2018年11月18日

シュミット・ダニエル、A代表初出場

シュミット・ダニエルA代表初出場
 日本対ベネズエラ。
 ベガルタのシュミット・ダニエルがスタメン出場。ベネズエラの単調なクロスをしっかりと止め、巧みなビルドアップで貢献、PKから1失点したものの、すばらしいプレイ振りだった。本当に嬉しいことだ。
 ベガルタの選手がA代表マッチに出場するのは、2003年の山下芳輝(韓国戦、スタメンするもハーフタイムで交替)、2010年の関口訓充(アルゼンチン戦、71分から交替出場)以来3回目。ただし、90分フル出場したのは今回のシュミットが初めて。当時の山下も関口も代表には定着できなかった。しかし、シュミットには代表定着はもちろん、スタメン確保、22年ワールドカップでの上位進出への直接貢献を期待できるのではないかとの思いは高まる。
 その詳細は後述する。

 このベネズエラ戦は、アジアカップをねらう日本代表としては、重要な準備試合。
 ここまでの準備試合で、富安、南野、堂安、中島と言った若手タレントがよいプレイを見せ、遠藤航も充実したプレイを見せている。ロシアワールドカップのチームにこう言った若手を組み合わせることで、アジアカップで強力なチームを愉しめる期待が高まっていた。、ロシアのメンバに加えてこれだけの新戦力を機能させたのだから、ここまでの森保氏の手腕は中々のものがあった。
 ところが、ここに来て長友の出場が危ぶまれている。元々、両サイドバックは酒井宏樹、長友と世界のいずれの国にも遜色ないタレントがいるが、ワールドカップ時から控えの層は薄いのが悩みどころだった。
 森保氏は、長友の代わりに佐々木を起用、佐々木はミスもあったが無難なプレイを見せた。このポジションには、抜群の左足を誇るマリノスの山中が選考され、また本来はCBの槇野と言う選択肢もあった。しかし、森保氏は、自ら直接指導した経験もあり、大学経由でプロとなり不運な重症も経験した佐々木を重要視するようだ。苦労人の佐々木のアジアカップでの活躍を期待したい。
 もう一つ、富安がパナマ戦に続き見事なプレイを見せたのも、長友不在時の対応に重要となる。それにしても、この逸材は頼もしい。20歳そこそこで、単純な強さ、守備対応の柔軟性、敵攻撃の読み、攻撃力、これらを兼ね備えたCBは、井原正巳、松田直樹以来ではないか。富安がここまで充実していると、現状のメンバに加え、アントラーズでアジアを制した昌子を呼び戻し、麻也と富安とを並べれば、過去日本代表にはちょっと考えられなかった強力な3DFが構成可能となる。その場合は、左サイドに原口を起用すれば、比較的バランスよい布陣となるだろう。ただ、そのやり方をすると、中島、南野、堂安の同時起用はできなくなるけれど。あるいは、富安を遠藤航と並べて中盤の底に置くやり方も考えられる。ただそうすると、柴崎の使い所が難しくなるだろうか。このあたりを、キルギス戦を経て、森保氏がどのような采配を振るうかは、とても愉しみだ。

 さてシュミット・ダニエル。
 終盤ベネズエラに与えてしまったPK。私は一瞬「シメシメ」と考えてしまいました。ここまで、非常によいプレイを見せていたシュミットだが、それに加えて、超ファインプレイを見せる絶好機がやってきたからだ。しかも、PKを与えたのは責任はシュミットにはなく、責められるべきは、やらかした酒井宏樹なり軽率にボールを失った杉本(だと思った)だし。もちろん、そのような邪な気持ちは、たいがい叶わないのを再確認することになったわけだが。
 ともあれ、シュミットは森保氏の起用によく応えた。自らの特長である、長身を活かした高さと、展開力のうまさをとを、しっかりと発揮したのだ。この日のベネズエラは、前線のタレントは経験不足からかラストパスは精度を欠き、攻撃はあまり脅威ではなかったのを、割り引く必要はあるかもしれないが。
 まず、その高さがよく機能した。何より、ハイクロスへの対応も的確で、 ベネズエラの中途半端なクロスをキッチリと押さえていた。麻也と富安の2CBの安定と合わせ、ゴール前の制空権もまったく問題なかった。これだけ、中央の高さが安定していれば、敵の攻撃の選択肢は限定される。
 そして、展開力。ベネズエラが最前線から、麻也、富安に厳しくプレスをかけてきたため、2人はシュミットにバックパスをすることが多くなった。するとシュミットは落ち着いて、両サイドバックなりDFラインまで下がってきている柴崎なりに、正確なパスを供給、攻撃の起点として機能した。もちろん、ときには大迫をねらった正確なロングボールを提供、これらをことごとく大迫が収めてくれるから、日本は幾度もそこから好機を掴めた。
 日本が世界のトップクラスと伍して戦おうと言うならば、高さに秀でたゴールキーパが必要なことは言うまでもない。また昨今、組織的な守備論理が整備されると共に、ゴールキーパが組み立てに参加する必要性と、浅い守備ライン後方をカバーする能力も重要となっている。
 以前から再三講釈を垂れているように、シュミットは、この現代風のゴールキーパに最も近い存在であることは言うまでもない。まあ、色々あったけれどもね。そして、このベネズエラ戦は、シュミットの潜在力が存分に発揮された試合となった。そう、これがはじまりなのだ。
posted by 武藤文雄 at 21:36| Comment(1) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ダンは魅力的なGKだけど、足りない部分もまだまだ多いと思います。PKを止めた事無いっていうのも問題。
Posted by at 2018年11月20日 11:22
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