし。つまり、本質的に五輪代表の試合そのものの人気がなくなっているのだ。しばしば、したり顔で「欧州、南米では、五輪代表など着目されていない、クラブを愛するサポータが増えてきたのだから、日本も正常化したのだ」と語る方がいるが、以前観客を大量に集める事ができていたサッカーの公式戦に客が入らなくなってきているのだから、大事には変わり無い。そして、昨シーズンはJリーグの観客動員も頭打ち、いや減少気味だった。つまり、見方を変えれば、五輪代表の不人気振りは特に顕著だが、日本サッカー界全体で観客動員力が落ちていると考えられるのだ。

 ではどうしたらよいのだろうか。それには、観客減少の要因をしっかりと押えるところから始めるしかないだろう。昨年のワールドカップでの不首尾、その後の当時の監督、協会会長そろっての見苦しい発言は、「サッカー人気ダウン」の要因の1つだろう。それだけならば監督には既に手を打ったのだから、会長に辞めていただければそれで問題は解決するかもしれない。それはそれで魅力的な事態の進捗だが、おそらく要因はそれだけではないだろう。他にも何かしらの要因があり、手を打つ必要があるのではないか。
 そして、それを把握するのに一番よい手段は、日本協会とJ各チームでそれぞれが把握している観客減少の要因を共有して検討する事ではなかろうか。昨年度までは少しずつ観客動員を増やすことに成功していたJリーグが何故昨シーズンに観客を減らす事になったのか、各クラブのミクロな状況をまとめて検討する事で、マクロな要因が見えてくるように思うのだが。
 協会会長の仕事は、このような総合的問題に旗を振る事だと思うのだが。もっとも、心ある協会のスタッフは既にそのような活動は行っており、マスコミの前面にそのような本質的な議論が出てこないと言う事なのかもしれないが。
posted by 武藤文雄 at 23:30| Comment(9) | TrackBack(1) | 五輪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どこをピークにして「客が減少している」かが分からないですが
いわいる99年組は若い頃から実績を残して名前を売っていたので
広告屋も宣伝がしやすかったでしょうが、現代表はその辺が弱いですから
何を基準に「宣伝をしている」のかが分かり難いです。

Jの集客を謀る手段としての代表選手の数が前代表は少なかったのも
予算の少ないチームの宣伝は辛かった部分があると思います。
相乗効果を狙い難いでしょうからね。
代表の活性化のためにもいろんな選手を使っていくのは
どちらにも効果があがると思います。
宣伝選手を固定すると客幅は増えませんよね。
川崎なんかはお客さん増えてるんじゃないですかね?
Posted by at 2007年04月01日 13:40
「hsyf”610”muto」というサイト名を見て、あらっ、と思ってましたけど、やっぱり変なコメントを混ぜてますね。

 2段落目はそれこそ意味不明。なぜ「全くそのような問題ではない。」のか、意味がつながっていないぞw(^_^;)

 結局、無理矢理
「本質的に(?)五輪代表の試合そのものの人気がなくなっている」として、解決策として
「会長ヤメロ!」
たぶんそれでは観客数の問題など解決するわけ無いのは自分でも分かっているので、逃げ道として、
「日本協会とJ各チームで観客減少の要因を共有して検討しる」
「協会の仕事はそれなんだ。」
これがこの文章の論旨だが・・・協会が本格的に代表強化に力を入れるのはイヤ?(^_^;)

 代表のプレーが、その支持や人気に反映してくるのは、大体3ヶ月〜半年先。長い波だと1年後くらいである。今から3ヶ月〜半年前、一年前に代表がどんな試合をしていたか考えてみよう。その時の影響が今の五輪代表の観客数につながっているのだ。

 件の川淵発言の変なところは、今の観客動員数の原因を、今の選手のプレー振りのせいにモロにしていること。そんなわきゃない。ましてや、今試合の五輪代表は、これまでの試合で一番良かったのだから。
 そして、全く同じ理由で、反町監督の問題ではないとするこのブログの発言も相当変である。現在の五輪代表の不人気不支持ぶりは、発足当時からの反町のチーム作りと、その戦い方の、あまりの妙チクリンさに起因するからである。

 そこら辺にはなるだけ触れないように、反町采配を無理矢理にでも擁護しようとしている風なのは、いったいどういう理由なのだろうか(^_^;)

 
Posted by viewpoint at 2007年04月01日 23:52
公式なデータはこれですが
http://www.j-league.or.jp/data/view.php?d=j1data&g=j1_0&t=t_visitor&y=2007

減ってますかねぇ。まぁ、横ばいとは言えますが、統計誤差の範囲内では?横ばいなのも2万人を越すと客席からピッチが遠くなって試合が見難くなってしまい、「だったらテレビで見たほうがマシ」になりやすいというのも考慮せねばなりません。そこから先は浦和や新潟のように「テレビでは絶対伝わらない何か」を用意せねばならんし、それはきわめて難しいことなのね。

さらに言うと、ここ数年でチーム数が増加し、それに伴ってJ1,J2とも試合数が増加し、ウィークデーの開催も増えています。個人の可処分所得も余暇に費やせる時間も一定ですから、試合数が増えても観戦に行く回数は増えません。よって、何もしなければ試合数の増加に伴って平均動員数が減るのは当たり前です。それを考えると、この程度の減少ですむのは大健闘ではないでしょうか。総数では増えてますし。

武藤さんが仙台に住んでいたら全試合見に行くかもしれませんが、普通の家庭はそうはいかないのですよ。ってか、武藤さんでも「今年から試合数が倍になったけど全部見に行くぞ」なんて言ったら奥さんに三行半突きつけられますよ(笑)。とにかく、このデータだけを見れば「大筋としての方向付けは間違ってない」と言えるのではないかと。

で、本題に戻ると「代表のブランドで殿様商売をすることに無理が出てきた」ということでしょう。繰り返しになりますが、可処分所得に限りがある以上不当に高いブランド品に金は出してくれません。だから、各Jクラブはブランド力を高め、チケット代に工夫を凝らして客集めをはかっているわけです。前回の五輪代表のときにもこのブログか掲示板に書いた記憶があるんだけど、「FC東京の3倍のチケット代だけど、FC東京の3倍面白いわけじゃない」というのが本格的にばれてきたんですよ。Jクラブと同様の努力を協会もしなければならない時代に突入したのでしょう。

#FC東京のチケット代が上がってきて、今は代表戦の6割くらいの値段になってますが、
#これはFC東京のブランド力が上がって値上げしても客が離れないようになったため。
#動員数は横ばいでも収入は増えてるはずですよ。各クラブは、
#こういった努力を積み重ねてきているわけです。
Posted by masuda at 2007年04月02日 01:07
>viewpoint

>2段落目はそれこそ意味不明。なぜ「全くそのような問題ではない。」のか、意味がつながっていないぞw(^_^;)
いや、あなたが意味不明。


>・・協会が本格的に代表強化に力を入れるのはイヤ?(^_^;)
?なんでそうなるの?

>代表のプレーが、その支持や人気に反映してくるのは、大体3ヶ月〜半年先。長い波だと1年後くらいである。
?なにを根拠に断定?

>件の川淵発言の変なところは、今の観客動員数の原因を、今の選手のプレー振りのせいにモロにしていること。そんなわきゃない。ましてや、今試合の五輪代表は、これまでの試合で一番良かったのだから。
 そして、全く同じ理由で、反町監督の問題ではないとするこのブログの発言も相当変である。現在の五輪代表の不人気不支持ぶりは、発足当時からの反町のチーム作りと、その戦い方の、あまりの妙チクリンさに起因するからである。
???選手のせいではない。監督のせいだ。客来ないのは、ってこと?


>そこら辺にはなるだけ触れないように、反町采配を無理矢理にでも擁護
???擁護???
Posted by ??? at 2007年04月02日 17:55
>いや、あなたが意味不明。
”確かに長期的な観点から、不甲斐ないプレイを見せ続ければ確かに観客動員は減るだろう。しかし、〜〜”の続きが逆接としての理由になっておらず(むしろ順接)、「〜〜だから、全くそのような問題ではない」以下の理由になっていない点。

>?なんでそうなるの?
 ??なJリーグの観客動員減少(上記を見ると疑問のようだが)をわざわざ持ってきて、なぜかそれと一絡げで、広報、マーケティングの問題に持って行っている所。(選手、指導陣の(戦力的)問題では無いとしている)
無論、広報活動そのものは、それはそれとして重要なのだが・・・。

>?なにを根拠に断定?
 ・・・実際そうじゃありませんか?(^_^;)
これは統計上の七不思議とかそういった話ではなく、試合、大会から次のタームの試合、大会までの期間が3ヶ月〜半年、1年後(アジアカップ等)ということです。
 マスコミの空騒ぎよりも、前回の試合、またその前の試合・・・で積み重ねた、代表への信頼と愛着と、そして何より期待感とが、試合へ足を運ぶ一番の原動力ではないのですかね・・・。

>???選手のせいではない。監督のせいだ。客来ないのは、ってこと?
 上記と、”現在の五輪代表の不人気不支持ぶりは、発足当時からの反町のチーム作りと、その戦い方の、あまりの妙チクリンさに起因するからである。”ということですね。

>???擁護???
 反町はオシムジャパンのコーチでもありますが、これまでU-22代表がやってきたサッカーは、それとは似ても似つかない3-4-3(実質7-0-3)の、新潟時代を髣髴とさせる”反町メソッド”
 それだけでも相当異様だったのに、今回いきなりA代表然のフォーメーションに変えたら、いきなりチームが激変。(というか自然になった)
 しかも、チーム発足後一番良い試合にもかかわらず試合中の監督の挙動や試合後の会見の煮え切らないこと・・・。元々この結果は意図してなかったんじゃないのか?(^_^;)

 監督の問題ではない、とか、やっとチーム作りが始まった(?)、とか言われてもねぇ・・・。
・・・これ以上ねえってくらいはっきり問題だと思いますが。
Posted by *** at 2007年04月03日 05:59
初めてコメントいたします。

代表人気に陰りが出つつあるのは、Jリーグが固定客を掴んだことと関係があると思います。
J1・2リーグで31チームもあって、それぞれのチームのファンになれば、おのずと代表戦へのエネルギーは下がることでしょう。
どこのサッカー大国でも、自国リーグが人気になるほど代表戦はそうでもなくなりますし…

また、代表戦を真っ先にみたがるであろう、特定チームサポーターではない、ゆるい意味でのサッカーファンがいささか減少しているとすれば、武藤さんを始めとする古くから日本サッカーに関わりのあった方々が、協会が悪い、会長が癌だ、ジーコが悪い、不毛の四年間だった、日本サッカーには何も得るものがなかったと、やたらとネガティブなことをメディアやブログで愚痴っているせいもあるかもと推察いたします。

私の知り合いの多くはただのミーハー代表ファンでしたが、彼らは真っ先にその時々の気分に左右されてしまうのです。
W杯出場さえ、まったくとるに足らないこととされ、まだ三度しか出場したことのない国の代表が、当然のように予選突破しないといけない…という感覚が充満しているようでは、代表戦なんか見たくなくなると思います。

サッカーはサッカーマニアのためだけにあるのではないのですが、川淵路線は商業主義でけしからん、即刻廃絶すべきが正しいのであれば、代表人気がなくなって、むしろバカなミーハーが寄りつかなくなったと喜ぶべきなんじゃないでしょうか?

私個人は、ジーコのW杯はもちろんオシム代表、オリンピック代表、もちろんJリーグ含めて、日本サッカーはまだまだうんと面白いよ!と知人友人をたきつけていますが、協会とJリーグとを別物となさりたい一部のコアなマニアの方々が、初心者を遠ざけている傾向が強くなっていることそれ自体が、少し心配だったりします…
Posted by ぽん太 at 2007年04月03日 19:55
> どこのサッカー大国でも、自国リーグが人気になるほど代表戦はそうでもなくなりますし…


確かに、イタリア、スペインあたりはそうかもしれんけど、
イングランド、ブラジル、アルゼンチンあたりの、代表戦の人気の高さと言ったら、日本の比じゃないと思います。
Posted by narito at 2007年04月04日 15:11
>イングランド、ブラジル、アルゼンチンあたりの、代表戦の人気の高さと言ったら、日本の比じゃないと思います。

南米の場合は代表選手がほとんど海外にいるんだから普段見れない以上人気出るのは当然。
Posted by a at 2007年04月04日 19:25
こんばんは、はじめまして。
当エントリーを引用させていただきました。
今後とも宜しくお願いします。

TBしましたが、反映されていない場合は申し訳ございません。
Posted by コージ at 2007年04月27日 23:33
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