2014年06月12日

日本人審判団、開幕戦担当

 西村雄一氏、相楽亨氏、名木利幸氏の日本人審判団が、開幕戦のブラジル対クロアチアの審判団に指名された。

 これからありとあらゆる快楽を味わえるワールドカップ開始直前に、よい報せが1つ加わった訳だ。もちろん、皆さんご記憶の通り、アジアの主審が開幕戦をさばくのは初めてではない。2002年のフランス対セネガルはUAEのブジサイム氏が、前回の南アフリカ対メキシコはウズベキスタンのイルマトフ氏が、それぞれ笛を吹いている。開幕戦は地元国(または前回優勝国)つまりトップシード対セカンドシードの戦いとなり、当該対戦同士の地域外から審判団が選考される。トップシードまたはセカンドシードに入らないアジアの審判団にお声がかかりがちなためだろう。
 ともあれ、西村氏らが世界のトップレベルにある事は論を待たない。4年前の準々決勝ブラジル対オランダ、ブラジル優位と思われた試合だったが見事にオランダが勝利した試合。西村氏、相楽氏、それに韓国の鄭解相氏の審判団がさばいた。西村氏は、少々神経質過ぎる雰囲気もあったが、厳しめの早めの笛でゲームコントロール。フィリップ・メロの愚行を毅然とした態度で退場にした事と合せ、非常に高い評価を得た。
 その後、同年の拡大トヨタカップ決勝、インテル対マゼンベは、名木氏を加えたこの3人がさばいている(この試合はトヨタカップ、いやワールドクラブカップ史上初めて、欧州中南米ではない国のクラブであるマゼンベが決勝に登場した歴史的な試合だった)。
 そう考えると、西村氏、相楽氏、名木氏が、ワールドカップ開幕戦を担当するのは、そう不思議ではない。もはや、彼らは世界のトップなのだ。岡崎や香川や長友や内田や本田や遠藤が、そうであるのと同様に。
 何と素晴らしい時代になったものか。

 余談ながら、この3氏がさばいた直近のJの試合が、ユアテックでのベガルタ対サンフレッチェ。サンフレッチェの猛攻を、我らがベガルタ守備網が見事に押さえ切った美しい試合だった。全くの偶然ではあるが、何か誇らしい。
 
 2002年は論外だったが、過去2回のワールドカップで、審判の判定の難しさを感じる試合があった。
 まず前回の決勝戦スペイン対オランダ。序盤、オランダのデ・ヨングが足裏を見せるラフタックルをしたが、主審のウェブ氏は我慢して警告にとどめた。以降本件を含め14枚のカードが飛び交う乱戦ではあったが、オランダ、ハイティンファが退場になるまで約110分間緊迫した攻防が続いた。これを、見事なゲームコントロールと解釈すべきか、ミスジャッジと判断すべきか。少なくとも、この決勝戦はとても面白い試合だった事は間違いないのだが。
 前々回のポルトガル対オランダ。ワールドカップ史上最悪の試合だったかもしれない。名審判として名高い経験豊富なイワノフ氏が笛を吹いたこの試合、開始早々にオランダのブラルーズが対面にあたる若きクリスチャン・ロナウドを削る。ここでイワノフ氏は、我慢して黄色に止めたのだが、クリスチャン・ロナウドがこの負傷で後退を余儀なくされたものだから、当然のようにポルトガルが報復の渦。さらに試合中断後のドロップゴール直後に不運な事故があり、双方のラフファイトが止まらなくなってしまった。悲しい試合だった。
 
 審判は難しいのだ。我らが西村氏だって、このようなトラブルもあったのだし。
 ともあれ、我らの審判団が開幕戦をさばく。素直に、この現状に歓喜しよう。
posted by 武藤文雄 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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