2013年11月11日

あと2ヶ月で

 宮城スタジアムにレッズを迎えたベガルタ。非常に難しい試合となったが、アディショナルタイムに3対3にかろうじて追いつく事ができた。
 昼間の試合で、首位のマリノスが苦杯、勝ち切れば首位に立てたレッズにとっては、衝撃の結末となった。気がついて見ると、この引き分けで優勝争いは残り3試合で勝ち点4差に4クラブが並んだ。これはこれで、もちろんおもしろい。そして、終盤に追いついたのだから、サポータとしても非常に興奮する試合ではあった。
 ただ、手倉森氏と戦えるのは後わずか。そう考えると、(この日のレッズのサッカーが見事だったとは言え)この試合を勝ち切れなかった事に、何とも言えない深い想いを感じずにいられないのだ。

 前半立ち上がりにウィルソンの一撃で先制したものの、その後のレッズがすばらしかった。(鈴木が出場停止で)ボランチに阿部と柏木が並びサイドチェンジを繰り返し、ベガルタの8人の守備ブロックを振り回す。もちろん、ベガルタは的確についていくが、さすがにこれだけ揺さぶられるとギャップができる。そのギャップを突いて縦へのボールが入れられ、興梠に見事にそれを収められ、完全に後手を踏んでしまった。 同点弾は、完全に振り回されたのみならず、梅崎の美しい個人技が加わり、もうどうしようもなかった。さらに、圧倒的に攻勢を許したのだから、CKから2点目を失ったのもやむを得ないところ。
 とは言え。前半は、あれだけレッズが豊富な運動量で仕掛けてきたのだから、無理をしに行ってはいけない。ホームとは言え、強い相手なのだし、勝ち狙いで来るのは明らかだったのだから、我慢して守備を固めて、悪くとも同点で終えたいところだった。まあ、ずっとこうだったよな。ホームでは引きこもるような事をしないのが、手倉森氏の流儀なのだから。
 それにしても、前半のレッズのサッカーはすばらしかった。阿部と柏木にあれだけ高精度のロングボールを展開されると、ちょっと防ぎようがない。この2人にボールが入る前にプレスで止めたいのだが、3DFの個人技が高いし、両翼が広く開き、原口と梅崎がよく引き出すので止められない。これで、先日のナビスコ杯決勝のように、槙野が無思想に前に出てくれば阿部が引いてくれるので楽になるのだが、今日はよほどペトロビッチ氏に釘を刺されていたのだろう、阿部がちゃんと前進してきてどうしようもなかった。槙野は常識的な1対1の守備はうまいし、パス回しも正確、無理に出てこないで阿部に中盤を任せて、時に前進してきてあの大きな切り返しを活かせば、非常に有効な選手。今日のように自重したプレイを継続できれば、レッズはもっと強くなるだろうし、代表定着も可能だと思うのだが。

 後半早々に梁が高精度のFKをピタリと赤嶺に合わせて同点に。赤嶺の久々の得点だ。難しい展開の試合で、セットプレイをうまく活かせるのは、我が軍の強みだ。
 そして、レッズもさすがに前半の運動量が止まり、何とかプレスがはまるようになり、前半ほど柏木と阿部を自由にさせなくなった。そうなると、「勝ちたい」レッズの組み立てにも、ミスが生まれ始め、再三有効な逆襲ができるようになってくる。ただ、レッズが無理して出てくるのは明らかなのだから、落ち着いて後方でボールを回して、もっとレッズを引っ張り出したいところだったのだが、崩せそうもない状況でも、中途半端に押し上げてしまった。このあたりの、駆け引きは我がチームはまだまだなんだな。
 興梠の3点目も、1点目に負けず劣らずゴラッソだった。梅崎が右サイドから低いクロス(この場面、マークについていた鎌田が、梅崎に見事な駆け引きでしてやられた)、広大の対応も拙かったが、ターンのタイミングが絶妙だった。くそぅ。
 こうなるとレッズが後方を固め、当方が無理攻めをする展開に。そしてアディショナルタイム。ウィルソンが倒されつかんだFK、梁のクロスを予想していたレッズ守備陣の意表を突き、武藤に縦フィード。武藤がフリーでシュート気味のクロス、レッズDFが処理しきれないこぼれ球を、石川が押し込んで同点に追いついた。やれやれ。
 余談ながら、武藤のプレイも相変わらず悩ましい。運動量も多いし、だいぶ動き直しもできるようになったし、トラップも安定し突破もできるようになってきた。しかし、その突破や引き出しが、相変わらず周囲と連携しないのだ。この日の同点劇も武藤のクロスは味方に合わず、敵DFの処理ミスを生んだに過ぎない。

 手倉森氏と戦えるのは、あと約2ヶ月。組織守備、湧き出る速攻、いやらしい遅攻、的確なセットプレイ、存分なレベルのサッカーをここまで作り込む事ができた。だからこそ、完成を求めたい。もっともっとレベルの高い駆け引きを全軍で駆使できるようになり(できれば、私と同姓の選手も連係に加わり)、手倉森サッカーの完成を見たいのだ。2014年1月1日に。
posted by 武藤文雄 at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック