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<title>武藤文雄のサッカー講釈</title>
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<description>３０年余、日本代表を愛し続けてきたサッカー馬鹿が偏見に満ちた講釈を書きなぐったものです。</description>
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<title>さらば友よ２０１２</title>
<description>　当たり前の事だが、３月は別れの月。サッカー少年団においても、毎週末いっしょに遊んでくれた子供達が巣立っていく季節だ。少々遅くなったが、今日はそんな講釈を。　Ｔ２を最初に認識したのは小学校３年生の時だった。パルマの７番のユニフォームを着た姿を見てビックリした。（当時中学２年になっていた）坊主の同級生のＴ１の数年前と、姿かたちがソックリだったから。「おい、お前Ｔ１の弟か？」と問う私に「うん、Ｔ１はお兄ちゃんだよ」と答えてくれた。　Ｔ１は運動神経もよく、まじめに練習に取り組む子だ..</description>
<dc:subject>底辺</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-05-12T00:14:35+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　当たり前の事だが、３月は別れの月。サッカー少年団においても、毎週末いっしょに遊んでくれた子供達が巣立っていく季節だ。少々遅くなったが、今日はそんな講釈を。<br /><br />　Ｔ２を最初に認識したのは小学校３年生の時だった。パルマの７番のユニフォームを着た姿を見てビックリした。（当時中学２年になっていた）坊主の同級生のＴ１の数年前と、姿かたちがソックリだったから。「おい、お前Ｔ１の弟か？」と問う私に「うん、Ｔ１はお兄ちゃんだよ」と答えてくれた。<br />　Ｔ１は運動神経もよく、まじめに練習に取り組む子だった。しかし、気持ちがやさしいと言うのだろうか、いわゆる１対１でちょっと腰が引けてしまうタイプで、どうしても試合では決定的な活躍はできないでいた。それでも５年生くらいまで熱心に活動してくれたのだが、結局少年団をやめてしまった。あれだけ熱心に取り組んでくれたのに、うまく成長させる事ができなかったので、自分としては申し訳なさもあった。<br />　Ｔ１は中学に入り卓球部の主将として活躍、高校でも卓球を熱心にやっていると聞く。もしかしたら、Ｔ１のような子は、接触がない競技に適正があったのかもしれない。ただ、他の競技に転向したとしても、幼少時にボールを蹴った経験は、アスリートとしての基盤作りには、少しは役に立ったのかもしれないとは、自惚れているのだが。<br />　その弟が、同じ少年団に加入してくれたのだから、嬉しかった。「Ｔ１はやめてしまったけれど、きっと相応に少年団生活も愉しんでくれたのだろう」と思えたから。<br />　そして、Ｔ２は、兄同様運動神経もよかった。さらには、負けず嫌いが全面に出る子で、３年生ながら低学年チーム（３，４年で構成）で定位置を確保。その後もずっと中心選手として活躍してくれた。Ｔ２のおかげもあり、昨シーズンは我がチームは上々の成績を収める事もできた。ただ、ベンチから騒ぐ際に「いいぞ！Ｔ１！」とついつい兄の名前を叫ぶ癖はとうとう直らなかったが。だって、顔つき身体つきのみならず、ボールの止め方や身体の寄せ方もそっくりだったのだもの。すまん、Ｔ２。<br />　早いもので、そのＴ２を送り出すことになった。Ｔ２は中学校のサッカー部でもエースを務めてくれるだろう、いや高校に行っても。<br /><br />　Ｍは我が少年団に私が関与しはじめて最初に送り出す女の子だ。<br />　Ｍの入団も、お兄ちゃんの影響。兄のＦは坊主の１年下、いわゆるサッカーセンスと言うのだろうか、パスを出すタイミングに魅力のある選手だった。そして、Ｍも兄同様のセンスを引き継いでいた。<br />　ただ、Ｍ及びそのチームメートへの指導はちょっと悩んだ。サッカーは勝ち負けを争う競技だが、小学校のうちは結果はどうでもよい事だ。けれども、勝ちを目指して工夫する事、勝ったら本当にうれしい事、負けたら本当に悔しい事、それぞれに真剣に取り組む事はとても重要だ。とすらば、試合直前、あるいはハーフタイムに選手を励ます時には、ついつい「腰を引くな、身体を張れ、お前、男だろう！」くらい言いたくなる。でも、Ｍがいる時は、異なる表現をとらなければいかんのだよね。こうやって、自分も成長できた。<br />　ワールドカップ予選の翌日、子供たちから問われる。「武藤さん、昨日試合観に行ったんでしょ、誰がよかった？俺は遠藤がよかったと思う。」私が答える前にＭが言った。「遠藤もいいけど、宮間もいいよね。」そうだ、宮間は最高だよ、Ｍ。<br />　ある日の試合会場。試合と試合の合間。サブのユニフォームはチーム管理、大きな箱に入れる事になっている。何やら、Ｍがゴソゴソやっている。何をやっているのかと思ったら、ひとつひとつのユニフォームを丁寧にたたみ直してくれていた。<br />　地元の中学校には女子サッカー部はない。でも、Ｍは近隣の女の子が集まるサッカークラブでサッカーを続ける。<br /><br />　毎年、毎年、新しい子供との出会いがある。お母さん達とも新たな交流がはじまる。<br />　Ｔ２のお母さん、Ｍのお母さんは、坊主の友達のお母さんだ。先方から見れば、私はご子息の友達の親父だ。だから、お二人とは、何かしら対等の立場で会話ができた。この２人が卒団すると、もうそのようなお母さんはいない。皆、世代が下がったお母さん達となり、何となく私は目上の存在になってしまう。今後、お母さんと対等に会話する機会は来ないのだろう。<br />　こうやって、年をとっていくのだな。<br /><br />　当たり前だが、子供たちは育っていく。ただの鼻たれ小僧が、私よりも大柄になり、立派な青年になっていく。見違えるほど立派になった若者に、突然声をかけられた時の嬉しさは格段だ。<br />　サッカーと言う人類が創り上げた最高の玩具を通して、他人様の子供の成長に関与できるのだから、こんなありがたい遊びはない。<a name="more"></a>

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<title>１９８６年３月２２日西ヶ丘競技場</title>
<description>　１９８６年３月２２日土曜日。８５－８６年ＪＳＬ最終節、三菱対全日空戦。私にとって、シーズン最後の観戦となる試合だった。　このシーズンはとてもよいシーズンだった。　日本があと一歩でワールドカップに到達するところまで行った（「メキシコの青い空」、あの「木村和司の直接フリーキック」）。清雲栄純監督が率い岡田武史が主将を務めた古河が、ゾーンディフェンス、前線からのハイプレス、サイドを使った高速カウンタと、今日でも通用しそうな組織的なサッカーを見せＪＳＬを制した（翌年古河はアジアチャ..</description>
<dc:subject>歴史</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-05-11T00:55:02+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　１９８６年３月２２日土曜日。８５－８６年ＪＳＬ最終節、三菱対全日空戦。私にとって、シーズン最後の観戦となる試合だった。<br /><br />　このシーズンはとてもよいシーズンだった。<br />　日本があと一歩でワールドカップに到達するところまで行った（「メキシコの青い空」、あの「木村和司の直接フリーキック」）。清雲栄純監督が率い岡田武史が主将を務めた古河が、ゾーンディフェンス、前線からのハイプレス、サイドを使った高速カウンタと、今日でも通用しそうな組織的なサッカーを見せＪＳＬを制した（翌年古河はアジアチャンピオンズカップも制覇する）。元日には、木村和司がリーグでの不振のうっぷんを晴らすようなプレイを見せ、日産が技巧あふれるサッカーで若きＭＦ鈴木淳を軸としたフジタを圧倒、天皇杯を高々と上げた。<br />　このシーズンはとてもよいシーズンだった。<br />　<br />　けれども．．．<br /><br />　試合開始前の整列。我が目を疑った。全日空の選手が足りないのだ。キックオフ直後は選手は８人しかいなかった。開始直後には、控えのＧＫがフィールドプレイヤとして入り、最終的には１１対９で試合は行われた。観戦していた我々には、何が何だかわからなかった。<br />　自分達が行う草サッカーにおいては、このように人数不足での試合はいくらでも経験した事があった。けれども、トップレベル、有料で行われている試合で、このような事があるのは許されない。<br />　<br />　後日、段々と状況がわかってきた。<br />　全日空は、今シーズンＪＳＬ１部に昇格した。横浜のサッカークラブに７０年代後半から全日空が出資。プロフェッショナリズムを志向したクラブとして、読売、日産に次ぐ存在になるのではないかと期待されていた。けれども、開幕当時の期待に反し、チームは不振を極め、最下位を独走。シーズン当初のメンバとは随分異なる陣容で連戦連敗、早々に２部降格となってしまっていた。<br />　その背景に、元々のクラブに所属していた人々と、全日空経営参画以降の人々の対立があったらしい。そして、財布を握っている後者が優位となり、結果的に前者の人々が排斥されたとの事。そして、最終節において、監督（派閥としては後者らしい）がシーズン最後と言う事もあり、前者の選手６名をスタメンおよびベンチ入りさせた。監督しては、チームを去る６人に対するせめてもの配慮だったのだろう。<br />　ところが、その６人が試合直前にボイコット、会場を去ったと言う。ＪＳＬ１部の公式戦と言う日本最高峰の試合に泥を塗る事で、恨みのあるチームに迷惑をかけようと言う魂胆だったのだろう。彼らは<strong>己の恨みを晴らすために、サッカーを売った</strong>のだ。<br /><br />　私は彼ら６人を許せない。<br />　サッカーを売った人間を許す事はできない。<br />　したがい、直後に日本協会が下した「６人を永久追放（クラブは３カ月活動停止）」と言う処分は妥当なものだと思っている。<br />　当時彼らの敵であった全日空は、１２年後に私たちに対して本当に許し難い行為をしている。彼らは鋭敏にそれを察していたとも言えなくはないだろう。だけど、それと日本最高峰の試合を汚したのは別な話だ。<br />　そして、あの試合を観戦した人間として（それを自慢に思う気持ちは否定しませんがね）、この６人は「本当に永久追放」となって欲しかったとは思っているが、「罪を恨んで人を恨まず」も大事な事はわかっている。何人かが処分解除され、そのうちの１人がサッカー界の中枢で偉そうに活動しているのを見て、苦々しく思いつつも、仕方がないかとも感じていた。<br />　今回の<a href="http://football-station.net/b/008455.html">報道</a>。当時の主犯格？の２人も免責となるらしい。それはそれでよいだろう。もう２６年経ったのだから。<br /><br />　あの試合。三菱が６対１で勝利した。この日も堅実にプレイし、しっかりと得点を決めた原博実。私は原が得点を決めた直後に見せる笑顔が大好きだった。この日、原は笑顔を一切見せなかった。<br />　２６年経った。私は今回の日本協会の判断を評価したいと思う。しかし、私は彼ら６人を許さない。<a name="more"></a>

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<title>提案するならば、せめて考えてからやってくれ</title>
<description>　おかげさまで、ここのところ本業がどうも忙しい。今日も遅くに帰宅して、一杯やりながら最近一番愛読しているブログを冷やかそうとしたら、ガッカリ。本来であれば、１日で一番愉しい時間が、一番疲れる時間になってしまった。弊コメント欄にも書いて下さった方がいたが、またもゾンビのように、実行不可能提案が出されたようだ。　田嶋幸三さんが提案したらしいが、提案するのは構わないが、頼むから少しは考えてから行ってもらいたいものだ。ここまで言語技術以前の思考技術が低くて、恥ずかしくないのだろうか。..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-05-10T01:52:13+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　おかげさまで、ここのところ本業がどうも忙しい。今日も遅くに帰宅して、一杯やりながら最近一番愛読している<a href="http://blog.livedoor.jp/domesoccer/">ブログ</a>を冷やかそうとしたら、ガッカリ。本来であれば、１日で一番愉しい時間が、一番疲れる時間になってしまった。弊コメント欄にも書いて下さった方がいたが、またもゾンビのように、<a href="http://blog.livedoor.jp/domesoccer/archives/51906486.html">実行不可能提案</a>が出されたようだ。<br />　田嶋幸三さんが提案したらしいが、提案するのは構わないが、頼むから少しは考えてから行ってもらいたいものだ。ここまで言語技術以前の思考技術が低くて、恥ずかしくないのだろうか。<br /><br />　いくら理屈をこねても「秋春制」は実行できないのだ。それらについては、<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/103712849.html">以前</a>から<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/107397645.html">再三</a>再四<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/107654614.html">講釈</a>を<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/110700300.html">垂れて</a>きた<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/115593994.html">ので</a>、興味ある方は、これらをお読みください。<br />　上記のリンクを読んでいただければ、常識的な方ならば、簡単に理解いただけるだろうが、要約しよう。日本代表、Ｊ１、天皇杯、ナビスコ、ACLなどの公式戦は、（ナビスコのグループリーグとACLのように）同日開催可能なケースを除き、年間のべ約７０試合ある。それらに重要な代表戦の準備期間などを加えると、現状の日本のシーズンは約４４週が必要なのだ。つまり、休めるのは約２ヶ月のみ。そして、この４４週で７０試合をこなすのだから、７０マイナス４４で、約２６週は週中平日に試合を行う必要がある。もし「秋春制」をとろうとすると（夏場をオフにしようとすると）、どうやっても１１月から３月にかけての厳寒期に、週中の試合を相当数入れなければならなくなる。つまり、その厳寒期にナイトゲームを大量にこなす必要が出てくるのだ。<br />　我々好事家ならば、どんな寒くても、どんな雪が降っても、たとえ来るなと言われても、厳寒期ナイトゲームでも試合を観に行くだろう。しかし、大変残念ながら、我々のような物好きは少ないのだよ。<br />　つまり、「秋春制」を実行しようとしたら、「厳冬期に大量にナイトゲームを入れ込む」か、８月開幕７月閉幕のように「夏夏制、シーズンオフほとんどなし」でやるかしか、方法がない。つまり札幌、山形、新潟と言った豪雪地域でなくても、全く現実的ではない事なのだ。<br />　そんな事は少し考えればわかる。「他人に『言語技術がどうこう』言う前に、自分の『思考技術』を磨いたらどうだ」と言いたくなるではないか。<br /><br />　誤解しないで欲しいが、私は現状の盛夏期に平日ナイトゲームが繰り入れられる日程は何とかすべきだと思っている。だから、上記リンク先の文章でも常々述べているが、<br />（１）Ｊ１のチーム数を減らす<br />（２）天皇杯の日程改革、特に元日の決勝をやめる<br />をずっと提案してきた。これらの改革を実施した上で、３月から１２月までのシーズンをじっくりと皆が愉しむのがベストだと、確信している。北海道から沖縄まで、皆がたっぷり質の高いサッカーを堪能する事が何より重要だから。そして、その継続が、最短で「いつかワールドカップに優勝する道」だとも。<br /><br />　もっとも、今回の記事を読んでいると、<blockquote>日程改革検討委員で、Ｊリーグの中野幸夫専務理事は「来年はコンフェデ杯、東アジア選手権もあり、日程づくりが大変なので、ひとつの案として提示した」と提案理由を説明。検討委の提案は、２０１５年の完全移行を目標に、来季は６、７月に試合を開催せず、１４年春まで１８カ月かけてリーグ戦を行うことや、降雪地に配慮して１月、２月は試合を行わないとする内容だった。</blockquote>１８ヶ月かけて１シーズンをこなそうとしている模様。田嶋幸三さんが、「２０１３年以降も、毎シーズン１年半かけて実行しようと考えている」ならば話は別だ。これならば、厳冬期と盛夏期を避けてシーズンをこなす事ができるのは間違いない。<br /><br />　私は不思議なのだよ。<br />　できない事が立証されている事を、幾度も幾度も持ち出す神経が理解できないのだ。本当に不思議なのだ。どうして、そんなにできない事をやりたがるのですか？<a name="more"></a>

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<title>五輪代表男子展望２０１２</title>
<description>　五輪本大会の組み合わせが発表された。女子の組み合わせが、男子以上にマスコミに騒がれるのだから、結構な時代になったものだ。　たしかに、女子は現在世界一だし、今年に入ってからの強化試合は、結果も内容も順調。金メダルの可能性も十分ある状況ゆえ、一般マスコミの注目も高いのは当然だろう。それはそれで、近々講釈を垂れたいとは思っている。　ともあれ、今日は男子の展望と言うか、愚痴と言うか、期待と言うかについて、講釈を垂れたいと思う。１．五輪への考え方　そもそも日本は五輪にどう臨むべきなの..</description>
<dc:subject>五輪</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-05-04T23:21:43+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　五輪本大会の組み合わせが発表された。女子の組み合わせが、男子以上にマスコミに騒がれるのだから、結構な時代になったものだ。<br />　たしかに、女子は現在世界一だし、今年に入ってからの強化試合は、結果も内容も順調。金メダルの可能性も十分ある状況ゆえ、一般マスコミの注目も高いのは当然だろう。それはそれで、近々講釈を垂れたいとは思っている。<br />　ともあれ、今日は男子の展望と言うか、愚痴と言うか、期待と言うかについて、講釈を垂れたいと思う。<br /><br />１．五輪への考え方<br /><br />　そもそも日本は五輪にどう臨むべきなのか。２つの考え方がある。<br /><br />　１つは「しょせん若年層の大会、ワールドカップ（予選）、アジアカップ（予選）と、それらの準備で日程は手いっぱい、予選だけは確実に勝ち、本大会は成り行きで戦えばよいだろう。」と言う考えだ。少なくとも、４年前の北京、日本協会は（さすがに、そうは明言しなかったが）そのような選択をした。そして、多くの国がオーバエージを使う中、日本はアンダー２３だけで戦い、相応に健闘したが全敗した。反町監督は遠藤、大久保をオーバエージとして選考しようとしたが、遠藤は病気、大久保は所属クラブが派遣拒否。日本協会はそれ以上のアクションはしなかった（ようにしか、我々には見えなかった）。大変、腹が立ち、不愉快ではあった。<br />　それでも、選手達には貴重な経験になった。長友、内田、本田、香川、岡崎、さらに細貝、李、今日のA代表の中核がズラリと並ぶ当時の五輪メンバを見ると、北京五輪はいちがいに失敗とは言えないようにも、思えてきたりもするのだが。<br /><br />　もう１つは、４年前惨敗直後に、エルゴラッソ川端編集長が<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/104746632.html">述べた</a>考え方だ。再度引用しよう。<blockquote>僕たちはサッカーが好きで好きでどうしようもないがゆえに忘れてしまいがちだが、多くの日本人にとってサッカーはそこまで重要ではないし、スポーツの中に限っても一番の存在ではない。そんな日本にとって、五輪は勝負すべき大会ではなかったか。ここでの勝利は決して刹那の栄光でなく、「日本サッカーの未来」にも確実に寄与するものではなかっただろうか。</blockquote>　言い換えれば、全てを尽くし、最高の成績を目指そうと言う考え方だ。日程の破綻や選手の疲弊を避けられると言う条件が成立すれば、、こちらが正論なのは言うまでもないだろう。あくまでも当該条件が成立すれば、の話だが。<br />　もっとも、南アフリカでの好成績により、日本国内におけるサッカーの存在感は格段に高まった。したがって、「当時の川端氏ほど悲観的に考える必要はない」と言う考え方もあるかもしれないが。<br /><br />　いったい日本協会は五輪にどのように臨もうとしているのだろうか。　関塚氏が「メダルを狙う」と宣言したとか、協会首脳が「オーバエージを使う」と語ったとか、各種報道が渦巻いているのだが。<br />　私の意見は後で述べる。<br /><br />２．現状の五輪代表<br /><br />　今回の五輪代表の情けなさについては、過去幾度も述べて来た。<br />　特に残念だったのは、国立シリア戦で、縦に急ぎ過ぎる<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/237572619.html">知性に欠ける</a>試合で<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/237975118.html">苦戦をした</a>にもかかわらず、修正を何もせずに敵地（厳密には中立地だったが）シリア戦に臨んだ事。再び縦ばかり狙い、知性のかけらも感じさせず、シリアに対するリスペクトを欠いた無様な試合で、終盤突き放されて<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/250635108.html">苦杯を喫した</a>。このシリアとの２試合より前の試合の内容も、確かに<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/227316959.html">よくなかった</a>。しかし、しつこく繰り返すが、この２試合は、チーム全軍が知性に欠けたやり方で敵のよさを引き出したと言う、日本サッカー史でも「黒歴史」とも言いたくなる、ひどいものだった。<br />　さすがに、続く敵地<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/253621300.html">マレーシア戦</a>、国立<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/257738636.html">バーレーン戦</a>では、修正がされ、中盤で落ち着いてボールを回すようになった。残念ながら、それまでの連携積み上げが事実上なかったため、この２試合はゆっくりとボールを回し、後は各選手の個人能力頼り、と言う試合となった。いざ、攻撃に入っても、誰がどこに飛び出すとか、スペースを空けて後方の選手が長駆走り込むとか言った連動的な約束事が全くないのだ。それでも、大迫、扇原、酒井宏樹、原口、齋藤、大津、清武と言った各選手が、圧倒的な個人能力を見せてくれて、無事予選突破できた。<br />　つまり、現状では、この五輪代表は、まだ全く形にすらなっていない。そして言うまでもなく、アジア予選は「個人能力」で勝ち切れようが、本大会はそう簡単ではなく、「組織力」が必要になるだろう。そう、今後の積み上げが重要なのだ。関塚氏にその積み上げが可能かどうかは別にして。<br /><br />　また、関塚氏はＪで安定して活躍しているタレントの一部を選考せずに、かなり大胆な選手選考を行って来た。しかも、負傷や海外流出がない限り、新たなメンバはあまり選考しないと言う方針を継続しながら。ある程度メンバを固定する考えは、それはそれで妥当と言うものだろう（後から後から新しい選手を呼び続け、結局まとめ切れず情けないサッカーを見せた、８年前のアテネのチームを反面教師にしている可能性もあろう）。<br />　もっとも、関塚氏が期待した中核メンバが、順調に成長してくれればよかったのだが、残念ながら一部の選手はそうならなかった。五輪代表では常時使われながら、今なおＪでも定位置獲得どころか、ベンチ入りさえままならない選手すらいるのだ。一方で、関塚氏が重要視して来なかったが、ここに来て欧州のクラブで定位置を確保したり、Ｊの上位チームで中心選手として機能している選手も出てきている。<br />　ただし、このように選手の成長の見極めが難しいのが、若年層代表強化の厄介なところ。私は上記した縦急ぎ過ぎや、反省欠如や、シリアへのリスペクト不足については、関塚氏を厳しく糾弾したい。けれども、選手の成長見誤りについては、責めるのは気の毒だと思っている。若年層とは言え、代表チームなのだ。選手個々の能力を伸ばすのは、あくまでも単独チームであるべき。代表チームは、個別の連携を磨いたり、タフな国際試合での経験を積ませる事しかできないものだ。まして、若いタレントの将来性を判断するのは、とても難しい事だ。繰り返すが、見誤りについては、仕方がないと思う。ただし、明らかに成長していない選手に拘泥してきたのはいかがかとは思うが。<br /><br />　したがって、確実にメンバ入りしそうな選手を予想するのが、非常に難しくなっている。現実的に、権田、酒井宏樹、鈴木大輔、扇原、清武、大迫あたりまでは、確実に選ばれるような気がするが、他の選手は皆微妙な気がしてくるのだ。<br />　さらに、オーバエージ選考を考えると、ますます選考メンバが予想できなくなってくる。オーバエージ起用そのものは、冒頭に述べたように「五輪にどう臨むのか」で判断される事だろう。けれども、ロンドンで相応の好成績を残そうと言うならば、しかるべきオーバエージ選手を使う方が、勝つ確率が高まるのは自明の事だ。例えば、今回のチームはセンタバックに人材を欠く感があるので、まずはそこにオーバエージタレントを起用するのは、現実的な判断と言うものだろう。ついでに言えば、この世代は、センタバックを除く他のポジションは（関塚氏が不選考の選手を含め）、いずこにも相当なタレントがいる。したがって、どこをオーバエージで補強するかも、かなり議論が分かれよう。<br />　しかも、香川がいる。言うまでもなく、香川はロンドン五輪世代。この世界屈指の攻撃創造主は、オーバエージではなく選考可能となる（ワールドカップ予選との二股が現実的かどうかはさておき）。そして、香川が選考対象になった瞬間、このチームの攻撃的ＭＦは超激戦区となる。私が上記の「確実なメンバ予想」に、原口、齋藤、東、大津と言った、予選終盤関塚氏が重宝した選手を入れてないのも、このためだ。香川が加われば、清武以外の選手の地位は安泰ではなくなる。もちろん、ここには、大前、水沼、高木俊のようなＪで堂々と活躍しているタレントも豊富だし、宇佐美、宮市、高木善ら海外で活躍する選手も多い。<br />　いや、他のポジションも結構ややこしい。ボランチに関して言えば、関塚氏は扇原、山口、山村、山本康裕らを固定して使ってきたが、ここにはＪで最も実績があると言っても過言ではない青木、負傷から復調しつつある米本、さらには今期好調のエスパルスを支える村松などのタレントが百花繚乱。ここも、確実に選ばれそうなのは扇原くらいに思える。<br />　まあ、人材豊富なのだから、文句を言ってはいけない。結構な事だと前向きに捉えよう。<br /><br />３．五輪代表指揮は、どのような人が適切なのか<br /><br />　関塚氏に散々文句を言い続けている訳だが、では五輪代表の監督は、どのような人材が適切なのだろうか。<br /><br />　シドニーではフィリップが見事なサッカーを見せてくれた。そして、あの成功の幻影を追う人が多いのは理解できる。しかし、あれは１２年前の事。Ｊ１のチーム数は少なかったし、地元ワールドカップを控え代表強化最優先で、フィリップに必要な強化時間を潤沢に提供できた時代の事なのだ。あれだけ、たっぷりと強化期間を提供しながらも、フィリップは「時間がない、日本協会は俺のために最善の努力を尽くしてない」と散々文句を語っていたが、あれはあれで愉しかったな。もちろん、本大会ベスト８を合格点とすべきかと言う意見もあるだろうが、アトランタ以降で２次トーナメントまで勝ち残ったのはシドニーだけなのだし、私はあの成績を評価している。また、メンバ選考の疑問（控えとして、宮本、西と多様性の低い選手を選考した事、オーバエージの服部が負傷離脱した代わりにポジションは近いがタイプが全く異なる三浦淳を起用した事など）もあったけれど、このあたりのヘマもいかにもフィリップらしかった。<br />　アテネでは山本氏の自滅が懐かしい。フィリップに対して提供した時間よりは短かっただろうが、日本協会は山本氏に、多くの強化合宿と、有料国際試合を提供した。しかし、山本氏は、それらのことごとくを「テストごっこ」と「勝負への未執着」で浪費した。「代表チームと言うものが、強化期間を提供されればされるほど、弱くなる」ケースがある事を、日本サッカー界が学ぶよい機会ともなった。このフィリップの成功と、山本氏の失敗は、「監督の手腕の差」をわかりやすく説明する格好の教材とも言えたな。<br />　北京。監督を務めた反町氏は、山本氏のような協会御用達コーチとは異なり、プロフェッショナルとして経歴を積み上げ来た指導者だった。地方の小クラブアルビレックスをＪ１に昇格、定着させた実績はすばらしい。そのため、就任時の期待は大きかった。ところが、選手個々の特長を活かす事より、強引に自分好みの配置に選手を並べる事を重視。貴重な強化試合である敵地韓国戦を２軍相当のメンバで戦ったり、Ｊで相当実績のある選手を控えとして大学生の起用に拘泥するなど、不適切な強化が目立った。結果、たったの１試合も「お見事！」と言う試合を見せずに、北京でも全敗してしまった（オーバエージ不選考については上記参照）。ただし、これも上記したように（結果論ににも思えるが）最終的に北京で戦った選手の多くが大化けしているのだけは間違いないので、五輪代表としての反町氏の評価は難しいのだが。<br />　そして、今回のロンドン。関塚氏は実績は反町氏をさらに上回る。フロンターレでACLベスト８に残ったのを筆頭に、幾度もＪでも上位に食い込んだ名将だ。しかし、その期待に反して、上記のように、およそ知性に欠けた、情けない試合を継続している。過去の鮮やかな実績と、シリアとの２試合で見せられた間抜けな采配振りの落差は、あまりにも大きい。もっとも、関塚氏自身の出身がＪＳＬの本田技研で、学生時代から関塚氏が師事していたのが、故宮本征勝氏だった事は、あの縦に急ぐサッカーと、とても関連あるようにも思えてくるが。憲剛との邂逅がただの幸運、と言う説を述べる方も案外と多い事と合わせ、まあ、戯れ言として。<br /><br />　重要な事は、我々は反町氏、関塚氏を超えるカードは、ほとんど持っていないと言う事だ。小林伸二氏の輝かしい実績は、「予算の少ないチームを光らせ続けて来た事」にあり、五輪代表のように「豊富なタレントの取捨選択」とは異なる（でも、私自身は小林氏が率いる、日の丸のチームを１度観てみたいとは思うけれど）。もちろん、アトランタで久々に五輪出場を成し遂げ、本大会でブラジルを破った西野氏ならば、と言う声はあるだろう、「五輪で今度こそ」と言う復讐戦的な意味を含めても、興味深い。もちろん、中国で奮戦中の岡田武史に任せれば、帳尻を合わせてくれる事は間違いないだろう。<br />　外国人監督の招聘も一手段だが、強化時間がほとんど取れない中で、果たして成果が挙げられるものなのか。と言って、A代表と五輪代表の日程が錯綜する現状では、ザッケローニ氏に（かつてのフィリップのように）両方を見てもらう事も現実的ではない。また、外国人監督が皆優秀とは限らない事は、ジーコが体現してくれたではないか。<br />　けれども、「岡田氏、西野氏、小林氏でなければ」と語る時点で、日本サッカー界は優秀な監督をほとんど輩出できていない事になってしまう。たとえば、隣国の韓国は各種の代表チームで自国の監督で日本よりましな成績を挙げる事もある。また尹晶煥と言う気鋭の若手監督も出てきている。韓国と比べて、我が国はよい監督が育ちづらい土壌でもあると言うのだろうか。悩ましい問題だ。え？！、てぐ（以下、自粛）。<br /><br />　そうこう考えると、私はあのシリア戦を見て「関塚氏更迭」を唱えたものだし、不安は無数にあるけれど、もう任せるしかないと思う。予選を突破した以上、今さら西野氏でもあるまい（西野氏自身が、こんなリスクの高いシゴトを引き受けてトクかどうかと言う問題もある）。そして、関塚氏がシリア戦的なやり方を繰り返したら、それまでの事だ。（たとえ中村憲剛と関塚氏の邂逅がまったくの偶然だとしても）、複数年Ｊで相当な実績を残した関塚氏なのだ。もし、シリアとの２試合のような明らかな失敗があったとしたら、我々のサッカー力がまだまだ低いと言う事なのだろう。<br /><br />４．では、どうしたらよいのか<br /><br />　ところが、困った事に、準備の時間はほとんどない。<br />　貴重な強化の機会と見られているトゥーロン国際大会は、Ｊリーグとバッティングしており、直後にワールドカップ予選も始まる。トゥーロンにオーバエージの選手、A代表選手を連れて行くのは、相当難しそうだ。だいたい、既に五輪代表の中核選手は、当然ながらＪ各クラブでも中核に近い選手達。五輪世代選手の召集でさえ、一悶着ありそうだ。もちろん、五輪本大会もＪとバッティングしている。もし、国内でプレイしているオーバエージ選手を連れて行くとなると、当該クラブには相当な迷惑をかける事になる。<br />　言うまでもなく、海外クラブ所属選手の召集も、ややこしい事になるだろう。一部報道で、FIFAが五輪出場にも、アジアカップなどの大陸大会と同様の強制権を提供するとの話もあるが、実際の運用はどうなる事か。<br />　そうこう考えると、唯一まともな強化期間は、ワールドカップ予選でＪが休みとなる５月末から６月上旬までの期間となるが、A代表選手が参加できないのは言うまでもない。困ったものだ。<br /><br />　では、どうしたらよいのか。以下、私案である。<br /><br />　私はリアリズムを徹底して「できる範囲で最善を尽くす」が正解だと思っている。ここで「できる範囲」と書いたのは、ワールドカップ予選への影響と、Ｊリーグの被害を最小限に止める事を優先せざるを得ないからだ。具体的には、上記述べた五輪本大会、従来の慣例で１クラブからの選抜は３名との不文律があるが、オーバエージ選手を供出したクラブは最大２名とするのが適切ではないか。<br />　そして、日本協会（具体的には原博実強化担当技術委員長）が、五輪に向けた方針とその背景を、丁寧に外部に対し説明するのが重要である。「我々にとって五輪はとても大事な大会だが、一方でワールドカップはそれ以上に重要、そしてＪの安定的開催も五輪と同等に重要である。そして、ブラジルでの上位進出のためにも、ロンドン五輪は『できる範囲で最善を尽くし』メダルを狙いに行く」と。とにかく、こう言う時は、もっともらしい正式声明を出すのが肝要なのだから。<br /><br />　そして、オーバエージには精神的な大黒柱１人、A代表の準レギュラクラス２人を選ぶ。<br />　精神的な大黒柱とは、過去圧倒的な実績を挙げている選手、具体的には楢崎、闘莉王、長友、明神、遠藤、憲剛、岡崎、本田と言ったあたりだ。当然、この大黒柱が腕章を巻き、チームの全権も把握する。長友、岡崎、本田を選ぶ場合は、将来のA代表での幹部候補と言う意味もある。そして、ザッケローニ氏がやせ我慢を継続し、闘莉王をA代表に選ばないならば、闘莉王が五輪に回るのが一番現実的だろう。それならば闘莉王を、ワールドカップ予選中に行われるであろう強化合宿に参加させる事も可能になる。闘莉王ならば、名誉（と莫大な成功報酬）のために、きっと積極的に戦ってくれるだろう。<br />　一方準レギュラクラスは、今期のＪで好調な選手、森重、高橋秀人、伊野波、豊田、柏木、山田大記あたり、角田、関口、赤嶺も、検討されていいよね。現実的に、今回のアンダー２３はセンタバックに人材を欠く感があるので、闘莉王、伊野波、高橋（あるいは森重、角田）と、後方の選手を３人揃えるのがよいようにも思える。<br />　また上記私が提示した方針とは矛盾するが、闘莉王と吉田麻也をセンタバックに並べる手段もあるかもしれない。これはこれで、強力な布陣となるし、ブラジルへの強化布石にもつながる。<br /><br />　上記したように、FIFAが五輪出場の優先権を提供するとすれば、海外クラブ在籍選手の召集は随分と現実的になる。その場合の問題は、オフをどう取らせるかと言う事になる。原氏を中心に日本協会は、各選手の所属クラブと細かく連絡を取り合っていると言うが、どうなるだろうか。<br />　香川は別格の存在であり、何としてでも召集したい。香川をメンバに加えられれば、日本協会の本気度も明確になる。次に、ドイツで完全に定位置を確保している酒井高徳（こちらもA代表から声かかる可能性があろうが）も左サイドバックとして、是非メンバに加えたい。その他の、指宿、宮市、高木善、大津、そして宇佐美は、国内の他のタレントとの競争と言う事になろう。このあたりは、同世代にライバルも多いのだ。<br /><br />５．全てはこれから<br /><br />　過去と比較しても、今の日本のアンダー２３世代の選手の個人能力は（ややセンタバックに人材を欠く感があるものの）かなり高い。そして、何より香川がいるのだ。さらに、弱点のセンタバックはオーバエージでカバー可能だ。<br />　私は、工夫次第では十二分にメダル以上を狙えるとは思っている。金メダルとなると、相当難しかろうが、これも幾多の幸運があれば不可能ではないかもしれない。戦闘能力で日本を明らかに上回りそうなのは、ブラジルとスペインくらいだろう。全英代表がどういう精神状態で臨んでくるかが、大会の趨勢を左右しそうだが、多くのケースでこのような政治問題を抱えたチームはうまく行かないものだ（もちろん、全英代表がよいチームであれば、これはサッカーの将来を変え得る新しい息吹となろうが）。そして、ウルグアイ、メキシコ、スイスあたりは相当強いだろうが、過去の世界大会を思い起こせば、十分に抵抗できる程度の差しかないはずだ。北京大会でも、オランダは大して強くはなかったではないか。そして、スペインと同グループと言う事は、決勝までスペインとは戦わなくてよいと言う事だ。<br />　もちろん、少なくとも現状のチームのままでは、最終ラインは弱々しいし、攻撃の共通理解も、まだまだの状態だ。相応の積み上げがなければ、１次リーグ敗退の可能性も多いだろう。そして、残念な事に、準備期間は限られている。これらもまた事実だ。<br /><br />　全てはこれからなのだ。そして、メンバ編成はさておき、「できる範囲で最善を尽くす」事と、「方針と背景の説明」が、何よりも肝要だ。少なくとも、北京ではその説明が曖昧で、何かフワフワした雰囲気で大会に臨んでしまったのだから。<br />　限られた時間でも、やれる事はたくさんあり、それらをやれば、十分によい結果も可能だろう。<br />　改めて、原博実氏に期待するものである。<a name="more"></a>

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<title>凄絶なタフバトルを満喫</title>
<description>　ベガルタは敵地で、サガンとすばらしい試合を演じ、１対１で引き分けた。　双方とも、チームの基盤であるハードワーク、稠密なプレスを繰り返す。そして、活動量も９０分間継続する、緊張感あふれ重苦しさも感じる、しかし抜群におもしろい試合だった。今期、ベガルタは、ほとんどの試合で最後活動量で敵を振り切るケースが多かったが、サガンの運動量は最後まで落ちず、勝ち切れなかった。いや、右サイドで角田が清武弟に抜かれ、林の直前に豊田に飛び込まれてヘッドで方向を変えられた一撃が、枠を捉えなかった幸..</description>
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<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
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　ベガルタは敵地で、サガンとすばらしい試合を演じ、１対１で引き分けた。<br /><br />　双方とも、チームの基盤であるハードワーク、稠密なプレスを繰り返す。そして、活動量も９０分間継続する、緊張感あふれ重苦しさも感じる、しかし抜群におもしろい試合だった。今期、ベガルタは、ほとんどの試合で最後活動量で敵を振り切るケースが多かったが、サガンの運動量は最後まで落ちず、勝ち切れなかった。いや、右サイドで角田が清武弟に抜かれ、林の直前に豊田に飛び込まれてヘッドで方向を変えられた一撃が、枠を捉えなかった幸運を考えると、引き分けは成功と言える試合だった。<br />　両軍のハードワークゆえ、フィールドの各地で激しいぶつかり合いが演じられたが、それでも両軍とも必死にボールをスクリーンしてキープを試みる。そこに別な選手が絡み、１対２になるや、すぐに味方がサポートに２対２に。さらにそれが３対３に、と連携が継続する。しかも、双方が几帳面にラインの上げ下げを繰り返すので、思うように裏を突く事も叶わない。それでも、当方は関口が、先方は水沼が、それぞれほんの僅かなスペースを見つけ、巧みな個人技で切り崩しを狙う。さらに、当方はウィルソンが知的な位置取りと独特のターンで、先方は豊田が当たりの強さと身体の入れ方のうまさで、それぞれ前線にポイントを作ろうとする。そして、当方は松下、菅井、太田、そして梁が飛び出して崩しを狙う、先方は野田とトジンの飛び出し、藤田の正確なロングパスとロングスローがいやらしい。<br />　この日の両チームの激しさとプレスは、世界中のどこに出しても通用しそうなものだった。そこに、いかにも日本らしいきめ細かなラインの修正や、ボールキープや、技巧による突破が加わる、非常に高いレベルの試合となった。<br />　私は本当に嬉しかった。私のクラブが、ここまでの質の高い試合を演じてくれたのだ。しかも、つい数年前まで、Ｊ２で七転八倒していたライバルと。この喜びは、私のクラブのよさも当然だが、日本サッカー界の質がいよいよ上がって来た事を含め、嬉しかった。<br /><br />　双方の得点は、双方の稠密な守備が、ほんの僅かにズレたところから生まれた。<br />　上本のハーフウェイライン近傍からのフリーキックを、サガンのセンタバックはしっかりとヘッドではね返したが、ボールはたまたまペナルティエリア中央僅か外にいた富田に。富田が、リラックスして放った左足シュートが、見事に決まった。まあ、サガンの中盤選手が、もう少し几帳面に位置取りを修正していれば、富田はあそこまでフリーではシュートを打てなかったと言う事だが、言うは易しだな。それにしても、ベガルタサポートにとって富田のミドルシュートは「入りそうで入らない」典型。少なくとも私は富田の得点と言うのは、記憶にない。きっと、今日と言う日は、富田が得点に開眼した日として、長くベガルタサポータに記憶されるでありましょう。<br />　豊田の一撃は、「恐れ入りました」と言うしかない。あの抜け出し方から、左足でズドーンされた事そのものにも「恐れ入った」が、そこへ至る展開も、ほんの僅かな隙からだった。松下がハーフウェイラインより、やや前方で切り返しから、悪い奪われ方をする。そしてボールを奪った藤田が、ほんの僅かフリーとなり、前線へ高精度のロングパス。鎌田の位置取りがやや深く、上本は一瞬集中が切れて、豊田に動き出しでやられた。ほんの些細なミスと言えばそれまでだが、このような細部を反省し修正する事で、より高いレベルを目指すのは重要なはずだ。<br /><br />　もう１つベガルタにとって、重要だったのは、梁と朴の復調振り。<br />　梁は終盤、菅井に出した高精度クロスが絶妙だった。的確な上下動での引き出しもよかった。試合勘はまだまだのようで、運動量も、シュートへの積極性も、まだまだ物足りない。けれども、試合を繰り返せば、どんどんよくなっていくはずだ。次節以降相当な（我々にとっては当然の）活躍をしてくれる事だろう。<br />　朴も、流血騒動で相手に突っ込んで行った時は、「おい、このまま行ったら、報復で一発退場じゃないか」と心配させられたが、他のプレイは上々。朴の守備は、無骨だが落ち着いた読みで身体をうまく使うのが特長。今日は水沼と言う厄介な相手だったが、あれくらい止めてくれれば合格点。また立ち上がりファーサイドの松下に合わせたクロスも見事だった。朴クロスの復活は、攻め手を大幅に広げる事になる。すると、中原も見たくなるのだが、武藤もいるしなあ。贅沢なものだ。<br />　<br />　敵地２連戦で勝ち点４はよい成果だ。そして黄金週間最後となる次節はユアテックにエスパルスを迎える。先方も好調との事、難しい試合になるだろう。中２日と苦しい状況だが、それは先方も同じ事。疲労は相当だろうが、粘り強く戦い、知的に激しく守り、ここぞと言う時の創意工夫で点を奪い、勝ち点３を獲得するのだ。<br />　ついでに。今日の試合は実にすばらしい試合だったが、唯一残念だったのが、木谷と磯崎と義希がいなかった事。ユアテックの次戦は７月２８日。今日ベンチ入りしていた磯崎はさておき、重傷と言う木谷と義希は難しいかもしれない。でも、彼らとはユアテックで戦いたい。<a name="more"></a>

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<title>このような堅実な勝利が嬉しい</title>
<description>　ベガルタは苦労を重ねながら、敵地でアルビレックスに１対０で勝利。貴重な勝ち点３を積み上げた。私はこのような重苦しい勝利が大好きだ（いや、前節の殲滅勝利も大好きだがね）。　前半は難しい展開。序盤にフリーキックからネットを揺らされたが、オフサイドで救われる（詳細は後述）。以降も、関口が軽率に奪われたボールから危ない場面を作られるなど、難しい時間が続いた。しかし、角田と富田が几帳面に中盤のスペースをつぶし、ウィルソンと柳沢が前線でボールをキプする事を続けるうちに、次第に試合は落ち..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
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　ベガルタは苦労を重ねながら、敵地でアルビレックスに１対０で勝利。貴重な勝ち点３を積み上げた。私はこのような重苦しい勝利が大好きだ（いや、前節の殲滅勝利も大好きだがね）。<br /><br />　前半は難しい展開。序盤にフリーキックからネットを揺らされたが、オフサイドで救われる（詳細は後述）。以降も、関口が軽率に奪われたボールから危ない場面を作られるなど、難しい時間が続いた。しかし、角田と富田が几帳面に中盤のスペースをつぶし、ウィルソンと柳沢が前線でボールをキプする事を続けるうちに、次第に試合は落ち着いてくる。関口の鮮やかな突破から好機を掴む場面もあったが、攻撃は散発的。<br />　当方も好機を作れないが、先方にも好機を与えない展開となり、前半を０対０で終える。敵地なのだから、この展開は悪くない。<br /><br />　後半に入り、ベガルタは少しずつ攻勢をとり始める。前半、相当なペースで戦っていたアルビレックスの選手達が疲労したのも大きかった。<br />　しかし、なかなか崩し切れない。柳沢に代えて松下を投入し、太田を最前線に上げる。これにより、松下の高精度なボールで、アルビレックスＤＦを悩ませる。さらに太田に代えて短いアプローチで敵を突破できる武藤を投入し、アルビレックス守備陣を押し下げる。でも、アルビレックスの守備網を、崩し切れない。<br /><br />　赤嶺と菅井と言う、ベガルタの中ではシュート能力が高い選手が不在なのは痛かった。この２人がいないと、好機は作るが中々点が入らないと言うパタンに陥ってしまうのは仕方がないところもある。<br />　うまくサイドを崩しても、中央でしたたかに敵陣を狙っている赤嶺が不在だと、クロスの狙い目が曖昧になる。赤嶺がいれば、赤嶺を狙うか、赤嶺をおとりにするか、ターゲットが明確になるのだが。菅井がいれば、右サイドからの起点になってくれる。左サイドをえぐる時は、一番大外から菅井が飛び込んでくる事が、攻撃の基盤となる。<br />　まあ、ありていに言えば、赤嶺と菅井の他の選手のシュート能力に、いささか疑問がある、と言う事なのだが（もっとも、今期の関口、太田、そして日本サッカーになじんだウィルソン、と言った連中のシュート能力を、どう評価するかは色々あるだろうけれど）。<br />　だから、「そうだったら、中原を使えよ！」と言う想いがある事も否定しません。<br /><br />　そうこうして迎えた８８分。松下からの速くて低い縦パスを受けようとしたウィルソンへの、鈴木大輔の後方からのアプローチを主審はＰＫをとる。ウィルソンが自らそのＰＫを決め、ベガルタが労苦の末にリード。この場面に抗議したブルーノ・ロペスが２枚目の警告を食らい、事実上勝負は決まった（アルビレックスの各選手が必死に主審からブルーノ・ロペスを遠ざけようとしていたのだが）。<br /><br />　私は今日のベガルタの試合振りを高く評価する。難しい敵地で、丁寧に几帳面に守備を固め、敵の隙を狙って得点を狙い、最後の最後でとうとう得点を奪い勝利したから。<br />　結局サッカーは確率の世界だ。しっかりとした組織守備で几帳面に守り、敵に隙を与えない。ボールを奪ったら速攻で敵の隙を突いて得点を狙う。速攻が叶わないならば、丁寧にボールを回し、悪い体勢でボールを奪われないように、時を稼ぐ。このような、１つ１つの繰り返しを、しつこくしつこく繰り返し、勝ち点を積み上げて行く。<br />　この日のベガルタは、正に勝ち点積み上げをリアリスティックに行った事が、すばらしかった。<br /><br />　序盤のオフサイドの場面。シュート時に当方ＧＫ林の眼前に、鈴木大輔がオフサイドポジションに残っていたのは映像からも明らか。あの場所に敵がいたら、ゴールキーパへの影響は間違いないので、あれはオフサイドと、審判が判断してもおかしくない。終盤のＰＫの場面。映像でも明らかなように、鈴木大輔はウィルソンの腰に手を回している。主審がＰＫと判断してもおかしくない。鈴木大輔が、もっと几帳面なプレイをしていれば、ベガルタが０対１で敗れてもおかしくなかった試合なのだ。<br />　この２つの場面で、鈴木大輔は「明らかに軽率なプレイ」をした。そしてベガルタが勝利した。そう言う試合だったのだ。<br /><br />　今期始めから講釈を垂れているが、当面ベガルタに「星勘定」と言うことばはない。いずれの試合でも、真摯に戦い、少しでも多くの勝ち点を奪取する事。<br />　負けないように引き分けを狙う。引き分けで終わりそうな試合を勝ち切る工夫をする。リードできたら几帳面に守る。<br />　春先の不安定な天候下でも、真夏の灼熱の状況でも、シーズン終盤の秋の大会でも。そうやって愚直に勝ち点を積み上げて行くのだ。今日のように。<a name="more"></a>

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<title>史上最高の前菜</title>
<description>　今期初ユアテック参戦となったＦＣ東京戦の試合終盤、幾多の幸運が重なり、何と４対０でリード。アディショナルタイム間際、手倉森監督は負傷で長期離脱していた梁勇基をピッチに送りだした。　神様復活、場内熱狂、阿鼻叫喚、杜都最強、帝都崩落、我四敵零、首位独走、勝点伍差、得失七差、伝統暴嵐、皆揃横踊、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～。　４０年近くサッカーをたしなんできたが、こんな場面に遭遇できたのは初..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-24T00:50:36+09:00</dc:date>
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　今期初ユアテック参戦となったＦＣ東京戦の試合終盤、幾多の幸運が重なり、何と４対０でリード。アディショナルタイム間際、手倉森監督は負傷で長期離脱していた梁勇基をピッチに送りだした。<br /><br />　神様復活、場内熱狂、阿鼻叫喚、杜都最強、帝都崩落、我四敵零、首位独走、勝点伍差、得失七差、伝統暴嵐、皆揃横踊、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～、梁勇基～、奪取得点、梁勇基～。<br /><br />　４０年近くサッカーをたしなんできたが、こんな場面に遭遇できたのは初めてだ。そりゃ、控えに梁が入っているのを知ってから、試合前に友人たちと語り合ったよ。「同点で８５分に梁を起用し、決勝点をとってもらって、梁勇基～だ」、「いや、まだ梁に無理をさせてはいけない。先制して東京が前に出てきたところで、８８分に逆襲から２点差にしたところで、起用して梁勇基～だ」。そのような試合前の夢想が、それ以上に現実として到来するなんて。何か、うまく日本語化できないのがもどかしい。サッカーと言う麻薬に身も心も浸ってきたこの人生、こんな素敵な場面に遭遇できるなんて。<br />　４対０と言う結果、そこに至る内容、いずれにもたっぷり満足していた。最高だった。だいたい、Ｊ２時代だって、４点差での快勝なんて、ほとんど記憶がない。そこに至るまでの見事な試合ぶりを堪能、飛び続けて足はつりそうだし、酸欠気味で頭痛はするし。これだけ愉しい約９０分なんて、めったに味わえるものではない。そして、それがあの数分間のための前菜だったのだから。<br />　今期初のユアテック詣でに成功したのは、私用の錯綜による幸運。このような信じがたい幸運に恵まれたのは、日ごろから、真面目に精進していたからだと、素直に思う事にするか。<br /><br />　ベガルタにとって幸運だったのは、ＦＣ東京がＡＣＬとＪを両立させざるを得ず、さらに長期的視野でチーム作りを行っているために、この試合にフルパワーをかけられなかった事だ。<br />　ここ３試合複数失点が続いていたものの、ベガルタの特長が稠密な組織守備にある事は言うまでもない。それが崩される典型的なパタンは、最前線でボールを保持され、後方からの多数の選手進出により、数的優位を作られる事だ。そして、ＦＣ東京は、ルーカス、平山と、最前線でボールを収める事に関しては最高峰の選手を２人も抱えている。それにも、かかわらず渡辺をスタメンで起用してきたのは、ポポビッチ氏としては「二兎を追う」がための、やむを得ない策だったのだろう。事実、渡辺にボールが入ると、ベガルタは鎌田、富田、角田が執拗にまとわりつきボールを奪取、そこを起点に再三速攻を仕掛ける事に成功した。さらに後半ルーカスが起用されたが、最前線ではなく中盤のフリーマンだったのも、ポポビッチ氏が、ＡＣＬの制覇を含め、より質の高いサッカーを目指すがゆえの選択だったのだろう。<br />　また、序盤からベガルタが右サイド（ベガルタから見て）を執拗に狙っていたにも関わらず、ポポビッチ氏は我慢し続けた。チームバランスを崩さないために、米本なり高橋に無理にそこをカバーさせないのみならず、（ターンオーバ的にも）椋原を温存したのだから、その我慢強さは見事なものだ。おかげさまで、幾度も右からのえぐりで得点を重ねる事ができた訳だから、これまた何とも言えず幸運だった。<br />　序盤から最前線から中盤まで走り回りプレスを継続していた大竹、ミスもあったが実にしたたかに関口と太田を止めていた米本を後半早々に交代させたのも、ポポビッチ氏の長期的視野が故だろう。さらに、ボランチを高橋１枚にしたのも、２点差をつけてリードし、逆襲速攻を狙うベガルタの思うつぼだったが、これも勇気あふれるギャンブルと言うもの。<br />　長いリーグ戦、このような幸運に恵まれた事を素直を喜びたい。<br /><br />　さらに言うと、２点目だけは右サイドからの崩しが奏功した計画通りの得点だったが、それを除く３得点には、それぞれさらなる幸運があった。<br />　１点目。アディショナルタイムも終わりに近づいたところで、ハーフウェイライン近傍からの鎌田のフリーキックから、東京オフサイドトラップを巧みに赤嶺が抜け出して決めたもの。後方の選手が長駆して、オフサイドトラップを破るのはよく見るが、赤嶺は最前線、普通このような抜け出しはオフサイドとなる。実際抜け出した瞬間は「ああオフサイドなのだろうな、それにしても副審が旗を挙げないのは何故だろう」と思って見ていた。で、赤嶺が、飛び出した権田を、落ち着いて破ってネットを揺らした時は、「ノーゴールなのだろうな」と思っていた。しかし、副審は旗をハーフウェイラインに向けた。実に間の抜けた、時間差のある歓喜だった。後から、映像を見たが、確かにオンサイドだったようだ（もちろん、私が見ればオンサイド、東京サポータの方から見ればオフサイド、と言う微妙な場面だった、ただあれだけ微妙な状況で東京のＤＦ達の足が止まっていたのは不思議だったが）。<br />　この直前に、ベガルタの菅井が負傷で動けなくなり、ピッチを去った。フリーキックを蹴ろうとしていた上本がベンチに向かって走ったので、「おお、もう残り時間もないのに、菅井が不在の守備ラインをどうするか、監督に相談するのか、感心、感心」と思ったのだが、単に上本は水を飲みにベンチに帰っただけだった。と言うような、微妙な時間が経過したため、結果的に東京守備陣の集中がやや欠けたところで、上記の赤嶺抜け出しだった訳だ。点取り屋としての赤嶺の充実を見た一撃だった。<br />　３点目。右サイド奥深くに角田が進出。角田は、高橋のマークをかいくぐり、好クロス。張賢秀が１度ははね返すが、富田？がシュート、守備陣の裏で太田が受け、ＧＫと１対１になり落ち着いて決めた。この場面、太田がパスを受けた瞬間、「ああ、オフサイドだ」と頭を抱えたのだが、どうして、どうして。角田のクロスに対応していた東京の高橋が、ようやくスライディングから立ち上がり、オフサイドライン後方から戻ろうとしていたのだ。高橋はこの日素晴らしいプレイを見せ中盤で再三我々の攻撃を摘み取っていたのだが、何とも不運だった。<br />　やや厳しい言い方になるが、ここは森重の判断ミスだろう。張賢秀がはね返した直後、ラインを上げるのはセオリーではあるが、高橋の位置取りが頭に入っていなかったのだろうから。もちろん、高橋も反省すべき点はある。あそこは中央で何が起こっているかを見て、状況に応じてピッチ外に逃げる勇気も必要だった。もちろん、文句を言う筋合いではない。<br />　４点目。点差が開き、３点差になったあたりで、東京ＧＫ権田が集中を欠いた雰囲気があった。バックパスを受けたキックが、随分と荒くなっていたのだ。４点目につながったフリーキックは、その典型。権田が丁寧にキックしていれば、問題なかったのだが、明らかなミスキック。そこにプレスをかけたベガルタが、フリーキック奪取に成功したもの。<br />　権田は既に日本代表にも選ばれた経験のあるゴールキーパ。正直言って、ちょっと残念だった。まあ、これまた文句を言う筋合いではないけれど。<br /><br />　梁の復活も、もちろん大きい。<br />　しかし、もう１つ重要なのは、朴柱成がフルタイム堅実な守備を見せ、石川ナオを相応に止めてくれた事だ。朴は序盤からミスも多く、得意のクロスも蹴り損ねが多く、目を覆うようなできだった。しかし、手倉森氏の指示だったのだろう、粘り強く石川ナオに対応していた。そして、前半半ば過ぎだったか、強引にせり上がってきた徳永に対し、見事な身体の入れ方で対応し、ゴールキックにした場面で、すっかり間合いに対する自信を取り戻したようだ。守備面の最大の頭痛だった左サイドに、この愉快な韓国人が帰ってきてくれた事は、とてもとても重要だ。<br /><br />　え、「思い上がりも、いい加減にしろ」って？<br />　次節は敵地でサガン鳥栖戦。我が軍同様、ハードワークで１試合１試合丹念に勝ち点を積み上げている厄介な相手だ。難しい試合になるのは間違いない。しかも、このように大量点を取った試合の後は、まずい試合をする事例が多いのも確かだ。<br />　しかし、私はサポータだ。思い上がる権利は持っている。<br />　持っていないのは手倉森さんだ。快勝直後の試合だからこそ、リアリズムを発動させ、敵地とは言え勝ち点３を奪取してもらいたい。<a name="more"></a>

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<title>選手風間八宏</title>
<description>　正式発表はされていないものの、「フロンターレの新監督が風間八宏氏に決まる」との報道が、もっぱらである。この人事の是非についても、講釈を始めればキリがなかろう。しかし、類似の試みは、おそらくあちらこちらで行われるだろうから、私は全く異なる切り口で講釈を垂れたい。　選手としての風間八宏への想いである。　今でも再三話題になる、地元開催だった７９年ワールドユース。　風間は清水商業高校３年でメンバに選ばれ、定位置を確保して中盤で活躍した。このチームは主将の尾崎加寿夫や守備の中核柳下正..</description>
<dc:subject>歴史</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-20T01:47:39+09:00</dc:date>
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　正式発表はされていないものの、「フロンターレの新監督が風間八宏氏に決まる」との報道が、もっぱらである。この人事の是非についても、講釈を始めればキリがなかろう。しかし、類似の試みは、おそらくあちらこちらで行われるだろうから、私は全く異なる切り口で講釈を垂れたい。<br /><br />　選手としての風間八宏への想いである。<br /><br />　今でも再三話題になる、地元開催だった７９年ワールドユース。<br />　風間は清水商業高校３年でメンバに選ばれ、定位置を確保して中盤で活躍した。このチームは主将の尾崎加寿夫や守備の中核柳下正明らが、学齢で風間の２つ上。１つ上には、水沼貴史、田中真二、柱谷幸一らがいた。風間は、鈴木淳、名取篤と共に、最も下の学年で選考され（高３トリオなどと呼ばれたのが、時代を反映していて懐かしい）、定位置も確保していたのだから、能力の高さが伺い知れると言うもの。<br />　このチームは変則の４−４−２の布陣。中盤はボランチに脚力のある田中、攻撃的ＭＦに技巧的で精神的にも頑張れる尾崎、引き気味の右ウィングに水沼が入り、風間は最年少ながら、中盤後方でいわゆるつなぎや展開の役割を担当していた。<br />　さすがに展開となると、荷が重いようだったが、正確な技巧はスペインやメキシコと言った相手にしっかりと通用しており、正に将来が嘱望される存在だった。<br /><br />　筑波大に進学した風間は順調に成長を続け、代表にも選考される。８０年の年末に行われたスペインＷ杯の予選は、川淵三郎監督が大胆な若返りを行ったチーム。２５歳以上は前田秀樹しかいなかった。そこで日本は、風間、戸塚哲也、金田喜稔の３人が「夢の中盤」とまで語られた技巧的な展開を披露。右ウィングの木村和司の突破や直接ＦＫを含め、従来の日本代表にはなかった魅力を見せてくれたと言う。<br />　その後監督を引き継いだ森孝慈氏の下、風間は常時代表には選考されていたが、定位置は掴み切れなかった。技巧に優れ、フィジカルも弱くなく、脚力もあるのだが、中盤で球離れが悪いため、もう１つ活躍しきれなかった。<br />　しかし、風間を軸とした筑波大は当時大学サッカー屈指の強豪であり、インカレや関東大学リーグを複数回制したのみならず、８１−８２年シーズンの天皇杯ではベスト４にも進出している（当時のＪＳＬと関東大学リーグの戦闘能力差を考えると、正に快挙と言う実績だった）。<br />　森氏が率いる日本代表は、最大目標として設定されていた８４年春に、ロサンゼルス五輪予選に挑戦。準備試合での好調ぶりから、相当期待されたチームだったが、これまた語り草の「ピアポンショック」、初戦でタイに２対５で惨敗し、４戦４敗で敗北した。風間はメンバ入りしていたが、出場機会はなかった。<br /><br />　ちょうどこのロス五輪予選直前に筑波大を卒業した風間が、ＪＳＬのどのチームに加入するのか、大いに注目された。しかし、風間は日本でのプレイを望まず、ドイツに渡る。そして、数シーズンに渡りブンデスリーガ３部あるいは２部のクラブでプレイを続ける。つまり、２０代半ばの全盛期、風間は日本ではプレイしなかった。また、ブンデスリーガの１部でプレイしていた奥寺（帰国は８６年）と比較して、報道も極端に少なく、どのようなプレイをしていたかも我々には、よくわからなくなってしまった。<br />　８５年秋のメキシコ五輪予選（例の「メキシコの青い空、木村和司のＦＫ」）の際も、一部マスコミは「奥寺を呼び戻せないか」とは報道したが、風間は忘れ去られた存在だった。<br /><br />　８９年、風間は帰国、マツダ（後のサンフレッチェ）に加入し、すぐ中軸選手として活躍した。若い頃の球離れの悪さは全くなくなり、中盤で実に効果的な展開ができる選手となっていたのだ。ただ、正直言って若い頃の期待値を考えると、もう少しスケールの大きな選手になるのではないかとの期待もあった。中盤から次々にラストパスを出したり、技巧を活かした突破をできる選手になって欲しかったと言う想いである。<br />　とは言え、９４年前期にサンフレッチェがＪの前期を制覇した際のプレイなど、誠に見事。僚友の森保一と組む中盤は、実に見応えのあるものだった。<br />　オフト氏が代表監督に就任後、風間の代表復帰が何度か議論されたが、結局声はかからなかった。以下は、全くの邪推。オフト氏は「当時の代表の中盤の中核選手が、自らの定位置を危うくする選手の選考を嫌がる事」を理解し、混乱を避けたのではないか。<br /><br />　風間八宏とは、そのような選手だった。<br />　正直言って、選手としては「もったいなかった、もっとやれたのではないか」と言う想いが、あまりに強いのだ。また、年齢的に全盛だったはずのブンデスリーガ２部で活躍していた頃は、一体どんなプレイを見せてくれていたのかと言う想いも、また深いのだ。<br />　ただ、１人でドイツに行ってしまい２０代後半に日本に復帰した現役時代と、５０歳で初めてトッププロの監督を引き受ける経歴。何か既視感もある。果たして、どのような采配を見せてくれるだろうか。<a name="more"></a>

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<title>俺たちのベガルタが還ってきた</title>
<description>　ナビスコで、ベガルタは敵地フロンターレ戦に完敗。守備の細やかな修正の欠如、失点のタイミングの悪さ、流れが変わった直後の試合運びの拙さ、押し込んだ時間帯の冷静さの欠如、すべてに課題を見せつける情けない試合だった。　ああ、俺たちのベガルタが還ってきたのだ。　今朝のエルゴラッソ、悪い予感がした。手倉森監督が「眠れる川崎フロンターレを起こしてはいけない」と語っていたからだ。あのさあ、確かにうちは序盤戦好調だよ、先方は監督更迭を含めて苦しんでいるよ。だけどさあ、冷静に戦闘能力を比較し..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-19T00:45:40+09:00</dc:date>
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　ナビスコで、ベガルタは敵地フロンターレ戦に完敗。守備の細やかな修正の欠如、失点のタイミングの悪さ、流れが変わった直後の試合運びの拙さ、押し込んだ時間帯の冷静さの欠如、すべてに課題を見せつける情けない試合だった。<br />　ああ、俺たちのベガルタが還ってきたのだ。<br /><br />　今朝のエルゴラッソ、悪い予感がした。手倉森監督が「眠れる川崎フロンターレを起こしてはいけない」と語っていたからだ。あのさあ、確かにうちは序盤戦好調だよ、先方は監督更迭を含めて苦しんでいるよ。だけどさあ、冷静に戦闘能力を比較しようよ。しかも、先方の監督は、あなたの師匠格の望月達也さんじゃないですか。あなたねえ、「奢る誠は久しからず」だよ。<br />　しかも、チームの状態は必ずしもよくなかった。ジュビロ戦、レイソル戦、１勝１分けで乗り切ったとは言え、２試合続けて２失点。そのいずれも失点も、無様なものだった。守備を基盤に戦うべきチームなのに、基盤がぶれていたのだ。ナビスコカップゆえ、メンバ変更は当然ではなるが、守備面での修正は当然行われるべき試合だった。もちろん、松下と角田のボランチコンビ、左バックの内山の順応振りなど、テストも色々あったのも確かだ。しかし、そのような要素を考慮しても、前半の戦いぶりを見る限りでは、守備の安定再構築を狙った試合にはとても見えなかった。<br /><br />　そして　運命のアディショナルタイムを迎える。１点目だが、内山が小林に突破されたところで勝負ありだが、問題はその前だろう。あのような場面を作らせないグループ守備がベガルタの妙味なはず。それが、勝負どころの、アディショナルタイムで、明らかに集中が切れたような組織で、小林の前線進出を許してしまったのだから、情けなかった。<br />　さらに２点目。ベガルタ選手はオフサイドを主張していたが、ゴール裏にいた私にはよくわからなかった。しかし、重要な事は、先制されて焦ったかのようなボール回しから、悪い形で敵ボールとなり、小林のような狡猾な選手に後方からフリーランを許した事、そのものなのだ。　<br />　後半に入り、序盤にフロンターレの實藤が退場。２点差と言う難しい状況ながら、ベガルタは優位に立った。とは言え、そうなれば先方が後方に引いて、カウンタを狙ってくるのは常識以前。ところが、ここでベガルタは漫然と前に出る。そして、敢えなく逆襲からさらに失点（まあ、反対側のゴール裏からだったが、小林は本当に頭のよい選手だ、小宮山のオーバラップの瞬間に、スッとベガルタ守備ラインの選手の視野から消える動きの狡猾な事！）。何とも間抜け極まりない。<br />　とてもではないが、守備の整備を意識したチームの戦いぶりではなかった。<br /><br />　その後の攻撃の稚拙さも残念だった。<br />　特に残念だったのは武藤だ。短い距離を頻繁に後方にダッシュし、ボールを受ける所まではすばらしい。しかし、敵の守備は厚い。とすれば、受けたら、さっさと素早く後方にはたき動き直すか、あるいは自分で強引にシュートに持ち込むかして、敵の守備網にギャップを作る必要がある。ところが、多くの場面で武藤は、中途半端にボールをキープし、フロンターレ守備陣を楽にしてしまった。３点差、１人足りない。フロンターレが厚く守るのは自明な事。とすれば、武藤の職務は敵守備陣を揺さぶり、疲労を誘う事にあったのだが。<br />　さらに７０分過ぎには、武藤は全くフリーのヘディングシュートをＧＫ西部に防がれている。これが決まっていても２点差だったのだから、勝負を左右したとは言えないが、ここで外したストライカの責任は重いのは言うまでもない。結果的に、武藤は後半アディショナルタイム直前に関口のクロス性のボールの方向を変えるシュートで、ベガルタ唯一の得点を決めた。それがどうしたと言うのだ。<br />　ベガルタと言うチームは、比較的平均年齢の高い選手が主体だ。そのため、どうしても、サポータは若い選手に甘い。twitterのタイムラインを見ても、「武藤の終盤の得点が収穫」的な事を書いている方が多い。しかし、あの得点がこの試合の結果に何の影響も及ばさなかった事、他の場面のプレイがよくなかった事の反省がなければ、武藤の成長はない。<br /><br />　まあねえ。<br />　無様な失点が続いた２試合後にもかかわらず、修正をかけてこないところ。３点差になった後で、あわてて関口、菅井、富田（これは負傷した広大との交代）を次々に起用する事。手倉森氏の能天気采配を久々に堪能したと言う事だろうな。こう考えても、「俺たちのベガルタが還ってきた」と言う気持になるではないですか。これはこれで、愉しいよね。うん、俺たちのベガルタ。<br />　次節ベガルタはユアテックに、戦闘能力ではリーグ屈指のＦＣ東京を迎える。不良サポータの私だが、今期はじめてユアテックに参戦する。愉しみだ。このような時は、敵が強い方が都合がよいのだ。どんな能天気な監督でも、相応な対策を打とうするだろうから。この日の悔しい３失点が、次節ユアテックでの完勝の礎になると信じる事にしよう。<br /><br />　あと余計なお世話。<br />　フロンターレは監督候補を１人に<a href="http://blog.livedoor.jp/domesoccer/archives/51894778.html">絞った</a>と言う。その１人って．．．<br /><br /><br /><br /><br />望月達也さんですよね。<a name="more"></a>

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<title>水沼宏太の勝負年</title>
<description>　水沼貴史は、私の同級生で日本一サッカーがうまかった男だ。　本太中学３年、浦和南高１年で、２年続けて全国制覇。今でも語り草となっている、高校選手権決勝の静岡学園戦、「いやあ、同い年でこんなにサッカーがうまい奴がいるのか」と感心したのをよく覚えている。　その後も、順調に成長し、ユース代表の常連となった水沼貴史。法政大に進学した夏場、日本開催のワールドユースの中核として活躍。メキシコ戦で、この大会日本の唯一の得点を決めたのが水沼貴史だった。　しかし、水沼貴史は法政大学で伸び悩む。..</description>
<dc:subject>歴史</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-17T00:35:12+09:00</dc:date>
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　水沼貴史は、私の同級生で日本一サッカーがうまかった男だ。<br /><br />　本太中学３年、浦和南高１年で、２年続けて全国制覇。今でも語り草となっている、高校選手権決勝の静岡学園戦、「いやあ、同い年でこんなにサッカーがうまい奴がいるのか」と感心したのをよく覚えている。<br />　その後も、順調に成長し、ユース代表の常連となった水沼貴史。法政大に進学した夏場、日本開催のワールドユースの中核として活躍。メキシコ戦で、この大会日本の唯一の得点を決めたのが水沼貴史だった。<br />　しかし、水沼貴史は法政大学で伸び悩む。残念ながら、当時の法政大学は、水沼貴史を筆頭に高校サッカーのエリート選手を多数集めてはいたが、必ずしもトップレベルの鍛練が行われない状態だった。そして、天賦の才を活かさないまま消えて行った選手が多数いた。<br />　実際、同学年の柱谷幸一（当時、国士舘大）、越田剛史（当時、筑波大）（２人共、水沼貴史とはワールドユースのチームメート）は、森孝慈監督率いる日本代表にも選考され、順調に成長していた。水沼貴史も、そのまま消え去ってしまうのではないかとの危惧もあった。<br />　<br />　８０年代半ばは、日本サッカー界に実質的なプロフェッショナリズムが導入され始めた時期だった。加茂周氏を監督に据えた日産は、金田喜稔、木村和司ら、学生時代から代表チームの定位置を確保した選手を獲得、清水秀彦、マリーニョなどのトッププレイヤも保持し、着々と日本一を狙っていた。<br />　そして、８３年シーズン開幕前、日産は大量の有力新人を獲得し、話題を独占した。既に代表に定着していた柱谷、越田、やはり代表経験のある中央大の田中真二（浦和南で水沼貴史と同級生）、愛知学院大の左利きの技巧派境田雅章、堅実な守備で定評のある東農大の杉山誠、そして水沼貴史。<br />　しかし、この時点で水沼貴史の評価は、他の５人と比較して必ずしも高いものではなかった。その潜在能力は、高校時代を思い起こせば格段のものがあるが、大学ではほとんどはっきりした活躍をしていなかったからだ。<br /><br />　しかし、水沼貴史は見事によい方向に期待を裏切ってくれた。日産でプロフェショナルなトレーニングを積むうちに、すばらしい選手に化けてきたのだ。この８３年シーズンの最中、加茂氏は右ウィングだった木村和司を中盤に移した、いわゆる「日本サッカー史上最高のコンバート」である。そして、水沼はその前の右ウィングとして完全に定位置を獲得、独特の間合いのドリブルと、冷静なシュートで、完全な中心選手に成長する。<br />　この８３年シーズン、日産は終盤まで読売とリーグ制覇を争うが、あと一歩及ばず２位に終わるも、天皇杯を堂々と制覇した。そして、この天皇杯決勝では、選手兼任監督の釜本邦茂率いるヤンマーに対し、技巧的なサッカーで完勝。この決勝戦は「時代の変化」を見せつける歴史的な勝利だった。<br />　この天皇杯後、水沼貴史は日本代表にも選抜される。選抜直後のロス五輪予選の代表は、いわゆる「ピヤポン粉砕事件」でボロボロにされてしまったが、以降水沼は代表の中核として活躍を継続。８４年秋の敵地日韓定期戦では、見事な決勝点を決め敵地勝利に貢献。この決勝点は、原博実が打点の高いヘッドで落としたボールに合わせて飛び込み、正確なボール扱いでしっかりとシュートを打てるポイントにトラップし、強烈なシュートを決めたものだった。この「プレッシャの中での正確なボール扱い」は、水沼貴史の最大の強みだった。<br /><br />　以降、「メキシコの青い空」で知られる８５年メキシコ予選でも中核として活躍した水沼貴史。諸事情で木村和司が代表から去った後は、いよいよ攻撃のエースとして活躍。８７年ソウル五輪予選、国立タイ戦では上記日韓戦同様にゴール前の抜群のボール扱いで決勝点。同じく敵地中国戦では、原博実にピタリと合わせる正確無比なＦＫ。さらに８９年のイタリア予選でも、国立北朝鮮戦でも、リードされた時間帯に佐々木雅尚のセンタリングを見事なダイレクトシュートを決めている。本当に頼りになる男だった。<br /><br />　その水沼貴史のご子息の水沼宏太が少しずつ日本のトップに近づいているのだ。<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/32759884.html">このＰＫ戦</a>に感嘆し、<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/53088240.html">この奮闘</a>に興奮し、<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/209420158.html">この成長</a>に歓喜してきた。<br />　ジュニアユース時代から高名な水沼宏太だが、マリノスでは必ずしも出場機会に恵まれず、栃木ＳＣにレンタル。Ｊ１昇格を狙う野心的な若いクラブの中核として活躍し、今期はＪ１に昇格したサガン鳥栖にレンタル。とうとう、Ｊ１のチームの攻撃の中核にまで成長してきた。<br />　必ずしも前評判は高くなかったが、全員の溢れ出る運動量で多くのチームを恐怖に陥れ、着実に勝ち点を積み重ねているサガン。藤田直之、豊田陽平、池田圭などの献身性あふれるチームメートに囲まれ、水沼宏太は中盤でキープし、サイドを突破し、ラストパスを出し、そして得点をも期待されるシゴトを担当している。<br />　やさ男だった水沼貴史に比べて、（顔つきは似ているが）格段に精悍な顔つきの水沼宏太。わかりやすく前面に出る戦う姿勢、忠実な守備などは、既に水沼貴史を凌駕している。サイドでのボールキープも、やや猫背の姿勢から出す厳しいコースへのパスの精度とタイミングも、相当なレベルになってきた。しかし、まだまだ水沼貴史に届いていないのは、勝負どころでの突破と、得点能力だ（一番肝心な事なのだけれども）。<br />　水沼貴史の最大の魅力は、右サイドで突破する時、あるいは敵ペナルティエリアに進出した際の、間合いのうまさ、ふてぶてしい冷静さ、そしてボール扱いだった。過去の水沼宏太のプレイを反芻してみると、水沼宏太は少なくとも、水沼貴史からふてぶてしさと、速く流れてくるボールをしっかりと扱う事ができる能力を、DNAで受け継いでいるように見える。だから、Ｊ１の１試合１試合で、間合いの駆け引きを身に付けてさえくれれば、完全に大化けするのではないかと期待したくなるのだ。そして、そのためにはサガンは最高の環境だ。<br />　水沼宏太は９０年２月生まれ、今２２歳。水沼貴史が日産に加入し化けた時と同じ学齢である。正に勝負の年なのだ。<br /><br />　今節、サガンは水沼宏太の鮮やかなミドルシュートで、難敵サンフレッチェを下した。<br />　まずはロンドンだ。そして．．．<br />　水沼宏太はここまで成長してきた。一流選手まで、あと一歩のところまで来てくれた。もう、私は気持を隠さない。私は日の丸を振りながら、２０数年振りに「ミズヌマ」を応援したいのだ。<a name="more"></a>

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<title>今こそ守備の再整備を</title>
<description>　ベガルタは敵地でレイソルを３対２で振り切る嬉しい勝利。もちろん、嬉しいし、ここまでの成績には十二分以上に満足している。　けれども、このレイソル戦では、前節のジュビロ戦同様、多くの反省点が露呈した。チームの調子がよいだけに、一連の試合で見えて来た反省点を、いかに修正するかが重要だ。　この試合の失点場面は無様だった。　最初の失点は、ゴール前の直接狙われそうな場所のＦＫ。林がゴールポスト際に立って、壁の位置を指示している最中に、レアンドロ・ドミンゲスに反対側のゴール隅に決められた..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-15T00:11:34+09:00</dc:date>
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　ベガルタは敵地でレイソルを３対２で振り切る嬉しい勝利。もちろん、嬉しいし、ここまでの成績には十二分以上に満足している。<br />　けれども、このレイソル戦では、前節のジュビロ戦同様、多くの反省点が露呈した。チームの調子がよいだけに、一連の試合で見えて来た反省点を、いかに修正するかが重要だ。<br /><br />　この試合の失点場面は無様だった。<br />　最初の失点は、ゴール前の直接狙われそうな場所のＦＫ。林がゴールポスト際に立って、壁の位置を指示している最中に、レアンドロ・ドミンゲスに反対側のゴール隅に決められたもの。ゴールキーパが壁の指示をしている最中に、敵に狙われるリスクはままある事だ。林だって、小学生の時から経験していたはずだ。そのような無様な失点が、トップリーグで見受けられる事こそ、失態以外何ものではない。<br />　２点目も悲しかった。ジョルジ・ワグネルに右サイド（ベガルタから見て）を破られ、ファーサイドにクロスを入れられる。入り込んでくるレアンドロ・ドミンゲスの前に、１度朴柱成がうまく身体を入れながらも、淡白にプレイを止めてしまう。そして、レアンドロ・ドミンゲスが強引にシュート。あろう事か林がそれをトンネルし、ボールはゆっくりとゴールラインを越してしまった。あり得ないようなミスが２本続いた訳だ。<br />　通常、このようなあり得ないミスで２点奪われては、勝てない。<br /><br />　けれども、ベガルタは勝ってしまった。もちろん、そこには理屈があった。<br />　まず、立ち上がり１分ちょっとで、コーナキックをうまく活かして菅井が先制した事。組織的に戦うチーム同士の試合、このような先制弾は、試合展開を圧倒的に有利にするのは言うまでもない。もちろん、このＣＫ成功も偶然ではない、赤嶺、鎌田、上本と言ったヘディングの強い選手をおとりに、菅井が知的な位置取りから飛び込むのは、我々の強みの１つなのだから。<br />　前半の残り４５分間、両軍に好機はあったが、双方が落ち着いて守り１−０のまま後半を迎えた。そして、レイソル監督ネルシーニョ氏は、後半立ち上がりに、いかにもこの人らしく、センタバックの那須とトップの田中を交代、２枚のカードを切って攻勢をとってきた。そして、グッと前掛かりにきたレイソルに上記のように、２点を奪われてしまった次第。<br />　ここで、レイソルは追いついても、強引な前掛りを変えずに、ドンドン来てくれた。それに対して、ベガルタは冷静に戦い、前に前に来るレイソルの裏を的確に突いた。この落ち着きが勝負の分岐点となった。このあたりのレイソル、あるいはネルシーニョ氏の意図はどう理解すべきかは難しい。しかし、敵地で強引に前進してくる敵の裏を冷徹に突いて２度も突き放したのだから、ベガルタの成熟に満足すればよいのは言うまでもない。<br />　まずレアンドロ・ドミンゲスにＦＫを決められ１対１となった直後、菅井が右に流れたウィルソンに丁寧な縦パス。ウィルソンは、重馬場に強い特質をうまく発揮、右サイドを強引にえぐり、関口に丁寧なラストパス。フリーで抜け出した関口は、飛び出してブロックしてくるＧＫ菅野（この男とは、Ｊ２時代から幾度も戦ってきたものだな）を、冷静にかわした上で、強烈な一撃でゴールネットを揺らし、２対１にする事に成功した。今期、長駆ドリブルが冴え渡る関口が、このように自らの技巧を活かした冷静極まりない得点を決めたくれた事は、とてもとても重要なのは言うまでもない。関口は目指すべきものが、全然異なるのだから。<br />　さらに、再び同点に追いつかれ、レイソルに幾度も攻勢をとられた苦しい時間帯を経た後、またも菅井を起点に突き放す事に成功した。太田が見事に右サイドを突破、丁寧にグラウンダで上げたクロス、赤嶺はやや後方に下がりながらも、膝をよくかぶせた見事な反転シュートで、菅野を破った。赤嶺がこのような重要な得点を決めてくれるのは、もはや当たり前の事で、驚いてはいけない。我々がやれる事は歓喜する事。そして、もう１つ、ザッケローニ氏に、「これより勝負強いストライカが他にいますか？」と問い続ける事くらいか。<br /><br />　角田が出場停止で、松下が起用された。また、今期はじめてリーグ戦で朴柱成もスタメンで使われた。<br />　攻守の要である角田が不在でも、組織守備そのものが揺るがなかった事は、大いに評価されるべきだろう。角田不在の中、中盤で奪われたボールに執拗にからむ富田のプレイ振りは「俺に任せれば全ては解決するのさ」と言う堂々たる自己主張を感じた。よいよい。そして、松下も実に冷静なプレイを披露。丁寧に散らすプレイはとてもよかった。それにしても、松下も大変だ、角田は別にしても、梁の復帰も近いし、サッコーニも、若手の奥埜も追い上げて来ている。サポータとしてはニヤニヤ状態なのだが。<br />　朴は、上記のように、またやってしまった。まあ、仕方があるまい。朴は、俺たちの朴なのだから、ああ言う選手なのだ。<br />　だから、終盤、朴に代えて内山を起用した手倉森氏の采配には、それなりの凄みを感じた。朴、内山、田村、そして若手の原田。この左サイドが、いかに落ち着くかを見据えながら戦うのも、それはそれで悪くない。<br /><br />　繰り返そう。<br />　嬉しい勝利だった。見事な３得点だった。<br /><br />　でも、これで満足しては、おかしいのだ。もっと、もっと、貪欲に、守備を安定させる事。攻撃陣が見事に得点を重ねてくれている今だからこそ、もっともっと、丹念に守備の再整備をしなければいけない。我々の歓喜は、そのような几帳面な守備修正の上にしか、ないはずだから。<a name="more"></a>

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<title>相馬直樹敗れる</title>
<description>　帰国しての成田エクスプレスの旅と言うのは、色々な意味で味わい深い。いくらネットの時代になったからと言って、国内のニュースには縁遠くなっている。車内モニタに流れるニュース、携帯で見る各種ニュース（最近ではtwitterのタイムラインを見るのも大いなる愉しみだ）、成田から東京に向かいながら、段々と社会復帰できてくる雰囲気が好きなのだ。たとえば、約１年前の事だが、スーの死を知り「う〜ん」とうなってしまったのも、懐かしい思い出だ。　で、今回の東京への帰路、「相馬直樹氏の解任」を知っ..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-13T01:07:57+09:00</dc:date>
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　帰国しての成田エクスプレスの旅と言うのは、色々な意味で味わい深い。いくらネットの時代になったからと言って、国内のニュースには縁遠くなっている。車内モニタに流れるニュース、携帯で見る各種ニュース（最近ではtwitterのタイムラインを見るのも大いなる愉しみだ）、成田から東京に向かいながら、段々と社会復帰できてくる雰囲気が好きなのだ。たとえば、約１年前の事だが、スーの死を知り「う〜ん」とうなってしまったのも、懐かしい思い出だ。<br />　で、今回の東京への帰路、「相馬直樹氏の解任」を知った。<br /><br />　相馬氏が引退した折には、<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/32759730.html">こう</a>書いた。ゼルビアの監督に就任した時には、<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/140614014.html">こう</a>語った。そして、フロンターレの監督に抜擢された時には<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/179534029.html">こう</a>講釈を垂れた。<br />　幾度も繰り返すが、必ずしも肉体能力的な素質に恵まれていたとは言えない選手相馬直樹が、丹念に努力を重ね、天賦とも言える知性を磨きながら、代表で定位置を確保し、攻撃センスあふれるサイドバックとして幾度を我々に歓喜を提供してくれた事は忘れ難い。また、アントラーズでの、堂々たるプレイをご記憶の方も多かろう。<br />　そして同時に、やや厳しい言い方になるが、代表で演じた致命的なミスも少なくなかった。しかし、相馬のミスは、（逆に失礼な表現になってしまうが）「軽率」でななく「能力不足」から来るものが多かった。あの９８年トゥールーズのアルゼンチンへのプレゼントパスなど、その典型である。しかし、このようなミスを演じてしまう選手が、あそこまですばらしいプレイ（たとえば、９７年予選のソウル日韓戦のあの２アシストを、どう語ればよいと言うのだ！）を見せてくれた事こそ、この選手の鍛練と叡智を示すものだと思っている。<br />　だから、私はその頭脳に、監督としての大成を期待していた。しかし、現時点で、期待は見事に裏切られている。<br /><br />　元々今期開幕の時点で、相馬氏のクビもとが相当涼しくなっていたのは間違いない。昨期の８連敗騒動を、じっと我慢したフロンターレフロントではあったが、今期はヘッドコーチに望月達也氏を就任させていた。参謀格と言えば、聞こえがよいが、相馬氏は相当やりづらかったとは思う。<br />　もちろん、望月氏は我々ベガルタサポータには、とても大事な存在、２００６年シーズン１期だけ監督を務め、入替戦出場こそ逃したが、若い選手を丹念に使い、しっかりした守備と、梁を軸にした速攻で今日のベガルタの基盤を築いた監督だ。そして、Ｊ２で４位となり入替戦出場権を逃した事で、自ら監督を辞任。以降、我が軍は当時コーチだった手倉森誠氏に采配を委ねる事となった。望月氏が、いかに優秀な指導者か、わかろうと言うものだ。<br />　相馬氏にとって、厄介だったのは望月氏が、上記の監督としての実績を誇る事だけではなかった。相馬氏が７１年生まれだったの対し、望月氏は６３年生まれ。８歳年上である。そして、望月氏は、清水東高校の先輩、それもインタハイ２連覇、高校選手権準優勝などの堂々とした実績を誇り、清水の高校（その他に清水商業、東海大一高などがあった、名称は当時）が、幾度も全国制覇を続けるはしりとなった頃の主将であり、当時は清水サッカーの代名詞として評価された事もあった（高校卒業後、オランダのプロチームで活躍した実績もある、ちなみに、反町康治氏は清水東高で望月氏と同期にあたる）。８歳年上の同郷のスーパースタアは、参謀としては、相馬氏には重過ぎる存在だった事だろう。<br />　そして、相馬氏の代行は望月氏。一般報道によると、フロンターレフロントは、別な監督を探していると言う。ベガルタサポータとしては、ベストに近い代行監督を抱えながら、どうして他を当たる必要があるのか疑問なのだけれども。<br /><br /><br />　監督稼業と言うものは、誠に難しいものだ。その難しさにもがく管理職達を眺めるのも、野次馬としてはとても愉しい事は否定しない。もちろん、他人様のクラブの監督に関してだけだけれども。<br />　失敗経験と言うのは得難く重要なものだ。相馬氏の捲土重来に期待したい。<a name="more"></a>

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<title>本田圭佑には会えなかったけれど</title>
<description>　市街地南西部のモスクワ川に囲まれる形の、いわゆるオリンピック公園。その中央部に位置する、モスクワ五輪の主会場だったレーニンスタジアム。いや、今はレーニンスタジアムではなく、ルジニキスタジアムと言うらしいが。でも、入退場したバックスタンド側の入口には、高さ１０ｍもあろうかと言うレーニン像があるのだから、ここはレーニンスタジアムと呼ばせていただこう。　競技場は、ベージュ色の長方形の大理石の組み合わせで覆われており、多数の細い正方形角の柱がそれを支えるような形態。３０年以上前に作..</description>
<dc:subject>海外</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-04-08T16:16:08+09:00</dc:date>
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　市街地南西部のモスクワ川に囲まれる形の、いわゆるオリンピック公園。その中央部に位置する、モスクワ五輪の主会場だったレーニンスタジアム。いや、今はレーニンスタジアムではなく、ルジニキスタジアムと言うらしいが。でも、入退場したバックスタンド側の入口には、高さ１０ｍもあろうかと言うレーニン像があるのだから、ここはレーニンスタジアムと呼ばせていただこう。<br />　競技場は、ベージュ色の長方形の大理石の組み合わせで覆われており、多数の細い正方形角の柱がそれを支えるような形態。３０年以上前に作られた（改装されたが、正しいのか）建造物だが、外観はとても美しい。ちょっと上部のすりガラスが、デザイン的には興ざめだが、これは好みの問題だろう（デザイナだって、まさか極東のサッカー狂の注文は気にしないだろうし）。少なくともモスクワ五輪当時、この国は世界最強を競っており、国の威信を賭けてこの競技場を改装したはずだ。その歴史は重い。<br />　モスクワ五輪と言う単語に、私の世代の人間は何とも言えない重苦しさを感じてしまう。「政治とスポーツ」と言う陳腐な単語を使いたくはない。でも少なくともあのボイコットにより、山下泰裕、高田裕司、瀬古利彦と言った当時世界最高級の実力を誇った私たちのスーパースタアが、栄冠を狙う前にその機会を奪われた。<br /><br />　何のためにいるのかわからない警官が無数に周囲を固めているが、いずれも（当たり前だが）英語を使えないし、案内をする気もない。皆、いかにもロシア人らしい彫の深い顔つきをしており、実に恰好いい迷彩の制服を着ているのだが、ただ、私たちを威圧しているだけだ。この威圧がなければ危険が高まるほど、サポータたちの振る舞いは「危ない」とは思えなかったのだが。それとも集団による「無言威圧」が危険を未然に防ぐ効果をしていると言うのだろうか。<br />　警官１０人に対し、１人くらいの割合で「steward」と言う英語を表記した蛍光色のビブスを付けた人々がいるのだが、彼らが一生懸命我々観客を、案内してくれて、重層に囲んだ制服警官を突破し、ようやくスタンドに入ることができた。<br /><br />　ＣＳＫＡモスクワは、この日はアンジと言うクラブをレーニンスタジアムに迎えた。ＣＳＫＡが２位で、アンジは７位、リーグ戦では典型的な中位のチームの模様。調べてみたら、このクラブはいわゆるロシアの南端のダゲスタン共和国のカスピ海に面したマハチカラと言う都市のクラブとの事だ。このダゲスタン地方、西にはチェチェン、南にはアゼルバイジャン、南西にはグルジアと言う位置。<br />　旧ソ連のサッカーを支えた地域と言えば、誰もがキエフを軸にしたウクライナを思い浮かべる。しかし今日のグルジアの首都でもあるトビリシのクラブ、ディナモ・トビリシは、ソ連リーグやカップウィナーズカップを制した事もある。そして、グルジア出身の名手と言えば８０年代（オレグ・ブロヒンを後方から支えた）ダビド・キピアニあるいは、最近のカハ・カラーゼなどが思い起こされる。その、グルジアのすぐそばの、カスピ海沿岸都市と言われれば、サッカー的見地からすれば、何となく期待できるのではないかと言うものだ。<br />　観衆は熱狂的だが、８万人は入ろうかと言う競技場に観衆は２万人くらいだったのだろうか。観客席を完全に屋根が覆っているため、数千人のＣＳＫＡ、千人足らずのアンジ、それぞれのサポータの声援はよく反響し、雰囲気はよい。ただ、あれだけスカスカだと、日産スタジアム現象は否めず、もう１つ盛り上がりに欠けたのも確か。でかい入れ物と言うのは、いずこの国でも難しいものだ。<br />　本田圭佑は、今節もベンチ外。諦めてはいたが、せっかくレーニンスタジアムまで来たのだ。「本田圭佑に会いたかった」のは確かだ。でも仕方がない。まずは、じっくりと負傷を直す事だ。<br /><br />　ホームのＣＳＫＡは、全く攻勢をとれない。<br />　ＣＳＫＡは、センタバックのイグナシェビッチとアレクセイ・ベネヅキーのロシア代表コンビの強さは格段で、右バックのナバブキンは堅実なタレント、左バックのシュチェンニコフは左足でのサイドチェンジを狙う。ボランチのアルドニンの配球は巧みで、リトアニア代表と言うシェンベラスはよく動いて穴を埋める。ＧＫのチェプチュゴフを含め、シェンベラスを除いては後方は、皆ロシア籍の選手だ。守備面におけるこの後方の７人の連携、個人的な守備の対応のうまさは、やはり相当なレベルだ。特にイグナシェビッチの、とっさの読みは格段。これだけでも、長旅の疲れが癒されると言うもの。<br />　一方の前線は、おなじみドゥンビア（同時期にＪ２にいた友人がこうやって出世したのを観るのは何とも嬉しい、コートジボワール）、ネツィド（チェコ）、トシッチ（セルビア）、ムサ（ナイジェリア）そして後半ムサに代わって起用されたオリセー（リベリア、あのナイジェリアのオリセーの甥御さんらしい）と、まあ多国籍の代表選手がズラリ。そして、この前線の「個人能力系」のタレントの連携がひどい。と言うか、これらのタレントのほとんどは「連携意識」に欠如を感じるのだ。乱暴な例えだが、どこかの国の五輪代表チームに似ている。<br />　だから、ボランチのアルドニンが苦労して前線に好配球しても、前線の彼らが強引な突破を狙うところを、アンジの組織守備に刈り取られてしまう。そのボールを、イグナシェビッチが落ち着いて跳ね返し、アルドニンが苦労して．．．（以下同文）。たまに、アンジの多人数攻撃をかけてきた時に、シェンベラスあたりが見事にボールを奪い、速攻を仕掛けるのだが、そこでも連携不備が目立つ。最前線のドゥンビアが適切な位置取りで敵ＤＦの薄いところを狙うのだが、それに呼応したパスは出ずに、せっかくの速攻も生きない。かくして、逆にまたアンジの速攻を食らい、それをイグナシェビッチが．．．まあ、イグナシェビッチがいるところが、どこかの国の五輪代表と異なるところとも言えるのだが。<br />　ちなみに、ヴォルティス＆レイソルＯＢについて。完全なエースのようで、周囲のサポータも彼がボールを持つと「<strong>どぅ</strong>んび<strong>あああ</strong>」と大騒ぎになる。日本時代とはややプレイスタイルが変わったように見えて、あまり強引には行かない。ボールを１回引き出しておいて、丁寧にはたいて、敵ＤＦの隙を狙い裏を突く。ここで、裏を突いたところで、よいパスが出ればよいのだが．．．<br /><br />　一方のアンジ。<br />　これが期待以上の内容。トップ下に位置するブスファと言う選手がすばらしい。小柄だが、技巧的で、ボールを受ける動きもよく、パスもうまい。中村憲剛の視野を少し狭くして、清武の前進意欲を加えたような選手だ。後から調べたらアヤックスの下部組織出身のモロッコ代表との事、「なるほどね」と言いたくなるような選手だった。イグナシェビッチに加えて、このブスファを堪能できたのだから、長旅した甲斐があると言うものだ。<br />　ボランチの大柄なムハンマド（アフガニスタン系ロシア人らしい、この選手がまたいい）のボール奪取から、ブラジル人のジュシレイが展開、ブスファがさばいて、両翼からロシア代表のジルコフと、我々を過去幾度も悩ましてきたウズベク代表のアフメドフ（アフメドフがこのクラブにいるなんて全然知らなかった、不勉強を反省すると共に、再会を喜ぶ）が攻め込む。これらの攻撃の連携と洗練は、ＣＳＫＡを格段に上回っている。<br />　またアンジの守備もよい。ムハンマドの読みのよさは格段だし、コンゴ代表のサンバの高さは抜群（ブスファのボールに合わせるセットプレイも脅威だった）。コンビを組むガジベコフも位置取りがすぐれたＣＢ、両サイドバックのタギルベコフとロガショフも堅実で４ＤＦのラインは非常に安定している。ＧＫのガブロフも守備範囲の広さが目立つ。<br />　結果的に、試合は完全にアンジペースで進んだ。上記したように、ＣＳＫＡの非組織的な攻撃をアンジがスマートに奪い、ブスファを軸にした攻撃を、イグナシェビッチが跳ね返す。この展開が試合中ずっと継続した。どちらがホームかわからない内容だが、野次馬として面白いのだから、文句を言う筋合いではない。<br />　すると、注目はアンジのフィニッシュと言う事になるが、アンジのトップは技巧は抜群だが、やや運動量が少ないストライカだった。<br /><br />　ちょっと話題飛びます。<br />　本業で幸運が重なり、この日モスクワに降り立てた訳です。ところが、ここの所本業が忙しく、せっかくの生観戦ですが、ロシア訪問前に両チームの予習をする時間は全くなかったのです。だから、事前におさらいしたのは、上記した対戦相手のアンジの概要と、本田圭佑の動向くらい。だから、本田との再会は「難しそうだな」とは覚悟しての観戦となりました。<br />　初めてのチームの試合観戦は、その程度の前知識だけ持っておいて、後は実際の試合で選手の背番号とプレイの特徴や勝負どころをしっかり押さえ、試合後に各種のサイトでそれらの選手を復習する方が、時間的に各段に効率がよいのです。もちろん、時間をかけて予習してから観るのがベストなのですがで、今回も、そのような（サボる）やり方を採用した訳です。<br />　だから、ここまで述べてきた内容も、選手名などの多くは（ドゥンビアを除いては）、すべてこのやり方でホテルに戻ってから勉強したものです。上記したように勉強不足で恥ずかしく、アフメドフがこのクラブにいる事すら、試合後に確認し、「ほお、あのボールの持ち方は」と思い起こした次第です。<br />　話を戻します。<br /><br />　そのトップの技巧派、ホテルで名前を調べたら．．．<a href="http://www.fc-anji.ru/users/5627/">この人</a>だったのだ。「でえぇぇぇぇ！」とこのクラブを調べてみると、監督は<a href="http://www.fc-anji.ru/users/16283/">こちら</a>、選手兼コーチには<a href="http://www.fc-anji.ru/users/12/">こんな方</a>まで。いや、参ったね。<br />　後悔もちょっとある。このストライカの事を前もってわかって観ていれば、もっとボールの受け方や挙動を丁寧に観察できたのではないかと思ったりする。たとえば、終了間際にペナルティエリアぎりぎりで倒されながらも、審判が笛を吹かなかった場面（<a href="http://www.fc-anji.ru/media/content/images/April_2012/0bb69cffd85ef0a672e4e6bbd1d1e431.jpg">これ</a>はその直後の写真と思われる）を、もっと味わえたのではないかと悔しいのだ。<br />　でも、監督の存在を知ってこの試合を観ていたら、「何か」を期待して観てしまった事だろう。そうすると、逆にブスファの能力への感動や、ムハンマドとジュシレイの連動の観察が逆におざなりになってしまったような気もする。監督そのもののインパクトが大きすぎるから。今思えば、ムスタファが削られて動きが鈍くなった場面、ムスタファに変えてシャトフと言うウィングを起用。ブスファを後方に下げて、大きな展開から決勝点を狙った采配など、「ああ、ナルホド」感が一層強かったりして。まあ、そう思って不勉強を反省しつつ、事後のホテルでの新たな感動を堪能しつつ作文している次第。<br /><br />　さてＣＳＫＡに話を戻そう。<br />　ホームでの苦闘は続くが、終盤になっても攻勢をとろうとしない。とれなかった、と言うのがより正しい表現だろう。<br />　アディショナルタイムに入る頃、つい先日３６歳になったボスニアヘルツェゴビナ代表でもあるラヒミッチを投入、過去このクラブに多大な貢献をした大ベテランらしく、サポータの声援は最高潮となった。実際、ラヒミッチは闘志あふれるプレイで再三ボールを奪い、攻撃の起点ともなって、オリセーの突破から決定機も作られた。けれども、その交代はあまりに遅いものだった。<br />　上記したように、ドゥンビアにパスが出ないのだ。<br />　本田圭佑の復帰を心待ちにしているのは、我々だけではない。<a name="more"></a>

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<title>ちょっとした幸運の引き寄せ</title>
<description>　ベガルタは、幸運にも助けられながら、敵地でセレッソに貴重な勝利を挙げた。　先制点は、自陣スローインから、強引にウィルソンが持ち出し敵ペナルティエリアまで進出、セレッソ守備陣がはね返したこぼれを、これまた強引に赤嶺がシュート。ＤＦに当たってこぼれたボールが、ウィルソンの前に転がって来てくれた。ＰＫのような状態になったウィルソンは冷静に低く強いシュートを決めた。反応の鋭さに定評あるＧＫ金鎭鉉もなすすべがなかった。　そして、後半立ち上がりに、太田が鮮やかに右サイドからセレッソＤＦ..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-03-31T23:17:08+09:00</dc:date>
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　ベガルタは、幸運にも助けられながら、敵地でセレッソに貴重な勝利を挙げた。<br /><br />　先制点は、自陣スローインから、強引にウィルソンが持ち出し敵ペナルティエリアまで進出、セレッソ守備陣がはね返したこぼれを、これまた強引に赤嶺がシュート。ＤＦに当たってこぼれたボールが、ウィルソンの前に転がって来てくれた。ＰＫのような状態になったウィルソンは冷静に低く強いシュートを決めた。反応の鋭さに定評あるＧＫ金鎭鉉もなすすべがなかった。<br />　そして、後半立ち上がりに、太田が鮮やかに右サイドからセレッソＤＦ２人を抜き去りセンタリング。赤嶺が後方に戻りながらの難しいヘディングシュートを、金鎭鉉が飛び出した無人のゴールに流し込んだ。<br />　いずれの得点も、攻撃選手が個人能力を発揮した場面で、他の選手がそれにしっかりと呼応する、我が軍らしいよい攻撃だった。<br /><br />　ウィルソンは開幕以来、活動量よくボールを引き出し、守備振りも忠実。いかにもベガルタのサッカーに適したよいＦＷだと、評価はすぐに定まった。ところが、残念な事に、これまでの試合では、どうにもシュートが上ずる事が多く、そこも「ベガルタ的」な雰囲気を漂わせていた。しかし、今日の一撃はどうしてどうして、冷静で鋭い一撃は、今後も得点を多産してくれそうな雰囲気ではないか。<br />　また、太田は、この２点目の場面では、かつてジュビロで代表に選考されていた頃の、縦への突破力をも見せてくれた。いや、今期は正確なプレイスキックや、敵陣前での落ち着いたシュートと、昨期と比較して、明らかな向上を見せてくれている。<br />　うん、今までは、赤嶺と菅井と梁のシュートしか入りそうもなかった我々だが、今期絶好調の太田に加え、ウィルソンにも得点が期待できるとすらば（いや、もちろん武藤もいる）、これはすばらしいですよ。<br /><br />　ただし、セレッソの攻撃も鋭かった。失点を１に止める事ができたのは、もちろん組織的な守備が機能した事もあるが、幸運もあった。<br />　ベガルタの守備は「強い」と言われているが、（ベガルタから見て）右サイドから左サイドに展開されて、そこをえぐられて崩されかける事が結構多い。左ＭＦの関口がしっかりと守備に入れる場面は問題ないが、敵の攻撃の関係で関口が中に絞っている場面では、左バックの田村がボールサイドに引きずらる傾向があるためだ。<br />　実際、この日は幾度か左サイドを破られ危ない場面が多かった。<br />　直接ゴールを狙えるＦＫを与え、金甫炅のＦＫがサイドネットを揺らした場面。投入直後の柿谷に上本が抜かれてクロスを上げられ、清武のシュートがポストを叩いた場面。酒本のクロスが逆サイドに流れ、柿谷がシュートを地面にたたきつけてくれたおかげで、ボールがバーの上を越えて行った場面。そして、失点時も上本のクリアミスと播戸のシャープなシュートに至ったのは、左サイドを崩されたからだった。<br />　そろそろ、ここの修正が必要だろう。<br /><br />　また後半にＦＷのウィルソンに代えて本来レギュラのＣＢ鎌田を投入した意図がよくわからなかった。３バックを試したかったのか、角田の出場停止に備え鎌田をアンカー的に起用したかったのか。さらに、その直後に失点して１点差になったところで、今度はＣＢの上本に代えてＦＷの武藤を起用したが、結果的に以降無失点だったからよかったけれど、選手たちは相当混乱したのではないか。手倉森氏の意図はどのあたりにあったのだろうか。<br />　ただし、この直後、関口が左サイドで実に巧妙なボールキープを見せ、時計を進めて窮地を救ってくれた。この関口のリーダとしての成長は、実に心強い。<br /><br />　以前も述べたが、Ｊ２時代から幾度も競り合って来たセレッソとの試合は、いつも噛み合う。<br />　当方の組織戦と、先方の鮮やかな個人能力が、うまくお互いのよさを引出すからだろう。この試合については、当方得意の攻撃が奏功し、先に２点差とできた事で、敵地ながら勝利を収める事ができた。今期のポイントは、いかにちょっとした幸運を引き寄せ、大事に大事に勝ち点を拾い続ける事にある。<br />　うん、大変よろしい状況にある事は間違いない。<a name="more"></a>

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<title>中村俊輔の膝蹴り</title>
<description>　昨日のサガン対マリノス。サガンの歴史的Ｊ１初勝利、水沼倅のＪ１初得点（絵に描いたような「恩返し」）など、明るい話題と共に語られている。マリノスの関係者には、たまったものではなかろうが、まあ敵地で地方の小クラブに鮮やかに負ける事は、都会の大きなクラブの責務でもあるのだから。シーズンは長いし、現時点でどうのこうの語るのも意味がない事も、言うまでもない事だ。　ところが。多くの方がご存知だろうが、この試合で中村俊輔が信じ難いラフプレイを見せている。映像を見たが、正直言って大変な衝撃..</description>
<dc:subject>Ｊリーグ</dc:subject>
<dc:creator>武藤文雄</dc:creator>
<dc:date>2012-03-26T01:49:51+09:00</dc:date>
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　昨日のサガン対マリノス。サガンの歴史的Ｊ１初勝利、水沼倅のＪ１初得点（絵に描いたような「恩返し」）など、明るい話題と共に語られている。マリノスの関係者には、たまったものではなかろうが、まあ敵地で地方の小クラブに鮮やかに負ける事は、都会の大きなクラブの責務でもあるのだから。シーズンは長いし、現時点でどうのこうの語るのも意味がない事も、言うまでもない事だ。<br />　ところが。多くの方がご存知だろうが、この試合で中村俊輔が信じ難いラフプレイを見せている。映像を見たが、正直言って大変な衝撃を受けた。サガンの豊田ともつれた場面で（笛が鳴った後のプレイらしいが）、意図的な事が明らかな膝蹴りをしている。言い訳の余地のない酷いプレイである。イエローカードは出たものの、なぜ一発退場にならなかったのか、理解しがたい。と、言うか主審が黄色に止めた根拠を知りたい、「あれで赤が出ないならば、いったいどのような反則で退場処分が下るのか」と問いたくなるような納得し難い判定だった。<br /><br />　さすがに、インタネット界では大騒ぎになっている。<br />「これだけのスタアなのだから、厳しい処分が必要ではないか」<br />「チームがうまく機能しないイライラが相当なのではないか」<br />「サガンの時間稼ぎにイライラしていたのではないか」<br />　私はこれらの意見のいずれにも賛同しない。ひどい反則だが、その罪は選手のランクとは関係ない。チームがたとえ機能していなかったにせよ、ひどい反則をしたら、相応の罰を受けなければならない。もし、敵の時間稼ぎにイライラしての報復ならば、相当厳しい処罰を受ける必要がある。このようなケースで、よく時間稼ぎ側を攻める論調があるが、これはおかしい。時間稼ぎが目に余るならば、審判団がそれを注意し、不公平にならないように管理すればよい事。試合の全映像を見ている訳ではないが、たとえサガンが色々な手段で時間稼ぎをしたとしても、中村の罪が軽減されるものではない。<br />　むしろ、注目されるのは、中村への処分が、通常の警告に関するものでとどまるのか、どうかだろう。実際、サガンが、「赤でなければおかしいのでは」と、異議申し立てをすると言う<a href="http://www.saka-para.com/2012/03/25/3079/">情報</a>もあるようだ。記録映像で、明らかに酷い反則をした事がわかった場合は、試合中の判定以上に重い罰を受ける事例は、少ないながらもあるだけに、今後が注目される。私個人としても、退場と同等の処罰が適切と思っているが。<br /><br />　と、常識的な事を語った上で（ここでやめておけばよいのだろうが）、いくつか。<br />　厳しい処罰があって当然だと思うし、俊輔のような、真面目にサッカーを突き詰めている選手が、こんなプレイをした事、そのものが残念だ。と、思いつつも、ちょっと俊輔の人間くささに、おもしろさを感じる想いもある。しかし、結果的に、膝蹴りを食らった豊田の負傷が、（たぶん）大した事がなかったら、このような悠長な感想を語れるのだろうが。<br />　そして、遥か彼方９年前の<a href="http://hsyf610muto.seesaa.net/article/32758714.html">この試合</a>を思い出した。以降の中村俊輔の活躍はすばらしいものだった。多くの喜びを提供してもらった。ただ、肝心のドイツと南アフリカで輝かなかったのは残念だったが。<br />　そして、中村俊輔は、ロベルト・バッジョの域には達しなかった。今回の膝蹴りは、私にとっては、その最終確認となった。<a name="more"></a>

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