2010年06月10日

高橋義希をいかに活かすか

 昨日のアルディージャ戦、私にとっては「ベガルタの高橋義希」を(映像を含めて)初観戦する試合となった。言うまでもなく義希は、昨期までサガン鳥栖の主将として、J2屈指のMFとして活躍していた選手。今期のベガルタの補強の目玉といっても過言ではないほど、期待されていた。
 けれども、残念ながらほとんど起用はされずに今日に至っている。リーグ戦の出場はゼロ、ベンチに入るの珍しいほどだ。必ずしもベストとは言えないメンバで戦ってきたナビスコでは、少しずつ起用されるようになり、交代で使われた前々節のセレッソ戦では貴重な決勝弾を決め、前節のグランパス戦では、関口の負傷もあり初めて先発出場。徐々にチームに定着しつつある状態と言えるところか。
 たまに起用されていたナビスコカップは、映像を見る事も叶わず。友人に状況を聞いた限りでは「まだチームになじんでいない」的な評価を聞いていた。昨日のアルディージャ戦は、そう言う状態での私にとっての「初義希」だった。
 準々決勝進出が賭けられたアルディージャ戦、先発は負傷気味と報道された関口で、義希は再び控えに回った。そして、70分過ぎ3ー0とほぼ勝負がついた時間帯に、その関口に代わって、交代選手としては最初に起用された。この交代は、守備固めあるいは試合のクローズとしての要素すら低く、負傷上がりの関口を温存する目的としか見えないものだった。現状の手倉森氏の義希に対する評価は、その程度と言う事なのだろう。

 この僅かなプレイ時間(しかも勝敗がほぼ決まってからの時間帯)で、現状の義希について、どうこう講釈を垂れるのは危険だとは思うので、雑感を述べるにとどめる。
 昨日述べたように、ベガルタはロスタイムのゴール前のFKをフェルナンジーニョが直接狙いポストに当て、そのこぼれ球をしつこく田村が押し込んで4点目を奪った。このFK、義希はフェルナンジーニョと並んでボールの前に立っていた。ブレ球のミドルシュートを武器にしている義希の事だ、このFKを蹴りたかったに違いない。でも、ボールを置いたフェルナンジーニョに譲ろうとする気配は一切なかった。完全に勝負がついたロスタイム、得失点差も関係ない状態、チーム的には、大活躍したブラジル人エースに蹴らせる必要など全くなく、むしろ義希にきっかけをつかんで欲しい場面。「俺が蹴る」と主張して欲しいところなのだが、明らかに遠慮が見られた。
 このような遠慮が見られるうちは、本来のプレイを発揮するのは難しいのではなかろうか。実際、起用された約20分間のプレイを見ても、サガン時代の「ボールによく触り攻撃の起点となりながら前進してシュートを狙うと言う持ち味」を発揮しようとする積極性は見られなかった。むしろ、フェルナンジーニョが引いて来てボールに触り、そのスペースに飛び込むプレイを狙っていたが、義希には中島のような格段のスピードや、関口のような切れ味あるフェイントがある訳ではないので、あまり効果的ではなかった。なるほど友人が語ってくれたように「なじんでいない」ように見えた。
 能力の高いよい選手なのだ。己の長所を前面に出す主張をして、長所を全面的に発揮して欲しい。
 ちなみに上記のFKで、最後に詰めた田村だが、ものすごい勢いで後方から走って来て壁に割り込み「GK目くらまし」に参加していた。田村のこのような積極性が義希にもあれば。

 そして、これは義希個人の問題ではない。ベガルタのように経済的に潤沢とは言えないクラブにとって、義希のような期待のタレントを戦力化できていないのは、大きな問題なのだ。ワールドカップによるシーズン中のオフ、ここでのトレーニングを通じ、義希が先発争いに完全に割って入ってくる事を切に望む。
posted by 武藤文雄 at 23:41| Comment(16) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ベンチにも入ることの少ない選手に向かって、

◆「ブラジル人エースを押しのけてFKを打て!」

というご指摘ですね。
いやあすばらしいご指摘です。
きっと選手の心に響く、良いご指導なんでしょうね。

こういうユニークな視点で岡田監督を見るからこそ、やはり皆とは違って彼が素晴らしく見えるのでしょうな。

ブラジル人エースを押しのけて打てっ!
ベンチにも入れない選手がFK打てっ!!

本気で言ってるんですよね、もちろん。
冗談好きですか?

Posted by at 2010年06月11日 01:11
さて,ジンバブエ相手にさえ,W杯に出場する32チームよりもはるかに力の劣る格下であることが間違いがないジンバブエ相手にさえ,しかも45分×3と試合時間を延ばしてもなお,1点も奪うことができなかった,我が岡田JAPAN。

これでもまだなお,岡田が擁護できるとお考えなでいらっしゃるでしょうか? まだ,何か岡田に対して楽観的な見通しを語ることができるとお考えでしょうか?

我々サッカーを愛する日本国民が希望を持ち続けられますように,ぜひとも武藤様の箴言を賜りたく存じます。
Posted by at 2010年06月11日 02:02
いつも楽しく拝見しております!

仰る通り「鳥栖の至宝」を云わば「強奪」して
しまった以上義希選手にはぜひとも大活躍して
頂き我々[僕だけですかね]の○代トラウマを解
消して欲しいと切に願っております。

文中にもありましたとおり、試合がほぼ決した
場面でFKを譲る・・・確かに彼らしい。でも義
希選手は上のレベルでやりたくて移籍して来た
のだからフェルに掴みかかってでもFKを蹴って
欲しかったですね。

ちなみにJ2時代の印象ですと、運動量のある、
前目のボランチという認識なんですが、意外と
サイドハーフの方が向いてたりするもんなんでしょうか?
Posted by 松橋ひらく at 2010年06月11日 02:33
プレイの質と云うより性格の問題ではないかと・・・。

平瀬が言質していたのは「自分からイケないタイプ」
周りが気を使わなければ、能力を発揮できないタイプのようですから、

監督が贔屓して中心に据えるか、
一皮むけて自分から周囲を引っ張るか

どちらかでないと富田・田村を押しのけて、鳥栖と同じ位置での先発は
難しい(チーム内の納得を得ない)と思います。

喩が適当でないかもしれませんが、本田△がオランダに行って
思考・判断のプライオリティを変化させたような行動が取れれば善し。

プレイレベルが急激に、ランパード・ジェラード・Xアロンソクラスに上がれば
今の性格のままでも、スタメン張れるんでしょうが、そうでなければ
来季、梁・関口・直樹が抜けた際の穴埋めとして考えるのが適当な
「温室育ち」なのかも知れませんね。

メンタルの問題は自己改革しかありません。

彼の成長を心待ちにしております。
Posted by 吉田@仙台 at 2010年06月11日 06:06
>昨年9月のオランダ遠征では代表に定着したばかりの本田が「ここは俺でしょ」とキッカーを主張し、一時チームに不協和音が流れた。
http://hsyf610muto.seesaa.net/article/152834291.html#comment

FKをしたい連中が集まってきて、試合中に殴り合いでもすれば、すばらしいチームになるんでしょうね。
Posted by at 2010年06月11日 08:34
>1トップで対外試合に出場するのは初めてだった。練習でも1トップに入ったのは、スイス・ザースフェー合宿(5月26日〜6月4日)のゲーム形式練習と、8日の紅白戦の2回だけ。

さて、WC本大会です。
アジア予選でも、キリンカップでもなく、WC本大会!!!なのです。(涙)

そこに、公式戦ではもちろん、過去何度も組まれた本番に向けての試合でも1度も試したことのない「本田の1トップ」だそうです。岡ちゃんがまたまた「思いついた」秘密兵器、大戦略、究極の戦術がついに完成しましたっ!

日本チームには監督自身が選んだFWがいたはずです。Jリーグ得点王FWが、イタリアリーグのFWが、今季無得点の長身FWが、身長に欠けるFWが、とにかく、自他ともにFWだと認めた選手がいたはずですよね。

これがWC本大会なんだそうです・・・。(涙)

Posted by at 2010年06月11日 08:49
なんか頭の悪そうなのがいっぱい湧いてるな
Posted by at 2010年06月11日 12:49
いつも楽しく拝見しております。
自分は鳥栖サポなんで、義希の仙台での活躍は気になるところ。ただ、現状ではなかなか出番がない。

リーグ戦は確か1試合だけ出場してませんでしたか?本当に短い時間でしたが、清水との試合で使われたような。。。

ま、どっちにしても、まだまだ監督からの信頼は勝ち得てない状況ですから、短い時間でも自分をアピールして欲しいですね。
ただ、性格的な所もあるかもしれませんね。トス時代も礼儀正しく、心も優しい選手に見えましたから。

仙台の救世主となった義希を一日も早く見てみたいです。
Posted by みつ at 2010年06月11日 17:43
義希君は、中断明けの秘密兵器です!
Posted by まる at 2010年06月11日 20:19
WC本大会が始まりました。
この時期に、対戦相手の分析も、我がチームの分析もなく、「体調がぁ」を繰り返すのみの「心ない批判者」。

WCそっちのけで、ローカルチームに逃げ込み、その内容たるや、「控え選手のさらに控えの選手に、FK打たせてあげてね(はぁと)」という女子高生並みの優しさ。プロサッカーは個人事業で慈善事業ではないという基本さえ理解できていないようです。

さて、世界のWC本大会(もちろん我が代表チームも出場している、と思う)。
南アフリカは5バック+右サイドからの速効で、みごとな試合を世界に見せました。

同じく、我がチームも5バックで戦うことは決定できたようですが、攻撃は・・・。
いまさらながらの速効の練習を開始し、FWを一人も入れない「思いつき」を真面目な顔して実行する、というオチャラケをする「冗談好き」の指導者。

そんなお馬鹿な行動を批判することさえ許さないと言い出すお馬鹿まで出現。(コロコロw)

アジア地区の枠を守る、アジアのサッカーの面目を守るためにも、「選手には」がんばって欲しいものです。

Posted by at 2010年06月12日 10:21
グループリーグ突破おめでとうございます。
昨年の天皇杯を思い出して「仙台と当たるのやだなぁ」と思っている私は川崎ファン。
でもお互いファイナル目指してがんばりましょう。
Posted by at 2010年06月12日 13:59
高橋選手がFKを譲ったのは理由がありそうです。
一つめは第6節名古屋戦前半終了間際にゴールほぼ正面およそ30mのFKのシーンで初めてFKを蹴ったのですが大きくゴール上に外してしまいました。
残念ながらJ'sGoalのハイライト映像にはそのシーンはありません。
http://www.jsgoal.jp/2010nabisco/playback/#content
二つめは試合前日練習の居残り練習で壁に人形を立てて直接FKの練習が恒例になっています。梁選手、フェルナンジーニョ選手、太田選手の3人が練習していましたが、梁選手がW杯で不在後は代わりに高橋選手が加わっています。大宮選手の前日練習では高橋選手のFKは人形に当たることが多く不調でした。
この二つの理由で譲ったものと推測されます。
Posted by できの悪い子 at 2010年06月12日 14:53
韓国はすばらしいゲームでしたね。
「運動量が日本の特徴だ」と言った岡田ファンに、運動量とはこのようなことを言うのだ、と教えてくれたような良いゲームでした。

「賢く」走り、前半で息切れするようなこともなく、終始押切りましたね。

前半でバテバテのチームを指して「運動量が特徴だ」とぬかした「サッカー物知り顔」のコメントを楽しみにしています。(笑)

Posted by at 2010年06月12日 22:23
ブログ主はもうローカルチームの一ファン、としてブログを運用したほうが良いのではないですか?

それならば、ピントはずれの蘊蓄を語っても、誰からも文句は言われないでしょうし、実は「サッカー知らない」「主観だけ」ってこともバレないのでは?
Posted by at 2010年06月12日 22:27
連続投稿すいません。
言い忘れました。

「グループリーグ突破おめでとうございます。」

そうそう、こちらではWCが始まってます。
やはり見てて楽しいですよ。寝られないけど・・・。w
Posted by at 2010年06月12日 22:33
粘着質で病んでおられる方の発言があるようですが、それも合わせて飲み込んでください。講釈を楽しんで読んでいます。
Posted by usagi at 2010年06月13日 20:26
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