2009年06月27日

ベガルタに関する心配事

 ベガルタはコンサドーレと宮城スタジアムで引き分け。ホームゲームで勝ち点1しか取れなかった事は確かに痛いが、非常に苦しい日程下で、不運に先制されて追いついたのだから、まあよしとすべきか。ただ、引き分けに終わった事以上に気になる問題を感じた試合だった。

 両チームとも中2日での3連戦。まだベガルタは「利府−宇都宮−利府」と比較的楽な移動だったが、コンサドーレは「平塚−札幌−利府」と言う飛行機移動2発を含む日程。せめて水曜日に試合が入るときは、「土曜−水曜−日曜」として中3日を確保するなり、ナイトゲームにするなりと言う配慮をすべきだろう。しかも、この日の利府は摂氏32℃と言う厳しい暑さだったのだそうだ。
 そして、残念ながら両軍とも疲労がありありと見える非常に難しい試合となった。
 コンサドーレは敵地と言う事もあり、後方に引いての逆襲狙い。ただし、ベガルタのFWとMFの上下動に付いて行くのはかなりつらそうで、開始早々に平瀬、前半30分過ぎには梁が敵陣前でフリーとなる決定機を掴んだ(いずれも、ダイレクトシュートが枠を捉えられず逸機)。
 一方ベガルタもミスが多く、コンサドーレの逆襲速攻に苦しむ。ミスパスが多いのも問題だが、MFの帰陣が遅いので、連続攻撃を許し、再三危ない場面を作られる。特にクライトンの身体の入れ方の巧いキープには苦しめられた。救いは4DFと林が集中を切らさず敵トップのキリノをよく止めた事、関口が驚異的な運動量で守備にも貢献した事か。40分過ぎには梁(だと思った)のミスパスからの速攻で完全に崩され、岡本?に打たれるが、広大が身体を張って防いだ。難しい試合だったが、ベガルタの守備陣の集中はすばらしかった。

 後半に入り、開始早々微妙な接触プレイで平瀬と広大が相次いで動けなくなり、コンサドーレに11対9でボールを回されて崩された決定機を林が見事な反応で防ぐ(この場面は、主審にとってはかなり悩ましい場面だった。流れの中での負傷で、主審自身が明確にいずれもファウルなしと判定し、コンサドーレが攻撃を継続。こうなると、主審としてはドロップボールで止めるのも難しい。止めなかった判断は正しかったとは思うが、もしコンサドーレが得点していたら、物議をかもした事だろう)。ただし、このような珍しい状況が起こると、何となく試合が落ち着かなくなる。そして、その落ち着かない状況下で、ベガルタは信じ難い失点。コンサドーレ左DFの上里のクロスがそのままベガルタゴールに飛び込んでしまったのだ。ミスキックだったとは思うが、林の位置取りはまずかった(ゴールラインからかなり前方に立っていた)のも確か。J2最高のGKと言われて久しい林だが、このような小さなミスの反省を積み重ね、よりレベルの高いGKになって欲しいところだ。
 ベガルタは死力を振り絞って反撃する。ペナルティエリア内左で関口が2人に囲まれながらのキープから、田村が受けて好クロス、平瀬がヘッドで合わせる。梁の直接FKがコンサドーレゴールを襲う。これらの猛攻をGK荒谷が奇跡的なセービングで止める。むしろリードしているコンサドーレに有効な攻撃が見られ、ベガルタに憂色の感が漂い始めた80分、左サイドから切り返し後の関口の右足でのクロスに合わせ、ニアに飛び込んだ中原が鮮やかなヘディングを決め、ようやく同点に追いついた。ヘディングの強さが抜群の中原がこのようなクロスの引き出しをしてくれると、今後ベガルタの得点力は格段に上がるはず。前節栃木戦での決勝点も梁のクロスを、中原が二アサイドで合わせたこぼれ球を中島が詰めたものだった。大いに期待したいところだ。
 ここでベガルタは体力的にもう一杯となった感があり、有効な攻撃はできない。コンサドーレも途中交代で入った砂川を軸に攻撃するが、ベガルタ守備陣はゆるがず。1−1のまま試合終了。

 確かに宮城スタジアムでの最後の試合、勝てなかったのは残念だった。しかし、あの苦しい展開ながら追いついた事は評価できるだろう。
 ただし、手倉森氏のチームマネージメントには納得し難いものがある。これだけ日程的に厳しく、しかも気温の高い試合で、ベテランの永井と平瀬をスタメンに起用。この2人はこの厳しい条件下で90分間もたないのは自明だけに、戦う前から采配の幅を減らしてしまっている。中島が復活しただけに、平瀬には無理をさせる必要はなかったはず。また中盤の控えとしてやはりベテランの千葉を入れていたが、中盤を活性化できるような若い選手がベンチにもいないのはセオリーからは外れている。なぜ富田が控えにも入らないのか。もし富田の調子が悪いと言うならば、苦しい夏場に入ろうとしている今の段階から別な若いMFを準備、確立していかなければならないはずだ。
 リーグ戦はまだまだ続く。今必要なのは、短期的な勝ち点勘定ではなく、1シーズン通して戦い抜ける戦闘能力確保のはずだ。
posted by 武藤文雄 at 23:00| Comment(3) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。いつも楽しみに拝見しています。
私や友人たちは昨年から手倉森監督に期待はしていません。しかしながら主力選手の多くと信頼関係が築かれているらしく、残留の決め手となったようなので、仕方ないと諦めの境地でいました。
最近の試合はまるで勝てる気がしません。
また梁や関口らの運動量は見ているこちらが胸を締め付けられ苦しくなるほどです。ボランチ斎藤も献身的。彼らの犠牲に甘えているチーム作りでいいのだろうか。ビッグマウス監督が原因で昇格を逃さないといいのですが。
Posted by 涼風 at 2009年06月28日 19:24
林のために擁護させていただきます。
当日は自由南メイン側で観戦してましたが、ちょうどこのクロスの軌道正面でした。
このクロスは無回転だったようで、途中大きく軌道を変え林の逆を突きゴールに吸い込まれてしまいました。
蹴った瞬間の軌道は中央へのクロスだったので、林は一歩分中央へ移動したために対応が遅れたようです。
Posted by at 2009年06月28日 22:10
林がニアを開けてポジショニングするのは仕様です。
諦めてください。
Posted by at 2009年06月29日 11:49
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