ワールドユース敗退の文章をまとめていて、00年の準優勝の頃を思い出し、当時の文章をBLOGに再掲載した。ところが古い文章を1つ再掲載するのも、結構厄介。当時ならば、誰にでもわかってもらえたであろう比喩や皮肉が、(自分でも)訳がわからなくなっていたりする(笑)。引用や参照すべき文章をどうするか、自分のより古い文章ならばこれもBLOGに再掲載しリンクを飛ばすべきなのだろうが、そうやって仕事量がどんどん増えると、いつ作業が終わるかわからなくなる。面倒くさい事はもちろんだが。
旧作と言えば、過日約1年に渡って続けていたエルゴラッソでの「サッカー講釈今昔」の連載を無事終了させていただいた。一部の文章はBLOGに再録済みだが、段々と残りの文章も公開していこうと考えている。
それにしても、これはとても嬉しい企画だった。現在の日本サッカー界をリードしている指導陣たちの現役時代のプレイ振りを、若い読者の方々にも紹介するのが企画の目的。自分としても、かつて愉しませてくれた名手達の事績を再整理する事ができた。
具体的には、前田秀樹のように日本サッカー史において非常に重要な地位を占めるべきにも関わらず、あまり記録される機会がなかった選手の偉大さを少しでも歴史に刻み直す事ができたのではないかと思っている。また、代表選手として活躍はできなかったものの、毎週JSLでそのプレイ振りを堪能させてくれた石崎信弘、鈴木淳、関塚隆、柳下正明、反町康治と言った名手達が、指導者として成功している事そのものに、改めて感慨を覚えたりした(彼らについて、まとまった文章をかける書き手は、他にそういないだろうと言う自負も含めて)。
また連載終盤には身勝手を許していただいて、井原について相当長い文章を掲載させていただいた。この日本サッカー史上最大の巨人については様々なテキストが残っているが、今回の私のような視点でまとめられたものは、ほとんどなかったのではないかと思っている。また、日本サッカー史上最高のキャプテンだった加藤久(郷土の英雄とも言う)についても、2回に分けた文章でまとめさせいただいたが、これまた従来にはなかった記録にできたのではないかと考えている。
残念だったのは、諸事情で書く事のできなかった名手達がいる事。特に日本代表史を語る上で不可欠とも思える落合弘、藤島信雄、宮内聡については、どうしても書きたかったのだが。また最近の選手では、福田正博と堀池巧について書き損ねてしまった。
実は最終回は「現ベガルタ監督の望月達也監督にしよう」と編集担当の方と決めていたのだが、井原論が長くなるうちに、書きそびれてしまった。これは、今年J1昇格を決めた時にとっておこうと言う事で。
2007年07月13日
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[ベガルタ] とっておくんだ…
Excerpt: いろいろビジネス関係の本とか読んだりしていて、「思ったことはすぐ言うべき」みたいに思っていた俺が、ちょっと悔しいと思った件について。 今年J1昇格を決めた時にとっておこうと言う事で。 武藤文雄のサッ..
Weblog: リーマン空間::社員のblog
Tracked: 2007-07-16 11:11
全て読む事は出来なかったですがドーハ以降しかリアルタイム
で知らない私にとってはとても勉強になる企画でした。
いつか単行本になることを期待しています。