さらに嬉しいのは、得点を決めたのが中原で、アシストが由紀彦と、ある意味シーズン当初から最も「狙える」雰囲気の2人で奪った得点だと言う事。滞空時間の長さを誇るFWと、サイドからの高速クロスを得意とする選手がいるのだから、何とか巧く噛みあって欲しいと言う願いがようやく叶ったか。
また、8期目でリーグ戦に初出場を果たした萩原がよいプレイを見せたのも、何とも嬉しい。それにしても、萩原が感じたプレッシャは相当なものがあったと思うが、大したものだ。そして、苦労した選手の成功は、そのままチームの厚みにつながる。
とは言え、リーグ戦をおよそ1/4終えたところでの成績としては、可もなし不可もなしと言ったところだろう。贅沢を言えば、ホームのヴォルティス戦とホーリーホック戦は勝ち点3を取りたかったし、敵地のベルマーレ戦とセレッソ戦は引き分けに持ち込みたかった。しかし、この日のサンフレッチェ戦みたいに敵地で「巧く行った」と言う試合もあるのだし。現実的にサンフレッチェが大崩れするとは考えづらいので、1強の混戦リーグがしばらく続くのだろう。そう考えると、4節のセレッソ戦で2敗目を喫した後は、状態が悪くとも必ず引き分けには持ち込んでいるのは評価してよいと思う。FWの誰かが大化けしない限りは、そのように丹念に勝ち点を積み上げていく試合を続けるしかないだろうから。
1つ気になる点は、後方中央が結局木谷、岡山、直樹、永井とベテランに頼る構造になっている事。ホーリーホック戦の前半、不出来だったために交代させられた広大は、ここ2試合ベンチから外されている。また、ようやくベンチ入りしている富田だが、直樹や永井に疲労が顕著になった終盤でも起用される事が少ない事から、まだ手倉森氏の信頼を存部に確保できていない模様だ。磯崎の復活も重要だが、後方の若手選手の奮起を待ちたい。同様に平瀬、由紀彦が結果を出している状況だが、西山、飛弾らにも、もっと割り込んで来て欲しいものなのだが。
J2は当面混戦が続く。新加入の岐阜とロアッソを含め、ここ数年で予算が足りないなりにJ2で戦い抜くノーハウが全チームに普及しつつある。最終的には、戦闘能力の高い低いでジワジワと差が開いていくだろうが、いずれのクラブとの試合でも「確実な勝ち点確保」は難しいと思われる。
そう考えると、ここ最近のベガルタのように、失点してもせいぜい1点、いずれの試合でも1点は取る、と言う試合を継続して、大事に戦い続ける事が夏場までは重要なはずだ。夏場に入れば、過密日程の中、選手層の差、負傷者を巧く回復させる対応、引き分けや小差の負けを割り切る姿勢、など別な駆け引きが出てくるだろう。しかし、今はまだそのような段階ではない。彼我の戦闘能力差を考慮しつつ、ホームでは勝ち点3、敵地では勝ち点1、それぞれを大事に獲得する事を目指す試合が継続する。
できれば、サンフレッチェもその混戦から抜け出せないでくれれば、ありがたいのだが、そう贅沢は言ってられないだろう。
毎年の事とは言え、このような陰々滅々としたリーグ戦に1年付き合えるのだから愉しい。もっとも、先日述べたように、近い将来この愉しいリーグ戦に「陥落」と言う、より愉しい変化が生まれるだろう。これは盛り上がるよ(その前にJ1に上がれれば嬉しいけれど、上がったら上がったで今シーズンのコンサドーレ的な苦闘を愉しむ事になるのだな)。
横浜FC戦以来の失点のプレッシャーというのは
やはり若い選手には荷が重かったと思いますし。
でも木谷−岡山の牙城は広島戦でさらに高く
険しくなったかもしれませんね。
あれだけボールを支配されてもラインを下げずに
果敢に守備から攻めの意識をもたらせた勇気。
内容的には厳しかったですけど勝ち点以上に
得るものはあったかなとは思います。
ストヤノフがトゥーリオも真っ青な攻撃参加で
守備ががら空きのところをものの見事にやられました。
おまけに久保の温存・守備力に問題ありまくりの双子ボランチ・体調の悪い柏木投入など
ウチの監督のアホ采配が炸裂しましたからねぇ。
リーグ戦を違う風に盛り上げてもらっちゃ困るんですが(苦笑)