2017年12月31日

2017年10大ニュース

 ここ数ヶ月、本業の忙しさを言い訳にすっかりブログの更新をサボっていました。
 以前より述べていますが、ブログでサッカーの講釈を垂れるのは、単なる自己満足に過ぎません。その自己満足すら果たせないのですから、何か自分が情けない気持ちがしています。
 一方で、これだけ間を空けてしまうと、以前より愉しんでくださった方々に、申し訳ない思いもあります。2018年は、もう少しちゃんと書いていきたいと思っています。

 ここ数年の傾向として、バブルと言う単語を使うしかないような大量のキャッシュが、欧州を中心に中東や中国のサッカーシーンにまで入り込み、日本サッカー界との経済力差が顕著になってきたことが挙げられます。一方で後述しますが、DAZNマネーの流入があった2017年は、1つの変革の年となるのかもしれません。
 ただ、日本代表は当たり前のようにワールドカップ出場を決め、レッズが堂々とアジアを制覇し、軽く二桁を越える選手が欧州のクラブで定位置を獲得している。日本サッカー界は、過去と比較しても、格段の成果を挙げた年だったように思います。
 そして、ロシア。ハリルホジッチ氏のチームは、存分に伸び代を残しており、あと半年の強化を的確に行えば、「史上最強」のチームを作り、「史上最高」の成績を収めることも可能だと思っています。GK、DF、MF、FW、ここまで穴が少なく経験豊富なチームを所有するのは初めてだと思っているので。
 もちろん、多くの選手が欧州でプレイしていることもあり、2010年以前のように、他国よりも体調をそろえるは容易ではないのは確かです。また、科学的なトレーニング技術が各国に展開され、同じグループのポーランド、コロンビア、セネガルも合理的な準備な準備を進めてくるでしょう。
 だからこそ、今回は勝ちたい。勝ちたいではありませんか。

1.中村憲剛の歓喜
 正直、あのルヴァン決勝を見たときは、もうこの人に栄冠は訪れないのか、サッカーの神様は何てひどいことをするのだ、と思った。とにかく、よかった。
 憲剛のプレイを見たのは2004年だった、当時からスタイルはまったく変わっていない。中盤後方でボールを受け、ゆっくりボールをさばきながら、突然加速し、前線に高精度のパスを通す。あれから13年、スタイルは変わっていない。ただし、精度と緩急は格段に向上したが。
 この稀代のスーパースタアともにフロンターレと言うクラブは大きくなってきた。そしてとうとう、このスーパースタアが元気なうちに、栄冠をつかんだ。これだけのスーパースタアと共にクラブが成長し、苦労を重ねてタイトル獲得。
 素直に羨望する。こんな素敵なドラマを、憲剛と共に演じられるなんて。おめでとう、フロンターレサポータの皆さん。
 でもね、1つだけ、フロンターレサポータの方々には味わえない事があるのです。それは「憲剛の恐怖」を味わうこと。ほかのJ1クラブのサポータは毎シーズン、それを2試合ずつ愉しむことができるのですよ。
 1つ大きな心配がある。「お願いですから、優勝したからと言ってやめないでくれ。」と言うことだ。憲剛よ、まずはロシアワールドカップを目指してくれ。

2.浦和レッズアジア再制覇
 おめでとうございます。そして、ありがとうございます。
 日本のクラブでは、古河(現ジェフ)、読売(現ヴェルディ)、ガンバ、レッズの4クラブが、前身のアジアチャンピオンズカップを含めて、このアジア最高峰のタイトルを獲得していた。この日本いやアジアいや世界屈指の人気クラブが、日本のクラブとしては、初めての2度目の戴冠となる。これは、とても、とても重要なことだ。
 私達別クラブのサポータは、このような目標を持てることの幸せを感じることができる。

3.ワールドカップ予選、豪州に完勝し6回連続出場
 出場権を獲得できたこともめでたい。しかし、重要なことは、埼玉で豪州との「勝負の戦い」で完勝できたことだ。
 いいですか。1993年ドーハで韓国に勝った以降、我々は同格の難敵に、いずれかが出場権獲得前に戦い、勝ち切ったことはなかった。97年、ソウルで韓国に勝ったのは先方が出場権を獲得した後だった。ジョホールバルで、イランには90分では勝てなかった。05年、イランにテヘランでは負け、横浜で勝ったのはお互いが出場権を獲得した後だった。09年と13年、豪州にはホームでも敵地でも勝てなかった。
 あの埼玉での、浅野と井手口の得点(しかも、2人ともリオ五輪代表、売出し中の若手だった!)で勝利した試合がいかに貴重だったことか。
 私は単純な人間なのでね、あの勝利だけで、ハリルホジッチ氏を評価するよ。

4.ワールドユース、堂安律と冨安健洋の登場
 久々に出場権を獲得したワールドユース(U20ワールドカップ)。
 まあ、色々あるけれどさ、堂安律と冨安健洋が、イタリアやウルグアイ相手に、個人能力で格段に輝いたことが嬉しい。この年代の選手への要求は色々あるさ、でもこの2人がこの両古豪のいずれの選手よりも、この時点で魅力ある選手だったのは間違いない。
 彼らの将来はわからない。中山も三好も初瀬も、いやほかの選手もみなすばらしいタレントだ。みな、格段のタレントに成長してくれることを。

5.岡野俊一郎氏逝去
 我々は帰れるところを失った。これまで日本のサッカー界が実り豊かな世界になったことに、ただ、ただ、感謝。ありがとうございました。
 木之本興三氏も、2017年に逝去された。私達にはJリーグがある。ありがとうございました。

6.サンフレッチェ塩谷が中東に移籍
 塩谷が「キャッシュをサンフレッチェに残せる」と語った言葉は重い。
 中東も中国も、悔しいけれど、我々には管理できないキャッシュを扱えるのだ。
 これが、初めてとなるのだろうか。
 
7.DAZNマネーをどう使うべきなのか
 私は中下位クラブのサポータだから、ちょっと嫉妬しているのだけれども。
 成績に応じての配賦は、危険なのだよね。リターンを期待して投資して、はずれたときのリスクが大きいから。まあ、FC東京さんもヴィッセル神戸さんも、親会社やスポンサがしっかりしているから、大丈夫かもしれませんが。
 
8.田島会長、小者振りが輝く
 すべて否定されている、夏開幕、夏閉幕シーズンへの拘泥は何なのだろうか。
 筑波大在学時に代表に選考され、古河に加入しながら、「私は指導者になります」と言って引退してから40年近くが経過した。
 協会ご用達の指導者として若年層指導の失敗、「エリートプログラム」の挫折、幾多の失敗を重ねて、まあ協会会長かよ。
 川渕氏と比較して、明らかに小物であるがゆえ、叩きがいもないのだけれど、頼むから「邪魔をしないでくれ」

9.長崎Vファーレン、J1昇格
 松本山雅に続き、2000年代になった以降強化を初めたクラブが着々と成功を収めている。
 既存のクラブにとって、どんどん厳しい時代が来ているのだ。過酷な競争、日本のサッカー界の発展の礎は着実に築かれている。

10.名波浩と中村俊輔、17年ぶりの再会
 あの、2000年アジアカップは、本当にすばらしかった。それ以来の2人の再会。天才の邂逅。
posted by 武藤文雄 at 23:49| Comment(1) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>>日本のクラブでは、古河(現ジェフ)、読売(現ヴェルディ)、ガンバ、レッズの4クラブが、前身のアジアチャンピオンズカップを含めて、このアジア最高峰のタイトルを獲得していた。

とありますが、98−99にジュビロ磐田がアジアのタイトル獲得していましたね。
Posted by at 2018年01月01日 23:34
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。