2007年04月30日

若者達の成長

 坊主が中学校のサッカー部に入り、父親は晴れてコーチ業を卒業しサポータへ昇格?できた。

 で、春の地域大会の応援を堪能させていただいた。もちろん、坊主はまだ1年生だから1軍の公式戦には出る事ができずベンチの後ろでお茶出しなどして観戦しているだけ。当然ながら、主役は中学3年、2年の「かつての教え子達」である。大会は完全なトーナメント方式。決勝に進出できた2チームが県大会に出場できると言うレギュレーション。今年の我が中学は例年になく強力な陣容が揃い、初めての県大会出場の可能性も高いと言う事で、選手達も(父兄達も?)燃えていた。彼らは時々少年団の練習に顔を出してくれていたので、個々の連中の技巧と戦術眼がよく進歩しているのは知っていたが、チームをじっくりと観るのは久し振りだった。
 これが、見事なチーム力なのだ。若くて精力的な顧問の先生を中心に、ここまでよほどの努力を積んできたのだろう。前線に俊足で頑健な2トップを配し長いボールで突破を狙うやり方なのだが、パスの出し手と前線の動き出しがよく同期しており、チームとしてよく反復練習を積んでいる事がよくわかる。また、選手達の攻守の切替の早さがすばらしい。特に「攻から守」の早さは絶品で、ボールを奪われてすぐにプレスをかけ分厚く守る。これも、相当厳しいトレーニングと意識付けの賜物。そして、最後まで足が止まらない。よく走り込んでいる。

 そして、それらの鍛錬の成果を活かして、苦戦を重ねながらも準決勝進出を決めて今日の準決勝と相成った訳。勝てば県大会出場、負ければ何もなし。この厳しい難関に「かつての教え子達」が挑戦するのだ。これは観ない訳にはいかない。と言う事で、日本代表やベガルタの試合同様の緊張感で試合に臨む事になった。
 試合は開始早々にCKから攻め上がっていたストッパが難しいボレーシュートを決めて先制に成功。小学校の時は本能的なストライカだった男が、その得点感覚を大事なところで発揮してくれた。私の前で観戦していた、ストッパと同じ顔をしている小学5年の弟(現在の少年団の教え子)は大騒ぎだ。ちなみにこのストッパ君、人工芝のグラウンドは不慣れなためか、この得点後自陣前で複数回空振りをしてピンチを招いていた。試合後「ミスばっかりでやばかったすよ」と言っていたが、いいじゃないか一番肝心なところで難しいボレーキックを決めたのだから。その後は両軍の選手の「何としても勝つんだ」と言う気迫が前面に出た肉体戦が継続し前半終了。
 後半早々から、敵は気力を振り絞って前掛りに来る。ガップリそれを受け止める我が選手達。そして、逆襲からエースストライカが強引に敵DF2人を振りちぎり、ペナルティエリアに入ったところで強烈なインステップでのシュートを二アサイドに叩き込んだ。小学生の時から大柄で頑健だったが、順調にエースに成長してくれたもの。それにしても、あの体勢からニアにインステップで決められる下半身の柔らかさと強さには驚かされた。横で応援していたお母上の嬉しそうな事。
 どのチームにも言えることだが、2点差になると負けている方は精神的にガクッと来る傾向があるようだ。30分ハーフの短い時間では、確かに後半の2点差を引っくり返すのは少々辛いのは確かなのだが。そこを見逃さなかった我がチーム、中盤の技巧派が巧いボールキープから敵守備ライン後方へ完璧なスルーパス。先ほどのエース君が今度は落ち着いてGKを破った。3−0。勝負は決した。見事な試合振りで、県大会初出場。

 午後に行なわれた決勝戦は、前半にCK崩れから先制される。後半、前掛りで攻め込もうとしたところ、守備の連携ミスから2点差となり、力尽きてしまった。2点を追加され0−4で完敗(この試合では「2点差」が我が軍に重くのしかかった訳だ)。試合後はさすがに皆落ち込んでいた。
 しかし、それでも県大会出場権を獲得したのだ。むしろ、決勝で完敗した事も彼らの糧となるはずだ。本当によくやってくれたと思う。

 私が出会った時、彼らは小学校の2、3年生。まともに日本語も喋れない(笑)鼻たれ小僧達だった。それが6年も経つと、ここまで成長するのだ。
 彼らがピッチ上で見事なプレイを見せてくれる事は嬉しい。でも、もっと嬉しいのは彼らと「サッカーの話」ができるようになっている事だ。私の顔を見るとGKは「位置取りの修正」について尋ねてきてくれた。ボランチとは、味方のセンタリングの場面で攻め上がるべきだったか否かを議論できた。センタバックとは、3DFの時と4DFの時の敵をマークする際の身体の向きについて語り合った。何と前向きな連中なのだ。
 彼らならば決勝の1点目の失点を繰り返さないだろう。あの場面、自陣左サイドからのCKを1度GKがパンチで左サイドにはじき出したが、拾われてファーサイドにセンタリングを上げられ、フリーにしてしまった敵にヘディングを決められてしまった。「センタリングをしのいだ後は首を振る事」、この失敗経験を通じて彼らはそれを体得してくれる事だろう。

 坊主もよいクラブに加入できたものだ。
posted by 武藤文雄 at 23:50| Comment(1) | TrackBack(0) | 底辺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
準優勝おめでとうございます。

最優秀監督を手放すとはもったいない。引き止め工作とかなかったんですか?
Posted by nanami at 2007年05月03日 01:02
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック