リーグ開幕前に、J1を野次馬的に眺める最後のシーズンに向けて、バサッとJ1の予想をするのも面白いかなと。もっとも私の予想は当たったためしがないのだが。
まず、考えなければならないのがACLの存在。一昨シーズンのレッズ、昨シーズンのガンバ、共にアジアチャンピオンになったものの、リーグタイトルには届かなかった。レッズは一切ターンオーバを使わないがための自滅、ガンバは終盤戦でリーグを「捨てた」と言う違いがあったが。今期もACLに出場するチームがリーグ制覇をするのは相当厳しいことになるだろう。
しかも、今期からACLはレギュレーションが変更になった。
まず出場チームが強国に偏在し、いっそうグループリーグが過酷になった。従来比較的勝ち点を確保しやすかった東南アジアチーム(もちろん、昨期のチョンブリ、一昨期のペルシク・ケディリのような、すばらしいチームが来る時もあったのだが)ではなく、歯ごたえのある相手ばかりである(代表となるとからっきし弱い中国だが、クラブチームは外国人選手が中核になっている事と、例の相手を蹴っ飛ばしても構わないと言う独特のルールもあって、決して楽な相手ではない)。一方で韓国、中国のチームは遠征する距離が短くて済むと言う利点もあるのだが。
また、グループ2位でも1/16ファイナルに出場できる。もちろん、その分楽になったとも言えるが、状況はそう単純ではない。従来は序盤に勝ち点をこぼしたチームは早々に脱落したため、1次リーグ終盤の試合は比較的戦いやすい事もあった。しかし、今期以降は1次リーグの全試合が相当厳しい事になる事が予想される。
そうこう考えると、ACLは昨期以上に過酷になったと考えるべきだろう。
次にアジア枠採用。不況の影響だろうか外国人枠をフル採用しないチームがかなり多いが、ガンバ、ヴィッセル、サンガなど4人の外国人選手をそろえたクラブもある。Jのアジア枠採用の意図はよくわからないが、実質的には韓国人枠と言っても過言ではない。日本と伍するアジアのサッカー強国で本国との距離、文化、言語体系が最も類似しているのは韓国なのだから(短期的にはウォン安の影響もあるが)。豪州やイランは西欧の方がなじみが強いし、アラブ諸国はカタールと言う金満リーグがある。タイやインドネシアあたりから卓越したタレントの登場したり、北朝鮮のいっそうの開放などがなければ、アジア枠は当面韓国人枠として使われる事になるだろう。シーズン半ば、成績が思わしくないクラブは、中途で韓国人選手を新規採用する可能性もある。
いずれにせよ、外国人枠4枚を使い切って戦闘能力に厚みをつけたクラブとそうでないクラブには結構な差が出る可能性がある。
そして昨期の簡単なおさらい。戦闘能力的に3強と思われたアントラーズ、レッズ、ガンバが、それぞれACLで消耗し、優勝ラインが下がって大混戦となった。その中で一時抜け出すかと思われたグランパスとトリニータが勝負ところで勝ち切る事ができず。最終的にはACLを準々決勝で敗退したアントラーズが、小笠原の負傷と言う不運を乗り越えて、体勢を立て直し差し足の鋭さで優勝した。
さて、そんなこんなを考えて、今期を予想する。
最大のカギは、レッズが独走できるかどうかだろう。ガンバ、アントラーズなどがACLを戦っている間に、ある程度の連勝で前期から独走体制に入れる可能性があるのはレッズだけだ。レッズは昨期はACLの疲労、一部の選手の我がままを許容したフロントのミスなどで終盤自滅した。しかし、基盤となる戦闘能力は高い。新監督のフィンケ氏の評判もひよいし、昨期不調だった鈴木啓太に復調しつつあるようだ。田中達也の負傷がなく、高原がそれなりに復調すれば、相当な戦闘能力を発揮するだろう。ただし、永井、相馬の移籍、かなり大胆に若返りを志向している事(外国人枠を2しか使っていない事を含め)から、チームが固まるには時間がかかりそう。そう考えると、ライバル達がACLで苦闘している間に貯金するまでには至らないと見る。したがって、昨年同様優勝ラインは結構下がったリーグ戦になり、終盤3節の差し足で勝負が決まるリーグ戦になるのではないか。
そうなると、おそらく3強は終盤までトップに近いところに残るだろう。他にどのクラブが付いていけるか。
グランパスとフロンターレは、ACLの1次ラウンドでいきなり3連敗でもして、早々に撤退しない限りはリーグは苦しいと思う。両クラブとも、必ずしも選手層は厚くない。また昨期より格段に戦闘能力が上がる補強もできていない。この両クラブがリーグタイトルに近づくのは相当難しいと見る。無論、いずれのクラブも戦闘能力は相当高く、ACLを獲得する可能性もあるだろう。ただし、序盤で過酷なACLとの二兎を追う以上、3強に付いていくのは難しいと予想するもの。
トリニータはウェズレイの老化が最大の不安材料。ただし高松、家長の体調がよければ昨年以上の攻撃力が確保できそう。さらに若森島、(永遠の逸材?)前田俊介あたりも控える。シャムスカ氏の手腕も間違いないし、金崎と森重が通年で活躍できれば、上位に付いていける可能性はある。ただこれらの中軸の若さがマイナスに出なければだが。
エスパルスはヨンセン、永井、太田と的確な補強で上積みは多い。進境著しい岡崎は攻撃の完全な軸になる期待もある。ただし、高木の移籍の穴と、おそらくフル出場が難しい伊東をどうカバーするかが課題。岩下、枝村がそこをカバーできれば、かなりいい線に行くように思える。
FC東京は中村北斗を除くと大きな補強がなくチームの成熟させタイトルを狙おうとしている。このクラブは不思議に「期待の逸材」が伸び切らない。今野ももう1つ停滞しているし、その他にも石川直、茂庭、徳永、梶山、平山。さらに不思議な事に「比較的無名の若手」はよく伸びるのだが。もし城福氏がこの前者の不思議を解決できれば、リーグタイトルを狙えるだろうが。
その他のクラブで上位をうかがうとしたら、アルビレックス、サンガ、サンフレッチェか。いずれのクラブも、昨期より上積みの戦力を獲得し、かつチームの軸がはっきりしており、昨期からの継続的な強化が期待できる。
中でも豊田、ディエゴが加わったサンガの攻撃力はトップレベルであり、相当面白い存在になると思う。心配はシジクレイの衰えが来るか来ないかだが、このクラブは結構選手層も厚く、何とかなるような気がする。そろそろ水本にもしっかりしてもらわなければならないし、豊田は大柄な本格ストライカに化けて欲しいところ。この2人がフル回転すればなのだが。
アルビレックスは、大島の加入が大きい。組織的な守備に攻撃力が増強された。マークも薄いだろうから、丁寧に戦い続ければ、結構いい線行くように思う。ただ、全体に選手層が薄く、中盤にもう少しタレントが欲しい。
サンフレッチェは元々昨期J2に落ちたのがおかしい戦闘能力を持つ。ストヤノフ、森崎和、柏木、寿人と縦のラインもしっかりしているし。2年前は構想倒れに終わったペトロビッチ構想が今回は奏功するようにも思うし(もっとも、歴史が繰り返したりしてと言う興味も、この人にはあるのだけれども)。ここは柏木と槙野の成長にかかっている。
では終盤抜け出すのはどこか。
アントラーズだが、昨期ACLが絡む日程になるとリーグでも相当苦戦していた。またACLでも北京国安やアデレード戦は相当苦しい内容だった。これはアントラーズのスタイルが比較的オーソドックスで各選手の体調が整っていないと、機能的なサッカーにならないためではないか。今期のアントラーズは、戦力の上積みとして昨期負傷で離脱していた小笠原と中田浩二が復活してくるが、中後の移籍と言うマイナスもある。そして、このクラブのアジアチャンピオンへの渇望は相当大きいだろうから、ACLに勝ち進むと、リーグを優先するのは難しくなるのではないか。ACLで準々決勝あたりでやられない限り、リーグの3連覇は難しいと見る。これはアントラーズの問題と言うより、破綻する日程の問題からなのだが。
ガンバは、リーグとACLのダブルを狙える可能性がある。今期の補強も分厚く、ターンオーバ制が可能な選手層を持つからだ。このクラブの最大のポイントは倉田が握っていると見る。もし、倉田がもう一皮向ければ、明神と橋本の負担が格段に減るからだ。明神は中盤を支えると言う意味で、橋本は抜群のポリバレントと言う意味で、この2人がフルに活躍できるかどうかが、二兎を左右する。
だいぶ発散してきたので最後にまとめます。
岡崎と青山直の大化けで、長谷川健太の歓喜。
2009年03月06日
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ストヤノフと森崎です。
ブルーノと森島じゃあ2005年のセレッソです…(笑)
ストヤノフと森崎です。
ブルーノと森島じゃあ2005年のセレッソです…(笑)
ところで「テルのフル出場が難しそう。」というのはどのような根拠によるものなのでしょう?あのひょうひょうとしたプレースタイルで今年もフル出場しつづけるに違いないんですが。年齢を食ってるのは確かですが、去年1年見てても衰えは全く感じませんでした。
プレミアリーグが、スカイへの放映権売却→各チームへの分担金増額→スター選手への投資→リーグ活性化→放映権高騰→分担金増額、このようなサイクルで隆盛したように、Jリーグは正のスパイラルを狙っているようです。
既に1節を終えてACLでボコボコにされた鹿島をホームに迎えます。
さてその結果が吉と出るか凶と出るか?
でも実際は絶好調の鹿島を迎えてどれくらいうちの選手たちが立ち向かえるかを見たい気持ちもあるんですけどね。