2009年06月07日

中澤と楢崎の抱擁

 岡田武史の現役時代。決してうまくも強くもないセンタバックだった。でも、プレイを見ていると、抜群の知性とあふれでる闘魂が格別のものがあった。今日とは審判法が違ったが、「危ない!」と言う場面の直前にプロフェッショナルファウルで必ず敵を止めた。イエローカードを食らう岡田は、何かしら誇らしかった(あ、今日のルールではもちろん赤ね、もちろん今日の長谷部はまあアレだったけど)。若い方々に無理やり翻訳すると、絶対あきらめたり人のせいにしない宮本。
 だから俺は岡田氏を信頼している。当時から、この知性と闘魂は、きっといつか俺達を「その場」に導いてくれると思っていたから。それが思いのほか早く来てしまったジョホールバルには正直戸惑いもあった。でも、今回は違う。様々な経験を積み、国内最高峰の実績を残した監督、当時から20余年、あの堂々たる退席振り。何回も何回も語ったが、俺は岡田武史を信頼している。

 ともあれ、主審を称えるべきであろう。
 あれが凡庸な普通の主審ならば、実につまらない本大会出場劇だった。サポータの声援に乗せられて軽率に前掛りになるウズベキスタン。この大事な試合で、あそこで憲剛をフリーにしてしまうレベルなのだから。
 しかし、主審の美しい演出が、このつまらなくなるはずの試合を、最高のエンタティンメントに格上げしてくれた。

 色々な考え方があるだろう。でも、南米予選のアウェイゲームだってこんなものだ。理不尽な判定の数々は本当に不愉快だった。でも試合が始まってしまえば、もうどうしようもない。あの滅茶苦茶な状況下で、最後の最後に長谷部が狙われた場面だけに被害が留まった事を、やれやれと思うべきなのだろう。
 重要な事は俺達の戦士たちが、厳しい状況を冷静に受け止めて90分耐え忍んだことだ。

 考えてみれば、主審は相当だったが、ウズベクの選手達の真摯な姿勢は見事だった。中国選手とは異なり、当方の大事な選手を傷つけるような振る舞いはなかった。このような状況を耐える事も、俺達には重要なのだろう。
 その無茶苦茶な状況下。楢崎、中澤、闘莉王の3人は揺るがなかった。あの苦しい状況下、何があろうともペナルティエリア内では無理をしなかった。

 だからこそ、あの主審がホイッスルを吹いた瞬間の中澤と楢崎の抱擁を俺は忘れない。
 本当の意味での、俺達の戦士。ありがとう。
posted by 武藤文雄 at 03:39| Comment(17) | TrackBack(2) | 日本代表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
代表のアキレス腱である右SBがベンチ外でほんとに良かった
また次の試合からノープレッシャーでいつもどうり出るんだろうけどなw
右は駒野か北斗で固定してくれ
Posted by 岡田 at 2009年06月07日 04:05
>駒野か北斗で固定してくれ
正気ですか? 

主だった歴代右SBを思い出してみたw
堀池・名良橋・市川・加地・駒野・内田
Posted by at 2009年06月07日 06:46
ホイッスルが鳴る。
画面は中澤。両腕でガッツポーズ。
「ヨシッ!ヨシッ!」との声が聞こえてきそう。
後ろに歩いていく。
画面左から楢崎登場。
中澤胸をぶつけるようにして楢崎と抱き合う。
長友、楢崎に飛びついてくる。
楢崎を真ん中に三人で肩を組んで歩き始める。
そこへ闘莉王が飛びついてくる。

今思い出しても美しいシーンです。
それにしても、よく写してくれました。
カメラにも拍手。
Posted by ベガルタファン at 2009年06月07日 09:28
勝った以外は特に面白くない試合だったけれど
トゥーリオのプレーはいいなあ、と妙に感心してしまった。
あと長谷部はもう一段階レベルが上がりそうな雰囲気が良いです。

ピッチの土がかなり軟らかかったみたいで苦戦してましたが
相手は別に苦にしてなかったので、環境に適応できない病は相変わらずです。
南アフリカのピッチは怪しいので、そこは少し心配かな。
Posted by at 2009年06月07日 10:52
はっきり言って、「ひどい試合」でした。
原因は明らかにルーズボール(空中戦)が取れないことにありまりました。
空中戦でボールが取れない原因は、明らかにFWの身長不足。

なにせ大久保、岡崎と170cmに満たない者が前線であのDFと競り合ってとれるわけがありません。10本中10本とれない。

矢野、巻クラスが絶対に必要。
最初から空中戦をあきらめる選択は疑問です。
10本中4本でもとれれば違った試合になったでしょう。

あんな試合で喜ぶなんてがっかりです。
ベルギーの監督にまたWCベスト4を鼻で笑われてします。
Posted by at 2009年06月07日 12:24
おっしゃる通り、ウズベキスタンの選手に対してはサッカー仲間としてシンパシーを覚えましたよ。旧ソ連から独立した中央アジアの国として、彼らも世界の舞台に立ちたい気持ちは強くもっているのを感じました。

カザフは今のところUEFAで苦渋を舐めていますので、ウズベクこそがウクライナ、ベラルーシの次にワールドカップの舞台に立つ候補かもしれません。
Posted by 湘南蹴鞠屋 at 2009年06月07日 17:17
昨日の試合でルーズボールが取れなかったことや、先発のFWに高さが無かったこと、矢野や巻のようなタイプの選手を加えることについてはほぼ同感です。
しかし、ルーズボールが取れない要因はMFの高不足と全体的な運動量不足だとみた試合でした。試合途中から中村憲剛は空中戦で本気で競り合う様子が見られなかった。一方で本田は空中戦では勝っていたものの、運動量が足りない。
苦しいときに守備で存在感を発揮できるMFが、今後必要とされるのではないでしょうか。
Posted by Lg at 2009年06月07日 21:58
今日の岡田監督のさい配については、申し上げたいことは山ほどある。とりわけ“自分たちのサッカー”をさせてもらえない試合でのさい配については、このウズベキスタン戦は大きな課題と教訓を残すこととなった。

前記した「3つの誤算」は、おそらくは十分に回避できるたぐいのものであり、さい配次第では、これらマイナス要素の半分くらいは軽減できたのではないか、と。そう考えると「タシケントの忍耐」を、「ドーハの悲劇」や「ジョホールバルの歓喜」のごとく、予定調和的に美化して語られることについては、どうしても抵抗感を禁じ得ないのである。

まあ、妥当な試合解説でしょこれ。それを

>イエローカードを食らう岡田は、何かしら誇ら
>しかった
>だから俺は岡田氏を信頼している。

おいおい、ジーコの現役のプレー見たことないのかあんた。
ジーコに対してどう言った?
いや、ジーコを擁護しているわけではない。
岡田という凡庸な監督をまつりあげようとするその態度に失望するのだ。
Posted by at 2009年06月07日 22:37
失望したんなら読むのやめれば?
アンタにはその自由があるんだから
好きなように書く自由が武藤さんにあるのと同様に
ていうか 岡田が凡庸だと思うんなら わざわざこんなところに来ないほうがイイと思うんだが
好きこのんで来といて なーにが「おいおい」なんだろうか と思うよ
ほかのエントリで 青メガネがどうのこうの とコメントしてるヤツも そうするといいんじゃないかな
Posted by at 2009年06月07日 22:55
>>岡田という凡庸な監督をまつりあげようとするその態度に失望するのだ。

ド素人が何をいってるの?www
Posted by at 2009年06月08日 08:36
ジーコはうまくも強くも無いセンタバックだったわけじゃないし
岡田さんより優秀な監督は数多くいるとは思うけど
それでも凡庸とまでいわれる程ではないんじゃないかな
Posted by ジャレコ at 2009年06月08日 09:48
岡ちゃんは能力は凡庸かもしれないが男気は誰よりもある。
あの状態での日本代表の監督を引き受けるなんてのは尋常ではない意志の力が必要でしょう。
Posted by ケムコ at 2009年06月08日 12:29
日本人の”高さ”程度でポストプレーできると思っている人たちへ。
世界のバックは190cmで当たり前ですから。
空中戦でわざわざ競り合う必要などないのですよ。

岡田が選んでいるFWを見ればわかるように彼は”高さ”を捨てましたよ。
日本人はグラウンドレベルで勝負するのが基本です。
Posted by よしお at 2009年06月08日 15:22
ウズベク戦でルーズボールが拾えなかったのは、
審判の笛が原因、それだけでしょう。
あまりに可哀想なレフェリングではなかったですか。
戦術とかナントカいうレベルではないですよ。
それでも選手たちは必死で走ってボールを確保しようとしていました。
運動力がなかった、と書く人は、もう一度ビデオを観てみましょうよ。
遠藤がどれだけ走っていたか、観てください。
Posted by at 2009年06月08日 16:23
>運動力がなかった、と書く人は・・・

ええと、すいません。運動量が不足したと書いた私のことでしょうか。
もちろん、審判は酷かったと思います。TV観戦と言う限界はありますが、遠藤が走っていなかったとも思いませんでしたよ。
ただし、空中戦については、不可解な判定が原因で負けたとは思いません。
実際に俊輔が空中戦で勝っている場面もありましたから。
私は、ルーズボール(空中戦)に負けた理由がFWの高さ不足が一番の原因と書いた方の意見に対し、この試合ではFWよりもMFの選手が競り合うべき場面で競り負けたケースが多かったのではないか?
と思ってしまったので、意見さてていただきました。
また、ウズベキスタンの選手がルーズボールに対して先に動けていたことから、ウズベキスタンの運動量が勝っていたと判断し全体的な運動量不足としたのです。
Posted by Lg at 2009年06月08日 22:47
「やや相手寄りの判定」でも選手にはかなり堪えます。「かなり相手寄りの判定」ならなおさらです。後半の半ばだったかな?バランスを崩した相手選手が駒野にぶつかって倒れて 駒 野 の ファール になったシーンなどは声を上げて笑っちゃいましたよ。
前半の例の大久保のゴールが取り消された時の岡崎へのファールが象徴的でしたね。後ろ向きの相手に自陣のゴール前で体当たりをするなんてありえません。少々ぶちかましてもダイジョウブって知恵をつけてもらってないと出来ない様な反則ですよ。やり過ぎちゃった訳だけど。
こういうゲームになるとウズベキスタンの選手がとるべき選択は相手に体を当てることだけです。それだけでマイボールになるんですから。
コンビネーションなんて、有りえない状況で相手ボールになることを前提とすると、成り立ちません。リズムも取りようがありません。セカンドボールを取りに行くなんてボディコンタクトが必至の状況でファールを取られるなら、体力の消耗でしかありません。体力不足?笑わせないでください。あれだけのハンデがあると体力なんていくらでも消耗しますよ。体は心(頭・精神・モチベーションなどなど)が動かしているわけですから、心的ストレスは体の自由を奪います。
ペテンに引っかかったようなもんですよ。
ウズベキスタンベンチや関係者席にブラジルの重鎮と思しき人物が多数いるのがカメラに抜かれていましたが、ま、ジーコ関係者もいたでしょうが何らかの圧力や策謀があっただろうと 僕は思います。
悪に打ち勝ったからこその楢崎と中澤の抱擁だったと見るのが妥当でしょう。
Posted by くま at 2009年06月09日 16:14
日本は徹底的に肉弾戦に弱いのに、なぜ相手に付き合おうとしてしまうのでしょうか?局面局面でいなして、ボールを下げて回して、タイミングのいいFWの走りを辛抱強く待つことはできないのでしょうか?と思った、ただのサッカー好き素人の疑問です。
Posted by tatu at 2009年06月10日 10:07
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