もっとも、各方面で話題になっているが、 現在J2の上位4チームが、全て天皇杯3回戦で敗戦してしまった。お互い、お付き合いのよい事だ。これが3チームだったら「入替戦以上確定」と戯言を語る訳だが、4チームだけに相互に微妙な感覚が漂う。勝ち点勘定から言えば、しっかりと勝利を収めたセレッソ、ベルマーレ、アビスパを加え、混迷の第4クールが愉しく継続する。最後に笑うのは我々だが、お互い愉しく罵り合いましょう。
と、本当は明日のモンテディオ戦について、単純な精神論を述べようと思っていたのだが、日本協会首脳が折角釣ってくれているのだから、釣られねばなるまい。
川淵キャプテンは(中略)前日の天皇杯について「カップ戦は仕方がない」と話した。10日に試合を控えるJ2上位クラブがスタメンを大幅入れ替え。1位札幌から4位仙台まで4クラブがそろって敗れた。明らかにJリーグ優先の戦い方だが、天皇杯を主催する日本協会のトップ自ら「3日後に昇格のかかる試合があるなら、そちらを重視するだろう」と理解を示した。さらに
日本協会田嶋専務理事も「Jには最強チームという規約があるが、協会にはない」と、川淵発言を補足した。だそうだ。
これは不等式の問題だ。以降、単純な事例抽出を継続する。
2005年秋口、インタナショナルマッチデーに企画されたA代表東欧遠征。ラトビア、ウクライナと言う強豪と敵地で戦う事ができて、さらに欧州でプレイする中田英寿や中村俊輔が参加できる遠征にも関わらず、日本協会は、オールスター戦を優先する判断を行なった。したがって「(1)オールスター>(2)重要なA代表親善試合」と言う不等式が成立する。
06年4月のA代表の(欧州クラブ所属選手を招集できないためベストメンバでない)親善試合をJリーグ公式戦より優先し、ガンバはJの公式戦から中心選手を強奪された。したがって「(3)重要でないA代表親善試合>(4)Jリーグ」と言う不等式が成立する。
なお、A代表の親善試合において、中心選手全てを招集可能な試合がより重要な事は議論に及ぶまい。したがって「(2)重要なA代表親善試合>(3)重要でないA代表親善試合」と言う不等式が成立するのは言うまでもない。
過日、フロンターレのACL挑戦について、日本協会会長とJリーグ専務理事が因縁をつけたのは記憶に新しい。また、ナビスコカップがベストメンバ既定に縛られているのはご承知の通り。ただし、今季序盤にレイソルやグランパスが大胆なメンバ構成をした際に、先日のフロンターレよりは大騒ぎにならなかったのは、皆様ご記憶の通り(先日コメント欄で、レイソルサポータの方が「チクチクと(文句を言われた)まぁ、激怒はされてないかな。」と述べていたので、「激怒」ではないが「イヤミ」ではあったらしい)。とすれば「(4)Jリーグ>(5)ナビスコカップ>(6)アジアチャンピオンズリーグまたは(7)天皇杯」と言う不等式が成立する事になるらしい。
以上の不等式を整理すると
(1)オールスター>(2)重要なA代表親善試合試合>(3)あまり重要でないA代表親善試合>(4)Jリーグ>(5)ナビスコカップ>(6)アジアチャンピオンズリーグまたは(7)天皇杯と言う不等式が成立する。協会首脳自ら、下々に大会、試合の優先度を明示化してくれるのだから、ありがたい事だ。
利益誘導に走ったり、自分自身のの懐を優先したり、サッカーの常識をわかってなかったりするトップを抱くのは大変残念な事だ。しかし、トップ自ら「私は馬鹿です」と明言するのを見るのは、ある意味でそれ以上につらい事だ。
【関連する記事】
他力本願で申し訳ないのですが、
また誰かに川淵解任デモ企画していただきたいです。
今後は必ず参加します。
ベスメン条項は元々、福岡がナビスコカップでメンバーを落としたことが起因でしょう
川渕はそれを忘れちゃったのかな?
協会トップとして、自分の意見は通してほしい
それができないなら謝罪しろ。辞めてくれ
全国のサッカーサポーターのために
武藤さんも過去に指摘されてましたが、J1を16チームに戻さない限り、ずっと繰り返しそうです。
現実的に難しいでしょうけど・・・
チーム数の問題や武藤さんの考えをまた聞かせてください。
---
鬼武チェアマン天皇杯軽視NO!(スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2007/10/10/01.html
協会幹部・Jリーグ機構側がこういった朝令暮改的な発言を日々繰り返しているようでは、このような問題はこれからも繰り返し起きるでしょうね。
また、一連の問題の発端となる発言をした犬飼氏は、次の記事の中で
Jが「最強チーム」精神を各クラブに徹底 (nikkansports.com)
http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20071010-267877.html
『「各クラブが思惑でやったら、リーグがとんでもないことになる」「規則を満たしているから、いいということではない」とプロとしての精神、競技の公平性という観点から各クラブに理解を求めた。』とのこと。
なるほど。
だったら『最強のチーム精神を遵守しなさい』で済むはずで、現行の「ベストメンバー規定」は不要、もしくは改変の必要があるということでしょうか? だって現在『「Jの精神」が「Jリーグ規定」に正しく反映されていない』との認識の上でのこれらの発言でしょうから。。。
本来、強制力のない協会・機構側の考えを「形」として徹底させるという趣旨で規約をつくるのであれば、「これに従えばJの精神に違反しない」ということにしなければおかしいはずだと思います。それを担保・保証として協会・各クラブ双方の合意の上でリーグは運営されるのですから。
それが出来ていないからこういったことが度々起こり、そのたび毎にトップが苦言を呈することになるのでないでしょうか?
#で、『「最強のチーム」って誰が決めるの?』という問題に立ち返るわけですね。
#決めるのは、協会でしょうか? リーグでしょうか? 規約でしょうか? それとも…
#
#上のスポニチの記事では、犬飼氏が、『サッカーくじ「toto」の対象となっている
#ことなどを理由に挙げ、ベストメンバーで戦う意味をあらためて説明』ともある。
#う〜ん、、、「ベストメンバー規定」を補完する理由がこれでは、
#Jの精神が求めてる本質とあまりにも違うような気がするのは僕だけでしょうか?
PS:新潟)千葉選手のドーピング問題がどうなるのか心配です。
またメンツだけで事が運ばれないように望みます。
総額ではなく、1試合当たりの金額かも知れませんね。
ジーコジャパンのアジア予選を思い出します。
結局JFAは選手の実力=選手の人気=広告収入
と言う見方しかできないのでしょうね。