意外な結果だったのは、ドイツ4−0豪州、スロバキア1−1ニュージーランド、そしてやはりスイス1−0スペイン。これらに比べれば、日本がカメルーンを仕留めたのは、まあ予想の範囲内だと思うのだが、外電諸兄は随分ビックリしていたみたいだな。
豪州が、いくらドイツとは言え4点取られてやられたのは、さすがに驚いた(74年は0−3だから、悪くなっているではないか)。この試合は映像見てないのだけれども、比較的似たタイプのチームが手合わせすると、戦闘力差が如実に出ると言うパタンだったのだろうか。しかし、豪州はガーナとセルビアに2連勝必要と言うのは、キツいな。もちろん、ドイツの出来の良さにはビックリしたのだが、こんなに早くから調子を上げてよいのかとも思う。
スロバキアはいわゆるドジ。スロバキアとしては初勝利を逃すは、最悪でもイタリアとパラグアイのどちらかに勝たなければならないは、散々の結果となった。一方、ニュージーランドは記念すべき勝ち点獲得。本大会出場そのものも見事だったが、大したものだ。
スペインは、まあよくあるパタンにはまってしまった。スイスの守備組織と粘り強さは見事だったが、「いつでも崩せる」の自信が仇になったように思えた。スペインは、あの速攻が早くて速いチリを残しているのが結構きつそう。
1巡目終了時点での地域ごとの成績を整理してみると、欧州が4勝5分け4敗(うち2試合が直接対決)、アフリカが1勝2分け3敗、中南米が2分け1敗、南米が3勝2分け、アジアオセアニアが2勝1分け2敗。
南米勢の強さが際立つ(この統計には、2巡目でウルグアイが、地元南アフリカに勝ったのは含まれていない)のに対し、欧州勢が今一歩なのは、欧州外の大会だからだろうか。特に欧州では2番手国と言われるあたりの国々が冴えない。この調子で「デンマークも冴えないといいな」と思ったりするのだが。南米勢はこのまま行くと、全5国の2次トーナメント進出もありそうだが、果たしてどうなるか。
以外なのは地元アフリカ勢が今一歩な事。ガーナが鮮やかにセルビアを倒し、開幕でも南アフリカも颯爽と戦ったので、「アフリカの大会」と言う印象が強かったのだが、案外パッとしない。特に南アフリカはウルグアイにチンチンにされて、地元ながら1次リーグ敗退の危機に陥っている(元々、抽選時点で「地元国優遇」が、なされなかったのには驚かされたのだが)。
まだ1巡目の成績でどうこう言うのも時期尚早なのは重々承知しているが、興味深く見ていきたいものだ。
色々と試合を見ていて、改めて感じるのは、陳腐な感想かもしれないが、サッカースタイルの違いのぶつかり合いのおもしろさ。いずこの国も、相応に組織的な守備を標榜し、中盤でプレスをかけるなど、作戦面ではどうしても似て来ている部分はある。けれども、それぞれの国の選手のボールの持ち方や、ボールを回す時の相互の距離などは、やはり地域性がまちまち。それらの、まちまちなサッカーがぶつかり合うおもしろさは、やはりワールドカップならではだと思う。
開幕の南アフリカーメキシコとか、セルビアーガーナとか、アルゼンチンーナイジェリアとか、チリーホンジュラスとか、おもしろかったな。
今日、韓国はアルゼンチンに完敗。セットプレイから序盤に2失点してしまっては苦しい。序盤の不運を取り返す幸運が舞い降りて、1−2にして後半に臨んだのだが、後半やや前掛り過ぎたのではないか。24年前に許丁茂を含んだメンバでディエゴに1−3で完敗したが、許丁茂氏は今回はメッシ(あ、ディエゴもいたのか)に1−4で完敗した事になる(一方で、その歴史に羨望を感じるが)。
明後日はオランダ戦。どのように守備を固め、どのように仕掛けるか。それについては、明日講釈したいと思います(って、試合ばかり見ていて、別に講釈を垂れられるのか、心底心配)。