拙稿を読み続けている方はご承知だろうが、私は日本代表監督としてのジーコ氏は大嫌いだ(憎さ余って可愛さ百倍として、面白がっているのも否定しませんが)。もっとも、選手ジーコの現役時代、丁寧なインサイドキックで30m前方に走りこむ味方へのスルーパス(一体いつそのスペースを見つけたのか!)は本当に凄かったと思っている。さらに、住金、アントラーズに降り立った以降の選手兼実質監督のジーコは尊敬しているし、感謝もしている。
大嫌いが故の偏見は多々あるのは承知しているが、ここまでのジーコ氏のチーム作り(「作り」と言う日本語が妥当かどうかはさておき)には多々疑問があった。それらの疑問の大きなものに「ジーコ氏がしっかりとJリーグを見ているのか」と言うものがあった。氏が丁寧にJを視察し、有為な候補選手を探索していなかったように思い、非常にイライラしていたのだ。
しかし、少なくとも昨日、隼磨も相馬もジーコ氏の認識には入ったはずだ。認識に入った上での不選考ならば、それは氏のサッカー観の問題。それならば納得できる。もっとも、ジーコ氏の千里眼は、我々凡人を越えたところにある。「テヘラン行きのメンバに小林大悟が選ばれたりして」などと想像するのもまた愉しいのだが。
そう思っていたら、再びジーコ氏が帰国したらしい。今回は腹が立たない、3月5日より前に再来日してれるならばね。
今晩、TVで川淵会長の特集番組をやっていた。古河電工のサラリーマン時代からの糟糠の奥様とのエピソード、2050年日本の単独開催ワールドカップで優勝を狙う将来構想(おいおい、俺に90歳まで長生きしろと言うのかよ)、女子代表宮本からの出産を連絡する電話への対応など、一般視聴者が喜びそうなエピソードが多数紹介された。いい番組だった。
でも、私が一番笑ったのは全く異なるエピソード。川淵会長の私室に、幾多の思い出の品や写真が飾られていた。その中で一際目立つ大きなパネル、川淵会長とジーコ氏が満面の笑顔で握手しているもの。川淵会長は嬉しそうに語ってくれた。
「先日の敵地オマーン戦に勝った時の写真だよ。本当に嬉しかったよ。」
そーですか。お2人とも、そんなに嬉しかったのですか。
こう考えると「隼磨と相馬を、ジーコ氏が認識している事」を確認しただけで嬉しくなる俺の方が、トクな人生を歩んでいるな。








