読売対日産を「クラシコ」(繰り返すが「伝統の一戦」の方が適切に思うけれど)と呼ぶ事に否定はしないが、私のような年齢の人間には、いずれのクラブも70年代後半以降に強くなってきた新興チームと言う印象がどうしてもある。
ちょうど私が熱心にサッカーを追いかけ始めた頃のJSLは、ヤンマー(現セレッソ)、三菱(現レッズ)、日立(現レイソル)の3強時代と言われていた。中でも、ヤンマー−三菱戦は、非常に注目を集めた対決だった。そう言う意味では、セレッソがJ1に復帰すれば、将来そのような販売促進に挑戦するのは、結構面白いのではないか。釜本のように華のあるオジサンもいるし(一方のレッズはそのような販促をする必要もないんだな)。
などと年長の友人に話していたら、「ヤンマーだってしょせん60年代後半に釜本を獲得して強くなった新興チームではないか、やはり東洋工業(現サンフレッチェ)と八幡製鉄が...」と語りだした。八幡製鉄は後の新日鉄だが、残念ながら継続しているクラブはない。しかし、考えてみるとJFLにニューウェーブ北九州があるから、両クラブが同じリーグでプレイすれば、「超クラシコ」と強引に呼んでみるのも面白いかもしれない。と言う事で、サンフレッチェの皆さん、「無理に急いでJ1に戻らずとも...」と、6日の試合に思いをはせたりして。
いや、さらに遡ると、田辺製薬だとか、結局早慶戦だとか、東京帝大(東大)と東京高等師範学校(筑波大)ではないとダメだとか、色々出てくるだろうが、キリがないですね。
ここまで名前が挙がっていない伝統のチームと言うと、やはり古河(現ジェフ)と言う事になる。なにせ、このクラブは、昨シーズンも述べたように、1965年JSL結成以来過去ただの1度も2部に落ちた事がないのだ。昨シーズン「いよいよ危ない」と思われたが、終盤の盛り返しで無事残留。
ところが、今シーズンも、ここまでの成績は芳しいものではない。あれだけ中心選手が抜ければ仕方がないとも言えるし(一方で、あれだけ中心選手が抜けたのだから、短期的に物凄い量の現金がはいったはずだから、相当な補強ができたはずだと思うのだが...)、シーズンはまだまだ長いから、妙に慌てるタイミングではないはず。今重要な事は、適切な補強構想、一層の組織化など、先を見た施策だろう。負傷がちの巻に今の時点で無理をさせるなどは、最大の愚策だと思うのだが。
さて、ジェフは次節レッズと敵地で対戦する。不調のクラブには、あまりに厳しい難敵となる。で、ハッと大昔30年前を思い出したのだ。こちらの97ページをご覧いただきたい(会員登録が必要ですが無料なので是非)。古河が三菱を破った試合なのだが。
この78年シーズン、ヤンマー、フジタ(現ベルマーレ、このクラブの伝統もすばらしいな)と優勝を争っていた三菱は、後期の連勝で一気に独走体制に入った。日本サッカー史に残る巨人落合弘(偶然ながら、先週発売のサッカーマガジンの54ページに取材記事が掲載されている)が守備を固め、現レッズ社長の藤口光紀が中盤を仕切るバランスの取れた好チームだった。
一方の古河、前々シーズンにJSLを初制覇し、そのまま強豪としてJSLに君臨するのではないか、とも予想されたのだが、奥寺の欧州移籍などもあり、すっかり停滞。このシーズンはリーグ序盤から連敗を重ね、最下位独走状態だった。大永井、前田秀樹など、代表の完全なレギュラ選手を抱えていたにも関わらずにだ(ちなみにマリノス監督の桑原氏も当時の古河の中心選手)。
そして、この78年10月6日の試合、苦闘していた古河が意地を見せて、優勝に向かう三菱を止めた。この試合はリーグ終盤であり、その後三菱は堂々の優勝。古河はそのまま最下位、入替戦で新進気鋭の本田に大苦戦しながら、前田秀樹の大活躍で乗り切りJSL残留をする事になるのだが。状況も環境も大きく異なるが、30年ぶりの因縁を愉しんでいただければ。
余談
引用したサッカーマガジンのバックナンバだが、冒頭のユース代表のメンバの方が、もっと受けるかもしれないな。4ページの集合写真など、お愉しみ下さい。ちなみに、同郷のスーパースターの鈴木淳はこの大会で、初めて日の丸をつけたのだが。
僕がサッカーを始めたのは92年。
見始めたのもその頃。
ええ、見事に読売の洗脳作戦にやられましたとも。
親父に付き合って毎朝ズームインだったのもあっただろうけど・・・
その後洗脳がとけ、なぜヴェルディだけがあの頃あんなに持てはやされたか理解すると(単純に強かったというのもあるでしょうが)、とたんにアンチ東京Vになったという単純な人間です僕は(笑)
東京Vと横浜FMが強くなけりゃ面白くないというのは違うのでは?
もうそんな時代は過ぎたでしょう。
巨人ファンのオヤジの居酒屋での戯言といっしょですよ。
僕は東京Vなんぞはあと5,6年J2で根っこから組織改革をしなければダメだと思ってましたがね。
以上「嫌い」という「色眼鏡」で東京Vをみている僕の戯言でした(笑)
東洋工業のV4の頃小城選手が好きでメキシコでの銅メダルもありプロのサッカー選手になりたいと思った当時を思い出しました。
といっても,日本にプロなんてないよっ、て野球バカのカープ命な兄にあっさり言い捨てられましたがw
我々の年代になるとそうなんですよね、そのチームでクラシコってすごく違和感があります。(そのうち定着していくのでしょうが)
新興財閥みたいな感覚でしょうか。
ちなみに木村、金田を(スカイラインで)日産にもっていかれた(と当時は思ってたw)時は悔しかったことをちらっと思い出します。
懐かしさにかられて書き込みしてしまいました。失礼しました。