2015年12月31日

2015年10大ニュース

 おかげさまで、本業が超多忙なこともあり、今年は非常に寂しい頻度でしかブログを書くことができませんでした。何とか、少しでも更新頻度を戻していきたいと思っています。

 さて、恒例の10大ニューズです。ご承知のように、毎年の10大ニューズは、日本のサッカー界を対象にしてきました。ところが、今年は海外サッカー界において、FIFAの汚職事件、サンドニのフランス対ドイツ戦でのテロ事件と言う何とも言い難い事件がありました。
 前者は、ある意味「犬が人を噛んだ」感もあります。そもそも2022年のワールドカップ開催国があのように決まった以上、FIFAが真っ当な組織とは言えなくなっていたのは自明でした。本件については、日本サッカー界と無縁かと言うと微妙なものがあり、報道を待ちたいと思います。国際的なスポーツ団体は、色々な意味でガバナンスが利きづらく、大きな改善の余地があることは間違いありません。サッカーに限らず、トップレベルの競技を多くの人々が愉しめるための競技団体はどうあるべきか、難しい問題だと思います。
 後者は、サッカーあるいはスポーツの範疇を超えた悲しい事件でした。本業で世界中に出張をする自分にとっても他人事とは言えません。ただ、書生論かもしれませんが、それぞれの国や地域がよい意味で経済的に絡み合い、少しでも多くの人が豊かになり、サッカーのような至高の玩具を愉しむ環境ができれば、悲しい事件は減らせるのではないかと思っています。そのために、微力な自分ができることは何なのか。考え続けたいと思っています。

 ともあれ、1年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。よいお年をお迎えください。

1.女子代表ワールドカップ準優勝
 先日の澤のエントリで述べたが、2つのワールドカップおよびロンドン五倫と、世界大会で3回連続で決勝進出したことそのものが、前大会での優勝よりもすばらしい。トップになること以上に、トップを維持することは難しいのだから。
 そして、もう澤はいない。

2.アジアカップ準々決勝敗退
 あの準々決勝敗退は、経験としては中々だった。一発勝負の重要な公式戦、あれだけ攻勢をとり、幾度も崩しかけて、PK戦での敗退。あのような経験を積むことができたのも、また経験と言うものだろう。ワールドカップの度に、アルゼンチンのサポータ達は、あのような快感を味わっているわけだ。
 まあ、アギーレ氏が、ちゃんと守備的MFのバックアッパーを選考し、1次ラウンドで岡崎と遠藤を酷使しなければ、ちゃんと優勝できたとは思うけれど。よい監督だったが、詰めを過ったと言うことか。
 その後、アギーレ氏が退任。ハリルホジッチ氏が就任。当初は、対戦相手との相対的戦闘能力差を見誤り、勝ち点を落としたが、ここにきて、すっかり落ち着いてきた。2018年まで先は長い、じっくりとよいチーム作りを期待したい。

3.サンフレッチェJ制覇、クラブワールドカップ3位
 一言で語れば、今年のサンフレッチェは強かった。強力な3DFを軸にした4人のMFの組織守備。崩せぬ敵が無理をした瞬間に、青山の壮大な展開からの両翼攻撃。終盤に冴え渡る浅野ミサイルの前進。
 50年前の精強を誇った東洋工業と合わせ、日本史上最高のクラブの地位を掴みなおした感もある。
 森保氏が、丹念に作り込んだチームが、リーベルと互角の戦いを見せてくれた。もっとも、あそこまでリーベルを追い詰めながら勝ち切れず、リードされた終盤ペースをつかめなかったことそのものは、「現状の明確な距離」として認識できたのだが。
 
4.悲しい日程問題
 チャンピオンズシップをやった方が儲かるならば、やればよい。
 けれども、お願いだから、1年は52週しかないこと、選手達は消耗品ではない大事な資産であることを、理解して欲しい。
 10月末に最後のホームゲームを行い、1ヶ月のブランクの後に8クラブだけが1週間で天皇杯を争う日程を、恥と考えない日本協会およびJリーグ首脳が情けない。

5.トリニータJ3降格
 トリニータがJ3に陥落したことは、現状のJリーグがいかに怖ろしいリーグ戦になったことを示している。かつてナビスコカップを制覇したこのクラブがJ3に落ちたことも歴史を感じる。しかし、このクラブは、かつての負債を片付け、一度J1に復活したのだ。それから、たった3年後のこの悲劇。
 J2では十分上位をうかがえるだけの経済規模、J1での経験を持つ選手達、それでもほんの僅かなボタンのかけ違いが、今シーズンの悲劇を生んだ。とうとう我々は、50近いクラブがトップを目指し、切磋琢磨する過酷なリーグ戦を手にしたのだ。
 皆にとって。一つ間違えば、明日は我が身なのだ。

6.スタア日本人監督の台頭
 チャンピオンズシップと、先日の天皇杯準決勝、森保一対長谷川健太の、虚々実々の駆け引き。
 J2の死闘を勝ち抜いた名波浩の矜持。
 そして、日本代表史上最大の巨人、井原正巳の執念。
 Jリーグ時代以降の名手が、トップレベルの監督として、次々に実績を挙げたシーズンだった。一流選手には、彼らしか味わえなかった強烈な経験がある。何か、ここ最近の日本サッカー界は妙にストイックな雰囲気があり、格段のプレイヤが、監督としての場が与えられない傾向があった。しかし、もう大丈夫だ、かつて我々をプレイで率いてくれてきた名手たちが次々と、監督として活躍してくれるに違いない。

7.チャンピオンシップの丹羽と東口の連係
 あの丹羽のバカバックパスからの展開。東口のカンフーキックカンフーキック。そして、それ以降の高速展開。あのようなビッグゲームで、あのようなことが起こる。サッカーなのだ。

8.大久保3年連続得点王
 大久保の業績を称える、年末番組。必ず、最終節のベガルタ戦の決勝点が移る。くそぅ。でも、あの決勝点には、かつての釜本を思い出した。
 それにしても、それにしても、この多産系のストライカは、どうして代表でたくさん点をとってくれなかったのか。

9.J3のU22、サテライト問題
 若い選手が育たないことに焦り過ぎではないか。何のことはない、大学リーグがよくも悪くも活性化し、20代前半から半ばで、J1やJ2上位のチームで定位置を確保し得るタレントの選手層が、格段に厚くなったに過ぎない。
 そうなれば、高校出の有為な人材は、中々試合に出られないさ。だったらならば、抜群の素質を持っている彼らを、J2下位なりJ3なりJFLで、より若い頃から鍛えればよいのだ。

10.全日本少年サッカー選手権の冬季開催、少年のリーグ化
 数十年間、盛夏期に行われていた全日本少年サッカー選手権が冬に移動。健康被害を気にしなくてよくなったのみならず、年度の最後近くに大きな大会ができたことなど、結構なことだと思う。また、この予選が、基本的にリーグ戦形式になった変更も重要だ。
 8人制が妥当かとの議論も問題だが、少しずつ改善が進んでいることは、とりあえず評価しておきたい。
posted by 武藤文雄 at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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